皮膚科を受診すると、ビタミン剤を処方されることがあります。「ビタミン剤って保険で出るの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。実は、ビタミン剤は種類や診断内容によって、保険適用になるケースと自費診療になるケースがあります。正しく理解しておくことで、受診時の疑問や不安が解消され、よりスムーズに治療を受けることができます。この記事では、皮膚科でビタミン剤が保険適用となる条件、処方される代表的なビタミン剤の種類、そして自費診療との違いについてわかりやすく解説します。
目次
- 皮膚科でビタミン剤が処方される理由
- ビタミン剤の保険適用とは?基本的な仕組みを解説
- 皮膚科で保険適用になるビタミン剤の種類
- 保険適用される主な皮膚疾患と条件
- 保険適用外(自費診療)になるケースとは
- 保険適用と自費診療の費用の違い
- 皮膚科でビタミン剤を処方してもらう際の注意点
- ビタミン剤の飲み方・副作用について
- まとめ
この記事のポイント
皮膚科でのビタミン剤は、ニキビや口内炎・乾癬など明確な診断名があり薬剤の適応症に合致する場合のみ保険適用となる。美容・予防目的は全額自費となり、費用差は数百円と数万円と大きく異なる。
🎯 皮膚科でビタミン剤が処方される理由
皮膚科では、炎症を抑える薬や抗菌薬といった薬のほかに、ビタミン剤が処方されることがあります。ビタミンは皮膚の健康維持に欠かせない栄養素であり、不足すると肌荒れや炎症、色素沈着、傷の治りが遅くなるなどさまざまな症状が現れることがあります。
皮膚科でビタミン剤が処方される主な目的は、皮膚の機能を回復・維持することです。たとえば、ニキビや口内炎、皮膚炎などの治療において、ビタミンB群やビタミンCは補助的な役割を果たします。ビタミンには細胞の修復を助けたり、免疫機能をサポートしたり、皮脂分泌を調整したりする働きがあるため、薬物療法と組み合わせて使用されることが多いのです。
また、食生活の乱れやストレスによってビタミンが不足しがちな現代人にとって、ビタミン剤の補充は症状の改善において有効な手段のひとつとなっています。特にビタミンB2(リボフラビン)やビタミンB6(ピリドキシン)は皮膚の代謝に深く関わっており、これらが不足すると口角炎や脂漏性皮膚炎などを引き起こすことが知られています。
皮膚科でのビタミン剤処方は、単なる栄養補助ではなく、疾患の治療を目的とした医療行為の一環として行われます。そのため、処方の有無や内容は患者さんの症状や診断によって異なります。
Q. 皮膚科でビタミン剤が保険適用になる条件は?
皮膚科でビタミン剤が保険適用となるには、2つの条件を満たす必要があります。①医師がニキビや口内炎・乾癬などの明確な診断名をつけていること、②処方するビタミン剤が厚生労働省に承認された適応症に合致していることです。美容・予防目的の処方は保険対象外となります。
📋 ビタミン剤の保険適用とは?基本的な仕組みを解説
日本の医療保険制度では、「医療上の必要性がある治療」に対してのみ、保険が適用されます。ビタミン剤についても、疾患の治療として必要と認められた場合に限り、健康保険が適用されます。
具体的には、医師が「この患者にはビタミン剤が治療上必要である」と判断し、処方箋に記載した場合に保険適用となります。逆に、美容目的や予防目的での処方は、原則として保険の対象外となります。
保険適用の有無を決めるのは、主に以下の2つのポイントです。
まず一つ目は「診断名(病名)があること」です。保険診療では、処方するすべての薬に対して、対応する疾患名(病名)の記載が必要です。つまり、ニキビや口内炎、脂漏性皮膚炎など、明確な診断名がある場合に限り、治療薬としてビタミン剤が保険適用となります。
二つ目は「薬が薬事承認されており、その適応症に合致していること」です。すべての医薬品には、厚生労働省が認めた「適応症(使用できる疾患)」が定められています。ビタミン剤も医薬品として承認されたものであれば、その適応症の範囲内であれば保険処方が可能です。
一方、薬局やドラッグストアで購入できる市販のビタミンサプリメントは「食品」または「指定医薬部外品」として分類されているものが多く、保険の対象にはなりません。医師が処方する「医療用医薬品」としてのビタミン剤と、市販品は区別して考える必要があります。
また、保険診療では同じ薬を大量に処方したり、明らかに治療目的でない使い方をしたりすることはできません。こうした厳格なルールのもとで、医師は患者さんに必要な薬を処方しています。
💊 皮膚科で保険適用になるビタミン剤の種類
皮膚科で処方されるビタミン剤にはさまざまな種類があります。ここでは、代表的なビタミン剤とその特徴について説明します。
🦠 ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB2は「皮膚のビタミン」とも呼ばれ、皮膚・粘膜の健康維持に重要な役割を果たします。不足すると口角炎、口内炎、舌炎、脂漏性皮膚炎などが生じやすくなります。皮膚科では、これらの症状に対してビタミンB2単体、またはビタミンB群を複合した薬剤が処方されることがあります。代表的な医薬品としては「フラビタン」などがあります。
👴 ビタミンB6(ピリドキシン)
ビタミンB6はアミノ酸の代謝に関わり、皮膚の健康を保つうえで欠かせないビタミンです。口内炎、湿疹、脂漏性皮膚炎などの治療補助として用いられます。ニキビ治療においても、皮脂分泌の調整に役立つとされており、皮膚科での処方例も多いビタミンのひとつです。
🔸 ビタミンC(アスコルビン酸)
ビタミンCはコラーゲンの合成を助け、免疫機能を高め、抗酸化作用を持つビタミンです。皮膚科では、壊血病(ビタミンC欠乏症)の治療や、色素沈着(しみ)の治療補助、術後の傷の回復促進などに使用されます。ただし、美容目的のシミ改善や美白のためだけにビタミンCを処方することは、保険適用外となります。
💧 ビタミンB群複合製剤
複数のB群ビタミンを配合した複合製剤も皮膚科では広く処方されています。代表的なものとして「ビタミンB配合剤」や「ノイロビタン」などがあります。口内炎、口角炎、舌炎、湿疹、皮膚炎など幅広い皮膚・粘膜の症状に対応しており、使い勝手の良い処方薬として知られています。
✨ ビタミンD(活性型ビタミンD3製剤)
ビタミンDは皮膚科における乾癬(かんせん)の治療に広く使用されます。乾癬は皮膚の細胞が過剰に増殖することで引き起こされる慢性疾患であり、活性型ビタミンD3を含む外用薬(塗り薬)が保険適用で処方されます。代表的な薬剤としては「ドボネックス」「ボンアルファ」「オキサロール」などがあります。これらは内服薬ではなく外用薬である点が特徴です。
📌 ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンEは抗酸化作用を持ち、末梢血流の改善に役立つビタミンです。皮膚科では、しもやけや凍瘡(とうそう)、末梢循環障害に伴う皮膚症状に対して処方されることがあります。「ユベラ」などが代表的な医薬品です。
Q. 皮膚科で保険処方されるビタミン剤の種類は?
皮膚科で保険処方される主なビタミン剤は、口内炎・脂漏性皮膚炎に用いるビタミンB2(フラビタン)・B6、乾癬に使う活性型ビタミンD3外用薬(ドボネックス・ボンアルファなど)、しもやけに処方されるビタミンE(ユベラ)、壊血病治療に用いるビタミンCなどがあります。症状に応じて選択されます。
🏥 保険適用される主な皮膚疾患と条件
皮膚科でビタミン剤が保険適用となる主な疾患と条件について、具体的に見ていきましょう。
▶️ ニキビ(尋常性痤瘡)
ニキビは皮膚科で最もよく見られる疾患のひとつです。ビタミンB2やビタミンB6は、皮脂分泌の調整や皮膚代謝のサポートに働くため、ニキビ治療の補助薬として保険処方されることがあります。ただし、ビタミン剤単独での治療ではなく、抗菌薬や外用薬と組み合わせて処方されるのが一般的です。
🔹 口内炎・口角炎・舌炎
口内炎や口角炎、舌炎はビタミンB2・B6の欠乏と関連が深い疾患です。これらの症状がある場合、ビタミンB群が保険処方されます。繰り返し口内炎ができる患者さんや、食生活の乱れが背景にある場合に特に処方されやすい傾向があります。
📍 脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い頭皮や顔面に起こる炎症性の皮膚疾患です。ビタミンB2・B6の不足との関連が指摘されており、治療の一環としてこれらのビタミン剤が保険処方されることがあります。
💫 乾癬(かんせん)
乾癬は慢性的な炎症性皮膚疾患であり、皮膚が赤くなり、厚い鱗屑(りんせつ:皮膚がうろこ状に剥がれる状態)が生じる疾患です。活性型ビタミンD3を含む外用薬が第一選択薬のひとつとして保険適用されており、ステロイド外用薬と組み合わせて使用されることも多いです。
🦠 しもやけ・凍瘡(とうそう)
しもやけは末梢の血液循環が悪くなることで起こる皮膚疾患です。ビタミンEは末梢血流の改善に役立つとされており、しもやけの治療薬として保険処方されます。寒い季節に繰り返すしもやけに悩む患者さんに処方されることが多いです。
👴 壊血病(ビタミンC欠乏症)
壊血病はビタミンCが著しく不足することで発症する疾患で、皮膚の出血斑、歯肉からの出血、疲労感などが現れます。現代の日本では稀な疾患ですが、偏食や高齢者、透析患者などでみられることがあります。この場合、ビタミンCの内服が保険適用となります。
🔸 湿疹・皮膚炎
湿疹や皮膚炎の治療においても、ビタミンB群が補助的に処方されることがあります。特に慢性化した湿疹や、ビタミン不足が関与していると考えられる場合に使用されます。
⚠️ 保険適用外(自費診療)になるケースとは
皮膚科においてビタミン剤が自費診療(保険適用外)になるケースも少なくありません。主に以下のような場合が該当します。
💧 美容目的でのビタミン剤処方
シミやくすみを改善したい、肌をきれいに見せたいといった美容目的でビタミンCやビタミンEを処方・点滴する場合は、保険適用外となります。美容皮膚科やクリニックで行われるビタミンC点滴や高濃度ビタミン点滴は、医療行為ではあるものの、保険診療の対象外です。
✨ 予防目的での投与
「病気になる前に予防したい」「健康維持のためにビタミンを補いたい」という目的での処方は、保険診療の範囲外です。保険は治療を目的とした医療行為に適用されるものであり、予防や健康増進を目的とした処方には使用できません。
📌 疾患名と薬剤の適応が一致しない場合
医師が診断した疾患と、処方しようとするビタミン剤の適応症(承認された使用目的)が合致しない場合は、保険適用になりません。たとえば、ビタミンCが「老化防止」目的で処方されることはできず、適応症として認められていない使い方は保険外となります。
▶️ 保険外の診療(自由診療クリニック)
美容皮膚科や自由診療専門のクリニックでは、そもそも保険診療を行っていない場合があります。このようなクリニックで処方・投与されるビタミン剤はすべて自費となります。高濃度ビタミンC静注療法や美容点滴などがその代表例です。
🔹 サプリメントや健康食品
ドラッグストアや薬局で購入できるビタミンサプリメントは、医薬品ではなく食品として分類されるため、当然ながら保険適用にはなりません。ただし、医師の処方箋に基づいて調剤薬局で受け取る医療用ビタミン剤は、保険診療の対象となりえます。
Q. 保険診療と自費診療ではビタミン剤の費用はどう違う?
費用には大きな差があります。保険診療でビタミンB2製剤を1か月処方された場合、3割負担の薬剤費は数十円〜数百円程度です。一方、美容クリニックでの高濃度ビタミンC点滴(25g)は1回あたり10,000〜30,000円程度が相場で、継続通院すると年間負担が大きくなります。
🔍 保険適用と自費診療の費用の違い
保険適用と自費診療では、患者さんの負担する費用に大きな差があります。具体的にどれくらい違うのか、理解しておくことが大切です。
📍 保険診療の場合
保険診療では、患者さんが負担するのは医療費の一部です。一般的な保険加入者の場合、3割負担(一部の高齢者や低所得者は1〜2割負担)となります。たとえば、皮膚科でビタミンB群の内服薬が処方された場合、薬剤費(医療用医薬品)の3割のみが自己負担となるため、1ヶ月分の薬でも数百円程度で済むことが多いです。
また、診察料(再診料や初診料)、処方箋料なども保険適用となり、総じて費用を抑えることができます。
💫 自費診療の場合
一方、自費診療では薬剤費や処置料のすべてを患者さんが負担します。美容皮膚科で行われるビタミンC点滴の場合、1回あたりの費用は数千円〜数万円と高額になることがあります。さらに、継続的に通院する場合には年間を通じてかなりの費用がかかることになります。
また、高濃度ビタミンC静注療法はクリニックによって価格設定が大きく異なり、同じ内容でも施設によって費用が数倍差になることもあります。自費診療を受ける際は、事前に料金を確認することが重要です。
🦠 費用比較の目安
参考として、保険適用でビタミンB2製剤(フラビタン)を1ヶ月処方された場合の薬剤費自己負担額は数十円〜数百円程度です。一方、美容クリニックでの高濃度ビタミンC点滴(25g)は1回あたり10,000〜30,000円程度が相場となっています。
このように、保険適用か否かによって費用は大きく変わります。症状に応じて適切な治療を選ぶためにも、受診前に医療機関がどちらの診療を行っているかを確認しておくことをおすすめします。
📝 皮膚科でビタミン剤を処方してもらう際の注意点

皮膚科でビタミン剤を処方してもらう際には、いくつか知っておきたいポイントがあります。
👴 正確な症状を医師に伝える
保険診療でビタミン剤が処方されるためには、医師が適切な診断名をつける必要があります。そのためには、患者さん自身が症状を正確に医師に伝えることが重要です。いつから、どのような症状が出ているか、食生活はどうか、生活習慣はどうかなどを具体的に説明しましょう。
🔸 美容目的の場合は最初から自費診療として相談する
シミや美白、エイジングケアを目的としてビタミン剤を希望している場合は、保険診療での処方は難しいことを理解しておきましょう。この場合は最初から美容皮膚科や自費診療に対応したクリニックを受診するほうが適切です。
💧 自己判断でのサプリメント使用との違いを理解する
市販のビタミンサプリメントは手軽に購入できますが、医師が処方する医療用ビタミン剤とは成分の純度や含有量、品質管理が異なります。症状がある場合は、自己判断でサプリメントを続けるよりも、専門医を受診して適切な診断と処方を受けることが大切です。
✨ 他の薬との相互作用を確認する
ビタミン剤は比較的安全な薬とされていますが、他の薬と一緒に服用する場合は相互作用に注意が必要です。たとえば、ビタミンCは一部の薬剤の吸収を高めたり、逆に他の薬剤の作用に影響を与えたりすることがあります。複数の薬を服用している場合は、必ず医師や薬剤師に申告しましょう。
📌 長期服用の場合は定期的な再診を
ビタミン剤を長期間服用する場合は、定期的に皮膚科を受診して効果を確認することが大切です。症状が改善していれば服用を終了することもありますし、逆に症状が変化している場合は治療方針を見直す必要があることもあります。
▶️ 複数科での処方の重複に注意
皮膚科だけでなく、内科や婦人科などでも同じビタミン剤が処方されている場合があります。同じ薬が重複して処方されると過剰摂取になるリスクがあるため、受診する際には他の医療機関で処方されている薬を必ず医師に伝えるようにしましょう。お薬手帳を活用することで、こうした情報共有がスムーズになります。
Q. 皮膚科でビタミン剤を服用する際の注意点は?
ビタミンB2服用で尿が黄色くなるのは正常な反応です。ビタミンCの大量摂取では吐き気・下痢が起こる場合があり、腎疾患がある方は結石リスクに注意が必要です。また複数の医療機関で同じ薬が重複処方されないよう、お薬手帳を活用して受診ごとに医師・薬剤師へ服用中の薬を申告することが重要です。
💡 ビタミン剤の飲み方・副作用について
皮膚科でビタミン剤が処方された際の正しい飲み方と、起こりうる副作用についても理解しておきましょう。
🔹 正しい飲み方
ビタミン剤は一般的に食後に服用するよう指示されることが多いです。ビタミンB群やビタミンCは水溶性ビタミンであり、食後に服用することで吸収が安定しやすいとされています。一方、ビタミンEやビタミンDといった脂溶性ビタミンは、食事中の脂肪と一緒に摂取することで吸収効率が高まります。
処方された薬の用法・用量は必ず守りましょう。「なかなか効かない」と感じて自己判断で服用量を増やすことは危険です。特に脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)は過剰摂取によって体内に蓄積され、中毒症状を引き起こす可能性があります。
📍 副作用について
ビタミン剤は比較的副作用が少ない薬とされていますが、まったく副作用がないわけではありません。
ビタミンB2を服用すると、尿が黄色くなることがありますが、これは正常な反応であり心配する必要はありません。ビタミンB6を大量に長期間服用した場合、末梢神経障害(手足のしびれなど)が起こることがあります。ただし、保険診療で処方される通常の用量では問題になることはほとんどありません。
ビタミンCを大量に摂取すると、消化器症状(吐き気、胃もたれ、下痢)が起こることがあります。また、腎臓に問題がある患者さんでは、ビタミンCの代謝産物であるシュウ酸が蓄積して腎臓結石のリスクが高まる場合があります。
活性型ビタミンD3外用薬では、皮膚の刺激感、かゆみ、発赤が副作用として報告されています。長期的・大量使用では血中カルシウム値の上昇(高カルシウム血症)が起こる可能性があるため、定期的な血液検査が必要になることもあります。
何か気になる症状が出た場合は、自己判断で服用を中断するのではなく、処方した医師や薬剤師に相談することが大切です。
💫 効果が出るまでの期間
ビタミン剤の効果が現れるまでの期間は、疾患の種類や症状の程度によって異なります。口内炎や口角炎のような比較的軽度の症状であれば、1〜2週間で改善がみられることが多いです。一方、ニキビや脂漏性皮膚炎のような慢性的な皮膚疾患では、数週間〜数ヶ月の継続服用が必要なこともあります。
乾癬の治療に用いるビタミンD3外用薬については、効果を実感するまでに数週間かかることが多く、焦らず継続使用することが重要です。
🦠 ビタミン剤だけに頼らない生活習慣の見直し
薬として処方されたビタミン剤を服用することは大切ですが、それだけに頼らず日々の生活習慣を見直すことも重要です。バランスの良い食事を心がけ、野菜・果物・魚・豆類など多様な食品からビタミンを摂取することが、皮膚の健康を長期的に維持する基本となります。
また、過度なアルコール摂取や喫煙はビタミンの消耗を促進するため、控えることが皮膚の健康にとって有益です。睡眠不足やストレスも皮膚に悪影響を与えるため、規則正しい生活リズムを整えることを意識しましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、ニキビや口内炎、脂漏性皮膚炎などの症状でご来院される患者さんから、「ビタミン剤って保険で出るんですか?」というご質問をいただくことが多く、保険適用の仕組みについて正しく理解されていない方が少なくないと感じています。ビタミン剤はあくまで疾患の治療を目的として処方されるものであり、診断名や薬剤の適応症に基づいて適切に使用することが大切ですので、気になる皮膚症状がある場合はまず専門医にご相談いただくことをおすすめします。患者さん一人ひとりの症状や生活背景をていねいに伺いながら、保険診療・自費診療のいずれにおいても最適な治療をご提案できるよう努めています。」
✨ よくある質問
保険適用には2つの条件が必要です。①医師が治療上必要と判断した明確な診断名(疾患名)があること、②処方するビタミン剤が厚生労働省に承認された適応症に合致していることです。ニキビや口内炎、脂漏性皮膚炎、乾癬などの疾患に対しては、保険処方されるケースが多くあります。
美容目的(シミ改善・美白・エイジングケアなど)でのビタミン剤投与は、保険適用外となります。この場合は最初から美容皮膚科や自費診療に対応したクリニックを受診するのが適切です。当院でも目的に応じた保険診療・自費診療それぞれのご提案が可能ですので、お気軽にご相談ください。
費用は大きく異なります。保険診療でビタミンB2製剤を1ヶ月処方された場合、薬剤費の自己負担は数十円〜数百円程度(3割負担の場合)です。一方、美容クリニックでの高濃度ビタミンC点滴(25g)は1回あたり10,000〜30,000円程度が相場で、継続通院すると年間の負担が大きくなります。
主な種類として、口内炎・脂漏性皮膚炎に用いるビタミンB2・B6、乾癬の治療に使う活性型ビタミンD3外用薬、しもやけに処方されるビタミンE、壊血病やコラーゲン合成のサポートに使われるビタミンCなどがあります。症状や診断に応じて、単独または複合製剤が処方されます。
ビタミンB2服用時に尿が黄色くなるのは正常な反応です。ビタミンCの大量摂取では吐き気や下痢が起こることがあります。また脂溶性ビタミン(D・E)の過剰摂取は体内に蓄積するため注意が必要です。複数の医療機関で同じ薬が重複処方されないよう、お薬手帳を活用して医師・薬剤師に申告することも大切です。
📌 まとめ
皮膚科でビタミン剤が保険適用になるかどうかは、「医師が治療上必要と判断した疾患があること」と「薬剤の適応症に合致していること」が条件となります。ニキビ、口内炎、脂漏性皮膚炎、乾癬、しもやけなどの皮膚疾患に対しては、適切なビタミン剤が保険処方されるケースが多くあります。
一方、美容目的や予防目的でのビタミン剤投与は保険適用外となり、自費診療として費用の全額を負担することになります。自分の症状や目的に応じて、保険診療と自費診療のどちらが適切かを判断することが大切です。
皮膚の不調を感じたときは、市販のサプリメントで様子を見るよりも、まず皮膚科専門医に相談することをおすすめします。専門医による正確な診断と適切な処方によって、症状の原因に合った治療を受けることができます。ビタミン剤の種類や飲み方、注意点についても処方時に医師・薬剤師に確認し、正しく使用することで治療効果を最大限に引き出しましょう。
アイシークリニック渋谷院では、皮膚の悩みに対してていねいな診察を行い、保険診療・自費診療それぞれのご希望に応じた適切な治療をご提案しています。お肌の気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 保険診療の仕組み・適用条件に関する公式情報。ビタミン剤の保険適用の可否を判断する根拠となる医療保険制度の基本的なルールや、薬剤の保険適用に関する規定の参照に使用。
- 日本皮膚科学会 – 乾癬・ニキビ・脂漏性皮膚炎・口内炎などの皮膚疾患に対する診療ガイドライン。各疾患におけるビタミン剤(ビタミンD3外用薬・ビタミンB群など)の治療上の位置づけや推奨度の根拠として参照。
- PubMed – 皮膚疾患に対するビタミン剤の有効性・副作用・使用方法に関する国際的な臨床研究・論文データベース。ビタミンB2・B6・C・D・Eの皮膚科領域における科学的根拠(エビデンス)の参照に使用。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務