外出先での紫外線対策として「日焼け止めパウダー」を取り入れる方が増えています。手軽に塗り直しができ、化粧崩れを防ぎながらUVケアができるとして人気を集めているアイテムですが、「本当に効果があるの?」「どのように使えば正しいの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、日焼け止めパウダーの仕組みや効果、正しい使い方、肌タイプ別の選び方について医療的な観点からわかりやすく解説します。紫外線が肌に与えるダメージを正しく理解したうえで、日常のUVケアに役立ててください。
目次
- 日焼け止めパウダーとは?基本的な仕組みを知ろう
- 紫外線が肌に与えるダメージとは
- 日焼け止めパウダーの効果と限界
- SPF・PA値の見方と日焼け止めパウダーの選び方
- 肌タイプ別|日焼け止めパウダーの選び方のポイント
- 日焼け止めパウダーの正しい使い方
- 日焼け止めパウダーの塗り直しのタイミングと頻度
- 日焼け止めパウダーと通常の日焼け止めを組み合わせる方法
- 日焼け止めパウダー使用時の注意点
- まとめ
この記事のポイント
日焼け止めパウダーはメイク上から手軽に塗り直せるUVケアアイテムだが、単独での防御効果には限界があり、朝の液状・クリーム状日焼け止めと組み合わせた補助的使用が最も効果的とアイシークリニックの医師は解説している。
🎯 1. 日焼け止めパウダーとは?基本的な仕組みを知ろう
日焼け止めパウダーとは、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤をパウダー(粉末)の形状に配合したUVケアコスメのことです。フェイスパウダーやフィニッシングパウダーのような使用感でありながら、日焼け止め効果を持たせているのが特徴です。ブラシやパフを使って顔全体に塗布するタイプが主流で、メイクの上から重ねて使えるため、外出先での紫外線対策として非常に便利なアイテムとして位置づけられています。
日焼け止めパウダーが紫外線をカットする仕組みには、大きく分けて2種類のアプローチがあります。ひとつは「紫外線散乱剤」を使う方法で、酸化チタンや酸化亜鉛といった無機系の粒子が皮膚の表面で紫外線を物理的に反射・散乱させます。もうひとつは「紫外線吸収剤」を使う方法で、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなどの有機系成分が紫外線のエネルギーを吸収して熱などに変換することで、肌への到達を防ぎます。製品によっては両方の成分を組み合わせることで、より高いUV防御効果を実現しているものもあります。
パウダータイプである最大のメリットは、メイクしたままでも塗り直しができる点です。通常の液状やクリーム状の日焼け止めは、メイクの上から重ねると化粧崩れを引き起こしやすいですが、パウダータイプであれば肌にソフトに密着しながらUVケアが可能です。皮脂を吸着してサラサラ感を与える成分が含まれているものも多く、夏場のテカリ対策としても活用されています。
Q. 日焼け止めパウダーはどのような仕組みで紫外線をカットするのか?
日焼け止めパウダーは、酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱剤が紫外線を物理的に反射・散乱させる方法と、有機系の紫外線吸収剤が紫外線エネルギーを吸収して熱に変換する方法の2種類を用いる。製品によっては両方を組み合わせ、より高いUV防御効果を実現している。
📋 2. 紫外線が肌に与えるダメージとは
日焼け止めパウダーを正しく活用するためには、まず紫外線が肌にどのような影響を与えるのかを理解することが大切です。太陽光に含まれる紫外線には、主にUV-AとUV-Bの2種類があります。それぞれ肌への作用が異なり、どちらも日常的なケアが求められます。
UV-B(紫外線B波)は、肌の表皮に作用する紫外線で、日焼けのほてりや赤み(サンバーン)を引き起こす主な原因です。UV-Bは大気によってある程度カットされますが、晴れた日の屋外では強く降り注ぎます。皮膚のDNAに直接的なダメージを与えることが知られており、炎症性の変化を引き起こすことで皮膚がんリスクとの関連も指摘されています。
UV-A(紫外線A波)は、肌の奥深くにある真皮まで到達する紫外線です。UV-Bに比べてエネルギーは低いものの、曇りの日や窓ガラスを通過しても影響を与えるため、日常的に肌に蓄積されやすい紫外線です。UV-Aはコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力成分を変性させ、シミやたるみ、シワなど光老化(フォトエイジング)の主な原因となります。長期にわたって繰り返し浴びることで、肌の質感や色調に大きな影響を与えます。
また、紫外線は免疫機能にも影響を与えることがわかっています。皮膚の免疫細胞であるランゲルハンス細胞が紫外線によってダメージを受けると、アレルギー反応や炎症が起きやすくなることがあります。このように、紫外線は日焼けだけでなく、肌の老化や免疫機能にまで影響を及ぼす可能性があるため、日常的なUVケアはとても重要な意味を持っています。

💊 3. 日焼け止めパウダーの効果と限界
日焼け止めパウダーには確かにUVカット効果がありますが、その効果の範囲と限界についても正しく理解しておくことが必要です。パウダー製品の特性上、液状の日焼け止めクリームと比較すると、均一に肌全体へ塗布することが難しいという側面があります。クリームや乳液タイプは顔全体に薄く伸ばして密着させることができますが、パウダーはブラシやパフで払う形で使用するため、塗布量が少なくなりがちです。
日焼け止め製品に記載されているSPF値やPA値は、一定量の製品を塗布した際の数値です。研究の場では、1平方センチメートルあたり2mgという量が基準として用いられていますが、実際の使用時にはこの量を守ることが難しいのが現実です。特にパウダータイプでは、クリームタイプに比べて必要量の塗布が困難であることが多く、表示されているSPF値よりも低い防御効果しか得られないことがあります。
一方で、日焼け止めパウダーが優れているのは「塗り直し」のしやすさです。クリームタイプの日焼け止めはメイクの上から重ね塗りすることが難しく、外出先での塗り直しをためらう方も多いですが、パウダータイプであれば気軽に使えます。実際のUVケアにおいて塗り直しの習慣は非常に重要で、この点においてパウダータイプは大きな強みを持っています。
したがって、日焼け止めパウダーは単独で完全なUVカットを担う製品というよりも、朝のベースとなる日焼け止めクリームや乳液と組み合わせて使用し、日中の塗り直しや補強として活用するのが最も効果的なアプローチです。
Q. UV-AとUV-Bは肌にどう違う影響を与えるのか?
UV-Bは肌の表皮に作用して赤みや炎症(サンバーン)を引き起こし、皮膚DNAへの直接ダメージにより皮膚がんリスクとの関連も指摘される。一方UV-Aは真皮まで到達し、コラーゲンやエラスチンを変性させてシミ・たるみ・シワなど光老化の主因となる。曇りの日や窓越しでも影響を与えるため注意が必要だ。
🏥 4. SPF・PA値の見方と日焼け止めパウダーの選び方
日焼け止めを選ぶうえで欠かせない指標が「SPF」と「PA」の表示です。これらの数値を正しく理解することで、自分のライフスタイルや活動に合った製品を選べるようになります。
SPF(Sun Protection Factor)は、UV-Bに対する防御効果を示す指標です。数値が高いほどUV-Bのカット率が高く、たとえばSPF50であれば、日焼け(サンバーン)が起こるまでの時間を約50倍延長できるとされています。ただし、SPF30のカット率が約96.7%であるのに対し、SPF50は約98%であり、数値ほど大きな差ではありません。日常使いであればSPF30〜50程度、長時間の屋外活動や海水浴などではSPF50以上を選ぶとよいでしょう。
PA(Protection grade of UV-A)は、UV-Aに対する防御効果を示す日本独自の指標です。「+」の数で効果のレベルが分類されており、PA+、PA++、PA+++、PA++++の4段階があります。PA++++が最も高い防御力を示しています。シミやたるみなど光老化が気になる方は、PA値が高い製品を選ぶことが大切です。
日焼け止めパウダーを選ぶ際のポイントとしては、まずSPFとPA値の確認が基本です。普段使いであればSPF30〜50・PA++以上を目安に選ぶとよいでしょう。次に、紫外線散乱剤のみを使用した「ノンケミカル(紫外線吸収剤フリー)」の製品を選ぶと、肌が敏感な方や紫外線吸収剤によるアレルギーが心配な方にとって安心です。また、汗や水への耐性(ウォータープルーフやスウェットプルーフ)の有無も確認しておくとよいでしょう。アウトドアや運動時には耐水性の高い製品が適しています。
⚠️ 5. 肌タイプ別|日焼け止めパウダーの選び方のポイント
日焼け止めパウダーを選ぶ際、自分の肌タイプを知ることも重要です。肌質によって向いている製品の特徴が異なるため、成分や質感に注目して選びましょう。
脂性肌(オイリー肌)の方には、皮脂吸着成分(シリカ、タルクなど)が含まれているパウダーが向いています。これらの成分がテカリを抑え、さらさらとした仕上がりを長時間キープしてくれます。ミネラル系の成分を使用した製品は、肌にやさしく仕上がりが自然なため、脂性肌の方に人気です。SPF・PA値が高めの製品を選ぶことで、日中の紫外線対策もしっかり行えます。
乾燥肌の方は、パウダーによる乾燥が気になる場合があります。保湿成分(ヒアルロン酸、スクワランなど)が配合されたパウダーを選ぶと、使用後の乾燥感を和らげることができます。また、粒子が細かくなめらかな質感のものを選ぶと、粉浮きせず肌にやさしくフィットします。塗り直しの前に保湿スプレーやミストを使用すると、より快適に使えます。
敏感肌の方は、紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)の製品を選ぶことを優先しましょう。紫外線吸収剤は一部の方に接触皮膚炎やアレルギー反応を引き起こすことがあるため、酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱剤のみを使用した製品が安心です。香料、パラベン、アルコールなどの刺激性成分が含まれていないかどうかも成分表示でチェックしましょう。初めて使用する際は、腕の内側などでパッチテストを行うことをおすすめします。
混合肌の方は、Tゾーンのテカリを抑えつつ、乾燥しやすいフェイスラインや目周りには刺激が少なくしっとりした仕上がりになる製品が理想的です。マットな仕上がりとうるおいのバランスがとれたパウダーを選ぶか、部位によって使い分けるのも一つの方法です。
Q. 日焼け止めパウダーのSPF・PA値はどう選べばよいか?
日常使いではSPF30〜50・PA++以上を目安に選ぶとよい。SPF30のUV-Bカット率が約96.7%、SPF50が約98%と実際の差はわずかなため、数値だけにこだわる必要はない。シミや光老化が気になる場合はPA値が高い製品を、長時間の屋外活動時はSPF50以上の耐水性製品を選ぶことが推奨される。
🔍 6. 日焼け止めパウダーの正しい使い方
日焼け止めパウダーの効果を最大限に発揮するためには、正しい使い方を身につけることが大切です。誤った使い方では期待通りのUV防御効果が得られないだけでなく、肌トラブルの原因になることもあります。
まず、日焼け止めパウダーを使う前の下準備が重要です。朝のスキンケアの段階で、日焼け止めクリームや乳液を顔全体にしっかりと塗布しておきましょう。日焼け止めパウダーはこの上から重ねて使うことで、より高いUV防御効果を発揮します。下地として使用する日焼け止めは、顔全体に均一に広げ、塗布後はある程度肌に馴染む時間を取ってからメイクに移行することが推奨されます。
メイクが完成したあとに日焼け止めパウダーを重ねる際は、ブラシやパフを使って顔全体に均一に押し付けるようにして使います。払うような動作ではパウダーの量が少なくなりがちなので、軽く押さえるようなイメージで顔全体にムラなく広げることを意識しましょう。目の周りや小鼻の脇、フェイスラインなど、つい忘れがちな部位も丁寧に塗布することが大切です。
使用量の目安は、顔全体に対して適量をしっかりと塗布することですが、パウダータイプの場合は少量でも効果が出るよう設計されている製品もあります。製品の使用説明書に記載された方法をよく読み、適切な量を使用するようにしましょう。量が少なすぎると防御効果が不十分になることがあるため、顔全体をカバーするよう意識してください。
ブラシを使用する場合は、清潔に保つことも重要です。ブラシに雑菌が繁殖していると、使用するたびに肌に雑菌を広げてしまう可能性があります。定期的にブラシを洗浄・乾燥させる習慣をつけましょう。
📝 7. 日焼け止めパウダーの塗り直しのタイミングと頻度
日焼け止め効果を維持するためには、適切なタイミングで塗り直しを行うことが不可欠です。日焼け止め成分は、汗、皮脂、摩擦などによって時間の経過とともに効果が低下していきます。特に紫外線が強い季節や屋外での活動が多い日は、こまめな塗り直しが大切です。
一般的な目安として、日焼け止めの塗り直しは2〜3時間ごとに行うことが推奨されています。屋外での活動が多い場合や、汗をかきやすい夏場、水に入る機会がある場合はより頻繁に塗り直すことが必要です。また、タオルで汗を拭いたり顔を洗ったりした後にも、日焼け止めが落ちている可能性があるため、塗り直しを行いましょう。
日焼け止めパウダーの最大の利点は、この塗り直しの手軽さにあります。外出先でバッグからコンパクトを取り出し、ブラシやパフでサッとひと塗りするだけでUVケアの補強ができるため、外出時の日焼け対策の習慣として取り入れやすいです。特に昼食後や移動の合間など、少しの時間を活用して塗り直す習慣をつけると、肌への紫外線ダメージを長期的に軽減することにつながります。
ただし、日焼け止めパウダーの塗り直しだけに頼るのではなく、帽子やサングラス、日傘などのUVカットグッズを組み合わせて使用することも、総合的な紫外線対策として有効です。衣類やアクセサリーによる物理的な遮断は、肌に直接作用する紫外線量を大幅に減らす効果があります。
Q. 日焼け止めパウダーを使う際の注意点は何か?
アイシークリニックでも、日焼け止めパウダーを過信せず朝の液状・クリーム状日焼け止めとの併用を推奨している。使用時はブラシの余分な粉を払い落として粉末の吸入を防ぎ、目の粘膜への刺激に注意する。ニキビや炎症がある部位への使用は慎重に行い、敏感肌の方は初回使用前にパッチテストを実施することが望ましい。

💡 8. 日焼け止めパウダーと通常の日焼け止めを組み合わせる方法
前述のとおり、日焼け止めパウダーは通常の液状・クリーム状の日焼け止めと組み合わせて使用することで、より高い紫外線防御効果を発揮します。ここでは、組み合わせ方の基本的なステップと考え方を解説します。
朝のスキンケアでは、洗顔・化粧水・乳液(または美容液)といった基本的なケアを行ったあと、日焼け止めクリームや乳液を顔全体にムラなく塗布します。この段階でしっかりとした下地となるUVケアを行うことが最も重要です。日焼け止めを塗ったあと、必要に応じてメイクベースや化粧下地を重ね、ファンデーションを塗布します。この上から日焼け止めパウダーを使用することで、フィニッシングパウダーとしての仕上げ効果と、追加のUVケアを同時に行えます。
メイクをしていない日でも、日焼け止めクリームの上から日焼け止めパウダーを重ねることができます。特に外出前に時間がなく、日焼け止めクリームを塗ったままパウダーで仕上げたい場合や、ノーメイクで外出する際のサラサラ仕上げとしても有用です。
日中の塗り直しでは、クリームタイプの日焼け止めをメイクの上に重ねるのは難しいため、日焼け止めパウダーが非常に役立ちます。また、クッションファンデーションやUVカット機能のある下地と組み合わせることで、多層的なUV防御体制を作ることができます。ただし、複数の製品を重ねることで肌への負担が増す可能性もあるため、成分の相性や肌の状態に応じて調整することが大切です。
日焼け止め製品を複数組み合わせる際に気をつけたいのが、成分の相互作用です。一般的には異なるUVケア製品を重ねても問題が生じることは少ないですが、特定の成分の組み合わせによって効果が変化したり、肌刺激が生じたりすることがまれにあります。新しい製品を導入する際は、最初は少量から試し、肌の状態を観察しながら使用するとよいでしょう。
✨ 9. 日焼け止めパウダー使用時の注意点
日焼け止めパウダーを使用するうえで、知っておきたい注意点がいくつかあります。これらを理解したうえで正しく活用することが、肌トラブルを避け、効果的なUVケアにつながります。
パウダーの吸入に注意することも大切です。ブラシやパフでパウダーを使用する際、細かい粉末が空気中に舞い上がることがあります。特に大量に使用する場合や密閉した空間での使用は、吸入のリスクが生じる可能性があります。使用時は顔を近づけすぎないようにし、適量をブラシに取ってから余分な粉を払い落としてから使用するのが望ましいです。鼻や口に粉が入らないよう注意しながら使用しましょう。
また、目の周りへの使用については特に注意が必要です。目の粘膜は非常に繊細であり、パウダーが目に入ると刺激や炎症を引き起こすことがあります。目の周りを含む部位にパウダーを使用する際は、目を閉じてやさしく塗布し、目に入らないよう細心の注意を払ってください。
ニキビや傷、炎症がある部位への使用も慎重に行う必要があります。肌に異常がある部位にパウダーを塗布すると、症状が悪化したり、二次感染のリスクが高まったりすることがあります。肌トラブルがある場合は皮膚科を受診し、適切なアドバイスを受けてから使用を判断しましょう。
成分アレルギーへの注意も必要です。酸化チタンや酸化亜鉛は一般的に安全性が高い成分ですが、まれにアレルギー反応を示す方もいます。また、製品に含まれる着色料、香料、防腐剤などに対するアレルギーを持つ方もいるため、成分表示を確認したうえで使用することをおすすめします。アレルギー体質の方は、初めて使用する際にパッチテスト(腕の内側や耳の後ろに少量を塗布して24〜48時間様子を見る)を行うと安心です。
製品の保管にも気をつけましょう。日焼け止めパウダーは高温多湿の環境や直射日光が当たる場所での保管を避け、涼しく乾燥した場所で保存することが大切です。特に夏場はバッグの中で高温になりやすいため、使用後はすぐにふたを閉めて適切な場所に保管するよう心がけてください。また、開封後は使用期限を守って使い切るようにしましょう。
子どもへの使用については、大人向けの製品をそのまま使用することが適切でない場合があります。子ども用に開発されたUVケア製品は、刺激の少ない成分が選ばれており、子どもの肌に配慮した設計になっています。小さなお子さんへの使用については、皮膚科医などの専門家に相談するとよいでしょう。
日焼け止めパウダーは便利なUVケアアイテムですが、過信は禁物です。SPF値が高い製品を使っていても、塗り直しを怠ったり、塗布量が不足していたりすると十分な防御効果が得られません。帽子や日傘などの物理的な遮断手段と組み合わせながら、総合的な紫外線対策を心がけましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「最近の傾向として、外出先でのUVケアに日焼け止めパウダーを取り入れる方が増えており、塗り直しの習慣が根付いてきたことは大変喜ばしいことです。ただし、当院では「パウダーだけで十分」と思い込んでいた方が紫外線によるシミや光老化でご相談にいらっしゃるケースも見受けられますので、朝の液状・クリーム状の日焼け止めをしっかりと塗布したうえでパウダーを補助的に活用することが大切です。紫外線ダメージは長年にわたって蓄積されるものですので、正しい知識をもとに毎日のUVケアを丁寧に続けていただければと思います。」
📌 よくある質問
日焼け止めパウダー単体での防御効果には限界があります。パウダータイプは塗布量が少なくなりがちで、表示されているSPF値より低い効果しか得られないことがあります。朝のスキンケアで液状・クリーム状の日焼け止めをしっかり塗布したうえで、日中の補強として活用するのが最も効果的な方法です。
一般的に2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。汗をかきやすい夏場や屋外活動が多い日、水に入った後、タオルで汗を拭いた後なども塗り直しのタイミングです。日焼け止めパウダーはメイクの上からでも手軽に重ねられるため、外出中の塗り直し習慣として取り入れやすいアイテムです。
敏感肌の方には、紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)の製品がおすすめです。酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱剤のみを使用した製品は肌への刺激が少なく、安心して使いやすいとされています。また、香料・パラベン・アルコールなどの刺激性成分が含まれていないか成分表示を確認し、初めて使用する際はパッチテストを行いましょう。
日常使いであればSPF30〜50・PA++以上を目安に選ぶとよいでしょう。SPF50とSPF30のUV-Bカット率の差は実際にはわずかであるため、数値だけにこだわりすぎる必要はありません。シミやたるみなど光老化が気になる方はPA値が高い製品を、長時間の屋外活動時はSPF50以上の製品を選ぶことをおすすめします。
いくつかの注意点があります。使用時は細かい粉末の吸入を避けるため、ブラシの余分な粉を払い落としてから使用しましょう。目の粘膜への刺激を防ぐため、目周りへの塗布は丁寧に行ってください。ニキビや炎症がある部位への使用は慎重に。アイシークリニックでも、パウダーを過信せず朝の液状日焼け止めとの併用を推奨しています。
🎯 まとめ
日焼け止めパウダーは、メイクの上から手軽に塗り直しができるという大きなメリットを持つUVケアアイテムです。紫外線散乱剤や紫外線吸収剤を配合したパウダー状の製品で、フィニッシングパウダーとしての使用感とUV防御効果を同時に実現しています。
ただし、日焼け止めパウダー単体での防御効果には限界があります。朝のスキンケアで液状・クリーム状の日焼け止めをしっかりと塗布したうえで、日中の塗り直しとして日焼け止めパウダーを活用するという組み合わせが最も効果的です。
自分の肌タイプに合った製品を選び、SPFとPA値を確認したうえで使用しましょう。敏感肌の方はノンケミカル製品を選ぶ、乾燥肌の方は保湿成分配合のものを選ぶなど、肌質に合わせた選び方が大切です。また、2〜3時間ごとの塗り直し、使用量の確保、目や口への粉末の吸入を避けることなど、正しい使い方と注意点を守って活用してください。
紫外線は日焼けだけでなく、シミ・シワ・たるみといった肌の老化や皮膚へのダメージとも深く関わっています。日焼け止めパウダーを日々のルーティンに取り入れることで、紫外線から肌を守る習慣を身につけましょう。もし紫外線によるシミや肌トラブルでお悩みの方は、皮膚科や美容皮膚科の専門医に相談することもご検討ください。アイシークリニック渋谷院では、肌に関するお悩みについて専門的な視点からサポートしております。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 日本皮膚科学会が公表する光老化・紫外線対策に関するガイドラインおよび皮膚がんとUV-Bの関連性、日焼け止め製品の適切な使用方法に関する医学的根拠
- 厚生労働省 – 化粧品(日焼け止め製品)に関する薬事規制・SPF/PA表示基準・成分の安全性評価など、日本国内における日焼け止めパウダーの品質基準と消費者向け注意事項
- WHO(世界保健機関) – WHOが公表する紫外線(UV-A・UV-B)が人体に与える健康影響、皮膚がんリスク、免疫機能への影響、および推奨される紫外線防護対策に関する国際的なエビデンス
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務