手や顔、足などに突然現れる小さなイボ。
💬 「これって何?」「放置しても大丈夫?」と気になっていても、なかなか病院へ行くきっかけがつかめない方も多いのではないでしょうか。
🚨 こんな経験、ありませんか?
- 📌 イボを放置していたらどんどん増えてしまった…
- 📌 市販薬で自己処置したら悪化してしまった…
- 📌 皮膚がんとの違いがわからなくて不安…
💡 この記事を読むと…
- ✅ 7種類のイボの違いが一目でわかる
- ✅ 自分のイボがウイルス性か加齢性か判断できる
- ✅ 放置してはいけないイボの見分け方がわかる
- ✅ クリニックでの治療法と費用感がわかる
イボにはさまざまな種類があり、原因も治療法もそれぞれ異なります。見た目が似ていても、ウイルス性のものと加齢によるものでは対処法がまったく違います。自己判断は危険なケースもあるので、まずは正しい知識を身につけましょう!
目次
- そもそも「イボ」とは何か
- イボの主な種類一覧
- 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)の特徴と見分け方
- 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)の特徴と見分け方
- 足底疣贅(そくていゆうぜい)の特徴と見分け方
- 水いぼ(伝染性軟属腫)の特徴と見分け方
- 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)の特徴と見分け方
- 軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)の特徴と見分け方
- 尖圭コンジローマの特徴と見分け方
- イボの種類別・見分けるためのポイントまとめ
- イボを自分で判断する際の注意点
- クリニックでの治療方法について
- まとめ
この記事のポイント
イボには尋常性疣贅・脂漏性角化症・尖圭コンジローマなど7種類があり、原因・感染性・治療法が異なる。自己判断や自己処置はリスクがあり、皮膚がんとの鑑別も必要なため、気になる場合は専門医への受診が推奨される。
💡 そもそも「イボ」とは何か
「イボ」とは、皮膚の一部が盛り上がって小さなしこりや突起を形成した状態の総称です。医学的に「疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれる場合もあります。ひとくちにイボといっても、原因は多岐にわたります。ウイルス感染が原因のもの、加齢によって皮膚が変化したもの、ホルモンバランスや摩擦など外的刺激によるもの、さらには性感染症が原因のものもあります。
大切なのは、「見た目が似ていても種類によって原因がまったく異なる」という点です。たとえば、ウイルス性のイボは人から人へうつる可能性があります。一方で加齢による脂漏性角化症は感染性はありません。正しい種類を把握することで、適切な治療を受けることができ、誤った自己処置によるトラブルも防ぐことができます。
また、皮膚の突起物のなかには悪性腫瘍(皮膚がん)の可能性があるものも存在します。「ただのイボだろう」と放置せず、変化が気になる場合は専門医への受診をおすすめします。
Q. イボの種類はどのように見分けられますか?
イボは表面の質感・色・発症部位などで見分けられます。表面がゴツゴツして硬ければ尋常性疣贅、平たくなめらかなら扁平疣贅、褐色でざらつきがあれば脂漏性角化症が疑われます。ただし自己判断には限界があるため、気になる場合は専門医への受診が推奨されます。
📌 イボの主な種類一覧
日本国内でよく見られるイボの種類を大きく分類すると、以下のようになります。
- 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい):ヒトパピローマウイルス(HPV)による最も一般的なイボ
- 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい):顔や手の甲に多い平たいイボ
- 足底疣贅(そくていゆうぜい):足の裏にできるイボ
- 水いぼ(伝染性軟属腫):子どもに多い水っぽいイボ
- 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう):加齢によるイボ
- 軟性線維腫(なんせいせんいしゅ):首や脇にできやすいやわらかいイボ
- 尖圭コンジローマ:性感染症によるイボ
以下では、それぞれの種類について、見た目の特徴・発症しやすい部位・かかりやすい年代などを詳しく説明します。
✨ 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)の特徴と見分け方
✅ どんな見た目?
尋常性疣贅は、日常的に「イボ」と聞いてまずイメージする、表面がゴツゴツした硬い突起です。色は肌色から灰褐色のものが多く、直径は数ミリから1センチ程度まで様々です。表面をよく見ると、点状の黒い斑点(毛細血管が血栓を起こしたもの)が見られることがあり、これが尋常性疣贅を見分けるひとつの特徴です。
📝 できやすい部位
手の指、手の甲、爪の周囲に最もよく見られます。傷口や皮膚がむけた部位からウイルスが侵入しやすいため、爪を噛む習慣がある方や、手荒れが多い方は注意が必要です。顔や頭皮、膝などにできることもあります。
🔸 原因と感染経路
原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。HPVは100種類以上の型があり、尋常性疣贅には主にHPV1型・2型・4型などが関与しています。皮膚の小さな傷口からウイルスが侵入し、皮膚細胞に感染することで発症します。感染してから実際にイボとして現れるまでには数週間から数ヶ月かかることがあります。直接接触だけでなく、プールの床や銭湯の脱衣所などを通じた間接的な感染も報告されています。
⚡ かかりやすい年代
子どもから大人まで幅広い年代で見られますが、免疫が発達途上にある子どもや、免疫力が低下している大人に多い傾向があります。
🔍 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)の特徴と見分け方
🌟 どんな見た目?
扁平疣贅は、その名の通り扁平(平たい)なイボです。表面がほぼ平らで、わずかに盛り上がっている程度のため、「シミかな?」「ニキビ跡かな?」と思われることもあります。色は肌色から薄い褐色で、大きさは2〜5ミリ程度のものが多く、複数個が密集してできる傾向があります。表面はなめらかで、ゴツゴツした印象はありません。
💬 できやすい部位
顔(特に額や頬)、手の甲、前腕などによく見られます。引っかいたり、傷をつけたりすることで一列に並んで広がる「ケブネル現象」が起きやすいことも特徴のひとつです。
✅ 原因と感染経路
尋常性疣贅と同様にHPVが原因で、主にHPV3型・10型が関与しています。免疫機能の低下が発症に関係していると考えられており、ストレスや睡眠不足が続いているときに発症・悪化しやすいといわれています。
📝 かかりやすい年代
10〜30代の若い世代に比較的多く見られます。特に思春期前後の子どもや若い女性に多い傾向があります。
Q. 足底疣贅とたこ・魚の目の違いは何ですか?
足底疣贅は足の裏にできるイボで、たこ・魚の目と見た目が非常に似ています。見分けるポイントは3つあります。皮膚の模様(皮紋)が途切れている、表面を削ると点状の黒い出血斑が現れる、横方向に圧迫すると強い痛みを感じる点です。たこ・魚の目は上から押したときに痛みが強く出ます。
💪 足底疣贅(そくていゆうぜい)の特徴と見分け方
🔸 どんな見た目?
足底疣贅は足の裏にできるイボです。体重がかかるため、他の部位のイボと異なり皮膚の内側に向かって成長していく(内向性)のが特徴です。表面は硬い角質に覆われており、たこや魚の目と非常によく似ています。見分けるポイントは、表面を削ったときに点状の黒い出血斑が現れることと、押すより横から挟むように力を加えたときに強い痛みを感じることです。たこや魚の目は垂直方向(上から押したとき)に痛みが強いのに対し、足底疣贅は横方向に圧迫したときに痛む傾向があります。
⚡ できやすい部位
足の裏全体にできますが、特に足の指の付け根や足のかかとなど、圧力がかかりやすい部位に多く見られます。複数のイボが融合してモザイク状に広がる「モザイク疣贅」と呼ばれる状態になることもあります。
🌟 原因と感染経路
HPV1型・2型などが原因です。プールや銭湯、スポーツジムのシャワー室など、裸足で歩く場所での感染リスクが高いとされています。足に傷や皮膚のむけがあるときに感染しやすいため、そのような場所での素足歩行には注意が必要です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「これはただのイボだろう」と長期間放置された後に受診される患者様が多く、診察してみると脂漏性角化症とウイルス性疣贅が混在しているケースも少なくありません。イボは種類によって治療法がまったく異なるため、自己判断や自己処置は思わぬトラブルにつながることがあり、早めに専門医へご相談いただくことをお勧めしています。気になる皮膚の変化があれば、どうぞ遠慮なくご来院ください。」
🎯 よくある質問
表面の質感・色・発症部位・年齢などが見分けるポイントです。たとえば、ゴツゴツして硬ければ尋常性疣贅、平たくなめらかなら扁平疣贅、褐色でざらつきがあれば脂漏性角化症が疑われます。ただし自己判断には限界があるため、気になる場合は専門医への受診をおすすめします。
はい、うつる可能性があります。尋常性疣贅・扁平疣贅・足底疣贅・水いぼ・尖圭コンジローマはウイルスが原因で、直接接触や、プール・銭湯などを介した間接的な感染も報告されています。一方、脂漏性角化症や軟性線維腫は感染性がなく、他者にうつることはありません。
自己処置はおすすめできません。ハサミや爪切りで切ると出血・感染・傷跡のリスクがあります。また、市販薬を使用する場合もイボの種類を誤ると悪化することがあります。特に、見た目が似た悪性腫瘍を自己治療すると早期発見の機会を失う恐れがあるため、まず専門医に診てもらうことが大切です。
水いぼは免疫がつくと数ヶ月〜1〜2年程度で自然に消えることがあります。ただし、その間に広がったり周囲にうつしたりするリスクがあります。治療するかどうかはお子さんの状態や生活環境によって異なるため、自己判断せず医師と相談したうえで方針を決めることをおすすめします。
イボの種類・大きさ・部位に応じて、液体窒素療法・炭酸ガス(CO2)レーザー・電気凝固法・外科的切除・薬物療法などから最適な治療法をご提案しています。「これは何のイボだろう?」という段階からでもお気軽にご相談ください。専門スタッフが丁寧に診察し、適切な治療プランをご案内いたします。
💬 たこ・魚の目との見分け方のまとめ
たこ・魚の目との違いを整理すると、足底疣贅には皮膚の模様(皮紋)が途切れている、表面を削ると点状出血が見られる、横方向への圧迫で痛みが強いという3点が挙げられます。自己判断が難しい場合は、皮膚科や美容クリニックで診察を受けることをおすすめします。
💡 水いぼ(伝染性軟属腫)の特徴と見分け方
✅ どんな見た目?
水いぼは、光沢のある小さな半球状の突起で、中央にへこみ(臍窩:さいか)があるのが最大の特徴です。直径は1〜5ミリ程度で、色は肌色から白っぽい色をしています。内部に白い粥状の内容物(ウイルスを含む組織)が入っており、これが「水いぼ」という名前の由来になっています。つぶれると中身が飛び出し、周囲に広がることがあります。
📝 できやすい部位
体幹(おなかや背中)、わきの下、首など、皮膚が薄くやわらかい部位に多く見られます。摩擦が起きやすい部位では広がりやすい傾向があります。
🔸 原因と感染経路
伝染性軟属腫ウイルス(MCV)というポックスウイルスの一種が原因です。直接接触やタオル・浮き輪などの共有による間接的な感染でうつります。プールでの感染も多く、子どもが集団生活を送るなかで広がりやすいウイルスです。
⚡ かかりやすい年代
乳幼児から10歳前後の子どもに多く見られます。免疫が十分に発達していないため感染しやすく、アトピー性皮膚炎の子どもはより広がりやすい傾向があります。成人でも免疫力が低下している場合には感染することがあります。
🌟 自然消退の可能性
水いぼは免疫がつくと自然に消えることが多く、数ヶ月から1〜2年程度で自然消退するケースも報告されています。ただし、その間に広がったり、周囲にうつしたりするリスクがあるため、治療を行うかどうかは医師と相談して決めることが大切です。
Q. ウイルス性イボと非感染性イボの違いは何ですか?
イボは感染性の有無で大きく2つに分かれます。尋常性疣贅・扁平疣贅・足底疣贅・水いぼ・尖圭コンジローマはウイルスが原因で、直接接触やプール・銭湯などを介して他者にうつる可能性があります。一方、加齢が原因の脂漏性角化症や軟性線維腫は感染性がなく、他者にうつることはありません。

📌 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)の特徴と見分け方
💬 どんな見た目?
脂漏性角化症は「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれ、加齢に伴って皮膚の表面に現れる良性の盛り上がりです。見た目はやや褐色から黒褐色で、表面がざらざらとしていて脂っぽい光沢があるものが多いです。輪郭が比較的はっきりしており、「貼り付けたような」「スタンプで押したような」印象を受けることが特徴的です。大きさは数ミリから数センチまで様々で、年齢とともに数が増えていく傾向があります。
✅ できやすい部位
顔(特にこめかみや頬)、頭皮、体幹、手の甲など、日光に当たりやすい部位に多く見られます。紫外線の影響が大きく関係していると考えられています。
📝 原因
加齢による皮膚細胞(ケラチノサイト)の増殖が主な原因です。ウイルス感染は関係していないため、他人にうつることはありません。遺伝的な要因や紫外線の蓄積が発症に関与しているとされています。
🔸 かかりやすい年代
40代以降から増え始め、60〜70代以上になると多くの方に見られます。「年を取ればみんなできるもの」という側面がありますが、見た目が気になる場合は治療を検討する方も少なくありません。
⚡ 注意すべきケース
脂漏性角化症は良性ですが、急に多数が出現する「レーザー・トレラ徴候」は内臓悪性腫瘍のサインとなることがあります。また、黒色に変化したり、輪郭が不整であったりする場合は悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別が必要なこともあるため、気になる変化があれば専門医に診てもらいましょう。
✨ 軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)の特徴と見分け方
🌟 どんな見た目?
軟性線維腫は「スキンタッグ」「アクロコルドン」とも呼ばれ、皮膚から細い茎のようなもので垂れ下がった柔らかい突起です。触るとぷにぷにとしており、大きさは数ミリ程度のものがほとんどです。色は肌色から薄い褐色で、痛みやかゆみはほとんどありません。衣服や下着で擦れたり、首輪・ネックレスが当たったりすることで気づくことが多い部位にできます。
💬 できやすい部位
首(特に首の後ろや横)、わきの下、まぶた、乳房の下、股の付け根など、皮膚が重なりやすい部位や摩擦が起きやすい部位に多く見られます。
✅ 原因
ウイルス感染ではなく、加齢・肥満・ホルモン変化・慢性的な摩擦などが原因と考えられています。妊娠中にできやすいことも知られており、女性ホルモンとの関連も示唆されています。感染性はなく、他者にうつることはありません。
📝 かかりやすい年代
中高年以降に多く見られますが、肥満傾向のある若い方にも発症することがあります。首周りにできやすいため、鏡を見たときに気づいて受診するケースが多いです。
🔍 尖圭コンジローマの特徴と見分け方
🔸 どんな見た目?
尖圭コンジローマは、カリフラワーや鶏のトサカのような形状をした、乳白色〜ピンク色のイボです。複数の突起が集まってできることが多く、広がると大きなカリフラワー状の塊になることもあります。痛みやかゆみは軽度または無症状のことが多く、気づかないうちに広がるケースも珍しくありません。
⚡ できやすい部位
性器周辺(陰茎・陰嚢・外陰部・腟)、肛門周辺、尿道口などに多く見られます。まれに口腔内や咽頭にできることもあります。
🌟 原因と感染経路
HPV6型・11型(低リスク型)が主な原因で、性的接触によって感染します。性感染症(STI)のひとつに分類されており、感染してから症状が現れるまでの潜伏期間は3週間から8ヶ月程度と幅があります。感染力が比較的強く、感染者との性的接触で50〜75%の確率で感染するといわれています。
💬 注意点

尖圭コンジローマを引き起こすHPV6・11型は低リスク型(がんとの関連が低い)ですが、同じ性的接触でHPV16・18型(高リスク型)に同時感染している可能性もあります。高リスク型HPVは子宮頸がん・肛門がんなどとの関連が指摘されています。尖圭コンジローマが疑われる場合は、必ず専門の医療機関で診察を受けてください。性パートナーも検査・治療を受けることが重要です。
Q. イボを自分で切ったり市販薬で治療してもよいですか?
イボの自己処置は推奨されません。ハサミや爪切りで切ると出血・感染・傷跡のリスクがあります。市販薬もイボの種類を誤ると悪化する恐れがあります。また、見た目が似た悪性腫瘍を自己治療すると早期発見の機会を失う危険があります。アイシークリニックでは種類の判断段階からご相談を受け付けています。
💪 イボの種類別・見分けるためのポイントまとめ
ここまで紹介してきたイボの種類を、見分けるためのポイントとともに整理します。
✅ 表面の質感で見分ける
表面がゴツゴツして硬い場合は、尋常性疣贅や足底疣贅が疑われます。表面がなめらかで平たい場合は扁平疣贅の可能性があります。表面がざらざらして脂っぽい光沢がある場合は脂漏性角化症が考えられます。光沢があって中央にへこみがあれば水いぼが、柔らかくぷにぷにしていれば軟性線維腫が疑われます。
📝 色で見分ける
肌色〜灰褐色:尋常性疣贅・扁平疣贅・足底疣贅・軟性線維腫
白〜肌色で光沢がある:水いぼ
褐色〜黒褐色:脂漏性角化症
乳白色〜ピンク色:尖圭コンジローマ
🔸 発症部位で見分ける
手指・手の甲:尋常性疣贅
顔・手の甲:扁平疣贅
足の裏:足底疣贅
体幹・わきの下(子どもに多い):水いぼ
顔・頭皮・体幹:脂漏性角化症
首・わきの下:軟性線維腫
性器周辺・肛門周辺:尖圭コンジローマ
⚡ 感染性(うつるかどうか)で見分ける
ウイルスが原因でうつる可能性があるもの:尋常性疣贅・扁平疣贅・足底疣贅・水いぼ・尖圭コンジローマ
感染性がないもの:脂漏性角化症・軟性線維腫
🌟 年齢で見分ける
子どもに多い:水いぼ・尋常性疣贅
若い世代に多い:扁平疣贅・尖圭コンジローマ
中高年以降に多い:脂漏性角化症・軟性線維腫
🎯 イボを自分で判断する際の注意点
インターネット上にある写真や解説を参考にして、自分のイボが何かを判断しようとする方は多いと思います。しかし、自己判断には限界があり、いくつかの注意点があります。
💬 皮膚がんとの見分けは専門家でなければ難しい
イボと思っていたものが、実際には悪性黒色腫(メラノーマ)や基底細胞がん、有棘細胞がんなどの皮膚がんである場合があります。特に、色が黒く不均一、輪郭がギザギザしている、急速に大きくなる、出血するといった特徴がある場合は要注意です。「ABCDEルール」(Asymmetry:非対称、Border:境界不明瞭、Color:色の不均一、Diameter:直径6mm以上、Evolution:変化)と呼ばれる判断基準がありますが、素人目には判断が難しいことも多いです。
✅ 自己治療のリスク
市販の液体窒素スプレーや絆創膏タイプの治療薬を使って自己処置しようとする方もいますが、種類を誤ると悪化する可能性があります。また、ハサミや爪切りで切ろうとするのは非常に危険です。感染が広がったり、傷跡が残ったり、出血が止まらなかったりするリスクがあります。特に、脂漏性角化症は良性ですが、類似した見た目の悪性腫瘍を自己治療しようとすると、早期発見・早期治療の機会を失うことになりかねません。
📝 早期受診が重要なケース
以下のような場合は、自己判断せず早めに専門医を受診することをおすすめします。
- 急に大きくなったり、形や色が変わったりした
- 出血したり、じくじくしている
- 痛みや強いかゆみを伴う
- 性器や肛門周辺にできている
- 子どもの体に多数のイボが広がっている
- 自己治療を試みたが改善しない
💡 クリニックでの治療方法について
イボの種類が確定したら、それぞれに適した治療法が選択されます。主な治療方法を紹介します。
🔸 液体窒素療法(冷凍凝固療法)
液体窒素(−196℃)を患部に当て、凍結・壊死させることでイボを除去する方法です。ウイルス性のイボ(尋常性疣贅・扁平疣贅・足底疣贅・水いぼ)に多く用いられます。処置中や処置後に痛みを伴うことがありますが、麻酔なしで行えるのが利点です。1回の処置で取り除けないことも多く、2〜3週間ごとに数回繰り返す必要があります。
⚡ 炭酸ガス(CO2)レーザー
炭酸ガスレーザーを使って患部を蒸散させる方法です。ピンポイントに照射できるため、周囲の組織へのダメージが少なく、脂漏性角化症・軟性線維腫・ウイルス性イボなど幅広い種類のイボに対応できます。局所麻酔を使うため処置中の痛みは軽減されます。1回の施術で除去できることが多く、傷跡も比較的目立ちにくい治療法です。術後はかさぶたになり、1〜2週間程度で落ち着きます。
🌟 電気凝固法(高周波メス)
高周波電流でイボを焼灼・除去する方法です。軟性線維腫や小さなイボに用いられることが多く、処置時間が短いのが特徴です。局所麻酔が必要なことがほとんどです。
💬 外科的切除
スカルペル(メス)を使って物理的に切除する方法です。大きなイボや、他の方法で取り除けないイボに適しています。縫合が必要なため傷跡が残ることがありますが、病理検査(摘出したものを顕微鏡で検査)を同時に行える点がメリットです。
✅ 薬物療法
サリチル酸を含む外用薬(角質を溶かす作用)を使ったものや、イミキモドクリーム(免疫を活性化させる外用薬)を使ったものがあります。特に尖圭コンジローマに対してはイミキモドが使われることが多く、自宅で塗布できる利便性があります。ただし、効果が出るまでに時間がかかることが多いです。
📝 尖圭コンジローマへの治療
尖圭コンジローマには、液体窒素療法・レーザー治療・電気凝固法・イミキモドクリーム・フェノール塗布などが用いられます。再発率が比較的高いため、複数回の治療が必要になることもあります。性パートナーとともに治療を受けることが再発防止に重要です。
🔸 治療を受ける際のポイント
どの治療法が適しているかは、イボの種類・大きさ・数・部位・患者さんの状態によって異なります。クリニックでの診察を通じて、最も適した治療法を選択してもらうことが大切です。また、ウイルス性イボは再発することがあるため、治療後も定期的な経過観察が必要な場合があります。
📌 まとめ
イボにはさまざまな種類があり、見た目が似ていても原因・感染性・治療法がそれぞれ異なります。尋常性疣贅・扁平疣贅・足底疣贅・水いぼ・尖圭コンジローマはHPVや他のウイルスによる感染性のイボであるのに対し、脂漏性角化症・軟性線維腫は加齢や摩擦などによる非感染性のイボです。
見分けるポイントは、表面の質感・色・発症部位・年齢・感染性の有無などです。ただし、自己判断には限界があり、皮膚がんと見分けがつかないケースや、自己治療によるリスクも存在します。気になるイボがある場合は、自己処置を試みる前に皮膚科や美容皮膚科クリニックを受診し、正確な診断を受けることが最善の対処法です。
アイシークリニック渋谷院では、イボの種類に応じた適切な治療法をご提案しています。「このイボは何だろう?」「治療したいけれど怖い」という方も、まずはお気軽にご相談ください。専門スタッフが丁寧に診察し、最適な治療プランをご案内いたします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 尋常性疣贅・扁平疣贅・足底疣贅・水いぼ・脂漏性角化症など各種イボの診断基準・治療ガイドラインおよび液体窒素療法・CO2レーザー等の治療法に関する専門的情報
- 国立感染症研究所 – ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染経路・型別の特徴(HPV1・2・3・4・6・10・11・16・18型など)および尖圭コンジローマを含むウイルス性疣贅の感染症学的情報
- 厚生労働省 – 尖圭コンジローマを含む性感染症(STI)の予防・診断・治療に関する公式ガイドラインおよび感染拡大防止のための患者・パートナーへの対応指針
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務