👋 手首にコブのようなふくらみができていて、不安に感じていませんか?
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- 📌 ガングリオンの原因・症状・診断方法
- 📌 3つの治療法と選び方
- 📌 約40〜50%が自然消失する?放置でいいの?
- 📌 今すぐ病院に行くべきサイン
目次
- ガングリオンとはどんなもの?
- 手首にガングリオンができる原因
- 手首のガングリオンの主な症状
- ガングリオンができやすい場所
- ガングリオンの診断方法
- ガングリオンの治療法
- 手術(外科的切除)について詳しく解説
- ガングリオンが再発する理由と対策
- 日常生活での注意点とセルフケア
- 受診のタイミングと診療科
- まとめ
💡 この記事のポイント
手首のガングリオンは関節包や腱鞘から生じる良性の腫瘤で、治療は経過観察・穿刺吸引・外科的切除の3択。約40〜50%が自然消失するが、痛みやしびれがあれば整形外科への受診が推奨される。
💡 1. ガングリオンとはどんなもの?
ガングリオン(ganglion)は、関節や腱鞘(けんしょう)の周囲に発生する、ゼリー状の液体が詰まった袋状の腫瘤(しゅりゅう)です。「腫瘤」と聞くと怖く感じるかもしれませんが、ガングリオンは悪性(がん)ではなく、良性の腫瘤です。そのため、多くの場合は命に関わる問題を引き起こすものではありません。
ガングリオンの内部には、ムチンと呼ばれる粘性の高い液体が充満しています。このムチンは、関節液や腱鞘内の滑液(かつえき)が変性・濃縮されたものとされています。外から触れると、弾力のあるゴムまりのような感触がするのが特徴です。大きさは数ミリから数センチ程度とさまざまで、皮膚の下にできることが多く、表面から確認できることがほとんどです。
手や手首にできるものが最も多く、整形外科を受診する患者さんの中でも、手や手首のガングリオンは非常に一般的な疾患のひとつです。日本でも年間を通じて多くの患者さんが受診しており、特に若い世代や中年層の女性に多く見られます。
ガングリオンという名称はギリシャ語で「神経のかたまり」を意味しますが、実際には神経組織そのものではなく、関節包や腱鞘から発生した袋状の構造物です。歴史的には「書記家のこぶ」とも呼ばれており、手をよく使う職業の人に多いとされてきました。
Q. ガングリオンとはどのような腫瘤ですか?
ガングリオンは、関節包や腱鞘の周囲に発生する、ムチンと呼ばれるゼリー状の液体が詰まった袋状の良性腫瘤です。悪性(がん)ではなく命に関わるものではありません。弾力のあるゴムまりのような感触で、大きさは数ミリから数センチ程度とさまざまです。
📌 2. 手首にガングリオンができる原因
ガングリオンがなぜ発生するのか、そのメカニズムはまだ完全には解明されていません。しかし、現在の医学的知見からいくつかの原因・誘因が考えられています。
✅ 関節包や腱鞘の変性
最も有力な説のひとつが、関節包や腱鞘の組織が何らかの原因で変性し、そこに液体が溜まってガングリオンが形成されるというものです。関節包とは関節を包んでいる膜のことで、その一部が変性して袋状になり、関節液が流れ込んで膨らんでいくと考えられています。
📝 繰り返しの動作や過負荷
手首を繰り返し使う動作が多い場合、関節や腱に慢性的な刺激が加わります。これが組織の微細な損傷を引き起こし、ガングリオン形成の一因になると考えられています。ピアノ演奏者、パソコン作業が多いデスクワーカー、スポーツ選手(体操、テニス、ゴルフなど)に多く見られるのはこのためです。
🔸 外傷・捻挫の既往歴
過去に手首の捻挫や打撲などの外傷を経験した人にも、ガングリオンが発生しやすい傾向があります。外傷によって関節包や腱鞘が損傷し、その修復過程でガングリオンが形成されることがあります。
⚡ 遺伝的要因
家族内でガングリオンが多発する例もあり、遺伝的な素因が関係している可能性も指摘されています。ただし、遺伝だけが原因とは言い切れず、生活習慣や環境的な要因との組み合わせが重要と考えられています。
🌟 性差・ホルモンの影響
女性に多いことから、女性ホルモンが何らかの影響を与えている可能性も研究されています。特に妊娠中や産後にガングリオンが生じたり増大したりするケースもあることから、ホルモンバランスが関与しているという見方もあります。
✨ 3. 手首のガングリオンの主な症状
ガングリオンの症状は、発生する場所や大きさ、また個人差によって異なります。以下に代表的な症状を挙げます。
💬 コブ状のふくらみ(腫瘤)
最もわかりやすい症状が、皮膚の下にできるコブ状のふくらみです。弾力があり、押すと少し動くような感触があります。表面は滑らかで、皮膚の色と変わらないことがほとんどです。大きさは数ミリの小さなものから2〜3センチ程度のものまでさまざまです。
✅ 痛みや不快感
ガングリオン自体は痛みを感じない場合も多いですが、発生場所によっては神経や腱に圧迫を与えるため、痛みや違和感が生じることがあります。特に手首を曲げ伸ばしするときや、物を握るときに痛みを感じるケースが多く見られます。
📝 しびれや感覚の異常
ガングリオンが神経の近くに発生した場合、神経が圧迫されてしびれや感覚の低下が起こることがあります。手指のしびれや、触れても感覚が鈍いといった症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
🔸 可動域の制限
ガングリオンが大きくなると、手首の関節の動きを妨げることがあります。手首が十分に曲がらない、伸ばしにくいといった症状が出ることがあります。スポーツや手仕事をしている方にとっては、パフォーマンスへの影響が気になるところです。
⚡ 大きさの変動
ガングリオンの大きさは一定ではなく、時期によって大きくなったり小さくなったりすることがあります。手をよく使った後に大きくなり、安静にすると小さくなるというパターンが見られることもあります。また、自然に消えることもあれば、長期間にわたって存在し続けることもあります。
Q. ガングリオンができる原因は何ですか?
ガングリオンの原因は完全には解明されていませんが、関節包や腱鞘の変性、手首の繰り返し動作による過負荷、過去の捻挫などの外傷、遺伝的要因などが挙げられます。また、女性に多く見られることから、女性ホルモンの影響も指摘されており、妊娠中や産後に生じるケースも報告されています。
🔍 4. ガングリオンができやすい場所
ガングリオンは全身のさまざまな関節や腱に発生しますが、手首・手・指にできるものが全体の約60〜70%を占めるとされています。ここでは、特に手首周辺でよく見られる発生部位を解説します。
🌟 手首の背側(手の甲側)
手首の甲側(背側)にできるガングリオンが最も多く、全体の60〜70%を占めるとも言われています。手関節の舟状骨(しゅうじょうこつ)と月状骨(げつじょうこつ)の間の関節包から発生することが多く、手首を曲げると特に目立ちます。
💬 手首の掌側(手のひら側)
手首の手のひら側にできるガングリオンは、背側に次いで多く見られます。橈骨(とうこつ)手根関節や橈側手根屈筋腱(とうそくしゅこんくっきんけん)の腱鞘から発生することが多いです。この部位では、橈骨動脈(とうこつどうみゃく)という血管の近くに位置することがあるため、切除術の際には特別な注意が必要です。
✅ 指の付け根(屈筋腱鞘)
指の付け根の手のひら側にできるガングリオンは「屈筋腱鞘ガングリオン」と呼ばれます。米粒程度の小さなものが多く、硬くて動きにくい特徴があります。指を握るときに痛みを感じることがあります。
📝 指の第一関節(ミューカスシスト)
指の第一関節(DIP関節)の背側にできるガングリオンは「ミューカスシスト(粘液嚢腫)」と呼ばれ、変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)との関連が深いとされています。中高年に多く、爪の変形を伴うこともあります。
💪 5. ガングリオンの診断方法
ガングリオンの診断は、主に問診・視診・触診によって行われますが、必要に応じて画像検査も実施されます。
🔸 問診
いつ頃から気になり始めたか、大きさに変化はあるか、痛みやしびれなどの症状があるか、手首の外傷歴があるかなど、症状の経過や生活背景を詳しく聞かれます。
⚡ 視診・触診
医師が患部を直接見て、触れて確認します。ガングリオンの特徴として、透光性(光を当てると透けて見える)があることが挙げられます。これは内部に透明なゼリー状の液体が入っているためです。この透光性の確認は、ガングリオンと他の腫瘤を区別する際の重要な所見となります。
🌟 超音波(エコー)検査
超音波検査は、ガングリオンの診断においてとても有用な検査です。内部が液体で満たされた袋状の構造を確認でき、大きさや深さ、周囲の構造との関係を把握するのに役立ちます。被ばくの心配がなく、リアルタイムで観察できるため、外来で広く使用されています。
💬 MRI検査
MRI(磁気共鳴画像)検査は、ガングリオンの詳細な性状や、周囲組織との関係を詳しく評価するために行われます。特に小さなガングリオンや、深部に存在するガングリオンの診断に優れています。また、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合にも有効です。
✅ X線(レントゲン)検査
ガングリオン自体をX線で直接確認することは難しいですが、手首の骨の変形や関節の状態を評価するために実施されることがあります。変形性関節症などの骨・関節の異常を除外するために有用です。
📝 穿刺(せんし)による確認
診断が確定しない場合や、治療を兼ねて行われる場合に、注射針でガングリオンに穿刺してゼリー状の液体を吸引することがあります。この液体を確認することで、ガングリオンと診断できます。

🎯 6. ガングリオンの治療法
ガングリオンの治療には、経過観察(自然治癒を待つ)・穿刺吸引・手術(外科的切除)の大きく3つの選択肢があります。どの治療を選ぶかは、症状の程度や患者さんの希望、生活への影響などを総合的に考慮して決定されます。
🔸 経過観察(自然治癒を待つ)
ガングリオンは、治療を行わなくても自然に消えることがあります。特に痛みや機能障害がない場合、まずは経過観察が選択されます。研究によると、ガングリオンの約40〜50%が自然消失するとされており、急いで治療する必要がないケースも多くあります。
経過観察中は、定期的に受診して大きさや症状の変化を確認します。症状が悪化した場合や、新たな症状が現れた場合には、治療の方針を再検討します。
⚡ 穿刺吸引(せんしきゅういん)
注射針をガングリオンに刺して、内部の液体を吸い出す方法です。局所麻酔を使用することもありますが、比較的短時間で外来で行える処置です。
ただし、穿刺吸引には再発率が高いという側面があります。研究によると、穿刺吸引後の再発率は50〜80%程度とされており、複数回の処置が必要になることもあります。液体を吸い出しても、ガングリオンの袋(嚢腫の壁)が残ってしまうため、再び液体が溜まりやすいのです。
それでも、手術を希望しない方や全身麻酔のリスクがある方、まずは侵襲の少ない方法から試したいという方に適した選択肢です。
🌟 ステロイド注射
穿刺吸引と組み合わせて、ステロイド(副腎皮質ホルモン)を注入する方法もあります。ステロイドには炎症を抑える作用があり、ガングリオンの再形成を抑える効果が期待されます。ただし、繰り返し使用すると周囲組織への影響が出ることもあるため、慎重に使用されます。
💬 外科的切除手術
ガングリオンを根本から取り除く最も確実な治療法が、外科的切除手術です。局所麻酔下で行われることが多く、入院が必要ないことも多いです(日帰り手術)。手術の詳細については次の章で詳しく説明します。
Q. ガングリオンの治療法にはどんな選択肢がありますか?
ガングリオンの治療法は、経過観察・穿刺吸引・外科的切除の3つが主な選択肢です。約40〜50%が自然消失するため、痛みや支障がなければ経過観察が選ばれます。穿刺吸引は外来で行えますが再発率が50〜80%と高く、外科的切除は再発率が5〜20%と最も低い根本的な治療法です。
💡 7. 手術(外科的切除)について詳しく解説
手術はガングリオンの再発率が最も低い治療法とされており、根本的な治療を希望する場合に選択されます。以下では、手術の流れや注意点について詳しく解説します。
✅ 手術の適応となるケース
手術が勧められる主なケースとして、以下のような状況があります。穿刺吸引を行っても何度も再発を繰り返す場合、ガングリオンが神経や血管を圧迫して痛みやしびれが続く場合、日常生活や仕事・スポーツに支障をきたしている場合、ガングリオンが大きくて外見上の問題になっている場合などが挙げられます。
📝 手術の方法
手首のガングリオンの手術には、大きく分けて「開放手術(open surgery)」と「関節鏡手術(arthroscopic surgery)」の2種類があります。
開放手術は、皮膚を直接切開してガングリオンを切除する方法です。ガングリオンの袋だけでなく、発生源となった関節包や腱鞘の根部まで丁寧に切除することが、再発防止のポイントとなります。視野が広く確保でき、確実な切除が可能な一方、傷跡が残ることや術後の回復に時間がかかる場合があります。
関節鏡手術は、小さなカメラ(関節鏡)を関節内に挿入し、内側から確認しながらガングリオンの根部を切除する方法です。傷口が小さく、術後の回復が早いという利点があります。ただし、すべての施設で対応しているわけではなく、技術的な習熟が必要な術式です。
🔸 麻酔について
手首のガングリオン手術は、多くの場合、局所麻酔または腕神経叢ブロック(うでしんけいそうぶろっく)という部分麻酔で行われます。全身麻酔が必要となるケースは少なく、外来手術(日帰り手術)で対応できることがほとんどです。
⚡ 手術の流れ
一般的な手術の流れとしては、まず術前に血液検査などの術前検査が行われます。手術当日は局所麻酔を行い、皮膚を切開してガングリオンとその根部を丁寧に剥離・切除します。切除後は傷口を縫合し、包帯やギプスで固定して手術は終了です。手術時間は30分〜1時間程度のことが多いです。
🌟 術後の経過と回復
術後はしばらく手首を安静にする必要があります。縫合した糸は1〜2週間後に抜糸します。手首の動きが完全に戻るまでには、数週間から数ヵ月かかることもあります。術後のリハビリとして、手首を動かすストレッチや筋力トレーニングを行うことで、早期に日常生活へ復帰できます。
💬 手術のリスクと合併症

ガングリオンの手術は比較的安全な手術ですが、どのような手術にも一定のリスクが伴います。主な合併症としては、感染(術後創感染)、瘢痕形成(傷跡が残る)、神経・血管の損傷(特に手のひら側のガングリオンでは注意が必要)、関節の硬直、再発などが挙げられます。担当医と十分に相談した上で手術に臨むことが大切です。
✅ 手術後の再発率
外科的切除後の再発率は、穿刺吸引と比べて低く、開放手術では約5〜20%とされています。ただし、完全な切除ができなかった場合や、根部が深い場所にある場合は再発しやすくなります。関節鏡手術でも同程度の再発率とする報告があります。
📌 8. ガングリオンが再発する理由と対策
ガングリオンの治療において、再発は大きな課題のひとつです。なぜ再発しやすいのか、またどうすれば再発を防げるのかについて説明します。
📝 再発する主な理由
ガングリオンが再発しやすい主な理由として、まずガングリオンの根部(茎部)が完全に除去されなかった場合が挙げられます。ガングリオンは単純な袋ではなく、関節包や腱鞘から細い茎のようなもので繋がっていることが多く、この茎を完全に切除しないと再発しやすくなります。
また、術後に同じような動作を繰り返すことで、同じ部位に新たなガングリオンが形成されることもあります。さらに、関節そのものに問題(不安定性や変形性関節症など)がある場合は、再発リスクが高まります。
🔸 再発を防ぐための対策
再発を防ぐためには、まず手術において根部まで確実に切除することが最も重要です。経験豊富な外科医(整形外科医、手外科専門医)に手術を依頼することが大切です。
術後は、医師の指示に従ってリハビリを行い、手首に過度な負担をかけないようにすることも重要です。仕事やスポーツへの復帰時期については、担当医と相談して適切なタイミングで行うようにしましょう。
また、再発した場合でも再手術が可能です。1度目の手術で再発した場合でも、2度目の手術で再発率を下げることができるとされています。再発を過度に恐れず、症状が出た際には速やかに受診することが大切です。
Q. ガングリオンを自分で潰してもよいですか?
ガングリオンを自己判断で潰すことは絶対に避けてください。かつて「本で叩いて潰す」という民間療法が行われていましたが、周囲の組織を傷つけたり炎症を引き起こしたりする危険があります。アイシークリニックを含む医療機関では、穿刺吸引や外科的切除など安全な治療法を提供していますので、必ず専門医に相談してください。
✨ 9. 日常生活での注意点とセルフケア
ガングリオンと診断された後、あるいは治療後の生活において、日常的に気をつけたいことをご紹介します。
⚡ 手首への負担を減らす
ガングリオンは手首の過度な使用が関係していることがあるため、日常的に手首への負担を意識して減らすことが大切です。パソコン作業をする際は、リストレストを使用して手首を適切な位置に保つとよいでしょう。また、長時間同じ姿勢で作業を続けず、こまめに休憩を取ることも効果的です。
🌟 適切なストレッチ
手首の柔軟性を保つために、適度なストレッチが有効です。ただし、痛みがある場合やガングリオンが大きくなっている場合は、無理に動かさないようにしましょう。どのようなストレッチが適切か、理学療法士や担当医に相談することをお勧めします。
💬 テーピングやサポーターの使用
スポーツや手仕事の際に、手首にテーピングやサポーターを使用することで、関節への負担を軽減できます。市販のリストサポーターでも一定の効果が期待できますが、使用方法については医師や専門家に確認すると安心です。
✅ 「本で叩く」民間療法は避けること
かつては「ガングリオンに聖書を叩きつけて潰す」という民間療法が行われていたことから、ガングリオンは英語で「Bible cyst(バイブルシスト)」と呼ばれることもあります。しかし、このような方法は周囲の組織を傷つけたり、炎症を起こしたりする危険があります。絶対に自己流で潰そうとしないでください。ガングリオンの治療は必ず医療機関で行いましょう。
📝 経過の定期的な確認
経過観察中の方は、定期的に受診してガングリオンの大きさや症状の変化を確認することが大切です。自己判断で受診をやめてしまうと、悪化しても気づかないことがあります。特に、しびれや痛みが強くなった場合、ガングリオンが急に大きくなった場合は、速やかに受診してください。
🔸 術後のリハビリをしっかり行う
手術を受けた後は、術後のリハビリが重要です。手首の関節が固まらないよう、医師や理学療法士の指導のもとで適切な時期から関節運動を開始します。自己判断で早期に激しい運動を行うと、傷口が開いたり、回復が遅れたりする可能性があります。
🔍 10. 受診のタイミングと診療科
手首にふくらみを発見したとき、どのタイミングで受診すればよいのか、またどの科を受診すればよいのかについて解説します。
⚡ こんな症状があったら受診を
以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。手首にコブ状のふくらみがある、ふくらみが大きくなってきた、手首を動かすと痛い、手や指がしびれる、手首の動きが悪くなった、仕事やスポーツに支障が出ている、ふくらみが急に現れてどんどん大きくなるといったケースでは特に注意が必要です。
また、ガングリオンと思っていたものが悪性腫瘍(がん)の場合もごくまれにあります。硬さが均一でない、皮膚が赤くなっている、急激に大きくなる、全身症状(発熱、体重減少など)を伴うといった場合は、特に早急な受診が必要です。
🌟 受診する診療科
手首のガングリオンの診断・治療は、主に整形外科で行われます。特に手の外科(手外科)を専門とする医師がいる施設では、より専門的な診療が受けられます。
また、形成外科でもガングリオンの手術を行っている施設があります。特に外見上の問題(傷跡が気になるなど)が優先される場合は、形成外科に相談するのも一つの選択肢です。
「どの科を受診すればいいかわからない」という場合は、まずかかりつけ医や内科・外科の医師に相談し、適切な診療科を紹介してもらうとよいでしょう。
💬 初診で持参するとよいもの
初めて受診する際は、保険証・診察券・これまでの医療機関での診断結果(他院で診てもらったことがある場合)・お薬手帳などを持参しましょう。また、いつ頃から症状が出始めたか、どんなときに痛むかなど、症状の経過をメモしておくと診察がスムーズです。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、手首にコブのようなものができて不安を感じてご来院される患者様が多く、その多くがガングリオンと診断されています。ガングリオンは良性であり、痛みや生活への支障がない場合は経過観察のみで自然に消えることも少なくないため、まずは過度に心配せず、お気軽にご相談いただければと思います。最近の傾向として、パソコン作業やスマートフォンの使用が増えたことで手首への慢性的な負担を抱える方が増えており、症状や生活スタイルに合わせて穿刺吸引から外科的切除まで、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案しています。」
💪 よくある質問
ガングリオンは約40〜50%が治療をしなくても自然に消失するとされています。痛みや生活への支障がない場合は、まず経過観察が選択されることが多いです。ただし、大きさの変化や痛み・しびれが現れた場合は、早めに整形外科を受診して医師に判断してもらうことをお勧めします。
外科的切除後の再発率は約5〜20%とされており、穿刺吸引(50〜80%)と比べて低いとされています。再発の主な原因は、ガングリオンの根部が完全に切除されなかったことです。再発した場合でも再手術が可能なため、症状が現れた際は速やかに受診してください。
明確なメカニズムは解明されていませんが、女性ホルモンが関与している可能性が指摘されています。妊娠中や産後にガングリオンが生じたり増大したりするケースも報告されており、ホルモンバランスが一因と考えられています。発症自体は10〜40代の女性に多く見られますが、男性や高齢者にも発症します。
自己判断でコブを潰すことは絶対に避けてください。かつて「本で叩いて潰す」という民間療法が行われていましたが、周囲の組織を傷つけたり、炎症を引き起こしたりする危険があります。ガングリオンの治療は必ず医療機関で行うことが大切です。当院でもお気軽にご相談いただけます。
手首のガングリオンは、主に整形外科で診断・治療が行われます。特に手の外科(手外科)を専門とする医師がいる施設では、より専門的な診療が受けられます。形成外科でも対応している施設があります。どの科を受診すべか迷う場合は、まずかかりつけ医に相談して適切な診療科を紹介してもらうとよいでしょう。
🎯 まとめ
手首のガングリオンは、関節包や腱鞘から発生するゼリー状の液体が詰まった良性の腫瘤です。悪性ではありませんが、痛みやしびれ、日常生活への支障が生じる場合には適切な治療が必要です。
治療法には、経過観察・穿刺吸引・外科的切除の3つがあり、症状の程度や患者さんの状況に応じて最適な方法が選ばれます。自然に消えることもあるため、まずは整形外科や手外科を受診して、医師の診断・指示に従うことが大切です。
「手首のふくらみが気になるけど、放っておいても大丈夫かな」と悩んでいる方も、一度専門の医師に相談することをお勧めします。早期に正確な診断を受けることで、適切な治療を選択できます。自己判断で民間療法を試したり、受診を先延ばしにしたりせず、気になる症状があったら早めに医療機関を受診するよう心がけてください。
アイシークリニック渋谷院では、手首のガングリオンに関するご相談も承っております。症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本形成外科学会 – ガングリオンの診断・治療法(手術適応、外科的切除、再発率など)に関する専門的情報の参照元として使用
- PubMed – ガングリオンの自然消失率(40〜50%)・穿刺吸引後再発率(50〜80%)・手術後再発率(5〜20%)などの統計的エビデンスの参照元として使用
- 日本皮膚科学会 – ガングリオンの皮膚腫瘤としての性状(ムチン、透光性、発生部位など)および鑑別診断に関する情報の参照元として使用
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務