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おしりのしこりが痛くない?原因と受診すべき症状を解説

💬 「痛くないから大丈夫かな…」そう思って放置していませんか?

おしりのしこりは痛みがないからこそ発見が遅れやすく、気づかないうちに大きくなったり、炎症・膿瘍を起こしたりするケースが多くあります。

この記事を読めば、あなたのしこりが何なのか・いつ病院に行くべきかがわかります。読まないまま放置すると、手術が必要になるリスクも。

🚨 こんな症状がある方は要注意!

✅ おしりにしこりがあるが痛みがない
✅ しこりがだんだん大きくなっている
✅ 何週間・何ヶ月もずっと放置している
✅ 「病院に行くほどじゃないかも」と迷っている


目次

  1. おしりにしこりができる仕組み
  2. 痛くないおしりのしこりの主な原因
  3. 粉瘤(アテローム)とは
  4. 脂肪腫とは
  5. 毛巣洞(もうそどう)とは
  6. 皮膚線維腫とは
  7. リンパ節の腫れとの違い
  8. 悪性腫瘍の可能性はあるか
  9. 痛みが出てきたときに考えられること
  10. 受診の目安と診察の流れ
  11. 治療方法の概要
  12. 自己判断・自己処置の危険性
  13. まとめ

💡 この記事のポイント

おしりの痛くないしこりは粉瘤・脂肪腫など良性が多いですが、悪性腫瘍の場合もあるため自己判断での放置は危険。急な増大・痛み・発熱が現れた場合は速やかに皮膚科・形成外科・肛門外科を受診してください。

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💡 おしりにしこりができる仕組み

おしりは日常的に圧迫や摩擦を受けやすい部位であり、皮下組織が発達しています。座ることでの持続的な圧迫、衣類との摩擦、汗腺や皮脂腺の詰まりなど、さまざまな要因がしこりを生じさせることがあります。

皮膚や皮下組織にしこりが形成されるメカニズムは大きく分けると、(1)皮脂や角質が袋状の組織に蓄積する場合、(2)脂肪細胞が増殖して塊を形成する場合、(3)繊維組織が異常増殖する場合、(4)感染や炎症が原因となる場合、(5)腫瘍性変化が原因となる場合の5つに分類できます。

おしりは体の中でも特に皮下脂肪が多く、汗腺・皮脂腺も豊富に存在するため、これらのしこりが生じやすい環境にあります。さらに、背中や腰に近い部分からおしり周囲にかけては、毛包(毛根を包む組織)が密集しており、毛に関連したしこりが形成されることもあります。

痛みがない状態のしこりというのは、一般的に急性の炎症や感染が起きていない段階であることを意味します。ただし、痛みのない腫瘤がすべて無害というわけではなく、経過とともに変化することもあるため、注意が必要です。

Q. おしりのしこりができる主な原因は何ですか?

おしりのしこりの原因として最も多いのは、皮膚の下に角質や皮脂が蓄積する粉瘤(アテローム)と、脂肪細胞が増殖してできる脂肪腫です。どちらも良性腫瘤で痛みがほとんどなく、偶然触れて気づくケースが多いのが特徴です。

📌 痛くないおしりのしこりの主な原因

おしりにできる「痛くないしこり」として最も頻度が高いのは、粉瘤(アテローム)と脂肪腫です。これら2つは良性の腫瘤であり、日常的に非常に多くの方が経験します。そのほかにも、毛巣洞(毛巣嚢胞)、皮膚線維腫、表皮嚢腫、ガングリオン、あるいは初期段階の肛門周囲膿瘍など、さまざまな疾患が原因として考えられます。

また、まれながら悪性腫瘍(脂肪肉腫や皮膚がんなど)がしこりとして現れる場合もあるため、「痛くないから安心」と放置せず、しこりの性状の変化(大きさ・硬さ・色・形)を定期的に確認し、気になる点があれば専門医に相談することが重要です。

以下では、それぞれの疾患について詳しく解説していきます。

✨ 粉瘤(アテローム)とは

粉瘤(ふんりゅう)は、医学的には表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)とも呼ばれ、皮膚の下に袋状の組織が形成されてその中に角質や皮脂が蓄積した良性腫瘤です。おしりのしこりとして最も多い原因のひとつで、体のあらゆる場所に生じますが、おしりや背中、耳の後ろ、首、顔などに特に発生しやすいとされています。

粉瘤の特徴として、以下のような点が挙げられます。

まず、見た目についてです。皮膚の下にドーム状に盛り上がったしこりとして触れることができます。大きさは数ミリから数センチまでさまざまで、中央部に小さな黒い点(開口部)が見られることがあります。この開口部は、毛穴が変化したものであり、粉瘤を特定するひとつの手がかりになります。

次に、触感についてです。炎症を起こしていない状態では、弾力があってやや硬い感触のしこりとして触れ、皮膚との癒着はあるものの、比較的動かしやすいことが多いです。炎症前は痛みがほとんどなく、自覚症状に乏しいため、偶然触れて気づくことが多いです。

内容物についても特徴があります。袋の中には、白色〜淡黄色のチーズ状またはペースト状の物質(角質・皮脂の混合物)が入っており、独特の臭気を持つことがあります。

粉瘤は自然に消えることはなく、時間とともに少しずつ大きくなる傾向があります。また、細菌が侵入して感染を起こすと、急激に赤く腫れて痛みが生じる「炎症性粉瘤」になります。炎症性粉瘤になると、切開排膿が必要になることもあるため、炎症を起こす前の段階での外科的摘出が推奨されます。

治療は手術(摘出術)が基本です。感染していない状態であれば局所麻酔下での日帰り手術が可能で、袋ごと取り除くことで根治できます。袋を残したまま内容物だけ取り出す方法では再発するため、完全摘出が重要です。

🔍 脂肪腫とは

脂肪腫(しぼうしゅ)は、皮下の脂肪細胞が増殖して形成される良性腫瘍です。成人に非常に多く見られ、体のさまざまな場所に発生しますが、おしり・背中・肩・腕・太もも・首などに多く発症します。

脂肪腫の特徴として、以下のような点があります。

触感については、柔らかくぷにぷにとした感触で、指で押すと少し動くことが多いです。皮膚との癒着が少ないため、しこりを指で動かせる感じがあります。大きさは小さなものでは1cm以下ですが、長年放置すると5〜10cmを超えることもあります。

痛みについては、基本的に痛みがなく、自覚症状がほとんどないため、偶然触れて気づくことが多いです。ただし、神経の近くに発生した場合や非常に大きくなった場合には、圧迫感や鈍痛を感じることもあります。

成長速度については、脂肪腫は非常にゆっくりと成長し、急激に大きくなることはまれです。急に大きくなる場合や硬くなる場合は、悪性腫瘍(脂肪肉腫)との鑑別が必要になります。

脂肪腫は基本的に悪性化することは少ないとされていますが、完全に消えることもなく、次第に大きくなっていきます。小さくて症状がない場合は経過観察を選択することもありますが、大きくなってきた場合、日常生活に支障をきたす場合、悪性との鑑別が必要な場合などは手術での摘出が選択されます。

手術は局所麻酔下で行われることが多く、切開して脂肪腫を包む被膜ごと摘出します。超音波検査やMRI検査で術前に大きさや深さを確認してから手術を計画することもあります。

Q. 粉瘤と脂肪腫の触感の違いは何ですか?

粉瘤は弾力があってやや硬い感触で、中央に黒い開口部が見られることがあります。一方、脂肪腫は柔らかくぷにぷにとした感触で指で動かしやすい特徴があります。どちらも自己判断は難しいため、専門医による診察が必要です。

💪 毛巣洞(もうそどう)とは

毛巣洞(もうそどう)は、毛巣嚢胞(もうそのうほう)とも呼ばれ、お尻の割れ目(臀裂)の上部、仙骨・尾骨付近の皮膚に生じる疾患です。この部位の皮膚に毛が刺さり込んで皮下に入り込み、そこに膿がたまる洞穴(サイナス)を形成します。

毛巣洞の特徴として、以下の点が挙げられます。

発症部位については、ほぼ決まっておりおしりの割れ目の上方(仙尾部)に生じます。この特徴的な部位からある程度の推定が可能です。見た目は、初期段階では皮膚に小さな穴(洞口)や嚢腫が見られ、皮膚の下にしこりを感じることがあります。

痛みについては、感染していない状態では無症状のことが多いですが、感染を起こすと強い痛みと腫れが生じます。毛巣洞は感染を繰り返しやすく、慢性化することがあります。

なりやすい人の傾向として、長時間座っている仕事の方や体毛が濃い方、肥満の方などに多いとされています。また、男性に多い疾患であることも知られています。

治療は手術が中心となります。感染を起こしている場合はまず切開排膿を行い、炎症が落ち着いてから根治手術(洞管を含む皮膚の切除)を行います。再発しやすい疾患であるため、術後のケアも重要です。

🎯 皮膚線維腫とは

皮膚線維腫(ひふせんいしゅ)は、皮膚の中で繊維組織(線維芽細胞)が増殖することによって生じる良性の腫瘤です。硬結性組織球腫、あるいはデルマトフィブローマとも呼ばれます。

皮膚線維腫の特徴としては、以下の点があります。触感については、粒状または硬いしこりとして触れ、皮膚との癒着が強く、指でつまむと皮膚が引きつれるような感覚があります(これを「ディンプルサイン」と呼びます)。大きさは通常1cm以下のことが多く、おしりや太もも・脚などに好発します。

色については、褐色・赤褐色・茶色を帯びていることが多いため、色素性母斑(ほくろ)と見間違えられることもあります。成長については非常にゆっくりで、長年同じ大きさを保つことが多いです。

原因については、昆虫の刺し傷や小さな外傷がきっかけになることがあるとされていますが、明確な原因がわからないこともあります。悪性化することはほとんどなく、症状がなければ経過観察を選択することも多いですが、本人が気になる場合や悪性との鑑別が必要な場合は外科的に摘出します。

💡 リンパ節の腫れとの違い

おしりや鼠径部(そけいぶ、太ももの付け根)周辺にしこりを感じる場合、リンパ節の腫大(腫れ)である可能性も考えられます。鼠径部にはリンパ節が集中しており、下半身や骨盤内臓器からのリンパ液が集まります。

リンパ節の腫れの特徴として、触感については弾力のある腫れとして触れることが多く、粉瘤や脂肪腫よりもやや固めに感じることがあります。複数のしこりが連なって触れる場合もあります。

原因については、感染症(脚や骨盤内の細菌感染・性感染症など)、炎症性疾患、あるいはリンパ腫・転移性リンパ節腫大などが考えられます。リンパ節の腫れは体の免疫反応として生じることが多く、感染が治まれば自然に小さくなることもありますが、2〜4週間以上続く場合や複数のリンパ節が腫れている場合、全身症状(発熱・体重減少・夜間の発汗など)を伴う場合は、血液疾患やリンパ腫の可能性も考慮して精密検査が必要になります。

鼠径部のリンパ節は表面から触れやすく、おしりのしこりと混同されることがありますが、場所の確認(鼠径ヒダの周囲かどうか)が鑑別のひとつのポイントになります。自分では判断が難しいため、専門医による診察が重要です。

Q. おしりのしこりに痛みが出てきた場合はどうすればよいですか?

最初は痛みがなかったしこりに赤みや腫れ・痛みが現れた場合、炎症性粉瘤や肛門周囲膿瘍、毛巣洞の感染が疑われます。特に発熱を伴う場合や腫れが急速に広がる場合は緊急性が高く、すみやかに皮膚科・形成外科・肛門外科を受診してください。

📌 悪性腫瘍の可能性はあるか

「おしりのしこりが悪性腫瘍(がん)ではないか」と心配される方も多くいらっしゃいます。結論から言うと、おしりのしこりの多くは良性疾患(粉瘤・脂肪腫など)であり、悪性腫瘍は比較的まれです。しかし、まれに以下のような悪性腫瘍がしこりとして現れることがあります。

脂肪肉腫については、脂肪腫との鑑別が困難なことがあります。脂肪腫と異なる点として、急速に大きくなる、硬い、深部にある(皮下ではなく筋肉の中など)、表面が不整(でこぼこしている)などが挙げられます。

悪性黒色腫については、おしり部分に存在する色素性病変(ほくろ様のもの)が変化してきた場合(大きくなる・色が変わる・形が不整になる・出血するなど)は悪性黒色腫を疑う必要があります。

その他の皮膚がんとして、有棘細胞がんや基底細胞がんが皮膚のしこりや潰瘍として現れることがあります。

骨盤内・直腸の腫瘍については、直腸がんや骨盤内の腫瘍がおしり周辺のしこり・違和感として現れることもあります。

悪性腫瘍を疑うべきサインとして、以下の点に注意してください。しこりが急に大きくなってきた場合、硬くて固定されている(動かない)場合、皮膚との癒着が強く皮膚の色が変わっている場合、体重が意図せず減少している場合、全身倦怠感・食欲不振が続いている場合、また発熱が続いている場合などが挙げられます。これらの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することを強くお勧めします。

✨ 痛みが出てきたときに考えられること

最初は「痛くないしこり」だったものが、ある日突然痛みが出てきたり、赤く腫れてきたりすることがあります。このような変化が起きた場合、以下の状態が考えられます。

炎症性粉瘤については、粉瘤(アテローム)に細菌が感染し、急激に炎症を起こした状態です。赤みと腫れ、痛み、熱感が生じ、膿がたまることがあります。早期に医療機関を受診し、必要に応じて切開排膿や抗菌薬投与を受ける必要があります。

肛門周囲膿瘍については、肛門の周りに膿がたまった状態で、強い痛みと腫れが特徴です。初期段階では痛みが軽いこともありますが、急速に悪化します。治療は外科的な切開排膿が必要で、放置すると敗血症などの重篤な合併症につながる可能性があります。また、肛門周囲膿瘍を繰り返す場合は痔ろう(じろう)が形成されることがあります。

毛巣洞の感染については、無症状だった毛巣洞に感染が起こると、急激な腫れと痛みが生じます。早期の医療機関受診が必要です。

脂肪腫の血流障害については、まれに脂肪腫が大きくなったり内部に変化が起きたりすることで痛みが生じることがあります。

痛みが出てきた場合は「様子を見ればよいかな」と考えず、できるだけ早めに医療機関を受診することが重要です。特に発熱を伴う場合、急速に腫れが広がる場合は緊急性がある可能性があります。

🔍 受診の目安と診察の流れ

おしりのしこりに気づいたとき、どのタイミングで受診すればよいのか迷う方も多いと思います。以下の基準を参考にしてください。

すぐに受診すべき場合としては、しこりが急速に大きくなっている場合、痛み・赤み・腫れ・熱感が急に現れた場合、発熱を伴う場合、排便時の出血や肛門からの異常な分泌物がある場合、体重減少・食欲不振・全身倦怠感が続く場合、そして2週間以上しこりが続いており変化が見られる場合などが挙げられます。

経過を見ながら受診を検討する場合としては、しこりが小さく(1cm以下)変化がない場合、痛みや赤みがまったくない場合などです。ただし、放置していつのまにか大きくなるケースもあるため、数週間〜1か月を目安に変化がないか確認し、変化があれば早めに受診することをお勧めします。

受診する科については、おしりのしこりは皮膚科、形成外科、外科(消化器外科・肛門外科)などが対応します。皮膚表面に近いしこりは皮膚科や形成外科、肛門近くのものや体の内部深くにあるものは外科・肛門外科、皮下のしこりで手術が必要な場合は形成外科や外科が適切です。

診察の流れについては、まず問診で症状の経過(いつ気づいたか・変化はあるか・痛みの有無など)を確認します。次に視診・触診でしこりの大きさ・硬さ・可動性・皮膚との関係を確認します。必要に応じて超音波検査(エコー検査)で皮下の構造を確認し、MRI・CTなどの画像検査でより詳細に評価することもあります。確定診断のために切除後の病理組織検査が必要となる場合もあります。

Q. おしりのしこりを自分で潰してはいけない理由は何ですか?

しこりを自己処置で潰すと、外部から細菌が侵入して蜂窩織炎などの深刻な感染症を引き起こす危険があります。また粉瘤は袋ごと除去しなければ再発するため、自己処置では根本解決になりません。必ず専門医による適切な治療を受けることが重要です。

💪 治療方法の概要

おしりのしこりの治療方法は、原因や状態によって異なります。主な治療方法について解説します。

経過観察については、小さく変化のない良性のしこり(小さな脂肪腫・皮膚線維腫など)では、すぐに治療をせず定期的に観察することを選択する場合もあります。3〜6か月ごとに大きさや変化を確認し、変化があれば治療を検討します。

外科的切除については、粉瘤・脂肪腫・毛巣洞・皮膚線維腫などの多くは手術による摘出が根本的な治療になります。粉瘤の場合は感染を起こしていない状態での摘出が望ましく、局所麻酔下で袋ごと摘出します。手術の傷は縫合し、多くは日帰りで可能です。脂肪腫の場合も同様に局所麻酔下で切開し、腫瘍を包む被膜ごと摘出します。大きさや深さによって手術時間が異なります。毛巣洞については根治手術として洞管を含む皮膚を切除します。再発予防のために縫合方法に工夫が必要なことがあります。

切開排膿については、炎症性粉瘤・肛門周囲膿瘍・感染した毛巣洞などでは、まず膿を外に出す切開排膿を行います。これは根治治療ではなく、炎症を鎮静させるための処置です。炎症が落ち着いた後に根治手術を行う2段階の治療が基本となります。

抗菌薬投与については、感染を伴う場合は抗菌薬(抗生物質)の内服または点滴による治療も並行して行います。ただし、抗菌薬だけでは膿がたまっている場合は不十分なことが多く、外科的処置と組み合わせて行うことが一般的です。

術後のケアについては、手術後は傷のケア(洗浄・ガーゼ交換)が必要です。抜糸は通常7〜14日後に行います。術後の痛みに対しては鎮痛薬が処方されます。感染の予防のため、抗菌薬が処方されることもあります。

🎯 自己判断・自己処置の危険性

おしりにしこりができた際、「病院に行くのが恥ずかしい」「痛くないから大丈夫だろう」と自己判断で放置したり、自分でしこりを潰そうとしたりする方がいます。しかし、これは非常に危険な行為です。

自己処置の危険性として、まず感染リスクがあります。粉瘤などを無理やり潰すと、外部から細菌が侵入し、深刻な感染を引き起こす可能性があります。皮下に感染が広がると蜂窩織炎(ほうかしきえん)などになり、入院が必要になることもあります。

次に不完全除去の問題があります。粉瘤は袋ごと除去しなければ再発します。外側だけを潰しても袋が残っている限り何度でも再発します。また、傷痕が残るリスクもあります。不適切な処置は傷痕を残したり、瘢痕(はんこん)が目立ったりする原因になります。

放置することの危険性についても理解が必要です。良性の可能性が高い場合でも、放置することで次第に大きくなって手術が複雑になったり、炎症を繰り返したりすることがあります。また、悪性腫瘍の場合は早期発見・早期治療が予後に大きく影響するため、自己判断での放置は避けるべきです。

おしりのしこりという性質上、受診をためらう方もいらっしゃいますが、皮膚科・形成外科・外科などの医師は日常的に診察している部位であり、恥ずかしいと感じる必要はありません。気になるしこりがあれば、専門医への相談が最善の選択です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「痛くないから大丈夫だろう」と長期間放置されたのちに受診される患者さまが少なくなく、来院時にはすでにしこりが大きくなっていたり、炎症を繰り返していたりするケースも見受けられます。おしりのしこりは粉瘤や脂肪腫など良性疾患であることが多いものの、まれに悪性腫瘍が隠れている場合もあるため、早期に専門医へご相談いただくことが安心への近道です。受診をためらわれる方もいらっしゃいますが、どうぞ遠慮なくお気軽にご来院ください。」

💡 よくある質問

おしりのしこりが痛くない場合、放置しても大丈夫ですか?

痛みがないからといって必ずしも安全とは限りません。粉瘤や脂肪腫などの良性疾患であることが多いですが、放置すると徐々に大きくなったり、炎症を起こしたりすることがあります。まれに悪性腫瘍が隠れているケースもあるため、2〜4週間以上しこりが続く場合は専門医への相談をお勧めします。

おしりのしこりに多い原因は何ですか?

最も頻度が高いのは粉瘤(アテローム)と脂肪腫です。粉瘤は皮膚の下に袋状の組織が形成され、角質や皮脂が蓄積した良性腫瘤です。脂肪腫は脂肪細胞が増殖してできる良性腫瘍です。どちらも痛みがほとんどなく、偶然触れて気づくことが多いのが特徴です。

おしりのしこりは何科を受診すればよいですか?

しこりの場所や状態によって異なります。皮膚表面に近いしこりは皮膚科や形成外科、肛門の近くにあるものは外科・肛門外科が適しています。アイシークリニック渋谷院では、粉瘤や脂肪腫をはじめとする皮下腫瘤の診察・治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。

おしりのしこりを自分で潰しても大丈夫ですか?

自己処置は非常に危険なため、絶対に避けてください。無理に潰すと外部から細菌が侵入し、深刻な感染症を引き起こす可能性があります。また、粉瘤は袋ごと除去しなければ再発するため、自己処置では根本的な解決になりません。必ず専門医による適切な治療を受けてください。

しこりに痛みが出てきたら、すぐに受診すべきですか?

はい、できるだけ早めの受診をお勧めします。痛みが出た場合、炎症性粉瘤や肛門周囲膿瘍、毛巣洞の感染などが考えられます。特に発熱を伴う場合や急速に腫れが広がる場合は緊急性が高い可能性があります。「様子を見ればよい」と判断せず、速やかに医療機関を受診してください。

📌 まとめ

おしりにできる「痛くないしこり」には、粉瘤(アテローム)、脂肪腫、毛巣洞、皮膚線維腫、リンパ節腫大など、さまざまな原因が考えられます。これらの多くは良性疾患であるため過度に心配する必要はありませんが、まれに悪性腫瘍が隠れていることもあるため、自己判断での放置は禁物です。

特に以下の場合は早めに医療機関を受診することをお勧めします。しこりが急速に大きくなってきた場合、痛み・赤み・腫れが新たに出てきた場合、発熱などの全身症状を伴う場合、2〜4週間以上しこりが持続する場合です。

受診科は皮膚科・形成外科・外科(肛門外科)などが対応します。「おしりの診察は恥ずかしい」と感じる方もいらっしゃいますが、医師は専門的に診察している部位ですので安心して受診してください。

アイシークリニック渋谷院では、粉瘤や脂肪腫をはじめとする皮下腫瘤の診察・治療を行っています。「おしりにしこりがある」「痛みはないけど気になる」という方は、お気軽にご相談ください。早期の受診が、安心と適切な治療への第一歩となります。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)・脂肪腫・皮膚線維腫などの皮膚腫瘤に関する診断基準および治療ガイドラインの参照
  • 日本形成外科学会 – 粉瘤・脂肪腫・毛巣洞などの良性皮下腫瘤に対する外科的切除・摘出術の適応と治療方針の参照
  • 厚生労働省 – 悪性腫瘍(皮膚がん・脂肪肉腫・悪性黒色腫など)の早期発見・早期受診に関する情報および受診勧奨基準の参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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