主婦湿疹(手湿疹)は、水仕事や洗剤などによる刺激で手に湿疹ができる皮膚疾患です。「いつになったら治るのだろう」「治療を続けているのに良くならない」と悩んでいる方は少なくありません。主婦湿疹の治療期間は症状の程度や原因、日常生活での手の使い方によって大きく異なります。本記事では、主婦湿疹の治療期間の目安から、治療が長引く原因、そして早く治すためのポイントまで詳しく解説します。正しい知識を身につけて、つらい手荒れから一日も早く解放されましょう。
目次
- 🎯 主婦湿疹とは?基本的な知識を理解しよう
- 📋 主婦湿疹の治療期間の目安【症状別】
- ⚠️ 治療期間が長引く原因とは
- 💊 主婦湿疹の治療方法と期間の関係
- 🏥 治療期間を短縮するためのセルフケア
- 🔍 主婦湿疹が治らない場合に考えられること
- 💡 再発を防ぐための予防策
- ❓ よくある質問
- 📚 参考文献
🎯 主婦湿疹とは?基本的な知識を理解しよう
主婦湿疹は医学的には「手湿疹」と呼ばれる皮膚疾患の一種です。治療期間を正しく理解するためには、まずこの疾患の基本的な特徴を知っておく必要があります。
🔍 主婦湿疹の定義と特徴
主婦湿疹とは、主に水仕事や洗剤、消毒液などの刺激によって手に生じる湿疹のことです。正式名称は「手湿疹」であり、家事従事者に多く見られることから「主婦湿疹」という呼び名が一般的になりました。しかし、実際には主婦だけでなく、📌 美容師、調理師、医療従事者、清掃業者など、手を頻繁に使う職業の方にも多く発症します。
手湿疹は日本人の約10%が経験するとされる非常に身近な皮膚疾患です。特に女性に多く、男性の約2倍の発症率があるといわれています。これは女性のほうが家事を担う機会が多いことや、皮膚の角質層が薄いことが関係していると考えられています。
また、乾燥肌による手荒れについては、こちらの記事「乾燥と湿疹の見分け方|症状の違いと正しいスキンケア・治療法を解説」で詳しく解説しています。
🦠 主婦湿疹の原因とメカニズム
主婦湿疹が発症するメカニズムを理解することは、治療期間を短縮するために重要です。手の皮膚は他の部位と比べて皮脂腺が少なく、もともと乾燥しやすい特徴があります。この手の皮膚に繰り返し刺激が加わることで、皮膚のバリア機能が破壊され、湿疹が生じます。
主婦湿疹の主な原因としては、以下が挙げられます:
- 📌 洗剤や石鹸による化学的刺激
- 📌 水仕事による皮脂の流出
- 📌 摩擦による物理的刺激
- 📌 アレルギー反応
これらの原因が単独または複合的に作用して、皮膚の炎症を引き起こします。特に冬場は空気が乾燥しているため、皮膚のバリア機能が低下しやすく、主婦湿疹が悪化しやすい季節です。また、新型コロナウイルス感染症の流行以降、手洗いや消毒の頻度が増えたことで、主婦湿疹の患者数は増加傾向にあります。
💧 主婦湿疹の症状の種類
主婦湿疹の症状は大きく分けて4つのタイプがあります。それぞれのタイプによって治療期間も異なってきます。
🔸 「乾燥型」は、手のひらや指先がカサカサに乾燥し、ひび割れや皮むけが生じるタイプです。かゆみを伴うことが多く、悪化すると亀裂から出血することもあります。最も一般的なタイプで、比較的治療しやすい傾向にあります。
🔸 「湿潤型」は、小さな水疱(水ぶくれ)ができて、それが破れてジュクジュクした状態になるタイプです。強いかゆみを伴い、掻くことで症状が悪化しやすい特徴があります。乾燥型より治療に時間がかかることが多いです。
🔸 「角化型」は、皮膚が厚くなり硬くなるタイプです。慢性化した主婦湿疹に多く見られ、手のひら全体が厚く硬くなることがあります。このタイプは治療期間が長くなる傾向にあります。
🔸 「混合型」は、上記のタイプが混在している状態です。多くの患者さんはこの混合型に該当し、症状の組み合わせによって治療アプローチも変わってきます。

📋 主婦湿疹の治療期間の目安【症状別】
主婦湿疹の治療期間は、症状の程度や原因、患者さんの生活環境によって大きく異なります。ここでは症状の重症度別に、治療期間の目安を解説します。
💡 ポイント
軽症は2〜4週間、中等症は1〜3ヶ月、重症は3〜6ヶ月以上の治療期間が必要です。早期治療ほど短期間での改善が期待できます。
✨ 軽症の場合:2〜4週間
軽症の主婦湿疹は、手の一部に軽い乾燥やかゆみ、わずかな赤みがある程度の状態です。この段階で適切な治療を開始すれば、多くの場合2〜4週間程度で症状の改善が見られます。
軽症の場合、保湿剤の使用と刺激因子の除去だけで改善することも珍しくありません。ステロイド外用薬を使用する場合も、弱〜中程度の強さのもので十分な効果が得られることが多いです。
⚠️ 注意点:症状が改善したからといってすぐに治療を中断すると再発しやすいため、医師の指示に従って継続的なケアを行うことが重要です。軽症でも原因となる刺激を避けなければ、治療期間が延びたり再発したりする可能性があります。
📌 中等症の場合:1〜3ヶ月
中等症の主婦湿疹は、手の広い範囲に乾燥や赤み、かゆみが見られ、小さな水疱やひび割れを伴う状態です。日常生活に支障をきたすほどの不快感がある場合が多いです。
この段階では、保湿剤に加えて中〜強程度のステロイド外用薬が必要になることが一般的です。治療期間は1〜3ヶ月程度が目安となりますが、原因となる刺激を完全に避けることが難しい場合は、さらに長引くこともあります。
中等症の場合、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すことがあります。これは治療を途中でやめてしまったり、原因となる刺激への曝露が続いていたりすることが原因です。根気強く治療を継続することが、完治への近道となります。
🚨 重症の場合:3〜6ヶ月以上
重症の主婦湿疹は、手全体に激しい炎症があり、深いひび割れや出血、強いかゆみや痛みを伴う状態です。皮膚が厚く硬くなっていることも多く、日常生活に大きな支障をきたします。
重症の場合、強力なステロイド外用薬や、場合によっては内服薬の使用が必要になります。治療期間は3〜6ヶ月以上かかることが多く、完全に治癒するまでに1年以上かかるケースもあります。
重症化した主婦湿疹は、皮膚のバリア機能が著しく低下しているため、細菌感染を合併するリスクもあります。このような場合は抗生物質の使用が必要になり、さらに治療期間が延びることがあります。
⏰ 慢性化した場合:長期的な管理が必要
主婦湿疹が慢性化すると、完全に治癒させることは難しくなり、長期的な管理が必要になります。慢性化とは、症状が6ヶ月以上続いている状態を指すことが一般的です。
慢性化した主婦湿疹では、症状をコントロールしながら日常生活を送ることが治療の目標となります。完治を目指すというよりも、悪化を防ぎながら症状を最小限に抑えるアプローチが重要です。
慢性化を防ぐためには、軽症のうちから適切な治療を行い、原因となる刺激を避ける生活習慣を身につけることが大切です。
⚠️ 治療期間が長引く原因とは
主婦湿疹の治療を続けているにもかかわらず、なかなか改善しないケースがあります。治療期間が長引く原因を理解して、適切な対策を講じることが重要です。
🔸 原因となる刺激を避けられていない
治療期間が長引く最も大きな原因は、原因となる刺激を避けられていないことです。いくら薬を塗っても、毎日素手で洗剤を使って食器を洗ったり、頻繁に手を洗ったりしていれば、皮膚のダメージは回復しません。
- 📌 水仕事の際は必ずゴム手袋を使用する
- 📌 手洗いの回数を減らす代わりに消毒液を使用する
- 📌 洗剤を低刺激のものに変える
これらの日常生活での工夫が治療期間短縮につながります。また、仕事の都合上どうしても手を使う作業が避けられない方は、医師と相談しながら現実的な対策を立てることが重要です。完全に避けることが難しい場合でも、曝露時間を短くしたり、保護具を使用したりすることで、皮膚への負担を軽減できます。
🔸 治療の中断や不規則な使用
症状が改善してくると、薬を塗るのを忘れたり、自己判断で治療を中断したりする方がいます。しかし、これは治療期間を長引かせる大きな原因です。
主婦湿疹の治療では、症状が改善した後も一定期間は治療を継続する必要があります。見た目には治ったように見えても、皮膚のバリア機能はまだ完全には回復していないことが多いのです。医師から指示された期間は、必ず治療を継続しましょう。
また、薬の塗り方が不適切な場合も効果が十分に得られません。保湿剤やステロイド外用薬は、適切な量を適切な頻度で塗布することが重要です。塗る量が少なすぎたり、塗り忘れが多かったりすると、期待した効果が得られません。
🔸 アレルギーの関与
主婦湿疹の原因として、特定の物質に対するアレルギー反応が関与している場合があります。この場合、アレルゲンを特定して避けなければ、いくら治療しても改善しません。
手湿疹に関連するアレルゲンとしては、以下が代表的です:
- 📌 ゴム手袋に含まれるラテックスや加硫促進剤
- 📌 洗剤や化粧品に含まれる香料や防腐剤
- 📌 金属(ニッケル、クロムなど)
治療を続けても改善しない場合は、パッチテストなどのアレルギー検査を受けることをお勧めします。アレルゲンが特定できれば、それを避けることで劇的に症状が改善することがあります。
🔸 他の皮膚疾患の合併
主婦湿疹と似た症状を示す他の皮膚疾患が合併している場合、通常の治療では改善しないことがあります。代表的なものとしては、手白癬(手の水虫)、掌蹠膿疱症、乾癬などが挙げられます。
特に手白癬は主婦湿疹と症状が似ていることがあり、ステロイド外用薬を塗ると一時的には改善するものの、その後悪化するという特徴があります。治療を続けても改善しない場合は、真菌検査などで他の疾患の可能性を確認することが重要です。
🔸 全身的な要因
アトピー性皮膚炎の既往がある方は、主婦湿疹を発症しやすく、治療期間も長くなる傾向があります。これは、もともと皮膚のバリア機能が低下しているためです。
また、ストレスや睡眠不足、栄養の偏りなども皮膚の回復を遅らせる要因となります。これらの生活習慣を改善することで、治療効果が高まることがあります。さらに、糖尿病などの基礎疾患がある場合は、皮膚の修復能力が低下していることがあり、治療期間が長引く原因となります。基礎疾患の管理も並行して行うことが重要です。
💊 主婦湿疹の治療方法と期間の関係
主婦湿疹の治療には様々な方法があり、選択する治療法によって効果の現れ方や治療期間が異なります。ここでは主な治療方法と、それぞれの治療期間への影響について解説します。
💧 保湿剤による治療
保湿剤は主婦湿疹治療の基本であり、すべての重症度において使用されます。皮膚のバリア機能を補強し、乾燥を防ぐことで症状の改善と再発予防に効果があります。
保湿剤には様々な種類がありますが、主婦湿疹にはワセリンやヘパリン類似物質、尿素配合剤などが使用されることが多いです。保湿剤のみで改善する軽症例では、2〜4週間程度で効果が現れることが期待できます。
保湿剤の効果を最大限に発揮するためには、正しい塗り方と頻度が重要です。入浴後や手洗い後など、皮膚がまだ湿っているうちに塗ると効果的です。また、1日に何度も塗り直すことで、持続的な保湿効果が得られます。
💊 ステロイド外用薬による治療
ステロイド外用薬は、主婦湿疹の炎症を抑えるために最も広く使用される薬剤です。症状の程度に応じて、弱いものから強いものまで5段階のランクがあり、適切な強さのものを選択して使用します。
手の皮膚は他の部位より薬の吸収が悪いため、体や顔に使用するよりも強めのステロイド外用薬が必要になることが多いです。適切な強さのステロイド外用薬を使用した場合、通常1〜2週間程度で炎症の改善が見られます。
⚠️ 注意!
ステロイド外用薬は炎症を抑えるための薬であり、根本的な治療ではありません。症状が改善した後も、再発予防のために保湿剤を継続し、原因となる刺激を避ける必要があります。
また、長期間の使用は皮膚の萎縮などの副作用を引き起こす可能性があるため、医師の指示に従って使用することが重要です。
💊 タクロリムス軟膏による治療
タクロリムス軟膏は、ステロイドとは異なる作用機序で炎症を抑える外用薬です。ステロイドのような皮膚萎縮の副作用がないため、長期使用が必要な場合や、ステロイドの使用を控えたい部位に使用されることがあります。
主婦湿疹に対しては、ステロイド外用薬で炎症を抑えた後の維持療法として使用されることが多いです。塗り始めに刺激感を感じることがありますが、使用を続けると軽減していきます。タクロリムス軟膏を使用した場合の治療期間は、ステロイド外用薬と同程度かやや長めになることが一般的です。効果が現れるまでに1〜2週間程度かかることがあります。
💊 内服薬による治療
重症の主婦湿疹や、外用薬だけでは十分な効果が得られない場合には、内服薬が使用されることがあります。代表的なものとしては、抗ヒスタミン薬、ステロイド内服薬、シクロスポリンなどがあります。
- 📌 抗ヒスタミン薬:かゆみを抑えるために使用。掻破を防ぐことで症状の悪化を防ぐ
- 📌 ステロイド内服薬:非常に重症の場合に短期間のみ使用。効果は速やかだが副作用のリスクあり
- 📌 シクロスポリン:難治性の手湿疹に使用。効果が現れるまでに2〜4週間程度
💡 紫外線療法
外用薬や内服薬で十分な効果が得られない難治性の主婦湿疹に対して、紫外線療法が行われることがあります。特にナローバンドUVBやPUVA療法と呼ばれる方法が用いられます。
紫外線療法は週に2〜3回の通院が必要で、効果が現れるまでに数週間〜数ヶ月かかることがあります。しかし、他の治療法で改善しなかった症例でも効果が期待できることがあり、選択肢の一つとして検討されます。
🏥 治療期間を短縮するためのセルフケア
主婦湿疹の治療期間を短縮するためには、医療機関での治療に加えて、日常生活でのセルフケアが非常に重要です。ここでは、効果的なセルフケアの方法を紹介します。
🧤 手袋の正しい使用方法
水仕事の際に手袋を使用することは、主婦湿疹の治療において最も重要なセルフケアの一つです。しかし、手袋の使い方を間違えると、かえって症状を悪化させることがあります。
✅ 正しい手袋の使用方法:
- 📌 ゴム手袋の内側に綿の手袋を着用する
- 📌 30分程度を目安に手袋を外して手を休ませる
- 📌 手袋に穴が開いていないか定期的に確認
- 📌 破損したらすぐに交換する
ゴム手袋の中は蒸れやすく、汗によって皮膚が刺激を受けることがあります。また、ゴム製品に含まれる成分にアレルギーがある場合は、ゴム手袋自体が原因となることもあります。
💧 効果的な保湿の方法
保湿は主婦湿疹のセルフケアの基本です。効果的な保湿を行うためのポイントを押さえておきましょう。
保湿剤は手を洗った直後、皮膚がまだ湿っているうちに塗るのが最も効果的です。皮膚が乾燥してから塗るよりも、水分を閉じ込めることができます。手洗いや水仕事の後は、必ず保湿剤を塗り直す習慣をつけましょう。
保湿剤の量も重要です。目安としては、人差し指の先から第一関節までの量で、手のひら2枚分の面積に塗ることができます。惜しまずにたっぷりと塗りましょう。
就寝時には、保湿剤をたっぷり塗った後に綿の手袋を着用して寝る「ナイトケア」も効果的です。睡眠中に保湿成分がしっかりと浸透し、翌朝には手がしっとりしているのを実感できるでしょう。
🧼 手洗いの工夫
手洗いは衛生上必要ですが、頻繁な手洗いは主婦湿疹を悪化させます。手洗いの回数と方法を工夫することで、皮膚へのダメージを最小限に抑えることができます。
✅ 手洗いのコツ:
- 📌 低刺激性・弱酸性の石鹸を選ぶ(香料や着色料不使用)
- 📌 石鹸をしっかりと泡立ててから使用
- 📌 ゴシゴシこすらず優しく洗う
- 📌 ぬるま湯か水で洗う(熱いお湯は皮脂を過度に除去)
- 📌 タオルで押さえるようにして水分を吸い取る
必要以上に手を洗わないことも大切です。目に見える汚れがない場合は、アルコール消毒液で代用することで、手洗いの回数を減らすことができます。ただし、消毒液も頻繁に使用すると皮膚を刺激するため、使用後は必ず保湿剤を塗りましょう。
🏠 生活環境の整備
室内の湿度管理も主婦湿疹の治療に影響します。特に冬場は空気が乾燥しているため、加湿器を使用して室内の湿度を50〜60%程度に保つようにしましょう。
冬場の乾燥対策については、こちらの記事「乾燥肌の粉吹き対策完全ガイド|原因から予防・改善方法まで徹底解説」でも詳しく解説しています。
家事の分担を見直すことも有効です。可能であれば、水仕事を他の家族に手伝ってもらったり、食洗機を活用したりして、手が水や洗剤に触れる機会を減らしましょう。
刺激の少ない製品を選ぶことも重要です。洗剤、ハンドソープ、シャンプーなどは、低刺激性や無添加のものを選びましょう。また、新しい製品を使用する際は、まず少量を試してから本格的に使用することをお勧めします。
😣 かゆみへの対処法
主婦湿疹のかゆみは非常につらいものですが、掻いてしまうと症状が悪化し、治療期間が延びてしまいます。かゆみを感じたときの対処法を知っておくことが大切です。
✅ かゆみ対処法:
- 📌 患部を冷やす(冷たいタオルや保冷剤をタオルで包んで当てる)
- 📌 爪を短く切って掻いたときのダメージを最小限に抑える
- 📌 就寝時は綿の手袋を着用して無意識の掻破を防ぐ
- 📌 かゆみが強い場合は医師に相談して内服薬やかゆみ止め外用薬を処方してもらう
🔍 主婦湿疹が治らない場合に考えられること
適切な治療とセルフケアを続けているにもかかわらず、主婦湿疹が改善しない場合があります。そのような場合に考えられる原因と対策について解説します。
📝 診断の見直しが必要な場合
治療を続けても改善しない場合、まず考えられるのは診断が正しいかどうかです。主婦湿疹と似た症状を示す皮膚疾患は複数あり、治療法も異なります。
🔸 手白癬(手の水虫):主婦湿疹と非常によく似た症状。特に片手だけに症状がある場合や足の水虫がある場合は要注意。ステロイド外用薬で一時的に改善後、悪化するという特徴があります。
🔸 掌蹠膿疱症:手のひらや足の裏に水疱や膿疱ができる疾患。喫煙との関連が指摘されており、禁煙が治療の一環となります。
🔸 アトピー性皮膚炎:手に限局して現れることもあり、全身的な治療が必要になることがあります。
🧪 アレルギー検査の必要性
治療を続けても改善しない場合、接触アレルギーが原因となっている可能性があります。パッチテストというアレルギー検査を受けることで、原因物質を特定できることがあります。
パッチテストは、疑わしい物質を含んだシートを背中に貼り付けて、48時間後と72時間後(場合によっては1週間後も)に反応を確認する検査です。皮膚科で受けることができます。
パッチテストでアレルゲンが特定できれば、それを避けることで劇的に症状が改善することがあります。例えば、ゴム手袋に含まれる加硫促進剤にアレルギーがある場合、別の素材の手袋に変えることで改善します。
👨⚕️ 専門医への相談
一般的な治療で改善しない難治性の主婦湿疹の場合、皮膚科専門医への相談が必要です。大学病院や専門クリニックでは、より詳しい検査や専門的な治療を受けることができます。
専門医では、内服薬や紫外線療法など、より積極的な治療法を検討してもらえます。また、職業性皮膚炎として労災の対象になる可能性がある場合は、そのような観点からのアドバイスも受けられます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では主婦湿疹の患者さんが多く受診されますが、治療期間を短縮するカギは患者さんの生活習慣の改善にあることを実感しています。適切な手袋使用と保湿の継続により、多くの方が予想より早期に改善されています。」
💡 再発を防ぐための予防策
主婦湿疹は再発しやすい疾患です。せっかく治療して改善しても、再び同じ生活習慣に戻れば再発してしまいます。長期的な予防策を講じることが、治療の最終的な成功につながります。
📝 日常生活での予防習慣
症状が改善した後も、日常生活での予防習慣を継続することが重要です。特に保湿は、症状がなくなっても毎日続けるべきです。
- 📌 水仕事の際の手袋使用を継続
- 📌 低刺激性石鹸でぬるま湯での優しい手洗い
- 📌 手洗い後の保湿を忘れずに実施
- 📌 症状がなくても毎日の保湿を継続
一度バリア機能が低下した皮膚は、再び刺激を受けると簡単に症状が再燃します。
❄️ 季節ごとのケア
主婦湿疹は季節によって症状が変化することがあります。季節ごとの適切なケアを心がけましょう。
🔸 冬のケア:室内の加湿を心がけ、保湿剤の使用頻度を増やしましょう。お湯を使う機会が増えますが、熱いお湯は皮脂を過度に洗い流すため、できるだけぬるま湯を使用するようにします。
🔸 夏のケア:汗によるかぶれに注意が必要です。ゴム手袋の中は蒸れやすいため、こまめに手袋を外して汗を拭き取るようにしましょう。また、汗をかいた後はシャワーで洗い流し、清潔を保ちます。
冬場の皮膚乾燥対策については、こちらの記事「冬の水分補給の適切な量とは?寒い季節に必要な水分摂取のポイントを解説」でも詳しく解説しています。
😌 ストレス管理
ストレスは皮膚の免疫機能に影響を与え、主婦湿疹を悪化させることがあります。適度な運動、十分な睡眠、リラックスできる時間を確保することで、ストレスを管理しましょう。
- 📌 適度な運動を心がける
- 📌 十分な睡眠時間を確保する
- 📌 リラックスできる時間を作る
- 📌 見た目や症状による精神的負担を医師に相談する
また、主婦湿疹自体がストレスの原因になることもあります。見た目が気になって人前で手を出すのが恥ずかしい、かゆみでイライラするなど、精神的な負担を感じている場合は、医師に相談しましょう。
🏥 定期的な受診の重要性
症状が改善した後も、定期的に皮膚科を受診することをお勧めします。症状が軽いうちに対処することで、重症化や長期化を防ぐことができます。
特に、アトピー性皮膚炎の既往がある方や、職業的に手を使う仕事をしている方は、定期的なフォローアップが重要です。医師と相談しながら、長期的な管理計画を立てましょう。
❓ よくある質問
主婦湿疹は適切な治療と生活習慣の改善により、多くの場合完全に治すことができます。ただし、原因となる刺激を避け続けることが重要です。仕事などで刺激を完全に避けられない場合は、症状をコントロールしながら付き合っていくことになります。再発しやすい疾患のため、症状が改善した後も予防的なケアを継続することが大切です。
ステロイド外用薬の長期使用には注意が必要です。手の皮膚は比較的ステロイドの副作用が出にくい部位ですが、長期間の使用により皮膚が薄くなったり、毛細血管が目立つようになったりすることがあります。医師の指示に従い、症状が改善したら徐々に使用頻度を減らしていくことが一般的です。自己判断で急にやめると症状が悪化することがあるため、必ず医師と相談しながら使用してください。
軽症の主婦湿疹であれば、市販の保湿剤やステロイド外用薬で改善することがあります。しかし、市販のステロイド外用薬は効果が弱いものが多く、手湿疹には十分な効果が得られないことがあります。また、自己判断での治療は診断を誤るリスクがあります。市販薬を1〜2週間使用しても改善しない場合は、必ず皮膚科を受診してください。
主婦湿疹は感染症ではないため、人にうつることはありません。安心して日常生活を送ってください。ただし、手湿疹と似た症状を示す手白癬(手の水虫)は、真菌による感染症のため他人にうつる可能性があります。症状が長引く場合は、皮膚科で正確な診断を受けることをお勧めします。
妊娠中や授乳中でも主婦湿疹の治療は可能です。保湿剤は問題なく使用できます。ステロイド外用薬も、手に塗布する程度であれば、赤ちゃんへの影響はほとんどないとされています。ただし、妊娠中や授乳中であることを必ず医師に伝え、適切な薬を処方してもらいましょう。内服薬については、より慎重な判断が必要になります。
📚 参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務