💬 「最近、頬がたるんできた気がする…」そのまま放置すると、老け見えが加速するだけです。
この記事では、クリニックに行かなくてもできる「意外な習慣」からたるみのメカニズムまでを一気に解説。今日からすぐ実践できるアドバイスをまとめました。
🚨 読まないとこうなります
❌ たるみを加速させる習慣を続けてしまう
❌ セルフケアの限界を知らず、手遅れになる
❌ 20代・30代でも老け見えが進行してしまう
目次
- 顔のたるみが起こるメカニズム
- たるみを加速させる「意外な」日常習慣
- たるみをとるために効果的な意外な習慣①:舌の使い方を意識する
- たるみをとるために効果的な意外な習慣②:呼吸の仕方を変える
- たるみをとるために効果的な意外な習慣③:睡眠の「向き」を見直す
- たるみをとるために効果的な意外な習慣④:噛む回数を増やす
- たるみをとるために効果的な意外な習慣⑤:姿勢と首のポジションを整える
- たるみをとるために効果的な意外な習慣⑥:目の使い方に気をつける
- たるみをとるために効果的な意外な習慣⑦:食事内容でコラーゲンを支える
- たるみをとるために効果的な意外な習慣⑧:紫外線対策を「ながら」でしない
- セルフケアの限界とクリニックでできること
- まとめ
💡 この記事のポイント
顔のたるみは加齢だけでなく、舌の位置・口呼吸・睡眠の向き・姿勢など日常習慣が大きく影響する。これらを改善しつつ、重度のたるみにはHIFUや糸リフト等の医療的アプローチを組み合わせることが効果的。
💡 1. 顔のたるみが起こるメカニズム
顔のたるみを正しく理解するためには、まず皮膚や顔の構造がどのように成り立っているかを知ることが大切です。顔の皮膚は、表面から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」という層で構成されています。そのさらに下には、SMAS(スマス)と呼ばれる筋膜や、筋肉(表情筋)、靭帯などがあり、これらが顔のパーツを適切な位置に支えています。
加齢が進むと、これらのさまざまな層でいくつかの変化が同時に起こります。まず真皮層では、ハリや弾力のもとになるコラーゲンやエラスチンが減少・変質します。コラーゲンは線維状のタンパク質で、真皮の約70〜80%を占めますが、20代をピークに産生量が落ち始め、30代以降は年々その質と量が低下していきます。エラスチンも同様に弾力が失われ、皮膚が引き伸ばされたあとに元の位置に戻りにくくなります。
皮下組織では、脂肪(脂肪コンパートメント)が萎縮したり、あるいは一部が重力の影響で下方に移動したりします。顔の骨格自体も加齢によって吸収・縮小が起こり、骨に対してかぶさる皮膚や脂肪が「余る」状態になることがわかっています。表情筋も使われない部分が弱くなっていき、顔全体を内側から持ち上げる力が低下します。
さらに、紫外線による「光老化」はコラーゲンを分解する酵素(MMPなど)の活性化を促し、真皮の劣化を大幅に加速させます。このように、たるみは単一の原因ではなく、皮膚・脂肪・筋肉・骨格という複数の要素が複合的に変化した結果として現れるのです。
Q. 舌の位置が顔のたるみに影響するのはなぜですか?
舌が口の底に落ちた「低位舌」の状態では、口周りの筋肉(口輪筋など)が緩み、口元やフェイスラインのたるみが進みやすくなります。舌先を上あごの前方部に当てる正しいポジションを保つことで、頬や口周りの筋肉が内側から適切なテンションを維持しやすくなります。
📌 2. たるみを加速させる「意外な」日常習慣
たるみの原因として紫外線や加齢は広く知られていますが、実は日々の何気ない行動がたるみを早める要因になっていることがあります。たとえば、スマートフォンを長時間下を向いて見る習慣は、首の前側の筋肉に過度な負担をかけ、顔を上から引き下げる力が働きやすくなります。また、片側だけで食べ物を噛む、頬杖をつく、うつ伏せで寝るといった習慣も、顔の構造に非対称な力をかけ続けることでたるみのリスクを高めます。
表情を豊かに動かさない生活が続くと、表情筋が衰えて皮膚を内側から支える力が落ちてきます。逆に、過剰に同じ筋肉だけを使って皮膚を繰り返し引っ張るような癖(目を細める、口をひん曲げるなど)も、特定の部位のたるみや深いシワの原因になり得ます。
糖質の摂りすぎはコラーゲンと糖が結びつく「糖化(グリケーション)」を引き起こし、コラーゲン線維を硬く変質させてしまいます。また、急激なダイエットによる体重の増減は、皮膚の弾力に負担をかけ、元に戻りにくいたるみにつながりやすいとされています。これらを念頭に置いたうえで、次のセクションからはたるみをとるために意外と効果的な習慣を具体的にご紹介します。
✨ 3. たるみをとるために効果的な意外な習慣①:舌の使い方を意識する
「舌の使い方がたるみに関係する」と聞いて、驚く方も多いかもしれません。実は、舌は口腔内の筋肉群と密接につながっており、その使い方が口周りや頬のたるみに影響することがわかっています。
普段、舌の先端が上の前歯の内側の付け根付近(口蓋の前方部)に自然に触れているのが正しいポジションです。しかし、現代人の多くは舌が口の中の底に落ちたままの「低位舌」の状態になっているといわれています。低位舌では、舌が上あごを押し上げる支えを失い、顔の下半分の骨格・筋肉への影響が生じやすくなります。また、口が自然に開きやすくなり、口周りの筋肉(口輪筋など)が緩んでしまうことで、口元やフェイスラインのたるみが進みやすくなります。
意識して舌先を上あごにあてるよう訓練することで、口周りや頬の筋肉が内側から適切なテンションを持ちやすくなります。さらに、嚥下(物を飲み込む動作)の際に舌を正しく使うことも重要で、飲み込むときに舌を前に押し出してしまう「異常嚥下」のある方は、口周りの筋肉バランスが崩れやすい傾向があります。舌のポジションを改善するエクササイズを歯科や口腔機能専門家のもとで習う「MFT(口腔筋機能療法)」なども近年注目されています。
Q. 睡眠の向きがたるみに関係するのはなぜですか?
横向きやうつ伏せで寝ると、顔の片側が長時間枕に圧迫され、コラーゲン構造が崩れやすくなります。繰り返すとたるみやシワが左右非対称に現れる原因になります。仰向け寝が理想ですが、難しい場合はシルクやサテン素材の摩擦の少ないピローケースに変えることで皮膚への負担を軽減できます。
🔍 4. たるみをとるために効果的な意外な習慣②:呼吸の仕方を変える
呼吸という、生きているかぎり続けている動作もたるみに影響します。特に問題になるのが「口呼吸」です。口呼吸が習慣化すると、常に口が開いた状態が続くため、口輪筋(口の周りを取り巻く筋肉)が使われにくくなり弱化します。また、舌も低位舌の状態になりやすく、先ほど述べた問題が連鎖して起こります。
一方、鼻呼吸を意識的に行うと、自然と口を閉じた状態が保たれ、口周りの筋肉が緊張を維持しやすくなります。さらに、鼻呼吸では横隔膜を使った「腹式呼吸」が促されやすく、全身の血流改善や自律神経のバランス安定にもつながります。血流が良い状態は、皮膚への栄養供給を円滑にし、コラーゲン合成を助けるうえでも重要です。
口呼吸になりやすい原因としては、アレルギー性鼻炎や慢性鼻炎による鼻詰まり、扁桃の肥大、習慣化した口呼吸パターンなどが挙げられます。鼻詰まりがある場合は耳鼻科で相談しながら、就寝時にマウステープ(口を閉じるための専用テープ)を活用するのも一つの方法です。日中も意識して口を閉じ、鼻から息を吸う習慣を少しずつ作っていきましょう。
💪 5. たるみをとるために効果的な意外な習慣③:睡眠の「向き」を見直す
「睡眠の質」は美容に大きく関係することはよく知られていますが、「睡眠中の向き」もたるみに影響するという点は意外と見過ごされがちです。横向きやうつ伏せで寝ることが習慣になっている場合、顔の片側が枕やシーツに圧迫され続けることで、皮膚や皮下組織が長時間変形した状態に置かれます。これを繰り返すと、圧がかかり続けた側のコラーゲン構造が崩れやすくなり、たるみやシワの非対称な出方につながります。
理想は仰向け寝ですが、習慣を変えることは難しいという方も多いでしょう。その場合は、シルクやサテン素材の摩擦の少ないピローケースに変えることで、寝返りの際の皮膚への摩擦・引っ張りを軽減することができます。また、美容専用の立体型ピロー(顔が枕に直接触れにくい設計のもの)を利用する選択肢もあります。
また、睡眠の量と質そのものもたるみ予防に直結しています。睡眠中には成長ホルモンが分泌され、このホルモンがコラーゲン合成や細胞修復を促進します。深いノンレム睡眠の時間帯、特に就寝から3〜4時間以内に集中して分泌される傾向があるため、入眠の質を高めること(就寝前のスマートフォン使用を控える、寝室の温度・光を調整するなど)が重要です。
🎯 6. たるみをとるために効果的な意外な習慣④:噛む回数を増やす
「よく噛んで食べる」ことは消化促進や肥満予防として知られていますが、顔のたるみ予防の観点からも理にかなった習慣です。咀嚼(噛む動作)には、咬筋をはじめとするさまざまな表情筋・咀嚼筋が関与します。これらの筋肉が繰り返し使われることで、筋肉量が維持され、顔の輪郭を内側から支える力が保たれます。
現代の食生活では、柔らかい食べ物が多く、あまり噛まなくても食事が済んでしまうことが増えています。そのため、意識的に噛む回数を増やすことが必要です。目安としては1口あたり30回を意識してみるところから始めてみましょう。食材選びの面では、ごぼうやレンコンなど根菜類、硬めのパンやナッツ類、スルメなどの乾物など、咀嚼が必要な食材を意識的に取り入れるのも効果的です。
ただし、注意点もあります。片側だけで噛む癖(偏咀嚼)があると、左右の筋肉バランスが崩れ、顔の非対称なたるみにつながります。意識的に両側でまんべんなく噛むよう心がけることが大切です。また、歯ぎしりや食いしばりのある方は、咬筋が過剰に発達してエラ張りが目立つことがありますが、これはたるみとは別の問題ですので、気になる場合は歯科への相談が勧められます。
Q. 食事でコラーゲンを守るために避けるべきものは何ですか?
白砂糖や精製炭水化物、甘い飲み物の過剰摂取は、コラーゲンと糖が結びつく「糖化(AGEs)」を引き起こし、コラーゲン線維を硬く劣化させます。一方、コラーゲン合成に必須なビタミンCを含むブロッコリーやキウイ、亜鉛を含む牡蠣やナッツ類を積極的に取り入れることが、たるみ予防の観点から効果的です。

💡 7. たるみをとるために効果的な意外な習慣⑤:姿勢と首のポジションを整える
姿勢と顔のたるみの関係は、一見すると遠いように思えますが、実は非常に密接です。現代社会ではスマートフォンやパソコンを長時間使用することが当たり前になり、多くの方が「ストレートネック(首のカーブが失われた状態)」や「前傾頭位(頭が体の中心線よりも前に出た状態)」になっています。
頭の重さは成人で約5〜6kgあります。首が正しい位置にある場合、この重さは頸椎全体で分散されますが、頭が前に出るとてこの原理で首への負荷が大幅に増大します。この状態が続くと、首の前側の筋肉(広頸筋など)が縮んで硬くなり、顎の下や首のたるみが目立ちやすくなります。また、頭の重みで顔全体の皮膚が前・下方向に引き下げられるような力が継続的にかかることも、たるみを進める一因と考えられています。
改善のためには、まずデスクワークやスマートフォン使用時の姿勢を意識的に正すことが大切です。スマートフォンは目の高さに近づけて見る、パソコンのモニターは目線がやや下になる高さに調整する、椅子に座るときは骨盤を立てて背筋を伸ばすなどの工夫が効果的です。さらに、首のストレッチや肩甲骨周りを動かすエクササイズを日常に組み込むことで、首・肩周りの筋肉のコリをほぐし、顔への血流を改善することができます。
📌 8. たるみをとるために効果的な意外な習慣⑥:目の使い方に気をつける
目元のたるみは顔の老け見えに大きく影響しますが、普段の目の使い方がそれを加速していることがあります。特に注意したいのが「目を細める」癖です。明るい場所やスマートフォン・パソコンの画面に集中しているとき、無意識に目を細めていることはないでしょうか。目を細める動作を繰り返すと、目の周りの眼輪筋が収縮を繰り返し、長期的には目尻のシワだけでなく、目の下のたるみ(いわゆる「涙袋下のたるみ」や「下まぶたのたるみ」)を引き起こしやすくなります。
まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)が弱まると、まぶたが下がってくる「眼瞼下垂」が起こりやすくなりますが、これを補おうと無意識に額の筋肉(前頭筋)で眉を引き上げるようになります。この代償動作が習慣化すると、額に横ジワが刻まれ、眉とまぶたの間の距離が引き伸ばされることで目元の老け感につながります。
目の疲れやドライアイがあると目を細めやすくなるため、適切な休憩(20分に一度20秒間遠くを見る「20-20-20ルール」など)や目薬の活用、眼鏡・コンタクトレンズの度数を適切に保つことが間接的なたるみ予防にもつながります。また、目を大きく開く意識的なトレーニング(目を大きく開いたまま数秒キープするなど)は眼輪筋や眼瞼挙筋の維持に役立ちます。
✨ 9. たるみをとるために効果的な意外な習慣⑦:食事内容でコラーゲンを支える
「コラーゲンを食べればお肌のコラーゲンが増える」という話は以前から耳にしますが、実際には食べたコラーゲンがそのまま皮膚に届くわけではありません。消化の過程でアミノ酸に分解されてから吸収されます。しかし、コラーゲンやゼラチンに含まれるアミノ酸(グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンなど)は、体内でのコラーゲン合成を促す原料になります。鶏の手羽先や豚の皮、魚のアラの煮込み、骨付き肉のスープなどを定期的に食べることは、コラーゲン合成をサポートする観点から意味があると考えられています。
コラーゲンの合成に欠かせない補因子として、ビタミンCが非常に重要です。ビタミンCはコラーゲンの構造を安定させるための化学反応(水酸化反応)に必須であり、不足するとコラーゲンが正常に形成されません。ブロッコリー、パプリカ、キウイフルーツ、イチゴなどを日々の食事に取り入れることで、コラーゲン合成を内側から助けることができます。
また、前述した糖化(AGEs:終末糖化産物の蓄積)は皮膚のコラーゲンを劣化させる大きな要因です。白砂糖や精製された炭水化物、甘い飲み物などの過剰摂取を避けることが、コラーゲンを守る意味でも大切です。さらに、亜鉛は細胞の修復やコラーゲン合成に関わるミネラルで、牡蠣・牛肉・ナッツ類などから摂取できます。抗酸化作用のある食品(緑黄色野菜、緑茶、ベリー類など)を積極的に取り入れることも、紫外線や活性酸素による皮膚ダメージを軽減するうえで効果的です。
Q. セルフケアで改善しないたるみにはどんな治療がありますか?
中等度から重度のたるみには医療的アプローチが有効です。超音波でSMASを引き締めるHIFU、皮下に糸を挿入して物理的に引き上げる糸リフト、コラーゲン産生を促すバイオスティミュレーター注射などがあります。
🔍 10. たるみをとるために効果的な意外な習慣⑧:紫外線対策を「ながら」でしない

紫外線対策の重要性はよく知られていますが、「一応日焼け止めは塗っている」という「ながら対策」に終わっているケースが多く見られます。日焼け止めは塗り方や量、使用頻度を誤ると十分な効果が得られません。SPF値の高い製品を使っていても、必要量(顔全体には小さじ1/2程度が目安とされています)よりも少ない量しか塗っていなければ、実際の防御効果はパッケージに記載されている数値を大きく下回ります。
また、紫外線はUVBだけでなく、UVAにも注意が必要です。UVAは波長が長く、ガラスを透過し、曇りの日でも地表に届きます。UVAは真皮まで到達し、コラーゲン・エラスチンを直接破壊します。室内にいる時間が長い方でも、窓際での作業が多い場合はUVAによる光老化が蓄積しやすいため、PA値(UVA防御指数)が高い製品を選ぶことが重要です。
日焼け止めの塗り直しも見逃されがちなポイントです。汗や皮脂、摩擦によって日焼け止めは時間とともに落ちていくため、2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。外出時は日傘や帽子、UVカット機能付きのサングラスも組み合わせることで、より包括的なUV対策が実現します。サングラスは目元の日焼けを防ぐだけでなく、まぶしさによる目を細める習慣の抑制にもなる一石二鳥のアイテムです。
さらに意外なのが、「スキンケアの摩擦」です。洗顔や化粧水・乳液を塗布する際に皮膚を強くこすったり引っ張ったりする習慣は、繰り返すうちに真皮のコラーゲン構造を傷め、たるみを進める原因になります。やさしく、できるだけ摩擦を減らすよう意識したスキンケアの手技も、広い意味での「日常のたるみ予防習慣」に含まれます。
💪 11. セルフケアの限界とクリニックでできること
ここまでご紹介してきた習慣は、いずれもたるみの予防や進行を緩やかにするうえで意味のある取り組みです。しかし、すでに目に見えるかたちで現れているたるみ、特に中等度から重度のたるみに対しては、セルフケアだけでの改善には限界があります。コラーゲン・エラスチンの減少や、SMASレベルでの組織の弛緩、脂肪コンパートメントの移動などは、日常習慣の改善だけでは元に戻すことが難しいのが現実です。
美容クリニックでは、たるみの原因と程度に応じてさまざまな医療的アプローチが提供されています。代表的なものとして、以下のような治療があります。
まず、高密度焦点式超音波(HIFU)を使った治療があります。これは超音波エネルギーをSMASや真皮の深層に集中させ、熱凝固反応によって組織を引き締める治療法です。メスを使わずに、リフトアップ効果を得ることができます。治療後に熱ダメージへの修復反応が起こり、コラーゲンの再生が促されるため、効果が徐々に現れ数ヶ月かけてピークに達するという特徴があります。
次に、糸リフト(スレッドリフト)という治療法があります。これは溶ける素材や非吸収性の特殊な糸を皮下に挿入し、物理的に皮膚を引き上げる方法です。即効性があり、中等度のたるみに対して効果が期待できます。使用する糸の種類や挿入箇所は、個々のたるみのパターンに合わせて設計されます。
また、肌の深層にコラーゲン産生を促す「バイオスティミュレーター(生体刺激薬剤)」と呼ばれる注射治療も近年注目されています。ポリ乳酸やハイドロキシアパタイトなどを成分とする製剤が、線維芽細胞を活性化してコラーゲンの産生を促進するため、皮膚の厚みと弾力を改善する効果が期待されます。
さらに、ヒアルロン酸注射は失われたボリュームを補い、凹みや溝を整えることで、たるみによって生じたほうれい線やゴルゴ線などを改善するのに用いられます。ヒアルロン酸自体は保水力が高く、注入部位にボリューム感とハリをもたらします。
外科的な方法では、フェイスリフト(リフトアップ手術)があります。これはSMASレベルで引き上げを行う方法で、効果の持続性が高く、中等度から重度のたるみに対して根本的なアプローチとなります。ダウンタイムや社会復帰にかかる時間はかかりますが、劇的かつ長持ちする変化を求める方に選ばれることがあります。
どの治療が適しているかは、たるみの深さ・部位・皮膚の状態・ライフスタイルなどによって個人差があります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、顔のたるみを気にして来院される患者様の多くが、スマートフォンの長時間使用による姿勢の悪化や口呼吸など、日常習慣がたるみの一因になっていることをご存じでないケースが多く見受けられます。記事でご紹介した舌のポジションや噛む習慣、紫外線対策といったセルフケアは医学的にも意義のある取り組みですので、ぜひ今日から意識して続けていただければと思います。最近の傾向として、日常習慣の見直しと医療的アプローチを組み合わせることで、より満足度の高い改善を実感される患者様が増えておりますので、セルフケアだけでは限界を感じていらっしゃる方はどうぞお気軽にご相談ください。」
🎯 よくある質問
舌先を上あごの前方部に当てる正しいポジションを保つことで、口周りや頬の筋肉が内側から適切なテンションを維持しやすくなります。多くの現代人は舌が口底に落ちた「低位舌」の状態にあり、口元やフェイスラインのたるみを進める一因とされています。気になる方は「MFT(口腔筋機能療法)」の専門家への相談も選択肢の一つです。
口呼吸が習慣化すると、口輪筋が使われず弱化し、舌も低位舌になりやすいため、口元やフェイスラインのたるみが進みやすくなります。鼻呼吸を意識することで口周りの筋肉が緊張を保ちやすくなり、血流改善やコラーゲン合成のサポートにもつながります。鼻詰まりが原因の場合は耳鼻科への相談も有効です。
横向きやうつ伏せで寝ると、顔の片側が長時間枕に圧迫され続け、コラーゲン構造が崩れやすくなります。これを繰り返すと、たるみやシワが左右非対称に現れる原因になります。仰向け寝が理想ですが、難しい場合はシルクやサテン素材の摩擦の少ないピローケースに変えることで、皮膚への負担を軽減できます。
コラーゲン合成を助けるアミノ酸を含む鶏の手羽先や豚の皮、魚のアラのスープなどに加え、コラーゲン合成に必須なビタミンCを含むブロッコリー・キウイ・パプリカを積極的に取り入れましょう。一方、白砂糖や精製炭水化物の過剰摂取はコラーゲンを劣化させる「糖化」を招くため、控えることが大切です。
中等度から重度のたるみには、医療的アプローチが有効です。HIFUによる超音波リフトアップ、糸リフト(スレッドリフト)、コラーゲン産生を促すバイオスティミュレーター注射、ヒアルロン酸注射、外科的なフェイスリフトなど、たるみの程度や部位に応じた治療法があります。
💡 まとめ
顔のたるみは加齢とともに避けられない変化ですが、その速さや程度は日々の習慣によって大きく変わります。本記事でご紹介した「舌の正しいポジションを保つ」「鼻呼吸を心がける」「仰向け寝を意識する」「よく噛んで食べる」「正しい姿勢を保つ」「目の使い方に気をつける」「コラーゲン合成を助ける食事をとる」「紫外線対策をきちんと行う」といった習慣は、いずれも医学的な根拠に基づいた取り組みです。
これらは今日からすぐに始められるものばかりですが、継続することが何より大切です。たるみの予防は、まだ気になっていない若い年代から意識することが理想的ですし、すでにたるみが気になり始めた方にとっても、今から始めることに遅すぎるということはありません。
日常習慣の改善と並行して、自分のたるみの状態を客観的に把握し、セルフケアの効果だけでは追いつかない部分には医療的なアプローチを組み合わせることで、より効果的なたるみ対策が実現します。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 皮膚の構造(表皮・真皮・皮下組織)、コラーゲン・エラスチンの加齢変化、紫外線による光老化(MMP活性化・真皮劣化)、糖化(AGEs)によるコラーゲン変質など、顔のたるみメカニズムに関する皮膚科学的根拠の参照
- 日本美容外科学会 – HIFU(高密度焦点式超音波)・糸リフト・ヒアルロン酸注射・バイオスティミュレーター・フェイスリフト(SMASリフト)など、クリニックで実施されるたるみ治療の各アプローチの安全性・適応・効果に関する医学的情報の参照
- PubMed – 顔の加齢・たるみに関する国際的な研究文献(睡眠中の圧迫によるコラーゲン構造への影響、口呼吸と口腔周囲筋の弱化、姿勢と顔面組織への力学的負荷、咀嚼と表情筋維持、ビタミンC・亜鉛のコラーゲン合成への関与など)の科学的根拠の参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務