「最近、自分から変な匂いがするかもしれない」「ストレス臭って実際どんな匂いがするの?」と気になったことはありませんか。ストレスが体臭に影響を与えることは、近年の研究でも明らかになっており、ストレスによって生じる特有の体臭は「ストレス臭」と呼ばれています。ただ、ストレス臭がどのような匂いなのかを正しく知っている人は意外と少ないものです。この記事では、ストレス臭の匂いの特徴や発生メカニズム、セルフチェックの方法、そして日常でできる効果的な対策まで、医療的な観点からわかりやすくお伝えします。
目次
- ストレス臭とはどんな匂い?その特徴を解説
- ストレス臭が発生するメカニズム
- ストレス臭と他の体臭の違い
- ストレス臭が強くなりやすい人の特徴
- ストレス臭のセルフチェック方法
- ストレス臭を悪化させる生活習慣
- ストレス臭の日常的な対策
- ストレス臭が気になるときに医療機関を受診すべき場合
- まとめ
この記事のポイント
ストレス臭は硫黄・腐った玉ねぎ様の酸っぱい臭いで、ストレス時のアポクリン腺過剰分泌と皮膚細菌による含硫化合物生成が原因。洗浄・デオドラント・睡眠・ストレス軽減で改善でき、改善しない場合は医療機関への相談が推奨される。
🎯 ストレス臭とはどんな匂い?その特徴を解説
ストレス臭とは、精神的・身体的なストレスがかかったときに体から発生する特有の体臭のことです。一般的な体臭とは異なり、ストレス状態に特有の成分が関与しているとされています。
ストレス臭の匂いを一言で表すと、「硫黄のような、または玉ねぎが腐ったような酸っぱい臭い」と表現されることが多いです。実際に研究でも、ストレスを感じているときに採取した汗のサンプルから、一般的なエクリン汗腺由来の汗とは異なる成分が検出されており、その中には含硫化合物(硫黄を含む化合物)が含まれていることが確認されています。
具体的には、次のような匂いの特徴がストレス臭として挙げられます。
まず、「酸っぱいような刺激臭」という点が挙げられます。ストレス時に分泌されるアポクリン腺からの汗は、独特の酸味を帯びた刺激的な匂いを持つことがあります。次に、「硫黄っぽさ、もしくは腐った玉ねぎのような匂い」という表現もよく使われます。ストレス臭の成分のひとつとして、メタンチオールや二硫化ジメチルなどの含硫化合物が関与しているとされており、これらが硫黄に似た匂いの原因と考えられています。また、「動物的・獣のような体臭」と感じる人もいます。ストレス時には皮脂の分泌が増加することもあり、脂っぽい体臭が混ざり合って複雑な匂いになることもあります。
ただし、ストレス臭の感じ方には個人差があります。また、自分自身の匂いは慣れてしまうため気づきにくく、周囲の人が先に気づくケースも珍しくありません。
Q. ストレス臭はどんな匂いがしますか?
ストレス臭は「硫黄のような、または玉ねぎが腐ったような酸っぱい臭い」と表現されることが多いです。ストレス時にアポクリン腺の分泌が増加し、皮膚上の細菌がメタンチオールや二硫化ジメチルなどの含硫化合物を生成することが原因です。人によっては獣のような体臭と感じる場合もあります。
📋 ストレス臭が発生するメカニズム
ストレス臭がなぜ発生するのかを理解するためには、体の汗腺の仕組みを知ることが重要です。人間の体には主に2種類の汗腺が存在します。それが「エクリン腺」と「アポクリン腺」です。
🦠 エクリン腺とアポクリン腺の違い
エクリン腺は全身に分布しており、体温調節のために水分を主成分とするサラサラとした汗を分泌します。通常、エクリン腺から出る汗はほぼ無臭ですが、皮膚の表面で細菌に分解されると匂いが生じることがあります。
アポクリン腺は脇の下、耳の中、乳首周辺、陰部など特定の部位にのみ存在する汗腺です。アポクリン腺から分泌される汗には、脂質やたんぱく質、アンモニアなどが豊富に含まれており、皮膚の細菌によって分解されるときに独特の匂いが生じます。アポクリン腺の活動は自律神経の影響を受けやすく、精神的なストレスや緊張があると分泌量が増加します。
👴 ストレスと汗腺の関係
精神的なストレスがかかると、交感神経が優位になり、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌されます。これらのホルモンがアポクリン腺を刺激し、通常よりも多くの汗が分泌されます。
アポクリン腺から分泌された汗は、それ自体には強い匂いがありませんが、皮膚の表面に存在する細菌(主に黄色ブドウ球菌やコリネバクテリウムなど)によって分解されると、揮発性の化合物が生成されます。この過程で生じる化合物のひとつが、硫黄のような特徴的な匂いを持つ含硫化合物です。
さらに、ストレス状態が続くと免疫機能が低下し、皮膚の細菌バランスが乱れやすくなります。これによって匂いを生じさせる細菌が増殖しやすくなり、体臭が強まるという悪循環も生じます。
🔸 ストレス臭に関わる化学物質
ストレス臭に関連する化学物質として、研究では以下のものが注目されています。
まず、ノネナールという物質があります。ノネナールは加齢臭の原因として有名ですが、酸化ストレスが増加するとノネナールも増加するため、ストレス臭にも関与する可能性があります。次に、メタンチオールや硫化水素といった含硫化合物も挙げられます。これらはアポクリン腺の汗が細菌によって分解される過程で生成され、特有の硫黄臭の原因となります。また、酢酸や短鎖脂肪酸などの有機酸も関与します。これらは皮膚の細菌が汗のたんぱく質や脂質を分解する際に生成され、酸っぱい体臭の原因になります。
💊 ストレス臭と他の体臭の違い
体臭には様々な種類があり、それぞれ原因や匂いの特徴が異なります。ストレス臭を正しく理解するために、代表的な体臭との違いを整理しておきましょう。
💧 ワキガとストレス臭の違い
ワキガ(腋臭症)は、アポクリン腺が過剰に発達していることによって生じる体臭です。ワキガの方は常時アポクリン腺の分泌量が多く、特有の酸っぱい・獣のような匂いが持続的に発生します。ストレス臭もアポクリン腺の分泌が関与していますが、ストレス状態のときに一時的に強まるという点が異なります。ただし、ワキガの方はストレス時にさらに匂いが強まる場合があります。
✨ 加齢臭とストレス臭の違い
加齢臭は主に40代以降の方に多くみられる体臭で、ノネナールという脂肪酸の酸化によって生じます。「古い本のような」「青臭い油のような」匂いと表現されることが多く、ストレス臭の酸っぱい・硫黄のような匂いとは異なります。ただし、ストレスによる酸化ストレスの増加がノネナールの産生を促進することもあるため、両者は完全に無関係ではありません。
📌 疲労臭とストレス臭の違い
疲労臭は、身体的な疲労が蓄積したときに体から発生するアンモニア臭のことです。アンモニア臭はツンとした刺激のある匂いで、尿のような匂いとも表現されます。疲労によって肝臓でのアンモニア処理が追いつかなくなり、余剰のアンモニアが皮膚から発散されることで生じます。ストレス臭の硫黄や酸っぱさとは異なる種類の匂いです。ただし、精神的ストレスと身体的疲労が重なっている場合は、両方の匂いが混在することもあります。
▶️ 緊張臭とストレス臭の関係
緊張臭はストレス臭の一種と考えることができます。プレゼンテーション前や試験前などの緊張状態でも、交感神経が刺激されてアポクリン腺の分泌が増加し、同様の匂いが発生します。短時間の緊張で発生する匂いも、長期的なストレスで生じる匂いも、基本的なメカニズムは同じです。
Q. ストレス臭が発生するメカニズムを教えてください。
精神的ストレスがかかると交感神経が優位になり、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンがアポクリン腺を刺激して汗の分泌量が増加します。分泌された汗が皮膚の細菌(黄色ブドウ球菌やコリネバクテリウムなど)に分解される過程で、硫黄臭を持つ揮発性化合物が生成されることでストレス臭が発生します。
🏥 ストレス臭が強くなりやすい人の特徴
同じようなストレスを感じていても、ストレス臭が強く出る人とそうでない人がいます。どのような特徴がある人にストレス臭が生じやすいのか、解説します。
🔹 アポクリン腺が発達している人
アポクリン腺の数や大きさには個人差があります。もともとアポクリン腺が発達している人は、ストレス時の汗の分泌量も多くなるため、ストレス臭が強まりやすい傾向があります。ワキガ体質の方は特にこの傾向が強いとされています。
📍 慢性的なストレスを抱えている人
一時的な緊張や短期間のストレスよりも、長期間にわたって慢性的なストレスにさらされている人は、継続的にアポクリン腺が刺激された状態が続くため、ストレス臭が持続しやすくなります。また、慢性的なストレスは免疫機能の低下も招き、皮膚の細菌バランスが乱れやすくなることも匂いを悪化させる要因です。
💫 睡眠不足の人
睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、交感神経が過剰に優位になりやすくなります。これによってアポクリン腺の活動が活発になり、ストレス臭が発生しやすくなります。また、睡眠中に行われる体内の修復・解毒機能が低下するため、体内に老廃物が蓄積しやすくなり、体臭全体が強まる可能性もあります。
🦠 食生活が乱れている人
動物性たんぱく質や脂質を多く摂取する食生活は、アポクリン腺から分泌される汗の成分を変化させ、匂いを強くする可能性があります。また、アルコールや辛い食べ物、にんにく・玉ねぎなどの香りの強い食材を多く摂取する人も、体臭が強まりやすい傾向があります。
👴 腸内環境が乱れている人
腸内細菌のバランスが乱れると、腸内で有害なガスや有機物が産生され、それが血液を通じて体中を循環し、皮膚や呼気から排出されることで体臭が強まることがあります。ストレスは腸の働きにも影響を与えるため、腸内環境の悪化を通じた体臭の悪化にも注意が必要です。
⚠️ ストレス臭のセルフチェック方法
自分のストレス臭が気になる場合、いくつかのセルフチェック方法を試してみることができます。ただし、自分の匂いは慣れてしまって気づきにくいという特性があるため、正確に把握するには工夫が必要です。
🔸 衣類を使ったチェック
一日着用した衣服、特に脇の下の部分の匂いを嗅いでみましょう。ただし、嗅ぎ慣れた自分の衣類は匂いに鈍感になっているため、翌日など少し時間を置いてから確認するか、信頼できる家族や友人に確認してもらうと正確です。
💧 ビニール袋を使ったチェック
清潔なビニール袋に腕を入れて数分間過ごし、その後袋の中の空気を嗅いでみる方法があります。自分の匂いを一時的に濃縮することで、普段気づきにくい体臭を確認しやすくなります。
✨ タイミングを確認する
ストレス臭の特徴として、ストレスや緊張を感じたタイミングと体臭が強まるタイミングが一致するという点があります。重要な会議の後や、精神的に消耗した日の夜などに匂いが強まる傾向がある場合は、ストレス臭が関与している可能性があります。
📌 他の人に確認してもらう
最も確実なセルフチェックの方法は、信頼できる家族や友人に正直に確認してもらうことです。自分の体臭は自分では気づきにくいため、第三者の意見が最も信頼性が高いといえます。
▶️ ストレス状態を振り返る
最近、職場や人間関係、生活環境などに大きなストレスがかかっていないかを振り返ることも、ストレス臭の判断材料になります。体臭の変化とストレスの増加が重なっている場合は、ストレス臭の可能性が高いと考えられます。
Q. ストレス臭とワキガ・疲労臭はどう違いますか?
ワキガはアポクリン腺が過剰に発達していることで常時強い体臭が続く状態で、ストレス臭はストレス時に一時的に匂いが強まる点が異なります。疲労臭は肝臓でのアンモニア処理が追いつかず生じるツンとした尿様の臭いで、ストレス臭の硫黄・酸っぱい系の匂いとは種類が異なります。
🔍 ストレス臭を悪化させる生活習慣
ストレス臭は生活習慣によっても大きく左右されます。以下に挙げるような習慣がある場合は、ストレス臭を悪化させているかもしれません。
🔹 入浴・洗体の習慣の乱れ
入浴をせずにシャワーだけで済ませていたり、脇の下や陰部など匂いが生じやすい部位の洗浄が不十分だったりすると、皮膚表面の細菌が増殖しやすくなり、匂いが強まります。特にアポクリン腺が集中している脇の下は、丁寧に洗うことが重要です。
📍 通気性の低い衣類の着用
化学繊維など通気性の低い素材の衣類を長時間着用すると、蒸れによって細菌が増殖しやすくなり、匂いが強まることがあります。特に下着は吸湿性の高い素材を選ぶことが勧められます。
💫 飲酒・喫煙
アルコールは体内で分解される過程でアセトアルデヒドなどの揮発性物質が生成され、これらが皮膚からも排出されることで体臭を強めます。また、喫煙は体の酸化ストレスを増加させ、ノネナールなどの匂いの元になる物質の産生を促進します。さらに、喫煙自体による煙の臭いも付着します。
🦠 肉類・脂質の過剰摂取
動物性脂肪を多く含む食事はアポクリン腺の分泌物に含まれる脂質成分を増加させ、細菌による分解で生じる匂いを強める可能性があります。また、腸内細菌のバランスにも影響し、腸内環境の悪化を通じて体臭を悪化させることもあります。
👴 水分不足
水分が不足すると汗や尿が濃縮され、体内の老廃物の排出効率が低下します。これによって体内に老廃物が蓄積しやすくなり、体臭が強まる可能性があります。適切な水分補給は体臭対策としても重要です。
🔸 ストレスの放置
ストレス臭の最大の悪化要因は、当然ながらストレスそのものです。ストレスを感じていると気づきながらも何も対処せずに放置することで、慢性的なストレス状態が続き、アポクリン腺の過剰分泌も継続します。ストレスに気づいたら早めに対処することが重要です。
📝 ストレス臭の日常的な対策
ストレス臭への対策は大きく「匂いの発生を抑える対策」と「根本原因であるストレスを軽減する対策」の2方向から考えることが効果的です。
💧 正しい洗浄と清潔習慣

アポクリン腺が集中している脇の下、陰部、耳周辺などを毎日丁寧に洗うことが基本です。石けんやボディウォッシュを泡立て、皮膚を傷つけないよう優しく洗いましょう。ただし、洗いすぎると皮膚の保護バリアが壊れ、かえって細菌が繁殖しやすくなることがあるため、1日1〜2回の適切な洗浄が望ましいとされています。
✨ デオドラント製品の活用
市販のデオドラント製品には、汗を抑える制汗作用のあるものと、抗菌・殺菌によって匂いの発生を抑えるものがあります。ストレス臭対策には、アポクリン腺の分泌を抑えつつ、殺菌効果もある製品を選ぶと効果的です。制汗成分としてはアルミニウム塩類が広く使われており、一定の効果が認められています。使用する際は、清潔にした皮膚に適切な量を塗布することが大切です。
📌 衣類の素材選び
綿や麻などの天然素材は吸湿性・通気性に優れており、蒸れを防いで細菌の繁殖を抑えるのに役立ちます。特に下着は肌に直接触れるため、吸湿性の高いものを選ぶことをお勧めします。また、衣類はこまめに洗濯し、清潔な状態を保つことが重要です。
▶️ 食生活の見直し
野菜、果物、発酵食品(ヨーグルト、納豆、漬物など)を積極的に取り入れることで、腸内環境を整え、体内からの体臭改善が期待できます。特に、クロロフィル(葉緑素)を多く含む野菜(ほうれん草、小松菜、ブロッコリーなど)には、体内の匂いを抑える効果があるとされています。また、動物性脂肪の摂取量を適切にコントロールし、バランスの良い食事を心がけることも重要です。
🔹 十分な水分補給
1日に1.5〜2リットル程度の水分を摂取することで、体内の老廃物の排出が促進され、汗の濃度も適切に保たれます。ただし、コーヒーやアルコールなどの利尿作用のある飲み物は水分補給には適さないため、水やお茶などを中心に補給するようにしましょう。
📍 質の高い睡眠を確保する
7〜8時間程度の良質な睡眠を確保することで、自律神経のバランスが整い、交感神経の過剰な活性化を防ぐことができます。睡眠の質を高めるためには、就寝前にスマートフォンやパソコンの画面を見る時間を減らす、就寝・起床時刻を一定に保つ、寝室の温度・湿度を快適に保つなどの工夫が効果的です。
💫 ストレスを軽減する習慣
ストレス臭の根本的な対策は、ストレスそのものを軽減することです。適度な運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑え、幸福感に関わるエンドルフィンの分泌を促進します。ウォーキングや水泳、ヨガなど、自分が無理なく続けられる運動を習慣にしましょう。
また、深呼吸や瞑想(マインドフルネス)は、副交感神経を優位にして交感神経の過剰な活性化を抑える効果があります。特に呼吸法は、いつでもどこでも実践できるシンプルなストレス緩和法として有効です。趣味や好きなことに時間を使う、信頼できる人に話を聞いてもらうなども、ストレス発散に効果的です。
🦠 腸内環境を整える
プロバイオティクスを含む発酵食品や食物繊維を積極的に摂取することで腸内環境を整えることができます。また、「腸脳相関」と呼ばれるように、腸と脳は密接に関連しており、腸内環境を整えることがストレスの緩和にもつながるとされています。腸内環境の改善はストレス自体の軽減と体臭改善の両方に効果が期待できます。
Q. ストレス臭の日常的な対策を教えてください。
ストレス臭対策は「匂いの抑制」と「ストレス軽減」の2方向が有効です。アポクリン腺が集中する脇の下を丁寧に洗浄し、制汗・殺菌効果のあるデオドラント製品を活用することが基本です。加えて、7〜8時間の良質な睡眠確保、発酵食品による腸内環境の改善、適度な運動や深呼吸によるストレス緩和も効果的な対策として推奨されます。
💡 ストレス臭が気になるときに医療機関を受診すべき場合
日常的な対策を行っても体臭が改善しない場合や、体臭以外の症状が伴う場合は、医療機関への受診を検討することが大切です。
👴 ワキガ(腋臭症)の可能性がある場合
脇の下の匂いが特に強く、日常生活や人間関係に支障をきたしている場合は、ワキガ(腋臭症)の可能性があります。ワキガはアポクリン腺が過剰に発達していることが原因であり、根本的な治療には医療的なアプローチが必要です。
ワキガの治療法としては、ボツリヌス毒素(ボトックス)注射によるアポクリン腺の活動抑制、レーザーや超音波を使った治療、外科的にアポクリン腺を除去する手術(切除法・剪除法)などがあります。アイシークリニック渋谷院でも、ワキガに関する相談や治療を行っています。体臭が日常生活に支障をきたすほど気になる場合は、専門の医師に相談することをお勧めします。
🔸 精神的な症状も伴う場合
ストレス臭の悩みの背景に、強い不安感、抑うつ症状、不眠などの精神的な症状が伴っている場合は、精神科や心療内科への受診が勧められます。体臭の改善のためにも、まずストレスや精神的な問題に対処することが重要です。
💧 体臭の原因が内科的な疾患の可能性がある場合
体臭の種類によっては、内科的な疾患のサインである場合があります。例えば、甘い果物のような匂いは糖尿病による糖代謝の異常、アンモニア臭が強い場合は腎機能の低下、魚のような匂いはトリメチルアミン尿症などの代謝疾患が背景にある場合があります。体臭が急に変化したり、これまでに経験したことのない種類の体臭が生じたりした場合は、内科への受診を検討することが大切です。
✨ 日常的な対策で改善しない場合
十分な清潔習慣の維持、食生活の改善、ストレス対策などを行っても体臭が改善しない場合は、皮膚科や専門クリニックへの受診を検討しましょう。専門家に相談することで、自分では気づかなかった原因が明らかになり、適切な治療・ケアを受けられる場合があります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、体臭を気にして来院される方のなかに、ストレスが大きく関与しているケースが少なくありません。ストレス臭はアポクリン腺の過剰分泌が主な原因であるため、日常的なスキンケアやストレス管理である程度改善できる一方、ワキガ体質が背景にある場合は医療的なアプローチが根本的な解決につながることもあります。一人で悩まずに、体臭の変化が気になり始めた段階でお気軽にご相談いただくことで、より早く適切なケアをご提案できますので、ぜひ専門家への受診を検討していただければと思います。」
✨ よくある質問
ストレス臭は「硫黄のような、または玉ねぎが腐ったような酸っぱい臭い」と表現されることが多いです。ストレス時にアポクリン腺の分泌が増加し、皮膚の細菌がメタンチオールや二硫化ジメチルなどの含硫化合物を生成することが主な原因です。人によっては「獣のような体臭」と感じるケースもあります。
両者は異なります。ワキガ(腋臭症)はアポクリン腺が過剰に発達していることで常時強い体臭が発生する状態です。一方、ストレス臭はストレス時に一時的にアポクリン腺の分泌が増加することで生じます。ただし、ワキガ体質の方はストレス時にさらに匂いが強まる場合があり、医療機関での治療が有効なケースもあります。
いくつかの方法があります。一日着用した衣類の脇部分の匂いを確認する方法や、清潔なビニール袋に腕を入れて数分後に袋内の空気を嗅ぐ方法が有効です。また、ストレスや緊張を感じたタイミングと体臭が強まるタイミングが一致するかを確認することも判断材料になります。最も確実なのは、信頼できる家族や友人に確認してもらうことです。
大きく2方向からのアプローチが効果的です。まず「匂いの発生を抑える対策」として、アポクリン腺が集中する脇の下を丁寧に洗浄する、制汗・殺菌効果のあるデオドラント製品を使用する、通気性の高い天然素材の衣類を選ぶことが挙げられます。次に「ストレス軽減の対策」として、適度な運動や深呼吸・瞑想の実践、十分な睡眠の確保、発酵食品の摂取による腸内環境の改善が有効です。
日常的なケアを続けても改善が見られない場合や、体臭が日常生活・人間関係に影響するほど気になる場合は、専門医への相談をお勧めします。アイシークリニックでは、ワキガに関する相談や治療(ボトックス注射・レーザー治療・外科的手術など)を行っています。また、抑うつや不眠などの精神症状を伴う場合は心療内科、体臭が急変した場合は内科への受診も検討してください。
📌 まとめ
ストレス臭はどんな匂いかというと、「硫黄のような、玉ねぎが腐ったような酸っぱい臭い」として表現されることが多く、一般的な体臭とは異なる特有の匂いを持っています。その正体は、ストレス時にアポクリン腺の分泌が増加し、皮膚の細菌によって含硫化合物などの揮発性物質が生成されることにあります。
ストレス臭への対策は、正しい洗浄習慣の維持、デオドラント製品の活用、食生活の見直し、十分な水分補給と睡眠確保、そして何よりもストレスそのものを軽減することが重要です。日常的なケアを丁寧に行うことで、ストレス臭を大幅に軽減することが可能です。
一方で、日常的な対策では改善が難しい場合や、ワキガなど医療的な治療が必要なケースもあります。体臭が日常生活や人間関係に影響するほど気になる場合は、一人で悩まずに専門の医療機関に相談することをお勧めします。自分の体臭の状態を正しく把握し、適切なケアを続けることで、ストレス臭による悩みを解消していきましょう。
📚 関連記事
📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – アポクリン腺の構造・機能、腋臭症(ワキガ)の定義や皮膚科学的な体臭メカニズムに関する患者向け情報ページ
- 日本美容外科学会 – ワキガ(腋臭症)に対するボトックス注射・レーザー・外科的切除などの医療的治療法に関する情報ページ
- PubMed – ストレス時のアポクリン腺分泌増加・含硫化合物(メタンチオール・二硫化ジメチル)生成・皮膚細菌との関連を扱った国際学術文献群
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務