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唇の乾燥の治し方|原因から正しいケア方法まで徹底解説

唇がカサカサしてひび割れが気になる、皮がむけてしまってメイクが崩れる、痛みを感じるほど乾燥している……そんな悩みを抱えている方は少なくありません。唇は顔の中でも特に皮膚が薄く、皮脂腺がない部位であるため、体の他の部分と比べて乾燥しやすい繊細な場所です。しかし、多くの方が正しいケア方法を知らないまま、乾燥を悪化させてしまうことがあります。この記事では、唇が乾燥する原因から、日常生活でできる正しい治し方、そして医療機関での治療まで、幅広く解説していきます。


目次

  1. 唇が乾燥しやすい理由
  2. 唇が乾燥する主な原因
  3. やってはいけないNG行動
  4. 唇の乾燥の正しい治し方・セルフケア
  5. リップクリームの正しい選び方と使い方
  6. 食事・生活習慣から唇の乾燥を改善する方法
  7. 唇の乾燥が改善しない場合に考えられる病気
  8. 医療機関ではどのような治療が受けられるか
  9. まとめ

この記事のポイント

唇は皮脂腺がなく角質層が薄いため乾燥しやすい。舐める・皮をむく行為はNG。保湿成分のリップクリームや水分・ビタミンB群の摂取が基本ケア。改善しない場合は口唇炎や全身疾患の可能性があり、早期受診が推奨される。

🎯 唇が乾燥しやすい理由

唇は一般的な皮膚とは構造が異なります。通常の皮膚には汗腺や皮脂腺が存在しており、これらが皮膚表面に水分や油分を供給することで皮膚のバリア機能を保っています。しかし唇にはこれらの腺がほとんど存在しないため、自分自身で潤いを保つことが非常に困難な部位です。

また、唇の皮膚は非常に薄く、角質層の層数も少ないため、外部の刺激や乾燥した空気の影響を受けやすい構造をしています。顔の皮膚の角質層が通常15〜20層程度あるのに対して、唇の粘膜に近い部分は3〜5層程度しかないとされています。そのため水分が蒸発しやすく、少しのことで乾燥してしまいます。

さらに、唇は食事や会話によって常に動いている部位であり、摩擦が生じやすく、物理的なダメージも受けやすいという特徴があります。こうした構造的な特性が重なることで、唇は体の中でも特別に乾燥しやすい部位となっています。

Q. 唇が他の皮膚より乾燥しやすい理由は?

唇には汗腺や皮脂腺がほとんど存在しないため、自力で潤いを保つことが難しい構造です。また顔の皮膚の角質層が15〜20層あるのに対し、唇は3〜5層程度しかなく水分が蒸発しやすく、食事や会話による摩擦も加わるため、体の中でも特に乾燥しやすい部位となっています。

📋 唇が乾燥する主な原因

唇の乾燥にはさまざまな原因が絡み合っています。原因を正しく把握することが、効果的なケアへの第一歩となります。

🦠 乾燥した環境・季節的な要因

秋から冬にかけての乾燥した時期は、空気中の湿度が低下するため、唇からの水分蒸発が加速します。また、暖房器具の使用によって室内の湿度がさらに下がり、唇の乾燥を悪化させることがあります。夏場でも、エアコンの冷風が直接当たる環境では同様に乾燥しやすくなります。紫外線も唇の乾燥を促進する要因の一つで、唇には一般的な日焼け止めを塗らないことが多いため、知らず知らずのうちに紫外線ダメージを受けていることがあります。

👴 水分不足・脱水

体全体の水分が不足すると、唇を含む皮膚全体が乾燥しやすくなります。1日に必要な水分量は体重や活動量によって異なりますが、成人であれば1.5〜2リットル程度の水分摂取が推奨されています。日本人は水分摂取量が不足しがちな傾向があり、気づかないうちに慢性的な脱水状態になっていることも少なくありません。唇が乾燥しやすいと感じる方は、まず日々の水分摂取を見直してみることが重要です。

🔸 唇を舐める癖

唇が乾燥したときに無意識に舌で舐めてしまう方は多いですが、これは実は乾燥を悪化させる行為です。唾液で一時的に唇が潤ったように感じますが、唾液が蒸発するときに唇の水分も一緒に持っていってしまいます。また、唾液に含まれる消化酵素が唇の皮膚を刺激し、炎症や荒れの原因になることもあります。唇を舐める癖がある方は、意識してやめることが大切です。

💧 口呼吸

鼻ではなく口で呼吸をする習慣がある方は、呼吸のたびに唇や口の周りが乾燥した空気にさらされるため、唇が乾燥しやすくなります。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などによって鼻が詰まりやすい方、あるいは睡眠中に口呼吸になってしまう方は、朝起きたときに唇がひどく乾燥していることがあります。口呼吸の改善には、耳鼻科への受診や、マウステープの活用なども選択肢の一つです。

✨ 栄養不足

特にビタミンB2やビタミンB6、ビタミンAなどが不足すると、皮膚や粘膜の健康維持に影響が出ます。ビタミンB群は「皮膚のビタミン」とも呼ばれており、不足すると口角炎や口唇炎が起きやすくなります。偏った食事や過度なダイエットをしている方は、こうした栄養素が不足しがちになるため注意が必要です。

📌 薬の副作用

抗アレルギー薬、抗うつ薬、利尿剤、降圧薬など、さまざまな薬が乾燥の副作用を引き起こすことがあります。特に抗ヒスタミン薬は抗コリン作用によって口や唇が乾燥しやすくなることが知られています。服用している薬がある方は、担当医や薬剤師に相談してみましょう。

▶️ 化粧品や歯磨き粉のアレルギー・刺激

リップグロスや口紅などに含まれる香料、防腐剤、色素などがアレルギー反応や接触性皮膚炎を引き起こすことがあります。また、歯磨き粉に含まれるラウリル硫酸ナトリウム(SLS)などの界面活性剤が唇周囲の皮膚を刺激し、乾燥や荒れの原因になるケースもあります。特定のコスメを使い始めてから唇の状態が悪化した場合は、使用を中止して様子を見ることが重要です。

💊 やってはいけないNG行動

唇の乾燥を改善しようとしてやっている行動が、実は逆効果になっている場合があります。以下のNG行動には注意が必要です。

🔹 唇の皮を無理にむく

乾燥した唇の皮がめくれてくると、つい指でむきたくなってしまうものです。しかし、無理に皮をむくと、まだ剥がれる段階でない皮膚まで傷つけてしまい、出血や炎症の原因になります。傷ついた部分から細菌が侵入し、感染症を引き起こすこともあります。皮が気になる場合は、ホットタオルなどで柔らかくしてから丁寧に取り除くか、自然に剥がれるのを待つようにしましょう。

📍 過度なスクラブケア

唇用のスクラブを使ってケアをする方もいますが、頻度が高すぎると唇の薄い皮膚を傷つけてしまいます。スクラブは角質の古い細胞を取り除く目的で使用しますが、やりすぎると必要な角質まで取り除き、バリア機能を低下させる結果になります。唇のスクラブは週に1〜2回程度を上限とし、力を入れすぎず優しく行うことが大切です。

💫 唇を噛む癖

無意識に唇を噛んでしまう方がいますが、これも唇の乾燥を悪化させる行為です。物理的な刺激が継続することで皮膚が傷つき、炎症が起きやすくなります。緊張したときや集中しているときに唇を噛む癖がある方は、意識的にやめる努力が必要です。

🦠 ワセリンや油分の過度な重ね塗り

乾燥がひどいからといって、リップクリームを何度も重ね塗りすることが習慣化している場合、かえって唇自身が潤いを保とうとする機能が低下してしまう可能性があります。特に過度な油分の塗布は、唇本来の皮脂分泌機能(わずかながらに存在する場合)に影響を与えることが考えられます。適切な量を適切な頻度で使用することが重要です。

Q. 唇の乾燥を悪化させるNG行動とは?

唇を舌で舐めると唾液蒸発時に唇の水分まで奪われ、消化酵素による炎症も起こりやすくなります。また乾いた皮を無理にむくと出血や細菌感染の原因になります。唇を噛む癖も皮膚を傷つけ炎症を招くため、これらの行為は意識的にやめることが乾燥改善の重要な第一歩です。

🏥 唇の乾燥の正しい治し方・セルフケア

日常生活の中でできる唇の乾燥対策について、具体的な方法を解説します。

👴 ホットタオルで保湿ケア

乾燥して固まった角質を柔らかくするには、温かいタオルを唇に当てる方法が効果的です。40度程度のお湯で濡らしたタオルを絞り、唇に1〜2分程度当てるだけで、角質が柔らかくなり保湿成分が浸透しやすくなります。その後すぐにリップクリームを塗ることで、保湿効果を高めることができます。入浴後など唇が温まっているタイミングも、リップクリームを塗るのに適しています。

🔸 ラップパックで集中保湿

乾燥がひどいときは、ラップパックも有効な方法です。ワセリンや保湿リップを厚めに塗った後、小さく切ったラップを唇に当てて5〜10分程度置きます。ラップが蒸発を防いでくれるため、保湿成分が唇に浸透しやすくなります。就寝前にこのケアを行うと、翌朝の唇のコンディションが改善されることが多いです。ただし、長時間放置しすぎると逆にムレて肌トラブルになることがあるため、時間を守って行うことが大切です。

💧 就寝前のリップケアを徹底する

睡眠中は唇のケアができないため、就寝前にしっかりと保湿ケアをしておくことが重要です。特に口呼吸になりやすい方は、就寝中に唇が乾燥しやすいため、ワセリンなど密閉性の高い保湿剤を就寝前に厚めに塗っておくとよいでしょう。朝起きたときに唇が乾燥しているという方は、就寝前のケアを見直してみることをおすすめします。

✨ 加湿器で室内湿度を管理する

特に冬場は、加湿器を活用して室内の湿度を50〜60%程度に保つことが唇の乾燥予防に有効です。また、就寝中も加湿器をつけておくことで、口呼吸による唇の乾燥を軽減できます。加湿器がない場合は、洗濯物を室内に干したり、濡れタオルを部屋に置いたりすることでも一定の効果が得られます。

📌 マスク着用の活用

外出時にマスクを着用することは、乾燥した外気から唇を守るという意味でも効果的です。マスク内は呼気によって湿度が保たれやすいため、唇の乾燥予防になります。ただし、マスク着用による蒸れで口周りのニキビなど別のトラブルが起きないよう、帰宅後の洗顔ケアも忘れずに行いましょう。

⚠️ リップクリームの正しい選び方と使い方

リップクリームは唇の乾燥対策の基本ですが、成分や使い方によって効果に大きな差が出ます。

▶️ 保湿成分の確認

保湿効果が高いリップクリームを選ぶ際は、成分表示を確認することが大切です。ヒアルロン酸、セラミド、シアバター、スクワラン、ワセリン、ホホバオイルなどが含まれているものは保湿力が高く、唇の乾燥に効果的です。ヒアルロン酸は水分を引き込む作用があり、セラミドはバリア機能を補強する役割があります。また、尿素配合のリップクリームは角質を柔らかくする効果があるため、皮むけが気になる方に向いています。

🔹 避けた方がよい成分

香料や着色料が多く含まれているリップクリームは、敏感な唇に刺激を与えることがあります。また、メントールやカンフォーが含まれているものは清涼感があって使い心地はよいですが、これらは皮膚への刺激性があり、かえって乾燥を悪化させる可能性があります。乾燥が強い時期は、無香料・無着色の刺激の少ないシンプルな処方のものを選ぶとよいでしょう。

📍 塗るタイミングと量

リップクリームは、唇が乾燥を感じる前に予防的に塗ることが理想です。乾燥してからでは遅いと言われるほど、予防的なケアが重要です。特に外出前、入浴後、就寝前の3つのタイミングは必ず塗るようにしましょう。量は唇全体を薄く均一に覆う程度で十分ですが、就寝前は少し厚めに塗っておくと効果的です。塗りすぎると逆に不快感を感じたり、汚れが付きやすくなったりするため、適量を守りましょう。

💫 医薬品リップクリームの活用

市販品には化粧品と医薬品(第3類医薬品など)に分類されるものがあります。医薬品として認可されているリップクリームには、ビタミンEやビタミンA油、グリチルレチン酸などの有効成分が配合されており、乾燥による荒れやひび割れに対してより高い効果が期待できます。ドラッグストアで手軽に入手できるため、乾燥がひどい場合は医薬品タイプを試してみるのもよいでしょう。

Q. リップクリームの成分選びのポイントは?

保湿力の高いリップクリームを選ぶ際は、ヒアルロン酸・セラミド・シアバター・ワセリン・ホホバオイルなどの成分が含まれるものが効果的です。一方、メントールやカンフォー・香料・着色料は唇への刺激となり乾燥を悪化させる場合があるため、乾燥が強い時期は無香料・無着色のシンプルな処方を選ぶのがおすすめです。

🔍 食事・生活習慣から唇の乾燥を改善する方法

外側からのケアだけでなく、体の内側からのアプローチも唇の乾燥改善には欠かせません。

🦠 水分を十分に摂る

1日1.5〜2リットルを目安に水分を摂ることが推奨されています。水やお茶などをこまめに飲む習慣をつけることが、唇を含む全身の乾燥対策になります。ただし、利尿作用のあるコーヒーや紅茶の摂りすぎは体内の水分を排出してしまうため、水やハーブティーなどを主体にするとよいでしょう。アルコールも脱水を引き起こすため、飲酒後は特に水分補給を意識することが大切です。

👴 ビタミンB群を積極的に摂る

ビタミンB2(リボフラビン)は皮膚や粘膜の健康維持に重要な栄養素で、不足すると口唇炎や口角炎を引き起こしやすくなります。レバー、うなぎ、卵、乳製品、納豆、アーモンドなどに多く含まれています。ビタミンB6も皮膚の健康に関わり、鶏肉、魚、バナナ、じゃがいもなどから摂取できます。普段の食事でこれらの食品を意識して取り入れることが、唇の乾燥改善につながります。

🔸 ビタミンAを摂取する

ビタミンAは皮膚の新陳代謝を促し、粘膜の健康を維持するために必要な栄養素です。にんじん、ほうれん草、かぼちゃ、レバーなどに多く含まれています。緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変換されるため、日々の食事に積極的に取り入れることをおすすめします。ただし、動物性食品由来のビタミンAは過剰摂取になりやすいため、サプリメントで補う場合は適切な量を守ることが重要です。

💧 良質な脂質を摂る

皮膚のバリア機能を維持するには、良質な脂質の摂取も重要です。オメガ3脂肪酸を多く含む青魚(サーモン、さば、いわしなど)、アマニ油、えごま油などは、皮膚の保湿機能をサポートするとされています。極端な脂質制限は皮膚の乾燥を悪化させる可能性があるため、美容目的であってもバランスの取れた食事を心がけることが大切です。

✨ 睡眠を十分に取る

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、皮膚の修復や再生に重要な役割を担っています。睡眠不足が続くと皮膚のターンオーバーが乱れ、唇を含む全身の皮膚が乾燥しやすくなります。成人であれば7〜8時間の睡眠を目安に、質の高い睡眠を確保することが唇のコンディション維持にも有効です。

📝 唇の乾燥が改善しない場合に考えられる病気

セルフケアをしっかり行っているにもかかわらず唇の乾燥が改善しない場合、何らかの病気が隠れている可能性があります。

📌 口唇炎(こうしんえん)

口唇炎は唇に炎症が起きている状態で、乾燥、皮むけ、ひび割れ、腫れ、ただれなどの症状が現れます。原因はアレルギー(接触性皮膚炎)、ウイルス感染、細菌感染、カンジダ(真菌)感染などさまざまで、それぞれによって治療法が異なります。市販薬での対処で改善しない場合は、皮膚科を受診して原因を特定することが大切です。

▶️ 口角炎(こうかくえん)

口角炎は唇の端(口角)が切れて炎症を起こした状態です。ビタミンB2不足による口角炎のほか、カンジダ菌による感染性口角炎も多く見られます。なかなか治らない場合は、カンジダ感染が疑われるため、抗真菌薬による治療が必要になることがあります。

🔹 口唇ヘルペス

単純ヘルペスウイルス(HSV-1)の感染によって起こる口唇ヘルペスは、唇に水泡(水ぶくれ)を形成し、その後皮むけや乾燥を伴う症状が現れます。疲労や免疫力の低下によって再発することが多く、繰り返し同じ部位に症状が出る特徴があります。抗ウイルス薬による治療が有効で、早期に治療を開始するほど症状の改善が早まります。

📍 アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎が唇や口周りに現れることがあります。慢性的な炎症と乾燥が続き、かゆみを伴うことが多いです。アトピー性皮膚炎がある方は皮膚のバリア機能が低下しているため、唇も特に乾燥しやすい傾向があります。皮膚科での適切な治療と、日常的な保湿ケアを組み合わせることが重要です。

💫 シェーグレン症候群

シェーグレン症候群は唾液腺や涙腺などに炎症が起きる自己免疫疾患で、ドライマウス(口の乾燥)や目の乾燥(ドライアイ)が主な症状です。唇の乾燥もこの症状の一つとして現れることがあります。唇や口の乾燥だけでなく、目の乾燥なども同時に感じている方は、内科や膠原病科への受診が必要です。

🦠 甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンが不足する甲状腺機能低下症も、皮膚の乾燥を引き起こす原因の一つです。唇の乾燥に加えて、全身の倦怠感、むくみ、体重増加、寒がりなどの症状がある場合は、甲状腺機能の検査を受けることを検討しましょう。

Q. セルフケアで改善しない唇の乾燥に潜む病気は?

セルフケアを続けても唇の乾燥が改善しない場合、口唇炎・口角炎・口唇ヘルペス・アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が原因の可能性があります。さらにシェーグレン症候群や甲状腺機能低下症といった全身疾患が背景にあるケースもあるため、改善が見られない際は早めに医療機関を受診することが推奨されます。

💡 医療機関ではどのような治療が受けられるか

唇の乾燥や荒れが続いて市販品では対応できない場合、医療機関での診察と治療が有効です。

👴 皮膚科での治療

皮膚科では、唇の状態を診察し、原因に応じた治療薬を処方してもらえます。炎症が強い場合はステロイド外用薬が処方されることがありますが、唇の皮膚は薄いため、使用部位や使用期間については医師の指示を守ることが重要です。カンジダ感染が疑われる場合は抗真菌薬、細菌感染の場合は抗生物質、ヘルペスの場合は抗ウイルス薬など、原因に応じた薬が処方されます。また、接触性皮膚炎が疑われる場合はパッチテストを行い、原因物質を特定することも可能です。

🔸 美容皮膚科・美容クリニックでの治療

乾燥による唇のしわや老化サインが気になる場合、美容皮膚科や美容クリニックでより積極的なケアを受けることも選択肢の一つです。唇の保湿や活性化を目的とした施術として、ヒアルロン酸注射(リップフィラー)や水光注射などがあります。

ヒアルロン酸注射は、唇にヒアルロン酸を注入することでボリュームを出したり、しわを改善したりする効果があります。ヒアルロン酸自体が高い保水力を持つため、唇のうるおいを長期間にわたって維持する効果も期待できます。水光注射は、細い針で皮膚の浅い層にヒアルロン酸や美容成分を注入する施術で、唇の表面から保湿成分を補給することができます。

これらの施術は医師のいるクリニックで行われるため、自己流のケアでは難しい効果が期待できます。ただし、効果の持続期間や副作用についてもしっかりと確認した上で、信頼できる医療機関を選ぶことが大切です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「唇の乾燥を「たかがリップケアの問題」と軽く考えて長期間放置される方が少なくありませんが、実際には口唇炎やアレルギー、シェーグレン症候群などの疾患が背景に潜んでいるケースもあるため、セルフケアで改善が見られない場合は早めにご相談されることをお勧めしています。最近の傾向として、リップコスメや歯磨き粉の成分による接触性皮膚炎が原因と判明するケースも見受けられ、原因を正しく特定することが根本的な改善への近道となります。」

📌 よくある質問

唇はなぜ他の皮膚より乾燥しやすいのですか?

唇には汗腺や皮脂腺がほとんど存在せず、自力で潤いを保つことが難しい構造をしています。また、顔の皮膚の角質層が15〜20層あるのに対し、唇は3〜5層程度しかなく、水分が蒸発しやすい状態です。さらに食事や会話による摩擦も加わり、体の中でも特に乾燥しやすい部位となっています。

唇が乾燥したとき、舐めるのはなぜいけないのですか?

唾液で一時的に潤ったように感じますが、唾液が蒸発する際に唇本来の水分まで一緒に奪ってしまいます。また、唾液に含まれる消化酵素が唇の皮膚を刺激し、炎症や荒れの原因になることもあります。乾燥を感じたときはリップクリームを使用し、舐める癖は意識的にやめることが大切です。

リップクリームを選ぶ際に注目すべき成分は何ですか?

ヒアルロン酸・セラミド・シアバター・ワセリン・ホホバオイルなど保湿力の高い成分が含まれているものを選ぶとよいでしょう。一方、メントールやカンフォー、香料・着色料が多いものは唇への刺激となり乾燥を悪化させる場合があります。乾燥が強い時期は無香料・無着色のシンプルな処方のものがおすすめです。

セルフケアを続けても唇の乾燥が改善しない場合、どんな病気が考えられますか?

口唇炎・口角炎・口唇ヘルペス・アトピー性皮膚炎などが考えられます。また、シェーグレン症候群や甲状腺機能低下症といった全身疾患が原因のケースもあります。リップコスメや歯磨き粉による接触性皮膚炎が原因となることもあるため、セルフケアで改善が見られない場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。

🎯 まとめ

唇の乾燥は、皮脂腺がなく皮膚が薄いという唇特有の構造から起こりやすいものです。原因は乾燥した環境、水分不足、唇を舐める癖、口呼吸、栄養不足など多岐にわたります。正しい治し方としては、適切な保湿成分を含むリップクリームを予防的に使用すること、ホットタオルパックやラップパックなどの集中ケアを行うこと、室内の湿度管理をすること、そして水分やビタミンB群などの栄養素を食事からしっかり摂ることが基本となります。

唇を舐める・皮をむく・噛むといったNG行動は乾燥を悪化させるため、意識してやめることが重要です。また、セルフケアを継続しても改善しない場合は、口唇炎やヘルペス、アレルギーなどの病気が原因として考えられるため、皮膚科や内科など医療機関への受診を検討しましょう。

さらに、乾燥による唇の老化サインが気になる方や、より積極的なケアを希望する方には、美容クリニックでの医療的なアプローチという選択肢もあります。唇のお悩みを我慢せず、自分に合った方法で正しくケアしていくことが、長く健やかな唇を保つための近道となります。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 口唇炎・口角炎・アトピー性皮膚炎など唇の乾燥に関連する皮膚疾患の診断基準・治療方針に関する情報
  • 厚生労働省 – ビタミンB群・ビタミンAなど皮膚・粘膜の健康維持に必要な栄養素の推奨摂取量および解説情報
  • 国立感染症研究所 – 口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス感染症)の感染経路・症状・治療に関する公的解説情報

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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