ニキビが治った後に残る皮膚の凹み、いわゆる「クレーター」に悩んでいる方は少なくありません。毎朝鏡を見るたびに気になる凹凸肌は、メイクでもなかなかカバーしきれず、精神的なストレスにもつながりやすいものです。以前は「クレーターは治らない」と言われることもありましたが、近年の皮膚科学・美容医療の進歩によって、効果的な治療法が数多く登場しています。本記事では、クレーター治療の最新情報をわかりやすくまとめ、それぞれの治療法の特徴や選び方のポイントについて詳しく解説します。
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今は複数の治療法を組み合わせることで、クレーターは大幅に改善できる時代になっています✨
- ❌自分に合わない治療法を選んでしまい、お金と時間を無駄にするリスク
- ❌クレーターの種類を知らずに間違ったケアを続けてしまう
- ❌「どうせ治らない…」と諦めて、ずっとコンプレックスを抱えたまま
- 📌クレーターの種類(3タイプ)と自分がどれかがわかる
- 📌フラクショナルレーザー・サブシジョン・PRP療法など最新治療法の特徴と選び方がわかる
- 📌組み合わせ治療で効果を最大化するポイントがわかる
目次
- クレーター(ニキビ跡の凹み)とは何か
- クレーターができる原因とメカニズム
- クレーターの種類と特徴
- クレーター治療の最新アプローチ総覧
- フラクショナルレーザー治療
- サブシジョン(皮下切開法)
- TCA クロスピーリング
- ダーマペン・マイクロニードリング
- ヒアルロン酸・フィラー注入
- プラズマ治療・ラジオ波治療
- PRP療法(多血小板血漿療法)
- 治療法の選び方と組み合わせのポイント
- 治療を受ける際の注意事項
- まとめ
この記事のポイント
ニキビ跡のクレーターはアイスピック型・ボックスカー型・ローリング型の3種類に分類され、フラクショナルレーザーやサブシジョン、TCAクロスピーリング、PRP療法など複数の治療法を組み合わせることで大幅な改善が期待できる。当院では専門医による評価のもと、肌状態に合わせたコンビネーション治療を提案している。
💡 クレーター(ニキビ跡の凹み)とは何か
クレーターとは、ニキビが炎症を起こした後に皮膚が正常に修復されず、表面が凹んだ状態のことを指します。医学的には「瘢痕(はんこん)」あるいは「陥凹性瘢痕(かんおうせいはんこん)」と呼ばれ、肌の凹凸として残ります。その名の通り、月面のクレーターのように皮膚表面が不規則に凹んで見えることからこの呼び名が定着しました。
クレーターは一度できると自然に改善することが難しく、時間が経過しても消えないことがほとんどです。これは、皮膚の深層にあるコラーゲン線維や真皮組織が損傷・破壊されており、自然な回復力だけでは元の状態に戻りにくいためです。そのため、医療機関での適切な治療が改善への近道となります。
クレーターに悩む方の多くは10代後半から30代ですが、ニキビが多かった方であれば年齢を問わず発生します。また、顔だけでなく背中や胸に生じることもあります。最近は美容医療の技術が飛躍的に向上し、クレーターを改善できる選択肢も広がっています。
Q. ニキビ跡のクレーターができる主な原因は何ですか?
クレーターは、強い炎症を伴うニキビが皮膚深部のコラーゲン線維や真皮組織を損傷し、線維芽細胞による修復が不十分になることで形成されます。自分でニキビをつぶす行為や、適切な時期に皮膚科での治療を受けなかったことも原因となります。遺伝的に皮膚の修復能力が低い体質の方も残りやすい傾向があります。
📌 クレーターができる原因とメカニズム
クレーターがなぜできるのかを理解することは、治療法を選ぶうえでも重要です。ニキビは毛穴に皮脂が詰まり、そこにアクネ菌が繁殖することで起こります。炎症が軽度であれば跡が残りにくいのですが、炎症が深く、広範囲に及ぶと皮膚の組織が大きく傷つきます。
皮膚が傷ついたとき、本来であれば線維芽細胞がコラーゲンを生成して皮膚を修復しようとします。しかし、炎症が強かった場合や自分でつぶすなどの刺激が加わった場合、コラーゲンの生成が不十分になったり、皮膚の奥の組織が引きつれたりすることで、表面が凹んだ状態になります。これがクレーターの形成メカニズムです。
クレーターができやすい要因としては、次のようなものが挙げられます。まず、炎症の程度が強いニキビ(膿疱・嚢腫・結節)が繰り返しできること。次に、ニキビを自分で強く押し出したり、つぶしたりする習慣があること。さらに、適切な時期に皮膚科でニキビの治療を行わなかったこと、なども原因となります。また、遺伝的に皮膚の修復能力が低い体質の方も、クレーターが残りやすい傾向があります。
✨ クレーターの種類と特徴
クレーターは形状によっていくつかのタイプに分類されており、タイプによって適した治療法が異なります。美容医療の現場では主に以下の3つの分類が使われています。
1つ目は「アイスピック型(icepick type)」です。氷をつくための錐(きり)で刺したような、細くて深い穴が特徴です。毛穴が深く傷ついた場合に生じやすく、凹みが垂直方向に深いため治療が難しいタイプとされています。
2つ目は「ボックスカー型(boxcar type)」です。底が平らで、縁がはっきりした四角形や楕円形の凹みが特徴です。比較的浅いものから深いものまであり、アイスピック型より治療の改善効果が出やすい傾向にあります。
3つ目は「ローリング型(rolling type)」です。波打つような、なだらかな凹凸が広範囲に広がる特徴があります。皮膚の下の組織が引きつれていることが多く、サブシジョンなどの治療が特に有効です。視覚的には柔らかい凹みとして見えますが、光が当たる角度によって目立ちやすくなります。
実際には複数のタイプが混在していることも多く、治療の際には医師がどのタイプが主体であるかを評価したうえで最適な方法を提案します。
🔍 クレーター治療の最新アプローチ総覧
クレーター治療は近年めざましい進歩を遂げており、かつては「治らない」とされてきた凹み肌も、複数の治療を組み合わせることで大幅な改善が期待できるようになっています。最新の美容医療では、皮膚の表面から深部まで異なるアプローチで働きかける多様な治療法が存在します。
主な治療法としては、フラクショナルレーザー、サブシジョン、TCAクロスピーリング、ダーマペン(マイクロニードリング)、ヒアルロン酸・フィラー注入、プラズマ治療・ラジオ波治療、PRP療法などがあります。それぞれの治療は、凹みの種類や深さ、肌質、患者さんの希望や生活スタイルに合わせて選択されます。
近年注目されているのは、これらの治療を単独で行うのではなく、複数の治療を組み合わせる「コンビネーション治療」です。例えば、サブシジョンで皮膚の引きつれを解消してからフラクショナルレーザーを当てることで、それぞれの治療を単独で行うよりも高い効果が得られることが報告されています。
Q. クレーターの種類ごとに効果的な治療法を教えてください。
クレーターは主に3種類に分類されます。細く深い「アイスピック型」にはTCAクロスピーリングが第一選択です。底が平らな「ボックスカー型」にはフラクショナルレーザーやダーマペンが有効です。波打つような「ローリング型」には皮膚下の引きつれを切断するサブシジョンが特に効果的とされています。専門医による評価が重要です。
💪 フラクショナルレーザー治療
フラクショナルレーザーは、クレーター治療の中でも特に広く使われている治療法のひとつです。レーザーを皮膚に無数の微細な柱状のビーム(マイクロビーム)として照射することで、皮膚に規則的な小さな傷をつけ、自然治癒力(コラーゲン再生力)を引き出すのが特徴です。周囲の正常な皮膚を残しながら治療するため、ダウンタイムが従来のアブレーションレーザー(全面照射)と比べて短い点が大きなメリットです。
フラクショナルレーザーには大きく分けて「アブレイティブ(剥削型)」と「ノンアブレイティブ(非剥削型)」の2種類があります。アブレイティブ型は皮膚表面を蒸散させるため、より深部へ働きかけることができ効果が高い反面、ダウンタイムが数日から1週間程度生じます。代表機器としては、フラクショナルCO2レーザー(炭酸ガスレーザー)やErYAGレーザーが挙げられます。
一方、ノンアブレイティブ型は皮膚表面を傷つけずに深部に熱エネルギーを届けるため、ダウンタイムが少なく日常生活への影響が抑えられます。ただし、アブレイティブ型に比べると1回の効果はやや控えめで、複数回の施術が必要になることが多いです。代表機器としては、フラクセル(Fraxel)やサーマジ(Thermage)系のフラクショナル機器が知られています。
最新世代のフラクショナルレーザーでは、照射密度・出力・パルス幅などを細かくコントロールできるようになり、患者さんの肌状態や凹みの深さに応じた精度の高い治療が可能になっています。効果の目安としては、3〜5回の施術を1〜2ヶ月おきに繰り返すことで、クレーターの深さや面積が改善されるケースが多いとされています。費用は照射範囲や使用機器によって異なりますが、1回あたり数万円から10万円程度が相場です。
🎯 サブシジョン(皮下切開法)
サブシジョン(subcision)は、ローリング型のクレーターや、皮膚の下の組織が引きつれているタイプのクレーターに特に有効な治療法です。細い特殊な針を皮膚の下に挿入し、クレーターの原因となっている線維性の引きつれ(線維性癒着)を切断する処置です。これにより、皮膚が引き下げられていた力が解放され、凹みが上方向に持ち上がる効果が得られます。
処置後に皮膚の下で出血が起こり、血液が凝固してコラーゲン生成を促すことで、長期的な皮膚の土台づくりにも貢献します。ダウンタイムとしては、施術後に内出血や腫れが数日から1週間程度続くことがあります。痛みについては、局所麻酔を使用するため施術中の痛みはほぼありませんが、施術後に鈍痛を感じる方もいます。
近年では、サブシジョン後にPRPやヒアルロン酸を注入する方法や、切断後に吸引デバイスで皮膚を引き上げる「プロファウンドサブシジョン」などの発展的な手技も登場しており、より高い改善効果が期待されています。費用は1回あたり数万円から10万円前後が目安で、複数回の施術を要することが多いです。
💡 TCAクロスピーリング
TCAクロスピーリング(CROSS法:Chemical Reconstruction of Skin Scars)は、アイスピック型のクレーターに特に有効な治療法として知られています。トリクロロ酢酸(TCA)という高濃度の薬剤を細い器具の先端に少量つけ、クレーターの底部にピンポイントで塗布する方法です。
TCAが皮膚を化学的に熱傷させることで、強力な炎症反応とそれに続くコラーゲン産生を誘導します。その結果、アイスピック型の深い穴が内側から少しずつ盛り上がり、凹みが改善されていきます。施術後は数日間、かさぶたが形成され、それが自然にはがれ落ちる過程で徐々に改善が見られます。
この治療の大きな特徴は、他の治療では改善しにくいアイスピック型に対して高い有効性を示すことです。ただし、1回の施術で大幅に改善するわけではなく、4〜6週おきに複数回繰り返すことで徐々に改善が進みます。肌の色素沈着(PIH)が生じるリスクもあるため、紫外線対策や施術後のスキンケアが重要です。費用は1回数千円から数万円程度で、比較的リーズナブルな治療法のひとつです。
Q. フラクショナルレーザーとダーマペンはどう違いますか?
フラクショナルレーザーはレーザーを微細な柱状ビームで照射し、コラーゲン再生を促す治療で、アブレイティブ型とノンアブレイティブ型があります。ダーマペンは極細の針で微細な穴を開けて自然治癒力を引き出す治療で、成長因子やPRPなど美容成分との同時導入が可能です。両者ともクレーター改善に有効で、組み合わせて使われることもあります。
📌 ダーマペン・マイクロニードリング
ダーマペンはマイクロニードリングデバイスのひとつで、極細の針が高速で皮膚に微細な穴を開けることで、自然治癒力(特にコラーゲン・エラスチンの生成)を促す治療法です。現在最新型の「ダーマペン4(Dermapen 4)」は、針の速度・深度・密度を細かく調整できるため、クレーターの種類や深さに応じた精密な治療が可能になっています。
ダーマペンの大きな特徴は、薬剤や美容成分の導入と組み合わせることで相乗効果が得られる点です。施術時に成長因子、ヒアルロン酸、ビタミンCなどの美容成分を塗布することで、開いた微細な穴から有効成分が効率よく皮膚深部に吸収されます。特にPRPとの組み合わせは「PRP+ダーマペン」として人気が高く、コラーゲン産生をさらに強力に促す効果が期待されています。
施術後は赤みが数日続くことがありますが、比較的ダウンタイムは短めで、週末に施術を受けて翌週には通常の生活に戻れる方も多いです。効果の目安として、4〜6回の施術を1ヶ月おきに行うことで、クレーターの改善が実感できるとされています。費用は1回あたり数万円が相場で、使用する薬剤や導入成分によっても異なります。
✨ ヒアルロン酸・フィラー注入
ヒアルロン酸やその他のフィラー(充填剤)を皮膚の凹んだ部分に注入することで、物理的に凹みを埋める治療法です。即効性があり、施術直後から効果を実感しやすいのが最大の特徴です。特に、ローリング型やボックスカー型の比較的浅いクレーターに有効とされています。
使用されるヒアルロン酸製剤は種類によって硬さや持続期間が異なり、クレーターの深さや位置によって適切な製剤が選択されます。施術は注射によって行われるため、所要時間が短く、ダウンタイムもほとんどありません。ただし、ヒアルロン酸は体内で徐々に分解されるため、永続的な効果ではなく、通常6ヶ月から1年半程度で効果が薄れてきます。そのため、維持のために定期的な注入が必要です。
近年は、より長期持続型のフィラーとして、ポリ乳酸(スカルプトラ)やハイドロキシアパタイト(レディエッセ)なども使用されており、コラーゲン産生を促す効果も期待できます。ただし、フィラー注入はあくまでも「凹みを埋める」治療であるため、皮膚そのものの組織を再生するわけではありません。そのため、他の治療法と組み合わせて使用されることが多いです。
🔍 プラズマ治療・ラジオ波治療
プラズマ治療は、空気や窒素ガスをプラズマ化して皮膚に照射することで、皮膚の表面を精密にリサーフェシング(再生)する治療法です。「プラズマシャワー」「プラズマペン」などのデバイスが代表的で、プラズマのエネルギーが皮膚に微細な損傷を与え、それを修復する過程でコラーゲンの新生が促されます。
ラジオ波(RF:高周波)治療は、電磁波の一種である高周波エネルギーを皮膚に届かせることで、真皮層のコラーゲン繊維を加熱・収縮させ、新しいコラーゲンの産生を促す治療です。「ポテンツァ(POTENZA)」や「インフィニ」などのフラクショナルRF機器は、マイクロニードルを使って高周波エネルギーを皮膚深部に直接届けることができ、クレーターへの有効性が注目されています。
特にポテンツァは、針先からRFエネルギーを放出できるため、表皮へのダメージを最小限に抑えながら真皮深部に効率よく働きかけられるのが特徴です。肌色への影響が少なく、比較的幅広い肌タイプに対応できる点も優れています。ダウンタイムは数日程度で、複数回の施術が推奨されます。費用は機器や施術範囲によって異なりますが、1回数万円から10万円前後が目安です。
Q. クレーター治療を受ける前に準備すべきことは何ですか?
クレーター治療前には、少なくとも1〜2週間前から紫外線対策を徹底することが重要です。また、活動性のニキビがある場合は先に皮膚科でニキビ治療を行い、肌を落ち着かせてから臨むことが推奨されます。アイソトレチノイン服用中の方、妊娠・授乳中の方、ケロイド体質の方は事前に必ず担当医へ申告してください。
💪 PRP療法(多血小板血漿療法)
PRP療法(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿療法)は、患者さん自身の血液から血小板を高濃度に濃縮した「PRP(多血小板血漿)」を抽出し、それを皮膚に注入または塗布する治療法です。血小板には成長因子が豊富に含まれており、皮膚の再生・修復を促す働きがあります。自分自身の血液成分を使うため、アレルギーや拒絶反応のリスクが非常に低い点が特徴です。
近年はPRPをさらに濃縮した「PRGF(血漿成長因子)」や、血小板だけでなく白血球も含む「PRF(多血小板フィブリン)」など、より進化した製剤も登場しており、コラーゲン産生効果がさらに高まっています。クレーター治療においては、PRP単独での使用よりも、サブシジョンやダーマペン、フラクショナルレーザーと組み合わせることで相乗効果が期待されています。
採血から製剤の作成、注入までの一連の流れは1〜2時間程度で完了します。自分の血液を使うため副作用は少ないですが、内出血や腫れが数日続くことがあります。費用は1回あたり3〜10万円程度で、クリニックや使用するPRP製剤の種類によって異なります。数回繰り返すことで効果が安定してくる治療です。
🎯 治療法の選び方と組み合わせのポイント

クレーター治療で最も重要なのは、自分のクレーターのタイプ・深さ・範囲・肌質に合った治療法を選ぶことです。ひとくちにクレーターといっても、個々の状態は異なります。まずは専門の医師(形成外科・皮膚科・美容皮膚科)にカウンセリングを受け、クレーターのタイプを正確に評価してもらうことが大切です。
各クレータータイプと推奨される治療の組み合わせについて整理しておきましょう。アイスピック型には、TCAクロスピーリングが第一選択となり、フラクショナルCO2レーザーとの組み合わせも有効です。ボックスカー型には、フラクショナルレーザーやダーマペン、ラジオ波治療が効果的で、浅い凹みにはフィラー注入も選択肢に入ります。ローリング型には、サブシジョンが特に重要で、その後にフラクショナルレーザーやPRPを組み合わせる方法が最も効果的とされています。
肌色(肌タイプ)も治療法の選択に影響します。色素沈着が起きやすい肌タイプ(アジア人に多い)には、肌へのダメージが少ないノンアブレイティブ型のレーザーや、フラクショナルRFデバイスの方が適していることがあります。アブレイティブ型の高出力レーザーは効果が高い反面、色素沈着のリスクが高い場合もあるため、医師との十分な相談が必要です。
また、治療の回数と間隔も重要なポイントです。クレーター治療は基本的に複数回の施術が必要であり、コラーゲン生成には時間がかかるため、施術の間隔を十分に空けることが推奨されます。一般的には1〜2ヶ月おきに施術を繰り返し、合計3〜6回程度で効果を評価します。焦らず計画的に取り組むことが、良好な結果への近道です。
さらに、治療コストも考慮する必要があります。クレーター治療は一般的に保険適用外(自由診療)であるため、費用は全額自己負担となります。1回の費用だけでなく、複数回にわたる総費用、アフターケアにかかる費用なども含めてトータルで考えることが重要です。クリニックによっては、複数回セットのお得なコースや、組み合わせ治療のプランを用意している場合もあります。
💡 治療を受ける際の注意事項
クレーター治療を安全かつ効果的に進めるために、いくつかの重要な注意事項があります。事前に把握しておくことで、治療の効果を最大限に引き出すことができます。
まず、治療前の準備として最も大切なのは紫外線対策です。治療を受ける前後は皮膚が敏感になりやすく、紫外線の影響を受けやすい状態になります。日焼けした肌にレーザーやピーリングを行うと、色素沈着(PIH:炎症後色素沈着)が起きやすくなるため、治療開始の少なくとも1〜2週間前から徹底した紫外線対策を行うことが推奨されます。日焼け止めの使用はもちろん、帽子や日傘の活用も重要です。
次に、ニキビがある場合は、クレーター治療を始める前に現在のニキビを治療しておくことが大切です。活動性のニキビが残っている状態でクレーター治療を行うと、新たなクレーターが増え続けることになりかねません。皮膚科でニキビの治療を行い、肌が落ち着いた状態でクレーター治療に臨むのが理想的です。
施術後のアフターケアも治療効果を左右する重要な要素です。施術後は皮膚が敏感になっているため、刺激の強いスキンケア製品(アルコール含有のもの、レチノール、AHA・BHAなど)の使用は一時的に控えることが求められます。保湿をしっかりと行い、皮膚のバリア機能を回復させることが大切です。
また、アイソトレチノイン(重症ニキビの内服薬)を服用している、あるいは最近まで服用していた方は、レーザーや施術の種類によっては一定期間の待機が必要です。服用中や服用後の施術については、必ず担当医に申告してください。
さらに、妊娠中・授乳中の方は多くの治療が禁忌または推奨されないため、事前に医師への相談が必須です。ケロイド体質の方も、レーザーやピーリングによって肥厚性瘢痕になるリスクがあるため、治療前に必ず医師に申告してください。
治療を受けるクリニック・医師の選び方も大切です。クレーター治療は高度な医療技術が必要であるため、経験と実績が豊富な医師のもとで施術を受けることが重要です。カウンセリングでは、クレーターの状態をしっかり評価してもらい、治療方針・期待できる効果・リスク・費用について十分な説明を受けてから判断しましょう。「1回で完全に治る」「確実に治せる」といった過度な保証をするクリニックには注意が必要です。
最後に、精神的なケアについても忘れないようにしましょう。クレーターの治療は一朝一夕では完了せず、月単位・年単位の長期的な取り組みが必要です。少しずつでも改善していることを確認しながら、焦らず治療を継続することが大切です。治療中はセルフコントロールとして、過度な肌触りや強い洗顔などを避け、丁寧なスキンケアを心がけることも重要です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、クレーター治療のご相談をいただく患者様の多くが、凹みの種類が混在しているケースであり、単一の治療法ではなく複数の治療法を組み合わせたコンビネーション治療をご提案することが増えています。最近の傾向として、早期にニキビ治療に取り組まれた方ほどクレーターの程度が軽度にとどまるケースが多く、まずは活動性のニキビをしっかりと治療したうえでクレーター治療に臨むことが、より良い結果につながると実感しています。長期的な取り組みが必要な治療だからこそ、患者様お一人おひとりの肌の状態やライフスタイルに合わせた治療計画を丁寧にご説明しながら、焦らず二人三脚で改善を目指していきたいと考えています。」
📌 よくある質問
クレーターは一度できると自然に改善することが非常に難しく、時間が経過しても消えないことがほとんどです。これは皮膚深層のコラーゲン線維や真皮組織が損傷・破壊されており、自然な回復力だけでは元の状態に戻りにくいためです。改善には医療機関での適切な治療が必要です。
はい、クレーターの形状によって適した治療法が異なります。細く深い「アイスピック型」にはTCAクロスピーリング、底が平らな「ボックスカー型」にはフラクショナルレーザーやダーマペン、波打つような「ローリング型」にはサブシジョンが特に有効とされています。まずは専門医による正確な評価が重要です。
治療法にもよりますが、一般的には1〜2ヶ月おきに施術を繰り返し、合計3〜6回程度で効果を評価するケースが多いです。コラーゲンの生成には時間がかかるため、施術間隔を十分に空けることが重要です。1回で完全に改善することは難しく、長期的な取り組みが必要です。
主な注意点として、治療前後の徹底した紫外線対策が挙げられます。また、活動性のニキビがある場合は先にニキビ治療を行うことが推奨されます。アイソトレチノインを服用中・服用後の方、妊娠中・授乳中の方、ケロイド体質の方は事前に必ず担当医へ申告してください。
クレーター治療は一般的に保険適用外(自由診療)のため、全額自己負担となります。治療法によって異なりますが、フラクショナルレーザーやサブシジョンは1回あたり数万円〜10万円前後、TCAクロスピーリングは数千円〜数万円程度が目安です。複数回の施術が必要なため、総費用を含めてトータルで計画することが大切です。
✨ まとめ
クレーター(ニキビ跡の凹み)は、一度できると自然には治りにくい皮膚の問題ですが、現代の美容医療では多くの効果的な治療法が開発・普及しており、適切な治療によって大きな改善が期待できる時代になっています。
クレーターの形状(アイスピック型・ボックスカー型・ローリング型)によって有効な治療法は異なります。フラクショナルレーザー、サブシジョン、TCAクロスピーリング、ダーマペン、フィラー注入、プラズマ・ラジオ波治療、PRP療法など、それぞれの治療には特徴があり、複数を組み合わせることでより高い改善効果が期待できます。
大切なのは、自己判断で治療法を選ぶのではなく、専門の医師によるカウンセリングと正確な評価を受けたうえで、自分の肌状態・ライフスタイル・予算に合った治療計画を立てることです。また、治療効果を高めるためには、日常的な紫外線対策や保湿などのスキンケア、そしてニキビの新たな発生を防ぐことも重要な要素です。
クレーター治療は長期的な取り組みが必要ですが、最新の医療技術を活用することで、以前に比べてはるかに高い改善が見込めるようになっています。悩みを一人で抱え込まず、まずは信頼できる専門医に相談することを第一歩として、肌の悩みと向き合っていただければと思います。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – ニキビ(尋常性痤瘡)の診療ガイドラインおよび炎症後瘢痕・色素沈着に関する医学的根拠、アクネ菌や炎症メカニズムの解説
- 日本美容外科学会 – フラクショナルレーザー・サブシジョン・フィラー注入・PRP療法などの美容医療施術に関する安全性基準および適応に関する情報
- PubMed – 陥凹性瘢痕(クレーター)の各種治療法(フラクショナルレーザー・TCAクロスピーリング・マイクロニードリング・PRP療法等)の有効性・安全性に関する国際的な臨床研究論文
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務