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皮膚科医が解説!日焼け止めおすすめの選び方と正しい使い方ガイド

「日焼け止めを選ぼうと思ってドラッグストアに行ったら、種類が多すぎてどれにすればいいかわからなかった」という経験はありませんか?SPFやPA値の違い、ミルクタイプとスプレータイプの使い分け、乾燥肌向けか脂性肌向けかなど、日焼け止めを選ぶ際の判断基準は数多くあります。日焼け止めは単に「日焼けを防ぐ」だけでなく、シミ・シワ・皮膚がんのリスク軽減にも深く関わる大切なスキンケアアイテムです。このコラムでは、アイシークリニック渋谷院の医療知識をもとに、日焼け止めの正しい選び方・使い方・塗り直しのコツを詳しく解説します。毎日のスキンケアに役立てていただければ幸いです。


目次

  1. そもそも紫外線とは?肌へのダメージを理解しよう
  2. SPFとPA値の意味と選び方の基準
  3. 日焼け止めの種類(剤型)と特徴
  4. 肌質別・シーン別のおすすめ日焼け止めの選び方
  5. 子どもや敏感肌に向いた日焼け止めの選び方
  6. 日焼け止めの正しい塗り方と量の目安
  7. 塗り直しの重要性とタイミング
  8. 日焼け止めと化粧下地・ファンデーションの組み合わせ方
  9. 日焼け止めに含まれる成分と肌への影響
  10. 日焼け止めだけでは防げない?クリニックでの光老化対策
  11. まとめ

この記事のポイント

アイシークリニック渋谷院の皮膚科医が、日焼け止めのSPF・PA値の選び方、肌質別の剤型選択、顔への適量(500円玉1〜2枚分)2〜3時間ごとの塗り直しの重要性を解説。曇りや室内でも紫外線対策は必要で、毎日の継続使用が肌老化と皮膚がんリスク低減に不可欠。

🎯 1. そもそも紫外線とは?肌へのダメージを理解しよう

日焼け止めを正しく活用するためには、まず紫外線がどのようなものかを理解することが大切です。紫外線は太陽から降り注ぐ電磁波の一種で、目に見える可視光線よりも波長が短く、大きく「UV-A(紫外線A波)」「UV-B(紫外線B波)」「UV-C(紫外線C波)」の3種類に分類されます。

UV-Cはオゾン層によってほぼ遮断されるため、地上に届く紫外線の主役はUV-AとUV-Bです。UV-Bは波長が短く、エネルギーが強いため、主に皮膚の表面(表皮)にダメージを与えます。日焼けのような赤みやヒリヒリ感(サンバーン)を引き起こす原因となるほか、DNAに直接ダメージを与えることで皮膚がんのリスクを高めることも明らかになっています。

一方、UV-Aは波長が長く、皮膚の奥の真皮層にまで到達します。UV-Aによるダメージは即効性が低いため見落とされがちですが、コラーゲンやエラスチンを傷つけ、シワやたるみといった光老化の主要な原因になります。また、メラニン色素を活性化させてシミや色素沈着を引き起こします。UV-Aはガラスを通過するため、室内や車の中でも油断はできません。

紫外線は夏だけでなく、曇りの日にも地上に届いています。快晴時を100とすると、曇りでも60〜80程度の紫外線量があるといわれており、雨の日でも20〜30は届いています。季節的には4月頃から増加し始め、7〜8月にピークを迎えますが、春や秋もある程度の量が降り注いでいます。こうした紫外線の特性を理解することで、「なぜ毎日日焼け止めが必要か」という理由が明確になります。

Q. SPFとPA値はどう使い分ければよいですか?

SPFはUV-Bを防ぐ指標で、数値が高いほど防御力が上がります。デスクワーク中心の日常生活ではSPF20〜30で十分で、海やプールなど屋外活動にはSPF50+が推奨されます。PAはUV-A防御を示し、シミや光老化が気になる方はPA++++を選ぶとよいでしょう。

📋 2. SPFとPA値の意味と選び方の基準

日焼け止め製品のパッケージには必ず「SPF〇〇」「PA++++」といった表示があります。この数値や記号が何を示しているのかを正しく理解することが、適切な日焼け止め選びの第一歩です。

SPF(Sun Protection Factor)は、UV-Bを防ぐ効果を示す指標です。具体的には「何も塗っていない状態と比べて、日焼け(サンバーン)が起こるまでの時間を何倍に延ばせるか」を示しています。例えばSPF30であれば、塗っていない場合と比較して30倍の時間が経過するまで赤みが出にくいことを意味します。SPFの最大表示は50+(50を超えるもの)とされており、数値が高いほどUV-Bへの防御力が高くなります。

ただし注意したいのは、SPF50とSPF30の差は数字の印象ほど大きくないという点です。SPF30はUV-Bを約97%カット、SPF50は約98%カット、SPF50+でも約99%のカットとなり、実際の防御率の差はわずか1〜2%程度です。

PA(Protection grade of UV-A)は、UV-Aを防ぐ効果を示す日本独自の指標で、+の数で効果の強さが表されます。PA+が「効果あり」、PA++が「かなり効果あり」、PA+++が「非常に効果あり」、PA++++が「きわめて高い効果あり」を意味します。シミや光老化を気にする方はPA++++を選ぶとよいでしょう。

シーン別の目安としては、デスクワーク中心の日常生活であればSPF20〜30・PA++程度で十分といわれています。屋外での活動が多い場合や、海・プール・スキーなど強い紫外線を浴びる環境ではSPF50+・PA++++が推奨されます。高いSPF値の製品は皮膚への負担や白浮きが出やすいこともあるため、日常使いには過度に高いものを選ばなくてもよいでしょう。

💊 3. 日焼け止めの種類(剤型)と特徴

日焼け止めは剤型によって使用感や適したシーンが大きく異なります。代表的なタイプをそれぞれ見ていきましょう。

ミルク・乳液タイプは、伸びがよく肌になじみやすいのが特徴です。保湿成分が配合されているものも多く、乾燥肌の方にも使いやすいタイプです。顔や体全体に使いやすく、日常使いにも適しています。

クリームタイプは、テクスチャーが重めでしっかりとした保護膜を作ります。耐水性が高いものが多く、海やプールなど水に長時間触れるシーンに向いています。乾燥が気になる方や冬場の使用にも適しています。

ジェル・ローションタイプは、みずみずしいテクスチャーで塗り心地が軽く、べたつきを嫌う方や脂性肌・混合肌の方に好まれます。夏場や汗をかきやすいシーンでも使いやすいのが魅力です。ただし、保湿効果はクリームやミルクより控えめな場合があります。

スプレータイプは、手を汚さずに広い面積に素早く塗れる利便性が特徴です。体用として人気が高く、背中など手の届きにくい部位にも塗りやすいです。ただし、顔への使用時は目や鼻への吸入に注意が必要です。また、スプレーは均一に塗れているか確認しにくいため、たっぷり使うか手のひらで伸ばすと安心です。

パウダータイプ・スティックタイプは、メイクの上から塗り直しができる点が大きな利点です。化粧崩れを気にせず手軽に重ね塗りできるため、外出先での塗り直しに重宝します。ただし、単体では十分な量を塗布しにくいため、朝の日焼け止めはミルクやクリームタイプを使い、日中の塗り直しにパウダーやスプレーを活用するという使い方が理想的です。

Q. 日焼け止めの正しい塗布量と手順は?

顔全体への適切な使用量は500円玉硬貨1〜2枚分(約1〜2g)が目安です。額・両頬・鼻・あごの5点にのせてから均一に伸ばし、生え際や小鼻の脇、耳たぶなど細部も丁寧に塗ります。量が不足すると表示SPF値の半分以下の効果しか得られない場合があります。

🏥 4. 肌質別・シーン別のおすすめ日焼け止めの選び方

日焼け止めは自分の肌質やライフスタイルに合ったものを選ぶことで、使い心地がよくなり継続しやすくなります。

乾燥肌の方には、保湿成分(ヒアルロン酸・セラミド・グリセリン・スクワランなど)が配合されたミルクタイプやクリームタイプがおすすめです。紫外線だけでなく乾燥によるダメージからも肌を守ってくれます。日焼け止めを塗った後に肌がつっぱる感覚がある場合は、保湿効果の高いタイプに切り替えましょう。

脂性肌・混合肌の方は、さらっとした仕上がりのジェルタイプやウォーターベースのミルクタイプが向いています。「ノンコメドジェニックテスト済み」の表示がある製品は、毛穴詰まりを起こしにくい処方になっているため参考にしてみてください。SPF値が高い製品は油分が多い傾向があるため、日常使いであれば必要以上に高いSPFを選ばなくても問題ありません。

アウトドア・スポーツシーンでは、耐水性(ウォータープルーフ)タイプが必須です。汗や水で落ちにくい処方になっており、海・プール・マリンスポーツ・ランニングなどに適しています。ただしウォータープルーフ製品は落ちにくい反面、クレンジング力が弱いと肌に残留するため、しっかりとしたクレンジングでオフすることが重要です。

デスクワーク・日常使いの方には、過度に高いSPFにこだわらず、肌への負担が少なく使い心地の良いものを選ぶことが長続きのコツです。SPF20〜30・PA++〜+++程度の製品は肌への負担も少なく、毎日継続しやすいでしょう。「毎日きちんと塗り、必要に応じて塗り直す」ことが最も大切です。

首・デコルテ・手の甲は顔と同様に紫外線ダメージを受けやすく、シミやシワが出やすい部位です。顔用の日焼け止めを使うか、体用の日焼け止めをしっかり塗るようにしましょう。手の甲は洗い物や水仕事のたびに日焼け止めが落ちてしまうため、こまめな塗り直しを意識してください。

⚠️ 5. 子どもや敏感肌に向いた日焼け止めの選び方

子どもの肌は大人に比べて薄く、紫外線ダメージを受けやすい一方で、刺激にも敏感です。子ども向けの日焼け止め選びでは、以下のポイントを参考にしてください。

まず、紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタン)を主成分とした製品を選ぶと安心です。紫外線散乱剤は紫外線を物理的に反射させる仕組みであり、皮膚に吸収されにくいため肌への負担が少ないとされています。一方、紫外線吸収剤は紫外線を化学的に吸収して熱に変える仕組みで、皮膚に吸収されるものもあるため、幼児や敏感肌の方は散乱剤ベースの製品を選ぶ方が無難です。

「無香料・無着色・アルコールフリー」「低刺激・アレルギーテスト済み」「敏感肌向け」などの表示がある製品は、子どもや敏感肌の方でも使いやすい配慮がされています。ただし「テスト済み」はアレルギーが起こらないことを保証するものではなく、あくまでテストを実施したという意味であることも理解しておきましょう。

初めて使う製品は必ずパッチテスト(腕の内側などに少量塗布して24時間様子を見る)を行ってから使用することを習慣にしましょう。特に幼児の場合、顔全体に塗る前に耳の後ろや首の後ろなどで試してみてください。

敏感肌の方は、日焼け止め成分に加えて防腐剤(パラベンなど)や界面活性剤が肌荒れを引き起こすこともあります。使用後に赤みやかゆみが出た場合は使用を中止し、皮膚科を受診して原因を確認してもらいましょう。アトピー性皮膚炎や湿疹がある場合は、症状が落ち着いている状態で使用し、炎症部位への塗布は避けるのが基本です。

🔍 6. 日焼け止めの正しい塗り方と量の目安

どんなに優れた日焼け止めも、正しく塗らなければ十分な効果が得られません。日焼け止めの効果を最大限に発揮させるためには、適切な量をムラなく塗ることが非常に重要です。

日焼け止めの適切な使用量は、SPF・PA値の試験を行う際の条件に基づいており、1平方センチメートルあたり2mgとされています。顔全体に換算すると、ミルク・クリームタイプであれば500円玉硬貨1〜2枚分程度(約1〜2g)が目安です。多くの方が実際に塗っている量はこの半分以下といわれており、少なすぎると表示されたSPF値の半分以下の効果しか得られない場合もあります。

顔への塗り方の手順としては、まず適量を手のひらに取り、額・両頬・鼻・あごの5点に分けてのせてから、顔全体に均一になるようになじませます。生え際や目の周り、小鼻の脇、口の周りなど細かい部分も忘れずに塗るようにしましょう。耳の前・耳たぶ・首の前面・後頸部なども日焼けしやすい部位なので意識して塗布してください。

体への塗り方は、肌が見えている部位すべてに均一に塗ることを意識します。腕なら上腕から手の甲まで、足なら太ももからつま先まで、体の前後をまんべんなくカバーしましょう。スプレータイプの場合は、一方向からだけでなく角度を変えながら満遍なくスプレーし、最後に手のひらで軽く伸ばすとムラを防げます。

日焼け止めを塗るタイミングは、外出の15〜30分前が理想的とされています。皮膚になじんで均一な膜を形成するまでに多少の時間がかかるためです。ただし最近の製品は塗布直後からも一定の効果を発揮するものも多いので、外出直前であっても塗らないよりは塗った方が確実に効果があります。

Q. 肌質によって日焼け止めの剤型は変えるべきですか?

肌質に合った剤型選びは使い続けるうえで重要です。乾燥肌にはヒアルロン酸やセラミド配合のミルク・クリームタイプ、脂性肌・混合肌にはさらっとしたジェルやウォーターベースタイプが向いています。アウトドアや海・プールでは耐水性の高いウォータープルーフタイプを選びましょう。

📝 7. 塗り直しの重要性とタイミング

日焼け止めを朝塗っただけで「今日は大丈夫」と思っている方も多いかもしれませんが、塗り直しは紫外線対策において非常に重要なステップです。

日焼け止めの効果が持続する時間は、製品によって異なりますが、一般的には2〜3時間が目安です。汗・皮脂・摩擦(洋服への擦れ・タオルで拭く動作など)によって日焼け止めの成分が落ちてしまうため、長時間屋外にいる場合は必ず塗り直しが必要です。

特に汗をかきやすい夏場や、海・プール・マリンスポーツなどでは、ウォータープルーフタイプを使用していても、1〜2時間おきに塗り直すことが推奨されています。「耐水性あり」の製品でも完全に落ちないわけではなく、時間が経過するにつれて効果は低下します。

メイクをしている方は、化粧の上からそのまま塗り直せるパウダータイプやスプレータイプが便利です。ただしスプレータイプは、吹き付けるだけでは量が不十分になることがあります。吹き付けた後に清潔なスポンジや手でなじませると効果的です。

室内にいる場合でも、窓際や窓の近くでデスクワークをしている場合はUV-Aが窓ガラスを通過して届くため、午前中に1回塗り直すと安心です。特にシミが気になる方や、窓から日差しが強く差し込む環境で働いている方はこまめな塗り直しを意識しましょう。

💡 8. 日焼け止めと化粧下地・ファンデーションの組み合わせ方

日焼け止めとメイクアップ製品の組み合わせに迷う方も多いでしょう。それぞれの役割を理解することで、効果的なUVケアとメイクが両立できます。

まず基本として、日焼け止めの役割はUVカットであり、化粧下地の役割は肌の凹凸を整え、ファンデーションの密着度を高めることです。「UVカット機能付き化粧下地」や「UVカット機能付きファンデーション」などの製品も多く販売されていますが、日焼け止めとして十分な量(5点のせで均一に塗る量)を塗れていない場合がほとんどです。ファンデーションは薄く均一に伸ばすことが求められるため、日焼け止めに必要な量を塗ることが難しいのです。

理想的なスキンケア・メイクの順番は、スキンケア(洗顔→化粧水→乳液・美容液)→日焼け止め→化粧下地→ファンデーション、という流れです。日焼け止めを化粧下地の前に塗ることで、皮膚に近い層でUVカット効果を発揮できます。

日焼け止め単体でUVケアをしっかり行い、その上にメイクをするというアプローチが最も確実です。「化粧下地はUVカット機能なしのものを使い、SPF・PAは日焼け止めでまかなう」というシンプルな方法が使いやすいでしょう。

また、化粧水や乳液の後すぐに日焼け止めを塗ると、水分が残っていて滑ってしまいムラが生じやすくなります。スキンケア後は1〜2分ほど時間をおいて成分がなじんでから日焼け止めを塗布するのがポイントです。

夜のクレンジングでは、日焼け止め成分(特に紫外線吸収剤・ウォータープルーフタイプ)をしっかり落とすことが大切です。洗顔料だけでは落ちきらない成分もあるため、油性クレンジング(クレンジングオイルやクレンジングミルク)を使ってていねいにオフしましょう。ただし過度なクレンジングは肌への摩擦やバリア機能低下につながるため、優しく行うことが大切です。

Q. 日焼け止めだけでシミや光老化は防げますか?

日焼け止めは紫外線ダメージの予防に有効ですが、すでに蓄積したシミ・シワ・たるみは日焼け止めだけでは改善できません。アイシークリニック渋谷院では、レーザー治療やフォトフェイシャル、美容内服など医療的アプローチを提供しており、毎日の日焼け止めケアと組み合わせることで効果的な対策が可能です。

✨ 9. 日焼け止めに含まれる成分と肌への影響

日焼け止めに含まれる主な紫外線防御成分は「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類に大別されます。それぞれの特性と肌への影響を理解しておくことで、より自分に合った製品選びができます。

紫外線吸収剤は、紫外線のエネルギーを化学反応によって吸収し、熱などに変換して放出する成分です。代表的な成分としてはメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)、オキシベンゾン、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(パルソール1789)などがあります。紫外線吸収剤は皮膚になじみやすく透明に仕上がるため、白浮きしにくいのが大きな特徴です。一方で、皮膚に一部吸収されるため、敏感肌の方には刺激になることがあります。

紫外線散乱剤は、酸化亜鉛(サンスクリーン・亜鉛華)や酸化チタンといった無機化合物が代表的で、肌の表面で紫外線を物理的に反射・散乱させます。皮膚への吸収が少なく肌への刺激が穏やかなため、敏感肌・子ども・アトピー肌の方に向いています。ただし、白い粒子が肌に残りやすく白浮きしやすい傾向があります。近年は微粒子化・表面コーティングによって白浮きを改善した製品も増えています。

多くの市販製品は紫外線吸収剤と散乱剤の両方を組み合わせることで、白浮きを抑えつつ広いUVカット効果を得られるよう設計されています。「ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)」と表記された製品は散乱剤のみを使用したもので、敏感肌向けとして広く販売されています。

その他の成分として、保湿剤・乳化剤・防腐剤・香料・アルコールなどが含まれています。アルコール(エタノール)は肌の乾燥やバリア機能の低下を引き起こすことがあるため、敏感肌の方はアルコールフリーの製品を選ぶとよいでしょう。近年では環境への影響(サンゴ礁へのダメージ)を考慮して、オキシベンゾンやオクチノキサートを含まない「リーフセーフ」な日焼け止めも注目されています。

📌 10. 日焼け止めだけでは防げない?クリニックでの光老化対策

日焼け止めは紫外線から肌を守るための最も基本的かつ重要な手段ですが、すべての紫外線ダメージを完全に防ぐことはできません。また、これまでに蓄積してきた紫外線ダメージ(シミ・シワ・たるみ・くすみ)は、日焼け止めだけでは改善できません。日々の日焼け止めによる予防と並行して、クリニックでの治療を検討することも大切な選択肢のひとつです。

アイシークリニック渋谷院では、紫外線ダメージによる肌悩みに対して、さまざまな医療的アプローチを提供しています。

シミ・肝斑・そばかすには、レーザー治療が効果的です。シミの種類(老人性色素斑・そばかす・肝斑・炎症後色素沈着など)によって適したレーザーが異なるため、医師による正確な診断が重要です。レーザートーニングは肝斑に適したマイルドな照射方法で、肌全体のトーンアップにも役立ちます。Qスイッチレーザーやピコレーザーは老人性色素斑やそばかすに対して高い効果を示します。

光老化によるシワ・たるみには、フォトフェイシャル(IPL治療)やフラクショナルレーザー、ハイフ(HIFU)などの機器治療が活用されます。フォトフェイシャルは光のエネルギーで色素沈着・毛穴・赤みを総合的に改善し、肌全体のキメを整える効果があります。ハイフは超音波エネルギーで真皮深層からたるみを引き上げ、コラーゲンの生成を促進します。

また、美容内服(トラネキサム酸・ビタミンC・ビタミンEなど)は、内側からメラニンの生成を抑制し、抗酸化作用によって光老化の進行を緩やかにする効果が期待されています。日焼け止めとの併用でさらに高い予防効果を発揮します。

「若い頃から日焼けを繰り返してきた」「シミが目立ってきた」「肌のくすみが気になる」という方は、クリニックでの肌状態の評価と適切な治療提案を受けることを検討してみてください。日焼け止めによる毎日のケアを継続しながら、過去の紫外線ダメージをクリニックでリセットするアプローチが、美しい肌を長期にわたって保つための理想的な戦略といえます。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、日焼け止めを「肌が焼けてから」ではなく「焼ける前から」習慣的に使用することの大切さをお伝えしています。最近の傾向として、スキンケアへの意識が高まる一方で、塗る量が不十分であったり塗り直しが行われていないケースも多く見受けられます。日焼け止めは正しい量を毎日継続して使うことで初めてその効果を発揮しますので、まずはご自身の肌質やライフスタイルに合った一本を見つけることが、長く続けるための大切な第一歩です。

🎯 よくある質問

SPF50とSPF30では効果にどのくらい差がありますか?

SPF30はUV-Bを約97%カット、SPF50は約98%カットと、実際の防御率の差はわずか1〜2%程度です。数字の印象ほど大きな差はありません。日常のデスクワーク中心の生活であればSPF20〜30で十分で、アウトドアや海・プールなど紫外線が強い環境ではSPF50+を選ぶのが目安です。

日焼け止めはどのくらいの量を塗れば効果的ですか?

顔全体への適切な使用量は、500円玉硬貨1〜2枚分(約1〜2g)が目安です。多くの方は実際にはこの半分以下しか塗っておらず、量が少なすぎると表示されたSPF値の半分以下の効果しか得られない場合もあります。額・両頬・鼻・あごの5点にのせて均一に伸ばす塗り方が基本です。

曇りや室内でも日焼け止めは必要ですか?

必要です。曇りの日でも快晴時の60〜80%程度の紫外線が地上に届いています。また、UV-Aはガラスを通過するため、室内や車の中でも日焼け止めは欠かせません。特に窓際でのデスクワーク中はUV-Aによるシミや光老化のリスクがあるため、室内でも塗布を習慣にしましょう。

子どもや敏感肌には、どんな日焼け止めを選べばよいですか?

紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタン)を主成分とした「ノンケミカル」タイプがおすすめです。皮膚への吸収が少なく刺激が穏やかなため、子どもや敏感肌の方に向いています。加えて「無香料・無着色・アルコールフリー」「アレルギーテスト済み」の表示がある製品を選び、初めて使用する際は必ずパッチテストを行いましょう。

日焼け止めはどのくらいの頻度で塗り直すべきですか?

一般的に2〜3時間を目安に塗り直すことが推奨されています。汗・皮脂・摩擦によって成分が落ちてしまうためです。特に夏場や海・プールなどでは、ウォータープルーフタイプを使用していても1〜2時間おきの塗り直しが理想的です。メイクをしている場合は、パウダータイプやスプレータイプを活用すると化粧崩れを防ぎながら手軽に塗り直せます。

📋 まとめ

日焼け止めは、シミ・シワ・たるみといった肌老化の予防、そして皮膚がんリスクの低減に欠かせない毎日のスキンケアアイテムです。この記事のポイントを改めて整理しましょう。

紫外線にはUV-AとUV-Bがあり、どちらも肌にダメージを与えます。UV-Bは表皮への急性ダメージ(日焼け・DNA損傷)、UV-Aは真皮深層への慢性ダメージ(シミ・シワ・たるみ)の原因となります。SPFはUV-B防御の指標、PAはUV-A防御の指標であり、日常使いはSPF20〜30・PA++〜+++、アウトドアやレジャーはSPF50+・PA++++を目安に選びましょう。

剤型は肌質・シーンに合わせて選ぶことが大切です。乾燥肌にはミルク・クリームタイプ、脂性肌にはジェル・ウォーターベースタイプ、アウトドアにはウォータープルーフタイプが向いています。子どもや敏感肌には、紫外線散乱剤主体のノンケミカルタイプを選びましょう。

正しい塗り方として、顔への適量は500円玉硬貨1〜2枚分(約1〜2g)で、5点のせで均一に伸ばすことが基本です。外出の15〜30分前に塗り、2〜3時間ごとに塗り直すことで効果を維持できます。メイクの上からはパウダータイプやスプレータイプが便利です。

紫外線吸収剤は白浮きしにくく使いやすい一方で敏感肌には刺激になる場合があり、紫外線散乱剤は肌への負担が少なく敏感肌向けですが白浮きしやすい傾向があります。自分の肌質と用途に合わせて選ぶことが大切です。

毎日の日焼け止めを習慣化することは、将来の肌の健康に直結します。「どうせ曇りだから」「室内にいるから」という理由で省略せず、季節を問わず一年中続けることが理想的です。そしてすでに気になるシミや肌の老化サインがある方は、アイシークリニック渋谷院にお気軽にご相談ください。あなたの肌状態に合った日焼け止めの選び方についてもアドバイスさせていただきます。日々のセルフケアとクリニックでの医療的サポートを組み合わせることで、より健やかで美しい肌を目指しましょう。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 日本皮膚科学会による光線過敏症・紫外線対策に関するガイドラインおよびSPF・PA値の解説、紫外線による皮膚がんリスクや光老化に関する医学的根拠
  • 厚生労働省 – 化粧品(日焼け止め)の成分規制・表示ルール(SPF・PA表示基準)および紫外線吸収剤・散乱剤の安全性に関する薬事行政上の根拠
  • WHO(世界保健機関) – WHOによる紫外線(UV-A・UV-B・UV-C)の健康影響、皮膚がんリスク、日焼け止め使用推奨に関する国際的なエビデンスおよびガイダンス

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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