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メトホルミンのダイエット効果とは?仕組みや注意点を徹底解説

メトホルミンは、2型糖尿病の治療薬として長年使用されてきた薬ですが、近年では体重管理やダイエット目的での使用に注目が集まっています。インスリン抵抗性の改善や食欲抑制作用が体重減少に関与する可能性があるとされており、肥満治療や生活習慣病の予防といった文脈でも研究が進んでいます。ただし、メトホルミンはあくまでも医薬品であり、適切な医師の指示のもとで使用することが前提です。本記事では、メトホルミンのダイエット効果に関する科学的な根拠や仕組み、期待できる効果と限界、副作用や注意点などについて詳しく解説します。


目次

  1. メトホルミンとはどんな薬か
  2. メトホルミンのダイエット効果に関する仕組み
  3. 臨床研究で明らかになったメトホルミンの体重への影響
  4. メトホルミンが特に効果を発揮しやすい人の特徴
  5. メトホルミンだけでは限界がある理由
  6. メトホルミンの副作用と注意点
  7. メトホルミンを使用する際の医療的管理の重要性
  8. ダイエット目的での使用に関するよくある疑問
  9. まとめ

この記事のポイント

メトホルミンはインスリン抵抗性改善などを通じて平均2〜3kgの体重減少補助効果が期待されるが、大幅な減量には食事・運動との併用が必須。医師の診察と処方が不可欠であり、当院では個々の代謝状態に応じた包括的な肥満治療を提供している。

🎯 メトホルミンとはどんな薬か

メトホルミンは、ビグアナイド系に分類される経口血糖降下薬の一種です。1950年代にフランスで開発され、日本でも1960年代から使用が始まりました。現在では世界中で最も広く処方されている糖尿病治療薬のひとつであり、2型糖尿病の第一選択薬として各国の医療ガイドラインに採用されています。

主な作用は、肝臓での糖新生の抑制、つまり肝臓が糖を新たにつくり出す働きを抑えることです。これにより血糖値の上昇を防ぎます。また、筋肉や脂肪組織でのインスリン感受性を高めることで、インスリンがより効率的に働けるようにする効果もあります。

メトホルミンがほかのインスリン分泌促進薬と異なるのは、インスリンの分泌量自体を増やすのではなく、インスリンの効き方を改善するという点です。このため、単独使用では低血糖を引き起こしにくいという特性があります。

価格が比較的安価で長年の使用実績があることから、安全性と有効性のバランスが優れた薬として評価されています。糖尿病治療だけでなく、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療にも使用されるなど、適応範囲は広がりを見せています。

Q. メトホルミンはどのような仕組みで体重減少に働くのか?

メトホルミンは複数の経路で体重管理に関与します。インスリン抵抗性を改善して脂肪蓄積を抑制し、GLP-1分泌促進による食欲抑制、腸内細菌叢の改善、AMPKの活性化による脂肪燃焼促進などが主なメカニズムとして研究されています。

📋 メトホルミンのダイエット効果に関する仕組み

メトホルミンが体重減少に関与する可能性については、複数のメカニズムが研究されています。単純に「痩せる薬」として作用するわけではなく、代謝や食欲制御に関わる複合的な経路を通じて体重管理に影響を与えると考えられています。

🦠 インスリン抵抗性の改善

インスリン抵抗性とは、インスリンが分泌されても細胞がそれに反応しにくくなっている状態のことです。この状態が続くと、血糖値を下げるためにより多くのインスリンが分泌され、結果として脂肪の蓄積が促進されます。メトホルミンはこのインスリン抵抗性を改善することで、脂肪蓄積の悪循環を断ち切る効果が期待されています。

特に内臓脂肪が多い肥満の方では、インスリン抵抗性が高い傾向があります。メトホルミンによってインスリン感受性が向上すると、余分な脂肪が蓄積されにくくなり、体重管理がしやすくなると考えられています。

👴 食欲抑制への関与

メトホルミンは食欲調節ホルモンにも影響を与える可能性があります。研究によれば、メトホルミンはGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)の分泌を促進する効果があるとされています。GLP-1は満腹感を高め、食欲を抑制するホルモンであり、食事量の自然な減少につながる可能性があります。

また、レプチン感受性の改善に関与するという仮説もあります。レプチンは脂肪細胞から分泌される食欲抑制ホルモンで、肥満になるとレプチン抵抗性が生じてその効果が減弱します。メトホルミンがこの状態を改善することで、食欲のコントロールが働きやすくなるという考え方です。

🔸 腸内細菌叢への影響

近年の研究では、メトホルミンが腸内細菌叢(腸内フローラ)を変化させることが注目されています。特定の善玉菌の増加や有益な短鎖脂肪酸の産生増加が報告されており、これが代謝改善や体重減少に寄与している可能性が示唆されています。

腸内細菌と肥満の関係については研究が急速に進んでおり、メトホルミンの体重への効果の一部はこの腸内環境の変化によるものではないかと考えられています。ただし、この分野はまだ研究途上であり、明確な結論には至っていません。

💧 AMPKの活性化

メトホルミンの主要な作用経路のひとつとして、AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)の活性化があります。AMPKは細胞のエネルギーセンサーとも呼ばれ、活性化されることで脂肪酸の酸化(脂肪の燃焼)が促進され、脂肪の合成が抑制されます。

AMPKの活性化は肝臓での糖新生抑制にも関与しており、血糖値の安定化に直接的に寄与します。このエネルギー代謝全体への作用が、体重管理においても有利に働く可能性があります。

💊 臨床研究で明らかになったメトホルミンの体重への影響

メトホルミンの体重への影響については、これまで多くの臨床研究が行われています。その結果を見ると、体重への効果は「劇的な減量」というよりも「緩やかな体重減少の補助」という位置づけが適切です。

代表的な大規模研究として、アメリカで行われたDPP(糖尿病予防プログラム)研究があります。この研究では、糖尿病予備群の人を対象に、生活習慣改善グループ、メトホルミン投与グループ、プラセボグループに分けて追跡調査が行われました。結果として、メトホルミングループではプラセボグループと比較して体重が平均2〜3kg程度減少したことが報告されています。

一方、生活習慣改善グループでは平均5〜7kgの体重減少が見られ、メトホルミン単独よりも効果が大きかったという結果も示されています。この研究は、メトホルミンが体重減少に一定の貢献をするものの、食事・運動といった生活習慣の改善には及ばないことを示唆しています。

2型糖尿病患者を対象とした研究でも、メトホルミンはスルホニル尿素系薬などのほかの血糖降下薬と比較して体重増加が少なく、むしろ軽度の体重減少が見られることが多いと報告されています。これは糖尿病治療薬の中では重要な特徴であり、体重への配慮が必要な患者さんにとってメトホルミンが選ばれやすい理由のひとつです。

また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の患者を対象とした研究でも、メトホルミンの使用によって体重の軽度な減少やインスリン抵抗性の改善が見られることが報告されています。PCOSはインスリン抵抗性と密接に関連しており、メトホルミンの代謝改善効果が体重管理にも寄与すると考えられています。

ただし、これらの研究結果はあくまでも統計的な平均値であり、個人差が大きいことも事実です。メトホルミンを使用しても体重変化がほとんど見られない人もいれば、一定の体重減少を経験する人もいます。

Q. 臨床研究ではメトホルミンで何キロ痩せると示されているか?

アメリカのDPP(糖尿病予防プログラム)研究によると、メトホルミン投与グループはプラセボと比較して平均2〜3kgの体重減少が報告されています。一方、生活習慣改善グループでは平均5〜7kgの減少が見られ、メトホルミン単独より効果が大きいことも示されています。

🏥 メトホルミンが特に効果を発揮しやすい人の特徴

メトホルミンの体重への効果は一様ではなく、特定の条件を持つ人において効果が出やすいことが研究から示唆されています。

まず、インスリン抵抗性が高い人では効果が出やすい傾向があります。インスリン抵抗性は2型糖尿病だけでなく、糖尿病予備群の方、肥満傾向のある方、PCOSを持つ方などにも見られます。このような代謝異常を背景に持つ人では、メトホルミンによるインスリン感受性の改善が代謝全体のバランスを整え、体重管理に寄与する可能性があります。

次に、高血糖や糖代謝異常を抱えている人も効果を感じやすい場合があります。血糖値が高い状態では余剰エネルギーが脂肪として蓄積されやすくなりますが、血糖管理が改善されることでこの傾向が緩和されます。

また、食欲のコントロールに課題を感じている人の中でも、GLP-1分泌促進作用による食欲抑制効果を体験する人がいます。個人差が大きいため必ずしもすべての人に当てはまるわけではありませんが、食事量が自然に減ったと感じる人も一定数います。

一方で、健康な代謝機能を持つ人や、インスリン抵抗性がほとんどない人では、メトホルミンの体重減少効果はより限定的である可能性があります。ダイエット目的だけで使用しても、期待するような大きな体重減少が得られないケースも少なくありません。

⚠️ メトホルミンだけでは限界がある理由

メトホルミンがダイエットや体重管理に一定の効果を持つ可能性はあるものの、それだけに頼ることには明確な限界があります。この点を正確に理解することが、実際の体重管理において重要です。

まず、メトホルミンによる体重減少は多くの場合、劇的なものではありません。臨床研究で示された体重減少は平均2〜3kg程度であり、大幅な減量を目指す場合には不十分です。食事制限や運動を伴わなければ、薬の効果だけで大きな変化を期待するのは現実的ではありません。

次に、体重減少の主な要因は依然として食事内容と運動量です。消費カロリーが摂取カロリーを上回らなければ体重は減らないという基本原則は、メトホルミンを使用していても変わりません。メトホルミンはあくまでも代謝改善を補助するツールのひとつであり、生活習慣の改善なしに単独で機能するものではありません。

また、メトホルミンには適応外使用という側面もあります。日本においてメトホルミンが承認されている適応症は2型糖尿病であり、単純なダイエット目的での使用は適応外となります。適応外で使用する場合には、医師の判断のもとで行われる必要があり、自己判断での服用は医学的・法的な問題が生じる可能性があります。

さらに、薬の効果には個人差があります。同じ薬を使用しても、体重の変化には大きな個人差が生じます。遺伝的背景、腸内細菌の状態、生活習慣など多くの要因が絡み合うため、ある人に効果があったからといって、別の人にも同様の効果が得られるとは限りません。

Q. メトホルミンの副作用で特に注意すべきものは何か?

最も頻度が高い副作用は吐き気・下痢などの消化器症状で、服用初期に起こりやすい傾向があります。また、まれですが重篤な副作用として乳酸アシドーシスがあり、腎機能低下・肝障害・心不全のある方はリスクが高まります。長期使用ではビタミンB12の吸収低下にも注意が必要です。

🔍 メトホルミンの副作用と注意点

メトホルミンは長期にわたる使用実績から比較的安全性の高い薬とされていますが、副作用がないわけではありません。使用にあたっては適切な知識を持つことが重要です。

✨ 消化器系の副作用

メトホルミンで最も頻度が高い副作用は消化器系のものです。具体的には、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振などが挙げられます。特に服用開始初期に起こりやすく、多くの場合は時間の経過とともに軽減されます。

消化器症状を軽減するためには、食事と一緒に服用すること、少量から始めて徐々に増量することが有効とされています。それでも症状が強い場合や長引く場合には、医師に相談することが必要です。

📌 乳酸アシドーシスのリスク

メトホルミンで最も重篤な副作用として知られているのが乳酸アシドーシスです。乳酸が体内に蓄積し、血液が酸性に傾く状態で、重篤な場合は生命の危険を伴います。

ただし、乳酸アシドーシスの発生頻度は非常に低く、適切な管理のもとで使用されている場合にはまれな合併症です。主に腎機能が低下している人、肝機能障害がある人、心不全のある人、脱水状態の人、大量の飲酒をしている人などでリスクが高まるとされています。

このため、腎機能を定期的に確認しながら使用することが重要であり、特定の状況下(手術前後、造影剤使用前後など)では一時的に服用を中断する必要があります。これらの管理は医師のもとで行われるべきものです。

▶️ ビタミンB12の吸収低下

長期にわたってメトホルミンを使用すると、腸からのビタミンB12吸収が低下することが知られています。ビタミンB12が不足すると、貧血(巨赤芽球性貧血)や末梢神経障害(手足のしびれなど)が生じる可能性があります。

長期使用の場合は定期的にビタミンB12の血中濃度を確認し、必要に応じてビタミンB12を補充することが推奨されています。自覚症状として、疲れやすさ、手足のしびれ、記憶力低下などが現れることがあります。

🔹 禁忌・慎重使用となる状況

メトホルミンが使用できない、または慎重に使用すべき状況があります。重度の腎機能障害(eGFR 30未満)では原則禁忌とされており、軽度から中等度の腎機能低下でも用量調整が必要です。肝機能障害、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの低酸素状態を招く疾患を持つ人では使用が制限されることがあります。

また、ヨード造影剤を使用するCT検査などを受ける際には、検査の前後にメトホルミンを一時休薬する必要があります。造影剤による腎機能への影響でメトホルミンの排泄が滞り、乳酸アシドーシスのリスクが高まるためです。

アルコールの多量摂取もリスクを高めるため、使用中は飲酒を控えることが推奨されています。

📝 メトホルミンを使用する際の医療的管理の重要性

メトホルミンは医薬品であるため、その使用には適切な医療的管理が不可欠です。インターネットなどで情報を得て自己判断で服用することは、医学的にも法的にも推奨されません。

医師の診察を受けることで、まず自身の代謝状態やインスリン抵抗性の程度を客観的に把握することができます。血液検査で血糖値やHbA1c、インスリン値、腎機能、肝機能などを確認することで、メトホルミンが適切かどうかを判断する材料が得られます。

また、服用開始後も定期的なフォローアップが重要です。腎機能の変化、副作用の有無、体重や血糖値の変化などをモニタリングしながら、用量の調整や継続の判断を行っていく必要があります。特に腎機能は年齢とともに変化することがあるため、定期的な確認が欠かせません。

ダイエット目的でメトホルミンの使用を検討する場合も、まず医師に相談することが出発点です。医師は現在の健康状態を評価し、メトホルミンが適切かどうかを判断したうえで、必要に応じて処方を行います。また、メトホルミンの使用と並行して、食事指導や運動指導など生活習慣全体を改善するためのサポートを受けることで、より効果的な体重管理が可能になります。

肥満治療を専門とするクリニックでは、メトホルミンを含む薬物療法と生活習慣改善を組み合わせた包括的な治療プログラムを提供しているところもあります。単に薬を処方するだけでなく、食事・運動・生活習慣全体を見直すアプローチが長期的な体重管理には不可欠です。

Q. メトホルミンとGLP-1受容体作動薬の体重減少効果の違いは?

メトホルミンによる体重減少は平均2〜3kg程度ですが、GLP-1受容体作動薬(オゼンピックなど)は強力な食欲抑制作用により平均10〜15%の体重減少が臨床研究で報告されており、効果は大きく上回ります。ただし薬価や投与方法が異なるため、アイシークリニックでは代謝状態を評価したうえで最適な治療法をご提案しています。

💡 ダイエット目的での使用に関するよくある疑問

📍 メトホルミンは健康な人が飲んでも痩せますか?

健康でインスリン抵抗性がない人がメトホルミンを服用しても、大きな体重減少効果を期待することは難しいとされています。メトホルミンの体重への効果は、インスリン抵抗性や高血糖といった代謝異常を背景に持つ人においてより顕著に現れる傾向があります。

健康な人では、メトホルミンによる消化器症状(吐き気・下痢など)によって食事量が減少し、結果的に一時的な体重減少が生じることはあるかもしれません。しかしこれは副作用による二次的な効果であり、健康的なダイエット方法とは言えません。また、薬の不適切使用は副作用リスクのみを生じさせる可能性があります。

💫 メトホルミンは筋肉量に影響しますか?

メトホルミンと筋肉量の関係については、研究で一部議論があります。いくつかの研究では、メトホルミンが筋タンパク合成に必要なmTOR(ラパマイシン標的タンパク)シグナルを抑制し、筋肉の増加を妨げる可能性があると指摘されています。特に高齢者における筋肉量維持への影響を懸念する研究もあります。

一方、日常的な運動を行っている場合には、メトホルミンの筋肉への悪影響は限定的であるという見解もあります。この点については研究が続いており、現時点では結論が出ていない部分もあります。ダイエットと合わせて筋肉を増やしたいと考えている人は、この点についても医師に相談することをおすすめします。

🦠 メトホルミンを止めると体重が戻りますか?

メトホルミンの使用を中止した後の体重変化についても個人差があります。インスリン抵抗性が根本的に改善されていれば、中止後も体重を維持できる可能性がありますが、生活習慣の改善が伴っていない場合には体重が戻ることもあります。

これは薬全般に言えることですが、薬物療法はあくまでも補助的なツールです。食事・運動・生活習慣の改善という根本的なアプローチを並行して行い、生活習慣自体を変えていくことが長期的な体重管理の鍵となります。

👴 メトホルミンとGLP-1受容体作動薬の違いは?

近年、オゼンピックやウゴービなどのGLP-1受容体作動薬が肥満治療薬として注目を集めています。メトホルミンとの違いを理解しておくことも重要です。

GLP-1受容体作動薬は、食欲を強力に抑制し、胃の排出を遅らせることで食事量を大幅に減らす効果があります。臨床研究では平均10〜15%程度の大幅な体重減少が示されており、メトホルミンによる効果(2〜3kg程度)を大きく上回ります。

一方でGLP-1受容体作動薬はメトホルミンよりも薬価が高く、注射製剤が多いという特徴があります。また、比較的新しい薬であるため、超長期的な安全性データの蓄積はメトホルミンほど多くありません。

どちらの薬が適切かは患者さんの状態、目標体重、副作用への懸念、費用など複数の要素を考慮して医師が判断します。自己判断で選択するのではなく、専門医に相談することが重要です。

🔸 メトホルミンの適切な用量はどのくらいですか?

メトホルミンの用量は、使用目的や患者さんの腎機能などによって異なります。日本での標準的な使用では、1日500mgから始めて徐々に増量し、1日1000〜2250mgを維持量とすることが多いです。最大用量は製剤によって異なりますが、腎機能に応じた上限が設けられています。

副作用を最小限にするため、食事と一緒に服用すること、低用量から始めてゆっくりと増量することが基本です。いずれも医師の指示に従って使用することが前提であり、自己判断での用量調整は行わないようにしてください。

💧 メトホルミンには老化防止効果もあると聞きましたが?

近年、メトホルミンが抗老化薬(アンチエイジング)としての可能性を持つという研究が注目を集めています。TAME(Targeting Aging with Metformin)試験と呼ばれる大規模な臨床研究が現在進行中であり、メトホルミンが老化に関連する疾患の発症を遅らせたり、寿命を延ばしたりする効果があるかどうかが検証されています。

動物実験や観察研究ではポジティブな結果が示されていますが、人体における抗老化効果については現時点ではまだ確立されていません。このような目的での使用についても、臨床研究の結果を待ちながら慎重に判断していく必要があります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、メトホルミンを希望される患者様の多くがインスリン抵抗性を背景に持つ方であり、生活習慣の改善と組み合わせることで体重管理の効果を実感されるケースが見られます。ただし、メトホルミンはあくまでも補助的な役割を担うものであり、食事・運動療法との併用が効果を最大限に引き出す鍵となります。最近の傾向として、GLP-1受容体作動薬との違いや副作用について不安を持って来院される方も増えていますので、一人ひとりの代謝状態や生活背景をしっかりと評価したうえで、最適な治療方針をご提案するよう心がけています。」※アイシークリニックではメトホルミンの処方は行っておりません。

✨ よくある質問

メトホルミンを飲むとどのくらい体重が減りますか?

臨床研究によると、メトホルミンによる体重減少は平均2〜3kg程度とされています。劇的な減量効果は期待しにくく、大幅な体重減少には食事制限や運動との併用が不可欠です。あくまでも体重管理を補助するツールとして位置づけるのが適切です。

メトホルミンはダイエット目的だけで処方してもらえますか?

日本ではメトホルミンの承認適応は2型糖尿病であり、ダイエット目的のみでの使用は適応外となります。使用を検討する場合は必ず医師の診察を受け、血糖値や腎機能などの代謝状態を評価したうえで、医師の判断に基づいて処方される必要があります。

メトホルミンの副作用で特に注意すべきことは何ですか?

最も頻度が高い副作用は吐き気・下痢などの消化器症状で、服用初期に起こりやすいです。また、まれですが重篤な副作用として乳酸アシドーシスがあります。腎機能が低下している方はリスクが高まるため、定期的な腎機能検査など、医師による適切な管理が必要です。

メトホルミンはインスリン抵抗性がない健康な人にも効果がありますか?

インスリン抵抗性がない健康な人では、メトホルミンによる体重減少効果は限定的とされています。消化器系の副作用で食欲が落ちることで一時的に体重が減る場合もありますが、これは副作用による二次的な結果であり、健康的なダイエット方法とは言えません。

メトホルミンとGLP-1受容体作動薬はどちらがダイエットに効果的ですか?

GLP-1受容体作動薬(オゼンピックなど)は食欲抑制効果が強く、臨床研究では平均10〜15%の体重減少が報告されており、メトホルミンの2〜3kg程度を大きく上回ります。ただし薬価が高く注射製剤が多い点が異なります。どちらが適切かは代謝状態や生活背景を考慮して医師が判断しますので、当院にご相談ください。

📌 まとめ

メトホルミンは長年にわたって2型糖尿病治療に使用されてきた信頼性の高い薬であり、インスリン抵抗性の改善や代謝への複合的な作用を通じて、体重管理にも一定の貢献をする可能性があります。特にインスリン抵抗性が高い方、糖代謝に問題を抱えている方では効果が出やすい傾向があります。

ただし、期待できる体重減少は平均的に見て2〜3kg程度であり、大幅な減量には食事・運動といった生活習慣の改善が不可欠です。メトホルミンはあくまでも補助的なツールであり、それだけに頼ることには明確な限界があります。

また、メトホルミンは医薬品であるため、使用には必ず医師の診察と処方が必要です。自己判断での服用は副作用リスクを高めるだけでなく、適切な医療的管理が受けられないという問題もあります。ダイエット目的での使用を検討している場合は、肥満治療や生活習慣病を専門とするクリニックに相談し、現在の代謝状態を正確に評価してもらったうえで、最適な治療方針を立てることが大切です。

アイシークリニック渋谷院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた体重管理・肥満治療の相談に対応しています。

※アイシークリニックではメトホルミンの処方は行っておりません。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – メトホルミン塩酸塩を含む経口血糖降下薬の適正使用・副作用(乳酸アシドーシス、ビタミンB12吸収低下など)に関する医薬品安全性情報および添付文書情報
  • PubMed – DPP(糖尿病予防プログラム)研究をはじめ、メトホルミンの体重減少効果・インスリン抵抗性改善・腸内細菌叢への影響・AMPK活性化メカニズムに関する国際的な臨床研究論文群
  • WHO(世界保健機関) – WHOが必須医薬品リストに指定しているメトホルミンの位置づけ・世界的な2型糖尿病治療薬としての有効性・安全性評価に関する公式情報

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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