📋 目次
- 脂肪腫とはどんな病気?
- 脂肪腫の症状と特徴
- 脂肪腫ができやすい部位
- 脂肪腫の原因とメカニズム
- 脂肪腫の種類
- 脂肪腫と粉瘤の違いと見分け方
- 脂肪腫と脂肪肉腫(悪性腫瘍)の違い
- 脂肪腫の検査・診断方法
- 脂肪腫の治療法
- 手術の流れと術後のケア
- 手術費用と保険適用について
- 脂肪腫を放置するとどうなる?
- よくある質問(FAQ)
- 渋谷で脂肪腫治療をお考えの方へ
- まとめ
- 参考文献
🔍 1. 脂肪腫とはどんな病気?
脂肪腫(しぼうしゅ)とは、皮膚の下にできる脂肪細胞の良性腫瘍です。英語では「リポーマ(Lipoma)」と呼ばれ、いわゆる「脂肪のかたまり」として知られています。
脂肪腫は軟部腫瘍の中で最も発生頻度が高く、1000人に1人以上が罹患するといわれています。一般的に痛みを伴わず、触ると柔らかいしこりとして感じられるのが特徴です。良性腫瘍であるため、直接命に関わることはありませんが、自然に消えることはなく、徐々に大きくなる傾向があります。
脂肪腫は40〜60歳代に多く見つかりますが、実際には幼少期から発生しているケースも少なくありません。成長速度が非常にゆっくりであるため、何十年も経ってから気づくことが多いのです。
体の中で脂肪組織が存在する場所であれば、どこにでも発生する可能性がありますが、特に以下の部位に多く見られます。
- 背中
- 肩
- 首
- 上腕
- 太もも
通常は単発で発生しますが、まれに複数個できる方もいらっしゃいます。
🔍 2. 脂肪腫の症状と特徴
脂肪腫には、以下のような特徴的な症状があります。
👀 外観と触感
脂肪腫は皮膚の下にドーム状の盛り上がりとして現れます。触ると柔らかく、ゴムのような弾力性があり、指で押すと皮膚の下で動くのが特徴です。脂肪腫は薄い線維性の被膜(カプセル)に包まれているため、周囲の組織との境界がはっきりしています。
📏 大きさ
脂肪腫の大きさは非常に幅広く、以下の範囲で様々です:
- 数ミリメートル程度の小さなもの
- 10センチメートルを超える大きなもの
放置していると、長い年月をかけて徐々に大きくなっていきます。
😶 痛みについて
通常の脂肪腫は痛みを伴いません。ただし、以下の場合は例外です:
- 神経の近くにできた脂肪腫が神経を圧迫した場合
- 血管脂肪腫という特殊なタイプの場合
これらの場合は痛みやしびれを感じることがあります。
🌈 皮膚の色
脂肪腫ができている部分の皮膚の色は、通常と変わりません。赤みや色素沈着といった変化は見られないのが一般的です。
⏳ 成長速度
脂肪腫は数年から数十年かけて、非常にゆっくりと大きくなります。急激に大きくなることはほとんどなく、もし短期間で急速に増大した場合は、悪性腫瘍(脂肪肉腫)の可能性を考慮する必要があります。
📍 3. 脂肪腫ができやすい部位
脂肪腫は脂肪組織が存在する体のあらゆる部位に発生する可能性がありますが、特に以下の部位に多く見られます。
📊 好発部位
発生頻度が高い部位:
- 背中
- 肩
- 首(特に後頚部)
- 上腕
- 太もも(大腿部)
- 臀部
発生頻度が低い部位:
- 顔面
- 頭皮
- 膝から下の下腿部
- 手や足
🏔️ 発生する深さによる分類
脂肪腫は発生する深さによって、大きく2つに分類されます。
浅在性脂肪腫:
- 皮下脂肪の層にできる脂肪腫
- 脂肪腫の大部分がこのタイプに該当
- 皮膚の表面から触れやすく、診断も比較的容易
深在性脂肪腫:
- 筋膜の下や筋肉内、筋肉と筋肉の間に発生
- 皮膚の深い部分にあるため、表面から触れにくい
- 画像検査が必要になる場合がある
- 筋肉内脂肪腫は周囲の筋肉に浸み込むように広がることがあり、完全な摘出が難しいケースもある
🔬 4. 脂肪腫の原因とメカニズム
脂肪腫の正確な発生原因は、現在の医学でもまだ完全には解明されていません。しかし、いくつかの要因が関与していることが分かっています。
🧬 遺伝的要因
- 家族性多発性脂肪腫症: 家族内で複数の人に脂肪腫が発生する疾患があり、遺伝が関与している可能性が指摘されています
- 染色体異常: 脂肪腫の組織を詳しく調べると、約80%に何らかの染色体異常が見つかることから、遺伝子レベルでの異常が脂肪細胞の増殖に関わっていると考えられています
🤕 外傷・刺激
- 軽い打撲や圧迫など、皮下組織へのダメージがきっかけで脂肪細胞が異常増殖する可能性
- 刺激を受けやすい部位に脂肪腫ができやすい傾向があることも、この仮説を支持
🏃♂️ 生活習慣との関連
以下の条件を持つ方に脂肪腫ができやすい傾向があるという報告もあります:
- 肥満
- 高脂血症
- 糖尿病
ただし、これらの要因と脂肪腫発生の直接的な因果関係については、まだ明確な結論は出ていません。
⚙️ 発生のメカニズム
脂肪腫は、局所の脂肪細胞が何らかの原因で過剰に増殖することで形成されます。
- 通常の脂肪組織とは異なり、細胞分裂の制御が働かず、緩やかに増え続ける
- 増殖した脂肪細胞は薄い被膜に包まれる
- 周囲の正常な脂肪組織とは区別される塊を形成
一部の脂肪腫では、HMGA2遺伝子などの軽微な遺伝子変異が確認されたケースもあり、遺伝子レベルの異常が関与している可能性も示唆されています。
🔍 5. 脂肪腫の種類
脂肪腫にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
📌 線維脂肪腫(通常型脂肪腫)
特徴:
- 最も一般的なタイプの脂肪腫
- 脂肪細胞の中に膠原線維が含まれている
- 被膜を有していることが多い
- 痛みはなく、柔らかいしこりとして触れる
好発部位:
- 首の後ろ
- 背中など、圧や刺激がかかりやすい部位
手術:
- 被膜がはっきりしているため、比較的小さな切開で摘出可能
🩸 血管脂肪腫
特徴:
- 脂肪細胞の隙間に毛細血管が多く分布
- 直径1〜2センチメートル程度の小さなものが多い
- 最大の特徴は痛みを伴うこと
症状:
- 触らなくても痛い自発痛
- 押すと痛む圧痛
好発部位:
- 背部
- 腹部
- 上腕
- 前腕
その他:
- 全身に多発することもある
- 摘出すると血流に富んでいるため、通常の脂肪腫よりもやや赤っぽく見える
💪 筋脂肪腫
特徴:
- 筋肉内や筋膜の下など、比較的深い場所に発生
- 後頚部(首の後ろ)に好発
- 被膜が不明瞭な場合もある
手術上の注意点:
- 周囲の筋肉に浸み込むように存在することがある
- 完全に摘出するには筋肉を含めた切除が必要になることがある
- やや大きめの切開が必要
🔄 紡錘細胞脂肪腫
特徴:
- 紡錘形の細胞を含む脂肪腫
- やや硬い触感がある
- 中年以降の男性に多く見られる
好発部位:
- 後頚部
- 肩
- 背中
🔬 多形性脂肪腫
特徴:
- 細胞の形態にばらつきがある脂肪腫
- 主に高齢男性の後頚部や肩に発生
- 良性腫瘍だが、組織学的に悪性腫瘍と紛らわしい場合がある
- 病理検査での確認が重要
🦴 骨髄脂肪腫
特徴:
- 脂肪組織の中に骨髄成分が含まれる
- 非常にまれなタイプの脂肪腫
🆚 6. 脂肪腫と粉瘤の違いと見分け方
脂肪腫と粉瘤(ふんりゅう・アテローム)は、どちらも皮膚の下にできる良性のしこりですが、全く異なる疾患です。患者さんの中には、粉瘤を「脂肪のかたまり」と誤解されている方も少なくありません。
粉瘤について詳しく知りたい方は、粉瘤の手術後ケア完全ガイドもご参照ください。
🧱 成り立ちの違い
脂肪腫:
- 皮下で脂肪細胞が増殖してできた脂肪のかたまり
- 薄い被膜に包まれた脂肪組織で構成
粉瘤:
- 皮膚の下にできた袋状の構造(嚢腫)の中に、垢や皮脂などの老廃物が蓄積
- 袋の壁は表皮と同じ細胞でできている
- 内容物はドロドロとした角質
👁️ 見た目の違い
脂肪腫:
- 皮膚の深い層にできやすい
- 皮膚の色に変化はなし
- 単に皮膚が盛り上がって見えるだけ
粉瘤:
- 皮膚の浅い層にできやすい
- 老廃物が透けて見え、全体的に青黒く見えることがある
- 皮膚の表面に黒い点(開口部)が見えることが多い
- 毛穴の残存で、皮脂が酸化して黒くなったもの
🤚 触感の違い
脂肪腫:
- ゴムのような柔らかさ
- 指で押すと皮膚の下で動く
- 周囲の組織との境界がはっきり
粉瘤:
- 比較的硬く弾力がある
- しこりのような感触
- 皮膚に密着しているため、脂肪腫ほど動かない
😷 症状の違い
脂肪腫:
- 通常、炎症を起こすことはない
- 痛みもない(血管脂肪腫を除く)
- 臭いもない
粉瘤:
- 炎症を起こすと赤く腫れる
- 痛みや熱感を伴うことがある
- 開口部から内容物が出ると、独特の悪臭を放つことがある
⚕️ 治療法の違い
どちらも根治には手術が必要ですが、手術方法が異なります。
脂肪腫:
- 皮膚を直線的に切開
- 被膜ごと塊として摘出
粉瘤:
- 袋状の組織を残すと再発するため、袋ごと完全に取り除く必要
- くり抜き法(へそ抜き法)や切開法など、複数の術式がある
⚠️ 7. 脂肪腫と脂肪肉腫(悪性腫瘍)の違い
脂肪腫は良性腫瘍ですが、脂肪細胞に由来する悪性腫瘍として「脂肪肉腫(しぼうにくしゅ)」があります。脂肪肉腫は非常にまれな疾患で、発生率は10万人に2〜3人程度とされ、そのうちの約10%が脂肪肉腫です。
脂肪腫と脂肪肉腫は見た目だけでは判別が難しいことがありますが、以下のような違いがあります。
⏱️ 成長速度
脂肪腫:
- 数年から数十年かけてゆっくりと大きくなる
- 「何十年も前からあるけど、あまり大きさが変わらない」とおっしゃる患者さんも多い
脂肪肉腫:
- 数週間から数ヶ月で急に大きくなることがある
- 短期間での急激な増大は、悪性を疑う重要な所見
🤏 硬さと可動性
脂肪腫:
- 柔らかい
- 指で押すと容易に動かせることが多い
- 皮膚や深部組織との癒着はない
脂肪肉腫:
- 硬く、石のような硬さを感じることがある
- 押しても動かない(固定されている)
- 皮膚や筋肉と癒着していることもある
😣 痛みの有無
脂肪腫:
- 基本的に無痛
脂肪肉腫:
- まれに痛みや炎症を伴うことがある
📍 発生部位
脂肪腫:
- 背中、首、腕、太ももなど体表面に多く発生
脂肪肉腫:
- 太ももなどの四肢の深い部分
- 後腹膜(お腹の奥)など、深部にできやすい傾向
📏 大きさ
5センチメートル以上の軟部腫瘍は、悪性腫瘍である可能性が高まります。脂肪腫、血管腫などの例外を除くと、5センチメートル以上の腫瘍の約80%が悪性という報告もあります。
🚨 注意すべき症状
以下のような症状がある場合は、脂肪肉腫の可能性も考慮して、早めに専門医を受診することをお勧めします。
- 短期間(数週間〜数ヶ月)で急速に大きくなった
- しこりが硬く、動かしにくい
- 痛みやしびれがある
- 皮膚に赤みや潰瘍ができた
- 5センチメートル以上の大きさがある
- 太ももの深い部分にできている
見た目や触診だけで良性・悪性を完全に区別することは難しいため、疑わしい場合はMRI検査や病理組織検査で確定診断を行います。
🔬 8. 脂肪腫の検査・診断方法
脂肪腫の診断は、多くの場合、問診と触診で可能です。しかし、他の疾患との鑑別や悪性腫瘍の除外が必要な場合は、以下の検査を行います。
👨⚕️ 視診・触診
専門医による詳細な身体診察では、約60%の脂肪腫を触診だけで診断することが可能です。柔らかく弾力があり、可動性のあるしこりは脂肪腫を疑います。
診察で確認する項目:
- 腫瘍の大きさ
- 硬さ
- 可動性
- 皮膚との癒着の有無
- 圧痛の有無
📡 超音波検査(エコー検査)
特徴:
- 非侵襲的で痛みがない
- 短時間で行える検査
- 脂肪腫の診断において、最初に行われることが多い画像検査
検査結果:
- 脂肪腫: 均一な内部構造で、境界がはっきりしたエコー像
- 脂肪肉腫: 内部が不均一で、境界が不明瞭なことがある
🧲 MRI検査
MRI検査は、脂肪腫の診断において最も信頼性の高い画像検査です。
検査結果:
- 脂肪腫: T1強調画像で脂肪に特有の高信号(白く見える)を示し、均一な構造が確認できる
- 脂肪肉腫: 脂肪以外の成分が混在し、信号が不均一になる。造影剤を使用すると、増強される部分が見られることもある
📷 CT検査
使用目的:
- 骨への浸潤や肺転移の有無を確認
- 脂肪腫では、脂肪と一致した低い吸収値(透過性の亢進)が見られる
🔬 病理組織検査(生検)
摘出した腫瘍、または腫瘍の一部を採取して顕微鏡で調べる検査です。脂肪腫か脂肪肉腫かの確定診断に必要な検査です。
組織学的特徴:
脂肪腫:
- 成熟した脂肪細胞からなる
- 正常の脂肪細胞と区別がつかない
- 被膜に包まれた均一な脂肪組織が確認される
脂肪肉腫:
- 異型細胞(形の異常な細胞)が見られる
- 脂肪以外の成分(線維組織、血管など)の混在が見られる
💊 9. 脂肪腫の治療法
脂肪腫は良性腫瘍であるため、すべての脂肪腫に対して緊急の治療が必要というわけではありません。しかし、脂肪腫は薬物療法や外用薬では治療できず、自然に消えることもありません。根治するためには、手術による摘出が唯一の治療法です。
👁️ 経過観察
以下のような場合は、すぐに手術を行わず、経過観察を選択することもあります。
- 小さくて見た目が気にならない
- 痛みや不快感がない
- 成長が遅く、生活に支障がない
- 悪性の疑いがない
ただし、経過観察中も定期的に診察を受け、腫瘍の変化をチェックすることが大切です。
✂️ 手術による摘出
以下のような場合は、手術による摘出が推奨されます。
- 見た目が気になる(美容的な理由)
- 徐々に大きくなっている
- 痛みや圧迫症状がある
- 運動や日常生活に支障がある
- 悪性腫瘍の可能性を否定できない
手術の特徴:
- 局所麻酔下で行われることが多い
- 多くの場合は日帰り手術が可能
- 非常に大きい場合、深部(筋肉内など)にある場合、悪性の可能性がある場合は、入院や全身麻酔が必要
💉 脂肪吸引について
一般的に、脂肪腫は脂肪吸引では摘出できません。
理由:
- 脂肪腫は被膜に包まれた固形の腫瘍
- 液体ではないため、注射器での吸引や脂肪吸引器での除去は基本的に不可能
- 切開による外科的摘出が唯一の確実な治療法
🏥 10. 手術の流れと術後のケア
📋 手術前
初診時に問診、触診、必要に応じて画像検査を行い、脂肪腫の診断と手術適応を判断します。手術日が決まったら、術前検査(血液検査など)を行う場合があります。
⚕️ 手術当日
手術は多くの場合、外来で局所麻酔下に行われます。手術時間は脂肪腫の大きさや部位により異なりますが、一般的には15分から45分程度です。
手術の流れ:
1. 消毒・麻酔
- 脂肪腫の表面を消毒
- 局所麻酔を実施
- 当院では極細の針を使用するなど、できるだけ痛みを軽減する工夫をしています
2. 切開
- 脂肪腫の直上の皮膚を切開
- 切開線の長さは脂肪腫の大きさによる
- 腫瘍が柔らかいため、腫瘍の直径より小さな切開で摘出できることもある
3. 摘出
- 脂肪腫を被膜ごと周囲の組織から丁寧に剥離
- 一塊として摘出
- 被膜を破らずに完全に摘出することで、再発を防ぐ
4. ドレーン挿入(必要時)
- 大きな脂肪腫の場合は、摘出後の空洞に血液が溜まらないようにドレーン(排液管)を挿入
5. 縫合
- 切開部を縫合して手術終了
- 形成外科的な技術を用いて、できるだけ傷跡が目立たないように縫合
🏠 術後のケア
痛みの管理:
- 手術翌日までは痛みがあることがある
- 痛み止めの内服薬を処方
創部ケア:
- 術後は患部を清潔に保つことが大切
- シャワーは傷の大きさや部位によって翌日から可能な場合もある
- 主治医の指示に従う
生活上の注意点:
- 飲酒や激しい運動は、術後1週間程度は控える
- 血行が促進されると出血のリスクが高まるため
抜糸:
- 術後1〜2週間程度で実施
🔬 病理検査
摘出した脂肪腫は病理検査に提出し、良性か悪性かを確認します。結果が出るまでに10日〜2週間程度かかります。
💰 11. 手術費用と保険適用について
脂肪腫の摘出手術は、健康保険が適用されます。診察、検査、手術、病理検査など、すべての医療行為が保険適用の対象です。
💵 手術費用の目安
手術費用は、脂肪腫の大きさや発生部位(露出部か非露出部か)によって異なります。
部位の分類:
- 露出部: 頭、顔、首、肘から先、膝から下
- 非露出部: それ以外の部位
一般的な費用の目安(3割負担の場合):
皮膚皮下良性腫瘍の場合:
- おおよそ10,000円〜20,000円程度
深部腫瘍の場合:
- 筋肉内など深部にある場合は、軟部腫瘍として25,000円程度
追加費用:
- 初診料・再診料
- 処方料
- 術前検査費用
- 病理検査費用
- 合計:約5,500円〜9,500円程度
総費用:
トータルでは1〜2万円程度で治療できることが多いですが、脂肪腫の大きさや状態によって異なります。詳しくは診察時にご説明いたします。
🏥 民間の医療保険について
民間の医療保険に加入されている場合は、契約内容によっては手術給付金の支払い対象となることがあります。詳しくはご加入の保険会社にお問い合わせください。
⚠️ 12. 脂肪腫を放置するとどうなる?
脂肪腫は良性腫瘍であり、すぐに命に関わることはありません。しかし、放置することでいくつかのリスクがあります。
📈 徐々に大きくなる
- 脂肪腫は自然に消えることがなく、長い年月をかけて徐々に大きくなる
- 小さいうちに手術すれば傷も小さくて済む
- 大きくなってからでは切開範囲が広がり、傷跡が目立ちやすくなる
😟 見た目の問題
- 大きくなった脂肪腫は、見た目にも目立つようになる
- 特に首や顔など露出部にできた場合は、外見上のストレスを感じる方も少なくない
😣 圧迫症状
大きな脂肪腫が引き起こす可能性のある症状:
- 神経や血管、周囲の組織を圧迫
- 痛み、しびれ、違和感などの症状
- 関節の近くにできた場合は、運動に支障をきたすことも
🔍 悪性腫瘍との鑑別が困難になる
- 脂肪腫が大きくなると、脂肪肉腫(悪性腫瘍)との鑑別が難しくなることがある
- 特に5センチメートルを超える腫瘍は、悪性の可能性も考慮して慎重な評価が必要
🚨 まれに悪性化する可能性
- 非常にまれですが、脂肪腫が急激に大きくなるなど、悪性に転じる可能性も報告されている
- 急な変化があった場合は、すみやかに医療機関を受診してください
結論:
以上の理由から、脂肪腫に気づいたら、小さいうちに一度専門医に相談することをお勧めします。

よくある質問
脂肪腫は自分で治すことはできません。押しても潰れず、小さくなることもありません。また、内服薬や外用薬で改善することもありません。根治には手術による摘出が必要です。「自分で取れた」という場合は、脂肪腫ではなく別の疾患(粉瘤など)であった可能性が高いです。
脂肪腫の診察・治療は、皮膚科または形成外科で行われます。特に手術が必要な場合は、形成外科での治療がおすすめです。形成外科医は傷跡を目立たなくする技術に長けており、整容的にも満足のいく結果が期待できます。
脂肪腫は通常の脂肪組織とは異なり、被膜に包まれた腫瘍です。ダイエットをして体重が減っても、脂肪腫が小さくなることはありません。
脂肪腫を被膜ごと完全に摘出すれば、同じ場所での再発は少ないです。ただし、以下の場合は注意が必要です:多発性脂肪腫の体質をお持ちの方は、別の場所に新たな脂肪腫ができることがある、筋肉内脂肪腫など被膜が不明瞭なタイプでは、取り残しがあると再発することがある
手術は局所麻酔下で行いますので、術中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射時に多少のチクッとした痛みがありますが、極細の針を使用するなど、痛みを軽減する工夫をしています。術後は痛み止めを処方しますので、ご安心ください。
デスクワークなど軽い仕事:手術翌日から可能な場合が多い、力仕事や激しい運動:1週間程度控えていただくことを推奨。脂肪腫の大きさや部位によっても異なりますので、詳しくは主治医にご相談ください。
家族性多発性脂肪腫症など、遺伝が関与するケースもあります。家族に脂肪腫を持つ人がいる場合、発生しやすい可能性があります。
残念ながら、脂肪腫を確実に予防する方法は現在のところありません。発生原因が完全には解明されていないためです。ただし、早期発見・早期治療のために、体にしこりを見つけたら早めに専門医を受診することをお勧めします。
はい、脂肪腫の摘出手術は健康保険が適用されます。診察、検査、手術、病理検査など、すべての医療行為が保険適用の対象です。3割負担の場合、トータルで1〜2万円程度で治療できることが多いです。
脂肪腫は良性腫瘍ですが、非常にまれに悪性化する可能性が報告されています。特に短期間で急激に大きくなった場合は、脂肪肉腫(悪性腫瘍)の可能性も考慮して、早めに専門医を受診することをお勧めします。
🏢 14. 渋谷で脂肪腫治療をお考えの方へ
アイシークリニック渋谷院では、脂肪腫をはじめとする皮膚腫瘍の診察・治療を行っております。
当院の特徴:
- 形成外科専門医による丁寧な診察
- 患者さま一人ひとりに合わせた治療プランをご提案
- 脂肪腫の日帰り手術に対応
- できるだけ傷跡が目立たないよう、形成外科的な技術を活かした手術
こんな方はぜひご相談ください:
- 皮膚の下にしこりやふくらみを見つけて不安を感じている方
- 以前から気になっていた脂肪腫の治療をお考えの方
アクセス:
渋谷駅からのアクセスも良好で、お仕事帰りやお買い物のついでにもお立ち寄りいただけます。
皮膚のしこりでお悩みの方は、粉瘤の日帰り手術についても詳しく解説しておりますので、ぜひご参照ください。
📝 15. まとめ
脂肪腫は皮膚の下にできる良性の腫瘍で、脂肪細胞が増殖してできた「脂肪のかたまり」です。軟部腫瘍の中で最も発生頻度が高く、1000人に1人以上が罹患するといわれています。
主な特徴:
- 柔らかく弾力のあるしこりとして触れる
- 通常は痛みがない
- 数年から数十年かけてゆっくりと大きくなる
- 背中、肩、首、上腕、太ももなどに多く発生
発生原因:
脂肪腫の発生原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与している可能性があります:
- 遺伝的要因
- 外傷
- 生活習慣
治療について:
脂肪腫は良性腫瘍ですが、自然に消えることはなく、薬物療法も効果がありません。根治するためには手術による摘出が必要です。小さいうちに治療すれば傷跡も小さく済むため、気になる場合は早めに専門医に相談することをお勧めします。
鑑別診断の重要性:
似た症状を示す粉瘤や、悪性腫瘍である脂肪肉腫との鑑別も重要です。以下の変化がある場合は、早めに受診してください:
- 短期間での急速な増大
- 硬さ
- 痛み
費用について:
脂肪腫の手術は健康保険が適用され、多くの場合は日帰りで行えます。
気になるしこりがありましたら、お気軽にアイシークリニック渋谷院にご相談ください。
📚 参考文献
- アテローム(粉瘤) Q4 – 皮膚科Q&A – 公益社団法人日本皮膚科学会
- 軟部腫瘍 – 日本整形外科学会
- 軟部腫瘍診療ガイドライン 2020 – 日本整形外科学会
- 厚生労働省 – 医療安全情報
- 日本形成外科学会 – 皮膚・軟部腫瘍の診療指針
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
脂肪腫の好発部位を理解することで、早期発見につながります。特に背中や首など、見えにくい部位にも発生しやすいため、家族に確認してもらったり、定期的にチェックすることが重要です。当院では触診技術を活かし、小さな脂肪腫も確実に診断いたします。