「シミが気になってきた」「肌がくすんで見える」「日焼け後の色素沈着がなかなか消えない」――こうした肌悩みを抱える方は非常に多く、スキンケアや美容医療の現場でも美白に関するご相談は後を絶ちません。ドラッグストアや化粧品売り場には数多くの美白ケア商品が並び、クリニックでは様々な美白成分を用いた治療が行われています。しかし「美白成分」と一口に言っても、その種類や作用のメカニズムはそれぞれ異なります。成分ごとの特徴や効果を正しく理解することで、自分の肌悩みに合ったケア方法を選べるようになります。本記事では、代表的な美白成分の種類と効果について医療的な観点からわかりやすく解説します。
目次
- そもそもシミ・色素沈着はなぜ起こるのか
- 美白成分の主な作用メカニズム
- 代表的な美白成分①:ビタミンC(アスコルビン酸)とその誘導体
- 代表的な美白成分②:ハイドロキノン
- 代表的な美白成分③:トラネキサム酸
- 代表的な美白成分④:アルブチン
- 代表的な美白成分⑤:コウジ酸
- 代表的な美白成分⑥:レチノイン酸(トレチノイン)・レチノール
- 代表的な美白成分⑦:ナイアシンアミド
- 代表的な美白成分⑧:エラグ酸・カミツレエキスなどの植物由来成分
- 美白成分を選ぶときのポイント
- 美白成分を使用する際の注意点
- 医療機関での美白治療について
- まとめ

🎯 そもそもシミ・色素沈着はなぜ起こるのか
美白成分の種類と効果を理解するうえで、まずシミや色素沈着がどのようにして生じるのかを知っておくことが大切です。
肌の色を決める主な要素は「メラニン色素」です。メラニンは、皮膚の表皮基底層に存在するメラノサイト(色素細胞)によって産生されます。メラニンが作られる一連のプロセスは「メラノジェネシス」と呼ばれ、紫外線を浴びることで促進されます。紫外線によってDNAが傷つくと、それを修復しようとする防御反応の一環としてメラニンが増加し、これが黒ずみやシミとして肌に現れます。
メラニンが生成される過程を簡単に説明すると、まず「チロシン」というアミノ酸が原料として使われ、「チロシナーゼ」という酵素の働きによってドーパ、ドーパキノンへと変換され、最終的にメラニンとなります。このメラニンは正常な皮膚のターンオーバー(新陳代謝)によって徐々に肌表面へ押し上げられ、垢として排出されますが、ターンオーバーが乱れていたり、メラニンが過剰に産生されたりすると、肌に色素が沈着してシミやくすみとして残ってしまいます。
シミの種類にも様々なものがあります。日光性色素斑(老人性色素斑)、肝斑、炎症後色素沈着(ニキビ跡など)、そばかす(雀卵斑)、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)など、それぞれ原因や特徴が異なります。美白成分によってアプローチが得意な種類に違いがあるため、自分のシミのタイプを把握することも重要です。
📋 美白成分の主な作用メカニズム
美白成分と呼ばれるものは、大きく分けて以下のような作用メカニズムを持っています。
一つ目は「メラニン生成の抑制」です。メラニンを作る過程でカギとなるチロシナーゼ酵素の働きを阻害することで、メラニンが過剰に産生されることを防ぎます。チロシナーゼ阻害作用を持つ成分は多く、ハイドロキノン、アルブチン、コウジ酸、ビタミンC誘導体などが代表例です。
二つ目は「メラノサイトへの働きかけ」です。メラノサイト自体の活性化を抑えたり、メラニン合成に関連するシグナル伝達を阻害したりすることで、根本からの色素産生を抑制します。
三つ目は「すでに作られたメラニンの還元・分解」です。ビタミンCは強い抗酸化作用を持ち、酸化されたメラニン(黒色メラニン)を還元して淡色化させる効果があります。
四つ目は「表皮のターンオーバー促進」です。レチノイン酸(トレチノイン)やレチノールはターンオーバーを促進し、メラニンが蓄積した角質を速やかに押し出すことで肌の明るさを取り戻す効果があります。
五つ目は「メラノソームの移送阻害」です。メラノサイトで作られたメラニンは、メラノソームという顆粒に含まれてケラチノサイト(角化細胞)へと受け渡されますが、この移送プロセスを妨げることで皮膚の黒ずみを防ぐ成分もあります。ナイアシンアミドはこの作用を持つ代表的な成分です。
これらのメカニズムを理解することで、各美白成分がどの段階に働きかけているのかが見えてきます。
💊 代表的な美白成分①:ビタミンC(アスコルビン酸)とその誘導体
ビタミンCは、美白成分の中でも最も広く知られ、研究データも豊富な成分の一つです。水溶性ビタミンの一種であるアスコルビン酸がその本体で、チロシナーゼ阻害作用によるメラニン生成の抑制、すでに産生されたメラニンの還元(脱色)作用、そして優れた抗酸化作用によって紫外線ダメージからの防御を担います。
純粋なビタミンC(アスコルビン酸)はそのままでは非常に不安定で、空気や光に触れるとすぐに酸化して効果が失われてしまいます。また、皮膚への浸透性が低いという課題もあります。そこで開発されたのが「ビタミンC誘導体」です。安定性と浸透性を高めるために様々な修飾が加えられており、代表的なものとして以下が挙げられます。
「アスコルビルグルコシド」は水溶性ビタミンC誘導体の代表格で、肌に触れると酵素によって分解されてビタミンCとして機能します。安定性が高く、化粧品にも広く使われています。「テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)」は脂溶性のビタミンC誘導体で、皮脂との親和性が高く、角質への浸透性に優れています。「アスコルビン酸2-グルコシド」も安定型ビタミンC誘導体として知られており、美白化粧品に広く配合されています。
医療機関では、高濃度ビタミンCをイオン導入やエレクトロポレーションで直接皮膚に浸透させる治療も行われており、化粧品よりも高い美白効果が期待できます。
🏥 代表的な美白成分②:ハイドロキノン
ハイドロキノンは「美白の王様」とも呼ばれる成分で、シミの治療において非常に高い実績を持ちます。チロシナーゼ阻害作用、メラノサイトへの直接的な毒性(過剰に活性化したメラノサイトの働きを抑える)を持ち、既存のシミを薄くする効果が期待できます。
海外では2〜4%の濃度のハイドロキノンが一般的に市販されていますが、日本では刺激性・アレルギーリスクがあることから、医薬品として規制されており、クリニックで医師の処方のもとでのみ使用することができます。一般的には4〜5%の濃度のものが処方されますが、必要に応じてそれ以上の濃度(高濃度製剤)が使用されることもあります。
ハイドロキノンは特に肝斑の治療薬として重要な役割を担っており、トレチノインとの組み合わせ(クリグマン療法)はシミ治療において広く行われている方法です。ただし、皮膚への刺激性があるため、使用中は赤みやヒリヒリ感が生じることがあります。また、長期連続使用による「外因性褐皮症」(皮膚の黒ずみ)のリスクもあることから、医師の指導のもとで適切な期間・量を守って使用することが重要です。
なお、ハイドロキノンは酸化されやすいため、容器から空気に触れると変色(茶色や黒っぽくなる)することがあります。変色した場合は使用を中止するのが原則です。
⚠️ 代表的な美白成分③:トラネキサム酸
トラネキサム酸は、もともと止血剤や抗炎症薬として開発されたアミノ酸誘導体ですが、後に肌の色素沈着を抑える効果が発見され、美白成分として広く使われるようになりました。日本では「医薬品」および「医薬部外品の美白有効成分」として認可されており、内服薬・外用薬・化粧品の各形態で利用されています。
トラネキサム酸の美白効果のメカニズムは少し独自のもので、メラノサイトを活性化させる物質(プラスミン)の働きを阻害することで、メラニン産生のシグナルを断ち切るという経路をとります。また抗炎症作用を持つことから、炎症に関連したシミ(肝斑や炎症後色素沈着など)に特に有効とされています。
肝斑に対して特に高い効果が報告されており、医療機関では内服薬として処方されることも多いです。内服の場合、1日750〜1500mgを目安に使用されますが、胃腸症状などの副作用が出る場合もあるため、医師の管理のもとで使用することが大切です。外用薬や化粧品として使用される場合は比較的安全性が高いとされています。
🔍 代表的な美白成分④:アルブチン
アルブチンはハイドロキノンとグルコースが結合した配糖体で、ハイドロキノンの誘導体にあたります。チロシナーゼ阻害作用によってメラニン生成を抑制し、日本では医薬部外品の美白有効成分として認可されています。ハイドロキノンに比べると刺激性が低く、化粧品への配合が広く認められているため、市販の美白化粧品に多く使われています。
アルブチンには「α-アルブチン」と「β-アルブチン」の2種類があります。α-アルブチンはβ-アルブチンよりもチロシナーゼ阻害活性が高いとされており、より高い美白効果が期待できます。ただし製造コストが高いため、β-アルブチンのほうが化粧品への配合としては一般的です。
日常的なスキンケアに取り入れやすい成分である反面、高濃度ではハイドロキノンに分解されてメラノサイトへの刺激が生じる可能性があるという指摘もあります。一般的な化粧品に使われる濃度(1〜3%程度)では安全性の問題は少ないとされていますが、高濃度製品を使用する際は注意が必要です。
📝 代表的な美白成分⑤:コウジ酸
コウジ酸は、日本酒の醸造や味噌・醤油の製造に用いられる麹菌(アスペルギルス属)が産生する天然由来の有機酸です。チロシナーゼの活性部位にある銅イオンに結合することでチロシナーゼを阻害し、メラニン生成を抑制します。日本では1988年に医薬部外品の美白有効成分として承認された歴史ある成分です。
コウジ酸の特徴は、天然由来でありながら一定の美白効果が認められている点と、比較的皮膚刺激が少ない点です。ただし、光や熱に対して不安定であり、配合した製品が変色しやすいという点が課題でした。現在では安定化技術の進歩により、変色しにくいコウジ酸誘導体や安定化製剤も開発されています。
コウジ酸は単独使用のほか、他の美白成分と組み合わせて使用されることも多く、美白化粧品から医療機関での外用薬まで幅広く活用されています。
💡 代表的な美白成分⑥:レチノイン酸(トレチノイン)・レチノール
レチノイン酸(トレチノイン)はビタミンAの誘導体で、医薬品として分類されており、医師の処方が必要です。皮膚のターンオーバーを促進する作用が非常に強く、メラニンが沈着した角質を素早く押し出すことで色素沈着を改善します。また、コラーゲン産生を促進する作用もあるため、シミの改善と同時にシワやたるみへのアプローチとしても使われます。
特に「クリグマン療法」と呼ばれるトレチノインとハイドロキノンの併用療法は、日光性色素斑(老人性色素斑)やシミ全般に対して高い治療効果が証明されており、美容皮膚科の分野で長年にわたって用いられてきた治療法です。
トレチノインの副作用として特に多く見られるのが「A反応(レチノイド反応)」と呼ばれる皮膚の反応で、使用初期に赤み、皮むけ、乾燥、刺激感などが生じることがあります。この反応は多くの場合一時的なものですが、使用量や使用頻度を適切に管理しながら使うことが重要です。
一方、「レチノール」はトレチノインの前駆体にあたり、皮膚に取り込まれた後に酵素によってレチノイン酸に変換されます。化粧品成分として市販されており、トレチノインよりも刺激が少ない反面、変換効率によって効果の強さに個人差が出やすい面があります。医療機関で処方されるトレチノインと比べると作用は穏やかですが、継続的なケアとしては選びやすい成分です。
✨ 代表的な美白成分⑦:ナイアシンアミド
ナイアシンアミド(ニコチンアミド)はビタミンB3の一種で、近年スキンケア分野での注目度が急上昇している成分です。美白効果のほかに、毛穴の引き締め、肌のバリア機能改善、皮脂分泌の調整など多様な効果が報告されており、幅広い肌悩みに対応できる成分として人気があります。
美白に関するメカニズムとしては、先述したメラノソームの移送阻害作用が中心です。メラノサイトで産生されたメラニンがケラチノサイトへ受け渡されるプロセスを妨げることで、肌表面の色素沈着を抑えます。チロシナーゼを直接阻害するわけではなく、異なる経路からアプローチする点が特徴です。
皮膚刺激が少なく、敏感肌でも使いやすいとされており、化粧品への配合も多いです。また、ビタミンCとの相性が良く、組み合わせることで相乗的な美白効果が期待できるとされています。一般的に5〜10%程度の濃度が効果的とされており、この濃度範囲での使用が推奨されています。
📌 代表的な美白成分⑧:エラグ酸・カミツレエキスなどの植物由来成分
植物由来の美白成分も近年注目されています。天然由来のイメージと比較的穏やかな作用が特徴で、化粧品に多く配合されています。
「エラグ酸」はザクロ、いちご、ラズベリーなどに含まれるポリフェノールの一種です。チロシナーゼ阻害作用を持ち、メラニン生成を抑制します。抗酸化作用も持ち合わせており、紫外線による酸化ストレスにも対応できる成分です。
「リノール酸」は大豆や米ぬかなどに含まれる不飽和脂肪酸の一種で、チロシナーゼの分解を促進することでメラニン生成を抑制する効果があります。日本では医薬部外品の美白有効成分として認められています。
「カモミラET(カミツレエキス)」はカモミールから抽出される成分で、メラノサイト活性化を引き起こすエンドセリン受容体をブロックすることでメラニン産生を抑えます。日本の医薬部外品として認可されており、肌への刺激が少なく穏やかに働く美白成分として知られています。
「4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)」もチロシナーゼ阻害作用と表皮浸透性に優れた成分として、化粧品に配合されています。日本の化粧品ブランドが開発したオリジナル成分であり、医薬部外品の美白有効成分として承認されています。
このほか、「プラセンタエキス(プラセンタ)」も美白効果を持つ成分として知られており、チロシナーゼ阻害や抗酸化作用を持ちます。胎盤から抽出される成分で、医薬品グレードのものはメルスモンやラエンネックとして肝機能改善薬としても使われています。
🎯 美白成分を選ぶときのポイント
数多くの美白成分の中から自分に合ったものを選ぶには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
まず「シミの種類・原因を把握する」ことが重要です。たとえば肝斑は、紫外線だけでなくホルモンバランスや摩擦も大きな原因となるため、刺激の少ないトラネキサム酸やナイアシンアミドが向いていることが多いです。一方、日光性色素斑(老人性色素斑)にはハイドロキノンやトレチノインが特に効果的とされています。炎症後色素沈着にはビタミンCやナイアシンアミドが比較的穏やかにアプローチできます。シミの種類が自分では判断しにくい場合は、皮膚科や美容クリニックで診断を受けることをお勧めします。
次に「肌質・肌の状態を考慮する」ことです。敏感肌や乾燥肌の方は、刺激の強い成分(高濃度ハイドロキノン、トレチノインなど)は慎重に使用する必要があります。まずは穏やかな成分から試し、肌の状態を確認しながら使用を進めるのが安全です。
「複数成分の組み合わせ効果」も考慮する価値があります。単一の成分より、複数の美白成分を組み合わせることで相乗的な効果が得られることが多く、医療機関では患者さんの肌質とシミの状態に応じた組み合わせを処方します。たとえば、ハイドロキノン+トレチノインの組み合わせ、ビタミンC+ナイアシンアミドの組み合わせなどは効果的とされています。
また「成分の配合濃度・剤形」も重要な要素です。同じ成分でも配合濃度や剤形(クリーム、美容液、ローションなど)によって皮膚への浸透性や効果の強さが異なります。医薬部外品として配合濃度の上限が定められているものもあり、より高い効果を求める場合は医療機関での処方薬を検討することも一つの選択肢です。
📋 美白成分を使用する際の注意点
美白成分を使用する際には、効果を高め副作用を防ぐためにいくつかの注意事項を守ることが大切です。
まず何より重要なのが「紫外線対策の徹底」です。どんなに優れた美白成分を使用していても、紫外線対策を怠ると新たにメラニンが産生されてしまい、美白ケアの効果が得られません。日中はSPF30以上の日焼け止めを使用し、2〜3時間おきに塗り直すことが推奨されます。帽子や日傘なども活用しましょう。
「パッチテストを行う」ことも大切です。特に初めて使用する成分の場合、腕の内側など皮膚の薄い部分に少量を塗布し、24〜48時間後に赤みやかゆみなどの反応が出ないかを確認してから顔への使用を始めることをお勧めします。
「使用量・使用頻度を守る」ことも重要です。効果を早く出したいからといって過剰に使用すると、皮膚への刺激が強まり、かえって炎症を引き起こしてシミを悪化させることがあります。特にハイドロキノンやトレチノインは使用量と使用頻度に注意が必要です。
「継続的な使用」も欠かせません。美白成分の効果はすぐに目に見えて現れるものではなく、一般的に数週間から数ヶ月の継続使用が必要です。効果を感じられないからといって短期間で使用をやめてしまわず、適切な期間継続することが大切です。ただし、ハイドロキノンは連続使用に一定の期間制限がある場合もあり、医師の指示に従って適切な使用サイクルを守ることが重要です。
「妊娠中・授乳中の注意」も忘れてはなりません。トレチノインは催奇形性のリスクがあるため、妊娠中は使用禁忌です。ハイドロキノンについても妊娠中・授乳中は使用を避けることが推奨されています。妊娠中や授乳中の方は、使用する美白成分について必ず医師に相談してください。
💊 医療機関での美白治療について
市販の美白化粧品では思うような効果が出ない、シミが深かったり色素が濃かったりする場合には、医療機関での美白治療を検討することも一つの方法です。クリニックでは、医師が肌の状態を診断したうえで、より効果の高い医薬品グレードの美白成分や、複数の治療法を組み合わせたアプローチを提供することができます。
医療機関で行われる代表的な美白治療としては、まず「外用薬処方」があります。ハイドロキノンクリームやトレチノインクリームなど、医薬品として分類される成分を処方してもらうことができます。前述のクリグマン療法(ハイドロキノン+トレチノイン)は特に実績のある治療法です。
「内服薬治療」も医療機関ならではの選択肢です。トラネキサム酸の内服はシミ(特に肝斑)への効果が期待でき、ビタミンCやグルタチオンの内服・点滴注射も美白効果を持ちます。グルタチオンは体内の抗酸化物質の一つで、メラニン合成の一部を抑制する作用があるとされており、白玉点滴として知られる美白点滴治療に使われています。
「イオン導入・エレクトロポレーション」は、電気の力を利用してビタミンCやハイドロキノン、トラネキサム酸などを皮膚の深部に浸透させる施術です。通常の塗布に比べて成分が届きやすく、美白効果を高めることができます。
「レーザー治療・光治療」は、特定の波長の光でメラニンを破壊する治療法で、日光性色素斑(老人性色素斑)、そばかす、ADMなどに高い効果を発揮します。Qスイッチレーザー、ピコレーザー、IPL(光治療)などが代表的です。ただし、肝斑にはレーザーが刺激となって悪化することがあるため、医師による適切な診断と治療法の選択が重要です。
「ケミカルピーリング」は、グリコール酸や乳酸などの酸を使って角質を剥離し、ターンオーバーを促進する治療です。色素沈着した古い角質を除去することで肌の明るさを改善し、美白成分の浸透性を高める効果もあります。
アイシークリニック渋谷院では、患者さん一人ひとりの肌の状態やシミの種類に合わせて、最適な美白治療をご提案しています。まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。医師が丁寧に肌の状態を診断し、適切な治療プランをご提示します。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、シミやくすみのご相談にいらっしゃる患者様の多くが、ご自身のシミの種類を把握されないまま市販の美白ケアを続けてこられたというケースが少なくありません。たとえば肝斑と老人性色素斑では適切な成分や治療法が大きく異なるため、まず正確な診断を受けることが美白ケア成功の第一歩だと考えています。お一人で悩まれる前に、ぜひ気軽にご相談いただけますと、肌の状態に合わせた最適なアプローチをご提案できますので、安心してお越しください。」
🏥 よくある質問
はい、シミの種類によって効果的な成分は異なります。肝斑にはトラネキサム酸やナイアシンアミドが向いており、日光性色素斑(老人性色素斑)にはハイドロキノンやトレチノインが特に効果的とされています。炎症後色素沈着にはビタミンCやナイアシンアミドが穏やかにアプローチできます。自分のシミの種類が分からない場合は、専門医への相談をおすすめします。
日本ではハイドロキノンは医薬品として規制されており、市販での購入はできません。刺激性やアレルギーリスクがあるため、医師の処方のもとでのみ使用が認められています。当院では患者さんの肌状態を診断したうえで、適切な濃度のハイドロキノンクリームを処方することが可能です。使用の際は必ず医師の指導に従ってください。
いいえ、日焼け止めは必須です。どれだけ優れた美白成分を使用していても、紫外線対策を怠ると新たなメラニンが産生され、美白ケアの効果が得られません。日中はSPF30以上の日焼け止めを使用し、2〜3時間おきに塗り直すことが推奨されます。帽子や日傘の活用も合わせて行うことが大切です。
成分によっては使用できないものがあります。特にトレチノインは催奇形性のリスクがあるため妊娠中は使用禁忌です。ハイドロキノンも妊娠中・授乳中は使用を避けることが推奨されています。妊娠中や授乳中の方は、使用を検討している美白成分について、必ず事前に医師へご相談ください。
シミが深かったり色素が濃い場合は、医療機関での治療を検討することをおすすめします。当院では、外用薬(ハイドロキノン・トレチノインなど)の処方、トラネキサム酸などの内服薬、イオン導入、レーザー治療、ケミカルピーリングなど、肌の状態やシミの種類に合わせた最適な治療をご提案しています。まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。

⚠️ まとめ
美白成分にはビタミンC誘導体、ハイドロキノン、トラネキサム酸、アルブチン、コウジ酸、レチノイン酸・レチノール、ナイアシンアミド、植物由来成分など、様々な種類があり、それぞれ異なる作用メカニズムで肌の色素沈着にアプローチします。
大切なのは、自分のシミの種類や原因、肌質を正しく把握したうえで適切な成分を選ぶことです。市販の化粧品で対応できる場合もありますが、シミの程度や種類によっては医療機関での処方薬や美容医療施術がより効果的なこともあります。
また、どの美白成分を使う場合でも、日々の紫外線対策は美白ケアの大前提です。日焼け止めや日傘・帽子などで紫外線から肌を守ることが、シミの予防・改善への最も基本的なアプローチとなります。
シミやくすみでお悩みの方は、ぜひ一度専門医に相談し、自分の肌に合った美白ケアの方針を立ててみてください。適切な成分選びと継続的なケアによって、透明感のある明るい肌を目指すことができます。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 医薬部外品(美白有効成分)の承認・認可に関する情報、ハイドロキノンの医薬品規制、トラネキサム酸・アルブチン・コウジ酸などの医薬部外品成分としての位置づけの根拠として参照
- 日本皮膚科学会 – シミ・色素沈着(肝斑・日光性色素斑・炎症後色素沈着など)の種類・診断・治療方針、ハイドロキノンやトレチノインを用いたクリグマン療法の医学的根拠として参照
- PubMed – メラノジェネシスのメカニズム、チロシナーゼ阻害作用、ナイアシンアミドのメラノソーム移送阻害、各美白成分(ビタミンC・アルブチン・エラグ酸等)の有効性・安全性に関する国際的な臨床研究・論文の根拠として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務