🚨 鼻の中にズキズキ痛むできものが…それ、放置したら危険かも。
そのお悩み、この記事を読めば原因・対処法・受診のタイミングがすべてわかります。
⚠️ 読まないと起きること
- 🔸 自己流の処置で症状が悪化するリスク
- 🔸 まれに脳への感染が広がる重篤な合併症に発展
- 🔸 「放置していい」か「すぐ受診すべき」かの判断を間違える
鼻の中や鼻の入り口あたりに、ズキズキと痛むできものができて困っていませんか。触れるだけでも強い痛みを感じたり、赤く腫れ上がったりするこのできものは、多くの場合、何らかの炎症や皮膚トラブルが原因で生じています。鼻の中は粘膜や皮膚が薄く、細菌や刺激に対して敏感な部位です。そのため、ちょっとした傷や毛穴の詰まりがきっかけとなって、痛みを伴うできものが発生することは珍しくありません。この記事では、鼻の中にできる痛いできものの原因・種類・治療法について、一般の方にも理解しやすい形で詳しく解説していきます。放置してよいケースとそうでないケースの見分け方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 鼻の中のできものが痛い、その正体とは
- 原因別に見る「鼻の中の痛いできもの」の種類
- 鼻せつ(鼻のおでき)とは
- 鼻前庭炎(びぜんていえん)とは
- 粉瘤(ふんりゅう)が鼻にできた場合
- 鼻ポリープ(鼻茸)と痛みの関係
- その他に考えられる原因
- 鼻のできものを悪化させる習慣・NG行動
- 自宅でできるケアと注意点
- どのタイミングで受診すべきか
- 受診するときの診療科の選び方
- 治療法と経過について
- まとめ
💡 この記事のポイント
鼻の中の痛いできものは鼻せつ・鼻前庭炎・粉瘤・ヘルペスが主な原因。自分でつぶすと海綿静脈洞血栓症などの重篤な合併症リスクがあるため厳禁。1週間以上改善しない場合や発熱・腫れの拡大があれば耳鼻咽喉科・皮膚科を受診すること。
💡 鼻の中のできものが痛い、その正体とは
鼻の中にできるできものは、その発生部位や見た目によってさまざまな名称がついています。一般的に「鼻の中のできもの」と表現されるものには、鼻の入り口近くの皮膚に生じるものと、鼻腔(びくう)の奥にある粘膜部分に生じるものの2種類があります。
痛みを伴うできものの多くは、鼻の入り口付近(鼻前庭と呼ばれる部位)に発生します。この部位は皮膚と粘膜が移行する境界領域であり、鼻毛の毛根が多く存在します。毛根や皮脂腺が細菌に感染したり、毛穴が詰まったりすることで、炎症を起こしたできものが発生しやすいのです。
一方、鼻腔の奥にできるものは、粘膜のポリープや良性腫瘍であることが多く、これらは痛みを伴わないことが一般的です。鼻づまりや鼻水といった症状が主となるため、「痛いできもの」とは性質が異なります。
この記事では、主に「痛みを伴うできもの」に焦点を当て、その原因と対処法を詳しく解説していきます。
Q. 鼻の中の痛いできものの主な原因は何ですか?
鼻の中に痛みを伴うできものができる主な原因は、鼻せつ(毛嚢への細菌感染)、鼻前庭炎、粉瘤の炎症、単純ヘルペスウイルス感染の4つです。いずれも鼻の入り口付近(鼻前庭)に発生しやすく、赤み・腫れ・ズキズキした痛みが共通症状として現れます。
📌 原因別に見る「鼻の中の痛いできもの」の種類
鼻の中に痛いできものができる原因は一つではありません。代表的なものを挙げると、以下のようなものがあります。
- 鼻せつ(毛嚢炎・おでき)
- 鼻前庭炎
- 粉瘤(表皮嚢腫)
- 鼻ポリープ(鼻茸)
- ヘルペスウイルスによる水疱
- 鼻腔内の腫瘍(まれなケース)
これらはそれぞれ症状の現れ方や経過が異なります。正確な診断なしに自己判断で対処することは危険を伴うこともあるため、症状が続く場合や悪化する場合は医療機関を受診することが重要です。以下では、それぞれの病態について詳しく解説します。
✨ 鼻せつ(鼻のおでき)とは
鼻の中のできもので最も多く見られるものの一つが「鼻せつ」です。鼻せつとは、鼻前庭部(鼻の入り口の皮膚部分)にある毛嚢(もうのう:毛根を包む組織)や皮脂腺に細菌が感染し、化膿した状態のことを指します。いわゆる「おでき」や「にきび」と同じメカニズムで発生します。
原因となる細菌としては、黄色ブドウ球菌が最も多く関係しています。黄色ブドウ球菌は私たちの皮膚や鼻の粘膜に常在していますが、鼻毛を抜いたり、鼻の中を強くこすったりして小さな傷ができると、そこから菌が侵入して感染を起こすことがあります。
鼻せつの主な症状は以下の通りです。
- 鼻の入り口付近の赤みと腫れ
- 触れると強い痛みを感じる
- ズキズキとした拍動性の痛み
- しばらくすると膿が形成され、白や黄色の頭ができる
- 発熱を伴うことがある(重症の場合)
症状の経過としては、最初は小さな赤い腫れから始まり、2〜3日で膿が形成されます。自然に膿が排出されれば治癒に向かうことが多いですが、症状が強い場合や長引く場合は医療機関での処置が必要です。
鼻せつは一見軽い病気に思われますが、注意が必要なポイントがあります。鼻の静脈は、頭蓋内の静脈と交通している部分があります。鼻せつを無理に自分で押したり、つぶしたりすることで細菌が血液に乗り、最悪の場合「海綿静脈洞血栓症(かいめんじょうみゃくどうけっせんしょう)」という重篤な合併症を引き起こすリスクがゼロではありません。これは鼻の周囲を「危険の三角地帯」とも呼ぶ理由です。このため、鼻せつは絶対に自分でつぶさず、医療機関を受診することが強く推奨されます。
治療には、抗生物質の内服や外用薬が主に使われます。膿がたまった場合は、医師が切開して排膿処置を行うこともあります。
🔍 鼻前庭炎(びぜんていえん)とは
鼻前庭炎とは、鼻の入り口(鼻前庭)の皮膚が炎症を起こした状態のことです。鼻せつとの違いは、特定の毛嚢にとどまらず、前庭全体の皮膚が炎症している点です。
鼻前庭炎の主な原因として挙げられるのは以下の通りです。
- 繰り返す鼻をかむ行為による皮膚への刺激
- 花粉症やアレルギー性鼻炎による分泌物の増加と皮膚へのかぶれ
- 鼻の中をよく触る習慣
- 感染症(風邪など)による鼻水増加とその刺激
- 黄色ブドウ球菌や連鎖球菌による感染
症状としては、鼻の入り口周辺の赤み、かゆみ、痛み、皮膚の亀裂(ひびわれ)などが見られます。炎症が続くと皮膚がただれたり、かさぶたが形成されたりすることもあります。かさぶたを無理にはがすと、傷になって症状が悪化することもあります。
花粉症の季節に鼻を何度もかむことで生じる「鼻の入り口のかぶれ・痛み」も、広い意味では鼻前庭炎の一種と考えられます。この場合は抗アレルギー薬による花粉症の治療と、局所への保湿・外用薬治療を並行して行うことが効果的です。
鼻前庭炎の治療には、抗生物質の外用薬(軟膏)や、場合によっては内服薬が使用されます。また、原因となるアレルギーや感染症の治療を合わせて行うことが再発防止にもつながります。
Q. 鼻のできものを自分でつぶしてはいけない理由は?
鼻は「危険の三角地帯」に位置しており、自分でつぶすと細菌が血流に乗り、脳に近い海綿静脈洞血栓症という重篤な合併症を引き起こすリスクがあります。痛みや腫れがある場合は自己処置を避け、耳鼻咽喉科または皮膚科を必ず受診してください。
💪 粉瘤(ふんりゅう)が鼻にできた場合
粉瘤(ふんりゅう)は、表皮嚢腫とも呼ばれる良性の皮膚腫瘍の一種です。皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)が形成され、その中に角質や皮脂などが蓄積されてできものが発生します。
粉瘤は体のどこにでもできる可能性があり、鼻の内側(鼻前庭付近)や鼻の外側の皮膚にも発生することがあります。通常、粉瘤は痛みを伴いませんが、細菌感染を起こして炎症を起こすと(炎症性粉瘤)、突然赤く腫れ上がり、強い痛みを感じるようになります。
粉瘤の特徴をまとめると以下の通りです。
- 中央に「へそ」と呼ばれる小さな黒い点(毛穴の開口部)が見られることが多い
- 押すと白や黄色のチーズ状の内容物が出てくることがある(ただし自分でつぶすのはNG)
- 感染を起こすと急激に腫れて痛みが出る
- 感染のない状態では、ゆっくりと大きくなっていく
粉瘤の根本的な治療は手術による摘出です。感染を起こしていない時期に、嚢腫の袋ごと摘出することで再発を防ぐことができます。炎症を起こしている時期には、まず炎症を鎮めるための処置(切開・排膿、抗生物質投与)を行い、炎症が落ち着いてから手術で摘出します。
鼻の内部や外部に粉瘤が疑われる場合は、耳鼻咽喉科または皮膚科を受診するとよいでしょう。
🎯 鼻ポリープ(鼻茸)と痛みの関係
鼻ポリープ(鼻茸:はなたけ)とは、鼻腔内の粘膜が慢性的な炎症によって肥厚し、ぶどうの房のような形でぶら下がってできた良性の突起物です。慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎が長期にわたって続くことで発生することが多いです。
鼻ポリープの主な症状は、鼻づまり、嗅覚の低下、鼻水などです。これらは痛みを伴わないことがほとんどですが、副鼻腔炎(蓄膿症)を合併している場合は、頬や額、おでこ周辺の圧迫感や痛みを感じることがあります。
鼻ポリープ自体が直接「鼻の中が痛い」という症状を引き起こすことは少ないですが、炎症が強い場合や、ポリープに二次感染が起きた場合には痛みを伴うこともあります。また、ポリープによる鼻づまりが副鼻腔の分泌物の排出を妨げ、副鼻腔炎が悪化することで痛みが増強するケースもあります。
治療としては、ステロイド点鼻薬や内服薬によって炎症を抑え、ポリープを縮小させる薬物療法が第一選択となります。薬物療法で効果が不十分な場合は、内視鏡を使った手術(内視鏡下鼻内副鼻腔手術)によってポリープを切除します。

💡 その他に考えられる原因
鼻の中や周辺に痛みを伴うできものを引き起こす原因は、上記以外にも複数あります。それぞれの特徴を知っておくことで、より適切な対応につなげることができます。
✅ 単純ヘルペスウイルスによる感染
単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染は、口唇ヘルペスとして口の周囲に水疱(みずぶくれ)を作ることで知られていますが、鼻の周辺や鼻の入り口付近にも発症することがあります。小さな水疱が集まり、ピリピリ・ズキズキとした痛みを伴います。水疱が破れると、びらんやかさぶたになります。
ヘルペスウイルスは一度感染すると体内に潜伏し、疲労やストレス、免疫力の低下をきっかけに再活性化して再発します。治療には抗ウイルス薬(アシクロビルなど)が有効です。早期に使用するほど症状の期間を短縮できるため、疑わしい症状が出たら早めに受診しましょう。
📝 帯状疱疹(たいじょうほうしん)
水痘・帯状疱疹ウイルスが三叉神経(顔面の感覚を司る神経)に沿って再活性化すると、顔面や鼻の周囲に帯状疱疹が発症することがあります。鼻の先端や鼻翼(小鼻)に水疱や痛みを生じる場合は、「ハント症候群」や三叉神経帯状疱疹の可能性もあります。帯状疱疹の痛みは非常に強いことが多く、早期の抗ウイルス薬治療が重要です。
🔸 接触性皮膚炎(かぶれ)
鼻の中や周囲に使用した薬剤、点鼻薬、花粉対策グッズ、マスクの素材などによるアレルギー反応で、接触性皮膚炎が生じることがあります。赤みやかゆみ、灼熱感を伴うことが多く、痛みを感じることもあります。原因となる物質を特定して避けることが基本の対策です。
⚡ 鼻腔内の良性・悪性腫瘍
非常にまれなケースではありますが、鼻腔内に良性腫瘍(血管腫、乳頭腫など)や悪性腫瘍(鼻腔癌、上顎洞癌など)が発生することもあります。悪性腫瘍の場合は、血が混じった鼻水、片側だけの鼻づまりの悪化、顔面の麻痺感、視力の変化などを伴うことがあります。このような症状が現れた場合は早急に耳鼻咽喉科を受診することが必要です。
🌟 鼻中隔(びちゅうかく)の異常
左右の鼻腔を隔てる壁(鼻中隔)に穿孔(穴)が生じたり、びらんが起きたりする場合があります。鼻中隔穿孔は、繰り返す外傷、薬物の吸引、血管炎などが原因となり、鼻内に痛みや違和感を引き起こすことがあります。
Q. 鼻のできものが繰り返しできる原因と予防法は?
鼻毛を手やピンセットで抜く習慣、不潔な手で鼻をほじる行為、鼻を強くかみすぎることが主な原因です。これらが毛嚢に傷をつけ細菌感染を招きます。予防には根元から切るタイプの鼻毛カッターの使用、手洗いの徹底、片方ずつやさしく鼻をかむことが有効です。
📌 鼻のできものを悪化させる習慣・NG行動
鼻の中のできものに気づいたとき、無意識にやってしまいがちな行動が、実は症状を悪化させる原因になっていることがあります。以下の行動は特に注意が必要です。
💬 できものを手で触ったり、つぶしたりする
最も多いNG行動がこれです。鼻せつや粉瘤、にきびのようなできものを指や爪でつぶそうとすると、細菌が周囲の組織に広がったり、血流に乗って全身に拡散したりするリスクがあります。特に鼻は「危険の三角地帯」と呼ばれる部位(鼻から口角を結んだ三角形の範囲)にあり、細菌が脳に近い静脈(海綿静脈洞)に到達する可能性があるため、絶対に自分でつぶすことは避けてください。
✅ 鼻毛を抜く
鼻毛を手やピンセットで抜く習慣がある方は注意が必要です。鼻毛を抜くと毛嚢に小さな傷が生じ、そこから黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入して鼻せつの原因になります。鼻毛の処理は、根元から切るタイプの鼻毛カッターを使用するのが安全です。
📝 鼻の中を強くこする・ほじる
鼻の中を指で強くこすったり、清潔でない指でほじったりすることは、皮膚への刺激と細菌の持ち込みという2つのリスクをもたらします。どうしても鼻の中が気になる場合は、清潔な綿棒でやさしくケアするようにしましょう。
🔸 鼻を強くかむ
風邪や花粉症の時期に鼻を勢いよく何度もかむことは、鼻前庭の皮膚にダメージを与え、炎症を引き起こす原因になります。鼻をかむ際は片方ずつ、やさしくかむようにし、ティッシュによる摩擦を減らすためにやわらかい素材のものを選ぶとよいでしょう。
⚡ 市販薬を自己判断で使い続ける
症状が長く続いているにもかかわらず、医療機関を受診せずに市販薬だけで対処し続けることも問題です。抗菌成分が含まれる外用薬は一時的な改善に役立つことがありますが、重症化した感染症や、腫瘍性疾患の場合には対応が遅れる原因になります。1週間以上症状が改善しない場合は医療機関を受診してください。
✨ 自宅でできるケアと注意点
医療機関を受診する前や、軽症の場合に自宅でできるケアを紹介します。ただし、これらはあくまで症状を悪化させないための一時的な対処であり、根本的な治療ではありません。
🌟 清潔を保つ
鼻の周辺を清潔に保つことが基本です。手をよく洗い、できものに不用意に触れないようにします。洗顔の際も、患部を強くこすらないよう注意しましょう。
💬 温罨法(おんあんぽう)
清潔なタオルを温め(熱くなりすぎないように注意)、患部に当てる温罨法が炎症の緩和に役立つことがあります。温めることで血行が促進され、膿の排出を助ける効果が期待できます。ただし、熱すぎる温度は逆効果になることがあるため注意が必要です。
✅ 保湿ケア
鼻前庭炎や乾燥による皮膚のひびわれがある場合、白色ワセリンなどの保湿剤を患部にやさしく塗布することで、皮膚の乾燥を防ぎ、回復を助けることができます。ただし、感染症が疑われる場合には、市販の保湿剤だけでは不十分なため、医師に相談するようにしてください。
📝 免疫力を落とさない生活習慣
十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動など、免疫力を維持する生活習慣も感染症の予防と回復に役立ちます。特に疲労やストレスが溜まっている時期はヘルペスの再発や感染症にかかりやすくなるため、体調管理に気をつけることが大切です。
🔍 どのタイミングで受診すべきか
鼻の中のできものは、軽症であれば自然に治ることもありますが、以下のような症状が見られる場合は早めに医療機関を受診することを強くお勧めします。
🔸 すぐに受診すべき症状
- 腫れや痛みが急激に強くなっている
- 38度以上の発熱を伴っている
- 顔の腫れが広がっている(鼻だけでなく頬や目の周りも腫れている)
- 目の充血や視力の変化がある
- 頭痛や首の硬直がある
- 意識が朦朧とする、混乱するといった神経症状がある
上記の症状は、感染が周辺組織や血流に広がっている可能性を示しており、緊急の医療対応が必要です。迷わず医療機関を受診してください。
⚡ 早めに受診を検討すべき症状
- できものが1週間以上改善しない
- 繰り返し同じ場所にできものが発生する
- できものがどんどん大きくなっている
- 血が混じった鼻水がある
- 片側だけの持続的な鼻づまりがある
- 嗅覚の低下がある
- 免疫力が低下する疾患(糖尿病など)を持っている
糖尿病など免疫機能が低下しやすい基礎疾患を持っている方は、通常より感染症が重症化しやすいため、早めの受診を心がけることが重要です。
Q. 鼻のできもので今すぐ受診すべき症状は何ですか?
腫れ・痛みの急激な悪化、38度以上の発熱、頬や目の周りへの腫れの拡大、視力の変化、頭痛・首の硬直が見られる場合は直ちに受診が必要です。これらは感染が周辺組織や血流へ広がっているサインの可能性があり、迷わず耳鼻咽喉科を受診してください。
💪 受診するときの診療科の選び方

鼻の中のできもので受診する際、どの診療科に行けばよいか迷う方も多いでしょう。症状の種類と発生部位によって、適切な診療科は異なります。
🌟 耳鼻咽喉科
鼻の中のできもの全般に対して、最も適切な診療科です。耳鼻咽喉科では内視鏡(ファイバースコープ)を使って鼻の内部を詳しく観察することができ、鼻せつ、鼻前庭炎、鼻ポリープ、腫瘍などを正確に診断することができます。まず最初に受診するなら耳鼻咽喉科がお勧めです。
💬 皮膚科
鼻の外側や鼻の入り口の皮膚に生じたできものの場合は、皮膚科も選択肢の一つです。粉瘤、ヘルペス、接触性皮膚炎、帯状疱疹などは皮膚科での診察が適しています。ただし、鼻腔の奥に病変が疑われる場合は耳鼻咽喉科への紹介が必要になることがあります。
✅ 形成外科・美容外科
粉瘤の手術的摘出を希望する場合は、形成外科や美容外科での対応が可能です。傷跡を最小限にする縫合技術に優れており、特に顔面(鼻)の場合は審美的観点からも専門的なアプローチが期待できます。アイシークリニック渋谷院では、粉瘤を含む皮膚のできもの全般に対応しています。
🎯 治療法と経過について
鼻の中の痛いできものの治療は、原因によって異なります。ここでは代表的な疾患ごとの治療法と、治療後の経過について解説します。
📝 鼻せつ・鼻前庭炎の治療
抗菌薬(抗生物質)の内服や外用薬が基本治療です。多くの場合、1〜2週間の治療で改善が見られます。膿がたまっている場合は、医師による切開・排膿処置が行われます。この処置は局所麻酔下で行われ、膿を排出することで痛みが大幅に軽減されます。処置後は抗生物質の内服を継続し、再感染を防ぎます。
再発予防のためには、鼻毛を抜く習慣をやめること、鼻の中を不潔な手で触らないこと、鼻をやさしくかむことが大切です。免疫力を保つ生活習慣の見直しも重要です。
🔸 粉瘤の治療
炎症を起こしていない粉瘤の場合は、局所麻酔下での外科的摘出が標準的な治療です。嚢腫の壁(袋)ごと完全に取り除くことで再発を防ぐことができます。近年では「くり抜き法(トレフィン法)」と呼ばれる小さな切開で摘出する方法も行われており、傷跡が小さく済むことが特徴です。
炎症性粉瘤の場合は、まず切開・排膿と抗生物質による治療で炎症を鎮静化させます。その後、1〜3ヶ月後を目安に炎症が落ち着いた状態で根治手術を行います。炎症が収まってから手術を行う理由は、炎症中は嚢腫の壁が脆くなっており、完全摘出が難しくなることで再発リスクが高まるためです。
⚡ 鼻ポリープの治療
まず薬物療法(ステロイド点鼻薬、マクロライド系抗生物質の少量長期投与など)が試みられます。薬物療法で十分な効果が得られない場合や、症状が重い場合は手術(内視鏡下鼻内副鼻腔手術)が行われます。この手術は全身麻酔または局所麻酔下で行われ、内視鏡でポリープを直接確認しながら切除します。術後は再発予防のために薬物療法と定期的な通院が必要です。
🌟 ヘルペスウイルス感染症の治療
抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビルなど)の内服または外用が行われます。症状が出始めてから早期(48〜72時間以内)に治療を開始するほど効果が高いため、疑わしい症状が出たら早めに受診することが重要です。帯状疱疹の場合も同様に抗ウイルス薬が使用されますが、高齢者や免疫低下状態の患者では点滴による治療が必要なこともあります。
💬 治療後の経過観察の重要性
鼻のできものは治療後も再発することがあります。特に粉瘤は不完全摘出の場合に再発しやすく、鼻前庭炎は原因となる習慣(鼻毛を抜くなど)が続く限り繰り返すことがあります。治療後も定期的に経過観察を行い、再発の兆候を早期に捉えることが大切です。
また、腫瘍性疾患が疑われる場合は、組織の一部を採取して病理検査(生検)を行い、良性・悪性の判断を行います。悪性腫瘍が確認された場合は、専門の病院での精密検査・治療が必要になります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、鼻の外側や鼻の入り口のできものを「少し様子を見ていたが、なかなか治らない」「触ったら悪化してしまった」というタイミングで受診される方が多くいらっしゃいます。鼻せつや炎症性粉瘤は自己処置によって重篤化するリスクがあるため、早期に適切な治療を受けることが何より大切です。気になる症状がございましたら、どうぞお一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。」
💡 よくある質問
絶対に避けてください。鼻は「危険の三角地帯」と呼ばれる部位にあり、自分でつぶすと細菌が血流に乗り、脳に近い海綿静脈洞血栓症などの重篤な合併症を引き起こすリスクがあります。痛みや腫れがある場合は、耳鼻咽喉科や皮膚科など医療機関への受診をお勧めします。
鼻の中のできもの全般には、内視鏡で鼻内部を詳しく観察できる耳鼻咽喉科が最適です。鼻の外側や入り口付近の皮膚のできもの(粉瘤・ヘルペスなど)は皮膚科も適しています。粉瘤の外科的摘出を希望する場合は、形成外科・美容外科への受診も選択肢の一つです。
鼻毛を手やピンセットで抜く習慣、不潔な手で鼻をほじる行為、鼻を強くかみすぎることなどが主な原因です。これらの行為が毛嚢や皮膚に傷をつけ、細菌感染を引き起こします。鼻毛の処理には根元から切るタイプの鼻毛カッターを使用するなど、日頃の習慣を見直すことが再発予防につながります。
以下の症状がある場合は速やかに受診してください。腫れや痛みが急激に悪化している、38度以上の発熱がある、鼻以外(頬・目の周り)にまで腫れが広がっている、視力の変化や頭痛・首の硬直がある場合です。これらは感染が周辺組織や血流に広がっているサインである可能性があります。
手をよく洗い患部を清潔に保つこと、清潔なタオルを用いた温罨法(患部を温める)、白色ワセリンなどによる保湿ケアが有効な場合があります。ただしこれらはあくまで一時的な対処法です。1週間以上症状が改善しない場合は自己判断で市販薬を使い続けず、医療機関を受診することをお勧めします。
📌 まとめ
鼻の中のできものが痛い場合、その原因は鼻せつ、鼻前庭炎、粉瘤、ヘルペスウイルス感染症など、さまざまな疾患が考えられます。共通して言えるのは、できものを自分で押したりつぶしたりする行為は絶対に避けるべきということです。鼻は顔の「危険の三角地帯」に位置しており、感染が血流に乗って脳周辺に広がる可能性が理論上あるため、適切な医療機関での処置が必要です。
症状が1週間以上続く場合、腫れが急速に悪化する場合、発熱や顔全体の腫れを伴う場合は、迷わず耳鼻咽喉科や皮膚科を受診してください。粉瘤など外科的処置が必要なできものには、形成外科・美容外科の受診も選択肢の一つです。
日頃から鼻毛を抜く習慣を控え、鼻をやさしくかみ、手を清潔に保つことが、鼻のできもの予防の基本です。また、免疫力を維持する規則正しい生活習慣を心がけることで、感染症や炎症のリスクを下げることにもつながります。
鼻の中の痛いできものは、適切な治療を受ければ多くの場合で改善できます。気になる症状がある方は、一人で抱え込まずに専門医に相談することをお勧めします。アイシークリニック渋谷院では、皮膚のできもの(粉瘤など)の診察・治療に対応しております。鼻周辺のできものでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)の診断・治療基準、炎症性粉瘤の処置方針、およびくり抜き法を含む外科的摘出方法に関する医学的根拠として参照
- 国立感染症研究所 – 単純ヘルペスウイルス(HSV)および帯状疱疹ウイルスによる感染症の病態・疫学・抗ウイルス薬治療に関する情報として参照
- 厚生労働省 – 黄色ブドウ球菌を含む細菌感染症(鼻せつ・鼻前庭炎)の感染予防・抗菌薬適正使用に関する行政的ガイダンスとして参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務