一般皮膚科

足の親指のひょう疽とは?原因・症状・治療法を詳しく解説

足の親指が急に赤く腫れて激痛…それ、放置すると骨や腱にまで感染が広がる「ひょう疽(ひょうそ)」かもしれません。

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  • 🔸 指先が真っ赤に腫れ上がっている
  • 🔸 触るだけで激痛がある
  • 🔸 膿(うみ)がたまっている感じがする
⚡ 放置すると最悪「骨髄炎」に進行することも。
この記事を読めば、原因・症状・正しい治療法がすべてわかります。
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目次

  1. ひょう疽(ひょうそ)とはどんな病気?
  2. 足の親指にひょう疽が起こりやすい理由
  3. ひょう疽の原因となる細菌・きっかけ
  4. 足の親指のひょう疽の主な症状と進行過程
  5. ひょう疽の診断方法
  6. ひょう疽の治療法
  7. ひょう疽と間違いやすい病気
  8. ひょう疽を悪化させないための注意点
  9. ひょう疽の予防策
  10. まとめ

この記事のポイント

足の親指のひょう疽は黄色ブドウ球菌などによる指先の化膿性感染症で、放置すると骨髄炎に進行する危険があるため、赤み・腫れ・拍動痛の初期段階で医療機関を受診し、抗菌薬投与や切開排膿などの適切な治療を受けることが重要です。

💡 ひょう疽(ひょうそ)とはどんな病気?

ひょう疽とは、指先(指端部)の皮下組織に細菌が感染し、化膿・炎症を起こす疾患のことです。正式な医学用語では「指端炎(しったんえん)」や「felon(フェロン)」とも呼ばれることがあります。漢字で「瘭疽」と表記され、読み方は「ひょうそ」とも「ひょうじゅ」とも言われますが、一般的には「ひょうそ」と読まれることがほとんどです。

指先の皮膚はとても薄く、外部からの衝撃や傷を受けやすい部位です。また、指端部の皮下組織は脂肪の隔壁(せっぷさく)と呼ばれる繊維組織によって小さな部屋に仕切られた構造をしており、一度細菌が入り込んで膿が溜まると、その圧力が高まりやすい構造になっています。このため、感染が起こると短時間で強い痛みや腫れが生じるのが特徴です。

ひょう疽は手の指でも起こりますが、足の指、特に親指に発症するケースも少なくありません。足の親指は歩行による圧力を最も受けやすく、靴による摩擦や巻き爪などの問題も重なりやすいことから、感染を起こしやすい環境が整いやすい部位といえます。

ひょう疽は適切に治療すれば完治する病気ですが、放置して重症化すると骨髄炎(骨への感染)や腱鞘炎(腱への感染)に発展することがあります。最悪の場合は指の壊死につながることもあるため、早期発見・早期治療が非常に大切です。

Q. ひょう疽が足の親指に起こりやすい理由は?

足の親指は歩行時に体重の大部分がかかり、爪周囲に慢性的な摩擦・圧迫が加わります。また巻き爪が生じやすく、靴による締め付けや長時間の湿潤環境も重なるため、皮膚のバリア機能が低下し細菌が侵入しやすい条件が揃いやすい部位です。

📌 足の親指にひょう疽が起こりやすい理由

ひょう疽は全身のどの指でも起こりえますが、足の親指は特に発症しやすい部位の一つです。その理由にはいくつかの解剖学的・生活習慣的な要因が関係しています。

まず、足の親指は歩行時に地面から受ける圧力が非常に大きい部位です。一歩踏み出すたびに体重の大部分が親指にかかり、爪の周囲や皮膚に慢性的な摩擦・圧迫が加わります。この摩擦や圧迫が皮膚のバリア機能を低下させ、細菌が侵入しやすい環境を作り出します。

次に、足の親指は巻き爪(陥入爪)が発生しやすい部位でもあります。巻き爪になると、爪の端が周囲の皮膚に食い込み、そこから傷ができることがあります。この傷口から細菌が侵入すると、ひょう疽や爪周囲炎(爪囲炎)を引き起こすリスクが高まります。

また、靴の選択も大きく影響します。つま先が狭くなった靴や、サイズが合っていない靴を履き続けると、足の親指が靴によって常に圧迫され、皮膚や爪に小さな傷が生じやすくなります。さらに、足は1日を通じて靴の中に収まっていることが多く、汗をかいた状態が長時間続くことで、細菌が繁殖しやすい湿潤環境が生まれやすいという特徴もあります。

糖尿病を持つ方の場合、足の血流障害や神経障害によって足指の小さな傷や感染に気づきにくく、また免疫機能の低下により細菌感染が重症化しやすい傾向があります。そのため、糖尿病の方は足の親指を含む足全体のケアに特別な注意が必要です。

✨ ひょう疽の原因となる細菌・きっかけ

ひょう疽の主な原因は細菌感染です。最も多い原因菌は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)で、皮膚や粘膜に常在している菌が、何らかの傷口から皮下に入り込むことで感染が起こります。また、連鎖球菌(Streptococcus)が関与するケースもあります。

近年では、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)によるひょう疽の報告も増えており、抗菌薬が効きにくい場合があります。このような耐性菌による感染が疑われる場合は、細菌培養検査に基づいた適切な抗菌薬の選択が必要になります。

ひょう疽が発症するきっかけとして最も多いのは、皮膚に小さな傷ができることです。具体的には以下のようなケースが代表的です。

爪の切りすぎ(深爪)は、爪の端の皮膚を傷つけたり、爪が皮膚に食い込むきっかけになります。特に足の親指で深爪をすると、巻き爪のリスクとともに、細菌侵入の入り口を作ることになります。

棘(とげ)が刺さったり、何かに引っかいた際の小さな傷口も感染の入り口になります。足の親指は靴底に突き出た異物が刺さったり、砂利などで傷つくこともあります。

爪周囲の甘皮(キューティクル)を無理やりはがしたり、爪周囲の皮膚を過度に処理することも感染リスクを高めます。ネイルケアや自己処理の際に皮膚を傷つけてしまうことがあります。

また、水虫(白癬菌感染症)を放置することも、皮膚のバリア機能を低下させ、二次的な細菌感染を引き起こす原因になります。足の指の皮膚がむけたり、ひび割れが生じた状態は、細菌が侵入しやすい状態といえます。

Q. ひょう疽の症状はどのように進行しますか?

発症初期は指先のじんじんとした鈍痛と軽い赤みから始まります。進行すると腫れと拍動性の痛みが強まり、膿瘍が形成されると波動感も現れます。さらに重症化すると骨髄炎や腱鞘炎に発展し、発熱・倦怠感など全身症状が出ることもあります。

🔍 足の親指のひょう疽の主な症状と進行過程

ひょう疽の症状は段階的に進行していきます。発症初期から重症化するまでの過程を理解しておくことで、適切なタイミングで医療機関を受診する判断ができます。

発症初期には、足の親指の先端や爪の周囲にじんじんとした鈍い痛みや違和感が現れます。この時点では見た目の変化は少なく、わずかに赤みが出る程度のことがほとんどです。「少し疲れているだけかな」「靴が当たっただけかな」と見過ごしてしまいやすい段階です。

感染が進行すると、患部の腫れが目立ってきます。足の親指全体がぷっくりと腫れ上がり、赤みや熱感が強くなります。この段階になると痛みも増強し、安静にしていてもズキズキとした拍動性の痛みを感じるようになります。靴を履くことが困難になり、歩行時に強い痛みを訴える方も多くいます。

さらに進行すると、感染部位に膿が溜まり始めます。指先の皮膚の下に白っぽい膿が透けて見えることがあり、触れると波動感(中に液体が溜まった感触)を感じることがあります。この膿が溜まった状態(膿瘍形成)になると、痛みはさらに強くなります。発熱やリンパ節の腫れなど、全身症状が出ることもあります。

重症化した場合には、感染が骨(指の骨)にまで及ぶ「骨髄炎」や、腱の周囲に及ぶ「腱鞘炎」を引き起こす可能性があります。骨髄炎になると治療期間が大幅に延び、場合によっては手術が必要になることもあります。また、免疫力が著しく低下している方では敗血症(細菌が血液中に広がる状態)に進展するリスクもゼロではありません。

ひょう疽の典型的な症状をまとめると以下のようになります。患部の赤み・腫れ・熱感、安静時でも感じる拍動性の痛み(ズキズキとした痛み)、患部の硬さや膿の貯留、発熱や倦怠感(重症例)、リンパ管炎(赤い線が皮膚表面に走るように見える状態)などが挙げられます。

💪 ひょう疽の診断方法

ひょう疽の診断は、主に問診と視診・触診によって行われます。医師は患部の赤み・腫れ・熱感・波動感などを確認し、発症のきっかけや経過についても丁寧に聞き取りを行います。

問診では、いつから症状が出たか、どのようなきっかけが考えられるか(深爪、傷、巻き爪など)、発熱や倦怠感などの全身症状があるか、糖尿病や免疫疾患などの基礎疾患があるか、といった情報を確認します。

視診・触診では、患部の外観の変化(赤み、腫れ、皮膚の色調変化)、押したときの痛みの程度や範囲、膿が貯留しているかどうかの確認を行います。波動感が確認できる場合は、膿瘍が形成されていると判断され、切開排膿が必要なサインになります。

画像検査としては、X線(レントゲン)検査が行われることがあります。骨髄炎が疑われる場合には骨の変化を確認するために行われますが、骨髄炎の初期はX線では変化がわかりにくいため、MRI検査が行われることもあります。

細菌培養検査は、切開排膿を行った際に膿を採取して検査することがあります。原因菌を特定し、どの抗菌薬が有効かを調べることができます。特にMRSAなどの耐性菌が疑われる場合には重要な検査です。

血液検査では、白血球数やCRP(炎症反応)などの炎症マーカーを確認することで、感染の程度や全身への影響を評価します。重症例や基礎疾患がある方では特に重要な検査です。

Q. ひょう疽と痛風はどう見分けますか?

ひょう疽は細菌感染による指先(指端部)の化膿性炎症で、痛風は尿酸結晶の沈着による急性関節炎です。痛風は主に足の親指の付け根の関節に激痛が生じるのに対し、ひょう疽は指先に限局します。血液検査で尿酸値を確認することで鑑別が可能です。

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🎯 ひょう疽の治療法

ひょう疽の治療は、感染の程度や進行段階によって異なります。初期段階では保存的治療(抗菌薬の使用)が中心になりますが、膿瘍が形成された段階では外科的処置が必要になります。

✅ 抗菌薬による治療

感染の初期段階、まだ膿瘍が形成されていない時期には、抗菌薬(抗生物質)の内服や点滴による治療が行われます。最も一般的に使用されるのは、黄色ブドウ球菌に有効なペニシリン系やセフェム系の抗菌薬です。

抗菌薬を使用する際には、処方された期間をしっかりと守ることが大切です。症状が改善してきたからといって自己判断で服用をやめてしまうと、細菌が完全に除菌されず再燃したり、耐性菌を生み出すリスクがあります。

外用(塗り薬)の抗菌薬が処方されることもありますが、ひょう疽は皮下の感染であるため、外用薬だけでは不十分なことがほとんどです。医師の指示に従って内服薬と組み合わせて使用することが基本になります。

📝 切開排膿(外科的処置)

膿瘍が形成された段階では、切開排膿が必要になります。これは局所麻酔を行った上で患部を小さく切開し、溜まった膿を排出する処置です。膿を排出することで感染源を取り除き、痛みの原因となっていた圧力を解放できます。

切開排膿を行った後は、創部をガーゼなどで開放創として管理し、残った感染を排出しながら治癒を促します。処置後の傷の管理(消毒や包交)は定期的に行われ、完全に感染が収まるまでの間は継続したフォローアップが必要です。

足の親指の場合、歩行による圧力がかかりやすいため、処置後は患部に負担をかけないように注意する必要があります。医師の指示に従って安静を保つことが、早期回復につながります。

🔸 巻き爪治療との組み合わせ

足の親指のひょう疽の原因が巻き爪(陥入爪)にある場合には、巻き爪の治療も並行して行うことが重要です。巻き爪を放置したままでは、感染が繰り返される可能性があります。

巻き爪の治療法としては、爪を矯正するプレートやワイヤーを使用する保存的治療のほか、繰り返す重症例では爪の一部または全部を除去する外科的治療が行われることがあります。感染が落ち着いた後に、皮膚科や外科で相談することが推奨されます。

⚡ 重症例の治療

骨髄炎に発展した場合には、長期間にわたる抗菌薬治療(点滴が必要なこともあります)や、壊死した骨組織を除去するデブリードマン(清潔化手術)が必要になることがあります。治療期間は数週間から数ヶ月に及ぶこともあり、入院が必要になるケースもあります。

糖尿病の方や免疫抑制状態にある方では感染が急速に拡大するリスクがあるため、早期に専門医への受診が必要です。場合によっては救急受診が求められることもあります。

💡 ひょう疽と間違いやすい病気

足の親指が赤く腫れる症状はひょう疽以外の病気でも起こることがあります。正確な診断のために、間違いやすい病気についても知っておくことが大切です。

爪囲炎(そういえん)は爪周囲炎とも呼ばれ、爪の周囲(爪郭)に起こる炎症・感染です。ひょう疽と似た症状を示しますが、爪囲炎は主に爪の周囲の皮膚・軟組織の感染であるのに対し、ひょう疽は指端部の皮下組織全体に及ぶ感染です。両者は同時に起こることもあり、専門的な診断が必要です。

痛風は尿酸の結晶が関節内に沈着することで起こる急性関節炎で、足の親指の付け根(第一中足指節関節)に激烈な痛み、腫れ、赤みを生じます。突然の激痛という点でひょう疽と混同されることがありますが、痛風は主に指の付け根の関節に起こるのに対し、ひょう疽は指先(指端部)に起こるという違いがあります。血液検査で尿酸値を確認することで鑑別できます。

蜂窩織炎(ほうかしきえん)は皮膚の深い層から皮下組織にかけて起こる細菌感染症で、患部が広い範囲で赤く腫れ、熱感を伴います。ひょう疽は指先という限局した部位の感染であるのに対し、蜂窩織炎はより広い範囲に及ぶことが多いです。ただし、ひょう疽が進行して蜂窩織炎を合併することもあります。

ガングリオンは関節包や腱鞘から発生するゼリー状の液体が詰まった良性腫瘤で、足の指に生じることもあります。炎症を伴わない場合は赤みや熱感がなく、圧痛も軽いことが多いため、鑑別は比較的容易ですが、感染を合併した場合には見分けにくくなることがあります。

ヘルペス性ひょう疽は単純ヘルペスウイルスが指に感染することで起こります。見た目や症状が細菌性ひょう疽に似ているため注意が必要です。小さな水疱が集簇して出現することが特徴で、切開排膿を行うと悪化することがあるため、ウイルス感染による場合は抗ウイルス薬による治療が必要です。

Q. ひょう疽を日常生活で予防する方法は?

爪は深爪を避けスクエアカット(横一直線)で切ること、つま先に余裕のある靴を選ぶこと、足を毎日清潔に保ち水気をしっかり拭き取ることが基本です。巻き爪や水虫は放置せず早期治療し、糖尿病がある方は入浴後に足指を丁寧に観察する習慣が重要です。

📌 ひょう疽を悪化させないための注意点

ひょう疽の症状が疑われる場合、または治療中に悪化させないために気をつけるべき点があります。自己判断での対処は状態を悪化させる可能性があるため、適切な行動を取ることが大切です。

自分で膿を絞り出したり、針を刺して膿を出そうとする行為は絶対に避けてください。清潔でない器具や不適切な処置により、さらに細菌が侵入して感染が拡大するリスクがあります。また、自己流の処置では膿を完全に排出できないことも多く、かえって症状を長引かせることになります。

市販の消毒液や抗菌軟膏だけで対応しようとするのも、膿瘍が形成されている段階では効果が不十分です。消毒は細菌の侵入を防ぐ意味では有効ですが、すでに感染が皮下に及んでいる場合には外用薬だけでは治療できません。症状が改善しない場合や悪化する場合は、速やかに医療機関を受診してください。

感染が疑われる足の親指を温めることについても注意が必要です。温めることで血流が促進される面はありますが、細菌の増殖を助けたり、炎症をさらに悪化させる可能性もあります。急性期の炎症があるときは冷やすことで痛みを和らげることができますが、冷やしすぎも局所の血流を低下させるため、医師に相談の上で行うことが望ましいです。

ひょう疽の治療中は患部への圧力をできるだけ避けることが重要です。足の親指の場合、歩行時に体重がかかるため、サンダルなどの圧迫が少ない履き物を使用する、必要に応じて松葉杖を使用するなどの対応が推奨されることがあります。

次のような場合には早急に医療機関を受診してください。38度以上の発熱が続く場合、患部の赤みが指を超えて手のひら・足の裏側に広がってきた場合、皮膚に赤い線(リンパ管炎)が現れた場合、処方された抗菌薬を服用しても数日経っても症状が改善しない場合、糖尿病や免疫疾患を持っている場合などは特に注意が必要です。

✨ ひょう疽の予防策

ひょう疽は適切な予防策を講じることで発症リスクを下げることができます。特に過去にひょう疽を経験した方や、糖尿病などの基礎疾患がある方は、日常的なフットケアを丁寧に行うことが大切です。

正しい爪の切り方を実践することは最も重要な予防策の一つです。爪は深爪にならないよう、白い部分が少し残る程度の長さで切ることが基本です。また、爪の端を丸く切ると爪が皮膚に食い込む原因になるため、横一直線に切るスクエアカットが推奨されます。爪切りは清潔に保ち、適切な道具を使用することも大切です。

足に合った靴を選ぶことも重要です。つま先に余裕があり、足が締め付けられない靴を選ぶことで、足の親指への不必要な圧迫や摩擦を減らすことができます。特に長時間歩く際には、クッション性があり足指が自由に動けるデザインの靴が理想的です。ヒールの高い靴やつま先が極端に細い靴は、できるだけ長時間履き続けないようにしましょう。

毎日の足の観察習慣をつけることも効果的です。特に糖尿病の方は神経障害によって痛みを感じにくくなっていることがあるため、入浴後などに足の指先まで丁寧に観察し、小さな傷や赤み、腫れがないかを確認することが重要です。

足を清潔に保つことも基本的なケアです。毎日の入浴時に足の指の間まで丁寧に洗い、洗った後はしっかりと水気を拭き取ることで、細菌や真菌(水虫の原因となる白癬菌)が繁殖しにくい環境を保つことができます。足が乾燥している場合は保湿クリームを使用して皮膚のバリア機能を守ることも大切です。

水虫(白癬菌感染症)は放置せずに適切に治療することも大切です。水虫によって皮膚のバリア機能が低下すると、二次的な細菌感染を起こしやすくなります。市販薬での治療を試みても改善しない場合は、皮膚科を受診して適切な治療を受けてください。

巻き爪がある方は放置せずに早めに治療することをお勧めします。巻き爪は進行すると繰り返し皮膚に傷をつけ、ひょう疽や爪囲炎の原因になります。皮膚科や形成外科でのケアや矯正治療を受けることで、感染リスクを大幅に減らすことができます。

免疫力を維持することも感染症全般の予防につながります。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスの管理を心がけることで、体の防御機能を高めることができます。特に糖尿病の方は血糖コントロールを良好に保つことが、感染症への抵抗力を維持する上で重要です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、足の親指の腫れや痛みを訴えて受診される患者様の中に、ひょう疽を見落としたまま市販薬で対処しようとしていたケースが少なからず見受けられます。特に巻き爪や深爪を繰り返している方は感染リスクが高く、「少し赤いだけ」と感じる初期段階でもお早めにご相談いただくことが、重症化を防ぐ上で非常に大切です。糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方は感染が急速に進行することもありますので、足の異変に気づいた際はためらわずに受診してください。」

🔍 よくある質問

ひょう疽と爪囲炎はどう違うのですか?

爪囲炎は主に爪の周囲の皮膚・軟組織に限局した感染ですが、ひょう疽は指先(指端部)の皮下組織全体に及ぶより深い感染症です。両者は同時に起こることもあり、自己判断での鑑別は難しいため、専門医による診断が必要です。アイシークリニックでは視診・触診を通じて適切に診断を行っています。

ひょう疽は自分で膿を出しても大丈夫ですか?

自己判断で針を刺したり膿を絞り出す行為は絶対に避けてください。清潔でない器具を使用することでさらに細菌が侵入し、感染が拡大するリスクがあります。膿瘍が形成された場合は、医療機関で局所麻酔を行った上で適切に切開排膿処置を受けることが必要です。

ひょう疽はどのような細菌が原因ですか?

最も多い原因菌は皮膚に常在する黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)で、深爪や巻き爪による傷口などから皮下に侵入することで感染が起こります。近年は抗菌薬が効きにくいMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による感染例も報告されており、細菌培養検査に基づいた治療が重要になる場合もあります。

糖尿病があるとひょう疽が重症化しやすいのはなぜですか?

糖尿病の方は血流障害や神経障害により足指の傷や感染に気づきにくく、また免疫機能の低下により細菌感染が急速に進行しやすい傾向があります。放置すると骨髄炎や敗血症に発展するリスクもあるため、足の異変に気づいた際は早急にアイシークリニックへご相談いただくことをお勧めします。

ひょう疽を予防するために日常でできることはありますか?

主な予防策として、爪を深爪にせずスクエアカットで切ること、足に合った靴を選ぶこと、足を毎日清潔に保つこと、巻き爪や水虫を放置せず早めに治療することが挙げられます。特に糖尿病などの基礎疾患がある方は、入浴後などに足の指先まで丁寧に観察する習慣をつけることが重要です。

💪 まとめ

足の親指のひょう疽は、細菌感染によって指先に強い痛みや腫れ・膿が生じる疾患です。巻き爪、深爪、靴による圧迫、小さな傷などがきっかけとなり、主に黄色ブドウ球菌などの細菌が皮下に侵入することで発症します。初期は軽い痛みと赤みから始まりますが、放置すると膿瘍形成や骨髄炎など重篤な状態に進行することがあるため、早期受診が何より大切です。

治療は感染の程度によって異なり、初期段階では抗菌薬による保存的治療が行われ、膿瘍が形成された段階では切開排膿が必要になります。自己判断での処置は感染を拡大させるリスクがあるため、症状が疑われる場合は速やかに皮膚科・外科などの医療機関を受診してください。

日常的なフットケア(正しい爪の切り方、足に合った靴の選択、足の清潔保持、巻き爪の早期治療)を丁寧に行うことで、ひょう疽の発症リスクを大きく減らすことができます。特に糖尿病などの基礎疾患がある方は、専門医による定期的な足のチェックを受けることをお勧めします。

足の親指に気になる症状がある方、繰り返し爪の周囲が腫れたり痛みが出る方は、アイシークリニック渋谷院へお気軽にご相談ください。専門的な診察と適切な治療で、早期回復をサポートいたします。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – ひょう疽・爪囲炎・巻き爪(陥入爪)・水虫(白癬)などの皮膚感染症に関する診断基準および治療ガイドラインの参照
  • 国立感染症研究所 – 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)およびMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による皮膚・軟部組織感染症の原因菌・疫学・耐性菌情報の参照
  • PubMed – ひょう疽(Felon)の病態・診断・切開排膿処置・抗菌薬治療・骨髄炎合併に関する国際的な臨床研究・エビデンスの参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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