「フルロナ」という言葉を聞いたことがありますか。フルロナとは、インフルエンザ(Flu)と新型コロナウイルス感染症(Corona)に同時に感染した状態を指す造語です。2022年頃から世界的に報告されるようになり、日本でも感染例が確認されています。インフルエンザとコロナウイルスはどちらも呼吸器感染症であり、症状が似ている部分もあれば異なる部分もあります。同時感染した場合、単独感染よりも症状が重くなるのではないかという懸念もあり、多くの方が不安を感じていることでしょう。本記事では、フルロナの症状の特徴、単独感染との違い、重症化リスク、そして感染した場合の対処法や予防方法について、最新の医学的知見をもとに詳しく解説します。
📊 【2024-2025シーズン】今シーズンのフルロナの特徴
2024-2025年の冬季シーズンでは、インフルエンザA型(H1N1、H3N2)と新型コロナウイルスのJN.1系統(KP.2、KP.3など)の同時流行が確認されています。厚生労働省の最新データによると、2024年12月以降、全国の医療機関でフルロナの症例報告が増加傾向にあります。
今シーズンの特徴として、オミクロン株の進化系統では上気道症状(のどの痛み、鼻水)が顕著である一方、インフルエンザA型では従来通りの急激な発熱と全身症状が見られています。このため、フルロナでは症状の組み合わせがより複雑化し、診断に注意が必要となっています。
目次
- フルロナとは何か
- フルロナの主な症状
- インフルエンザ単独感染の症状との比較
- コロナ単独感染の症状との比較
- フルロナの重症化リスク
- フルロナに感染した場合の対処法
- フルロナの検査と診断方法
- フルロナの治療法
- フルロナの予防方法
- 特に注意が必要な人
- フルロナに関するよくある質問
この記事のポイント
フルロナはインフルエンザと新型コロナの同時感染で、単独感染より症状が重く長引く傾向がある。両ワクチン接種と早期受診が重症化予防の鍵となる。
🦠 フルロナとは何か
フルロナ(Flurona)とは、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に同時に感染している状態を指します。この言葉は、インフルエンザの英語名「Flu」と、コロナウイルスの「Corona」を組み合わせた造語です。
フルロナが初めて報告されたのは2021年末のイスラエルでした。その後、世界各国で同時感染の事例が報告されるようになり、日本でも2022年以降、複数の症例が確認されています。特に冬季はインフルエンザとコロナウイルスの両方が流行しやすい時期であるため、同時感染のリスクが高まります。
医学的には、異なるウイルスへの同時感染は「共感染(Co-infection)」と呼ばれ、決して珍しい現象ではありません。呼吸器ウイルスに関しては、過去にもインフルエンザと他の呼吸器ウイルスの同時感染は報告されてきました。しかし、新型コロナウイルスという新しい病原体との同時感染については、まだ研究途上の部分も多く、その影響について完全には解明されていません。
🔬 なぜ同時感染が起こるのか
インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスは、どちらも主に飛沫感染や接触感染によって広がります。感染経路が似ているため、同じ環境で両方のウイルスに暴露される可能性があります。特に、人混みや換気の悪い室内など、ウイルスが滞留しやすい場所では、複数のウイルスに同時に感染するリスクが高まります。
また、両方のウイルスが同じ呼吸器の細胞に感染するため、一方のウイルスに感染したからといって、もう一方への感染を防げるわけではありません。むしろ、一方のウイルス感染によって免疫系が弱まっている状態では、もう一方のウイルスにも感染しやすくなる可能性があります。
Q. フルロナとはどのような感染症ですか?
フルロナとは、インフルエンザウイルス(Flu)と新型コロナウイルス(Corona)に同時感染した状態を指す造語です。2021年末にイスラエルで初めて報告され、日本でも2022年以降に複数の症例が確認されています。冬季は両ウイルスが同時流行しやすく、同時感染リスクが特に高まります。
🩺 フルロナの主な症状
フルロナに感染した場合、インフルエンザとコロナウイルスの両方の症状が現れる可能性があります。ただし、症状の現れ方は個人差が大きく、どちらか一方の症状が強く出る場合もあれば、両方の症状が混在する場合もあります。
🌡️ 発熱
フルロナの最も一般的な症状の一つが発熱です。インフルエンザでは38度以上の高熱が急激に現れることが特徴的ですが、コロナウイルス感染でも発熱は主要な症状です。フルロナでは、両方のウイルスによる炎症反応が起こるため、発熱が長引いたり、解熱後に再び発熱したりすることがあります。
😷 咳
咳は両方の感染症で見られる症状ですが、その性質は異なることがあります。インフルエンザでは乾いた咳が多く、コロナウイルス感染では乾いた咳に加えて、進行すると痰を伴う咳になることもあります。フルロナでは、これらが混在して長期間続くことがあります。
🗣️ 咽頭痛(のどの痛み)
のどの痛みは、特にオミクロン株以降のコロナウイルス感染で顕著に見られる症状です。インフルエンザでものどの違和感や痛みが生じることがあり、フルロナでは強いのどの痛みが現れることがあります。
💪 全身倦怠感・筋肉痛・関節痛
インフルエンザの特徴的な症状として、強い全身倦怠感や筋肉痛、関節痛が挙げられます。コロナウイルス感染でもこれらの症状は見られますが、インフルエンザほど急激ではないことが多いです。フルロナでは、これらの症状が強く、長期間続く傾向があります。
🤕 頭痛
頭痛は両方の感染症で共通して見られる症状です。発熱に伴って現れることが多く、フルロナでは頭痛が強く感じられることがあります。
👃 鼻水・鼻づまり
鼻水や鼻づまりは、特にオミクロン株以降のコロナウイルス感染で多く見られるようになりました。インフルエンザでも鼻症状は現れることがあり、フルロナではこれらの症状が顕著になることがあります。
👅 味覚・嗅覚障害
味覚や嗅覚の障害は、コロナウイルス感染に特徴的な症状として知られています。インフルエンザでは通常見られない症状であるため、フルロナに感染した場合にこの症状が現れれば、コロナウイルスへの感染が疑われます。ただし、オミクロン株以降は味覚・嗅覚障害の頻度は低下しています。
🤢 消化器症状
下痢や嘔吐などの消化器症状は、両方の感染症で見られることがあります。特に小児では消化器症状が現れやすい傾向があります。フルロナでは、これらの症状が長引くことがあります。
🫁 呼吸困難
息切れや呼吸困難は、重症化のサインとして注意が必要な症状です。コロナウイルス感染では肺炎を起こしやすく、呼吸困難が現れることがあります。フルロナでは、両方のウイルスによる肺への影響が重なる可能性があり、特に注意が必要です。
🆚 インフルエンザ単独感染の症状との比較
インフルエンザ単独感染の症状を理解することで、フルロナとの違いを把握しやすくなります。インフルエンザの特徴的な症状パターンを確認しましょう。
📋 インフルエンザの典型的な症状
インフルエンザは、感染後1〜3日の潜伏期間を経て、突然の高熱(38度以上)とともに発症するのが特徴です。発熱と同時に、強い全身倦怠感、筋肉痛、関節痛、頭痛などの全身症状が現れます。これらの全身症状は、他の風邪症状よりも先に、または同時に現れることが多いです。
その後、咳、のどの痛み、鼻水などの呼吸器症状が加わります。インフルエンザの症状は通常、適切な治療を行えば1週間程度で改善します。ただし、咳は2週間程度続くこともあります。
インフルエンザの詳しい症状や対処法については、こちらの記事「インフルエンザ感染者の部屋の消毒方法|家庭でできる効果的な対策を解説」でも詳しく解説しています。
⚖️ インフルエンザとフルロナの症状の違い
フルロナでは、インフルエンザ単独感染と比較して、以下のような違いが見られることがあります:
- 症状の持続期間が長くなる傾向:インフルエンザ単独では1週間程度で改善する症状が、フルロナでは2週間以上続くことがある
- 味覚・嗅覚障害の出現:コロナウイルスへの感染を示唆する重要なサイン
- 症状の変動:一度改善傾向にあった症状が再び悪化するなど、変動しやすい傾向
Q. フルロナの症状はどんな特徴がありますか?
フルロナでは、インフルエンザ由来の急激な高熱・強い筋肉痛・関節痛と、コロナウイルス由来の咽頭痛・鼻水・味覚嗅覚障害が混在して現れます。単独感染より症状の持続期間が長く、一度改善した後に再び発熱するなど、症状が変動しやすい点が大きな特徴です。
🔄 コロナ単独感染の症状との比較
新型コロナウイルス感染症の症状も、変異株によって変化してきています。現在主流となっている変異株での症状パターンを確認しましょう。
📝 コロナウイルス感染の典型的な症状
新型コロナウイルス感染症の潜伏期間は、従来株では5日程度でしたが、オミクロン株では2〜3日程度に短縮しています。症状は、発熱、咳、のどの痛み、鼻水、倦怠感などが一般的です。
オミクロン株以降は、上気道症状(のどの痛み、鼻水など)が目立つようになり、従来株で特徴的だった味覚・嗅覚障害の頻度は低下しています。ただし、一部の患者では依然として味覚・嗅覚障害が見られます。
症状の経過は個人差が大きく、軽症で済む人がいる一方で、発症から1週間程度経過した後に急激に悪化するケースもあります。特に肺炎を起こした場合は、呼吸困難や酸素飽和度の低下が見られます。
🔍 コロナウイルス感染とフルロナの症状の違い
フルロナでは、コロナウイルス単独感染と比較して、以下の特徴があります:
- 全身症状がより強く現れる傾向:筋肉痛、関節痛、倦怠感がより強い
- 発熱パターンの違い:インフルエンザの影響で急激な高熱が見られることがある
- 症状の持続期間の延長:コロナウイルス単独感染の10日前後より長期間症状が続く
⚠️ フルロナの重症化リスク
フルロナに感染した場合、単独感染と比較して重症化リスクが高まるのかどうかは、多くの人が気になる点でしょう。現時点での研究結果をもとに、重症化リスクについて解説します。
🔬 研究から分かっていること
イギリスで行われた大規模研究では、インフルエンザとコロナウイルスの同時感染者は、コロナウイルス単独感染者と比較して、死亡リスクが約2.4倍高く、人工呼吸器が必要となるリスクが約4倍高いという結果が報告されています。
ただし、この研究は主にデルタ株が流行していた時期のデータに基づいており、オミクロン株が主流となった現在では、状況が異なる可能性があります。オミクロン株は従来株と比較して重症化率が低いとされていますが、同時感染の影響については、まだ十分なデータが蓄積されていません。
🧬 重症化のメカニズム
フルロナで重症化リスクが高まる可能性がある理由として、いくつかのメカニズムが考えられています:
- 肺へのダメージの重複・増強:両方のウイルスが呼吸器系の細胞に感染
- 免疫系への過剰な負担:サイトカインストーム(免疫の暴走)のリスク増加
- 体力消耗による回復の遅れ:一方のウイルス感染で体力が消耗した状態での感染
🎯 重症化しやすい人の特徴
フルロナに限らず、重症化しやすい人の特徴:
- 65歳以上の高齢者
- 基礎疾患(糖尿病、心臓病、慢性呼吸器疾患、慢性腎臓病など)のある人
- 免疫機能が低下している人
- 妊婦
- 肥満の人
これらのハイリスク群に該当する人は、フルロナに感染した場合、より注意深い経過観察と、必要に応じた早期の医療介入が重要です。
Q. フルロナの重症化リスクはどのくらいですか?
イギリスの大規模研究によると、インフルエンザとコロナウイルスの同時感染者はコロナ単独感染者と比べ、死亡リスクが約2.4倍、人工呼吸器が必要となるリスクが約4倍高いと報告されています。特に65歳以上の高齢者・基礎疾患のある方・妊婦はハイリスク群として早期受診が推奨されます。
🏥 フルロナに感染した場合の対処法
フルロナに感染した場合、または感染が疑われる場合の対処法について解説します。適切な対応を取ることで、重症化を防ぎ、周囲への感染拡大を予防することができます。
📞 医療機関への相談
発熱や咳などの症状が現れた場合は、まずかかりつけ医に電話で相談するか、地域の発熱外来を受診することを検討してください。受診前に電話で症状を伝え、受診方法の指示を仰ぐことが重要です。
特に、以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関に連絡してください:
- 呼吸困難や息切れがある
- 胸の痛みが続く
- 唇や顔色が紫色になっている
- 意識がもうろうとしている
- 水分が取れず脱水症状がある
発熱時の受診の目安については、こちらの記事「風邪で熱が何度から病院に行くべき?受診の目安と対処法を医師が解説」でも詳しく解説しています。
🏠 自宅での療養
軽症の場合は、自宅での療養が基本となります。十分な休息を取り、水分をこまめに摂取することが大切です。発熱や頭痛、のどの痛みに対しては、市販の解熱鎮痛剤を使用することができます。ただし、使用にあたっては用法用量を守り、不安がある場合は医師や薬剤師に相談してください。
部屋の換気をこまめに行い、同居家族への感染を防ぐため、できるだけ部屋を分けて過ごすようにしましょう。共用部分(トイレ、洗面所など)を使用した後は、消毒することも有効です。
📊 症状の経過観察
フルロナでは、症状の経過が変動しやすいため、自身の状態を注意深く観察することが重要です。体温、酸素飽和度(パルスオキシメーターがあれば)、症状の変化などを記録しておくと、医療機関を受診する際に役立ちます。
特に発症から1週間前後は、急激に症状が悪化する可能性がある時期とされています。一度熱が下がった後に再び発熱した場合や、咳や呼吸困難が悪化した場合は、すぐに医療機関に相談してください。
🚫 感染拡大防止
フルロナは、インフルエンザとコロナウイルスの両方を他者に感染させる可能性があります。症状がある間は、外出を控え、他者との接触を最小限にすることが重要です。症状が改善しても、一定期間は感染力が残っている可能性があるため、マスクの着用や手洗いの徹底を続けてください。
🔬 フルロナの検査と診断方法
フルロナを正確に診断するためには、インフルエンザとコロナウイルスの両方の検査を受ける必要があります。現在利用可能な検査方法について解説します。
🧪 同時検査キット
現在、医療機関では、インフルエンザとコロナウイルスを同時に検査できるキットが広く使用されています。鼻咽頭ぬぐい液を採取し、約15〜30分で両方の感染の有無を調べることができます。この同時検査により、フルロナの診断が効率的に行えるようになりました。
🧬 PCR検査
PCR検査は、ウイルスの遺伝子を検出する方法で、最も精度の高い検査とされています。インフルエンザとコロナウイルスの両方に対するPCR検査を行うことで、確実な診断が可能です。ただし、結果が出るまでに数時間から1日程度かかることがあります。
🔍 抗原検査
抗原検査は、ウイルスのタンパク質を検出する方法で、迅速に結果が得られるメリットがあります。医療機関で使用される検査キットに加え、市販の検査キットも入手可能です。ただし、PCR検査と比較して感度が低いため、陰性でも感染を完全に否定できない場合があります。
⏰ 検査を受けるタイミング
検査の感度は、発症からの時間によって異なります。発熱などの症状が現れてから12時間以上経過した後に検査を受けることで、より正確な結果が得られます。症状が出てすぐに検査を受けると、ウイルス量が少なく陰性となることがあるため注意が必要です。
Q. フルロナの予防に最も効果的な方法は何ですか?
フルロナの予防には、インフルエンザワクチンと新型コロナウイルスワクチンの両方を接種することが最も効果的です。両ワクチンは同時接種が可能で安全性も確認されています。加えて、石けんによる20秒以上の手洗い・室内の換気・人混みでのマスク着用・十分な睡眠とバランスのよい食事による免疫力維持も重要な対策です。
💊 フルロナの治療法
フルロナの治療は、インフルエンザとコロナウイルス感染それぞれに対する治療を組み合わせて行います。現在利用可能な治療法について解説します。
💊 インフルエンザの治療薬
インフルエンザに対しては、抗インフルエンザ薬(タミフル、イナビル、ゾフルーザなど)が使用されます。これらの薬は、発症から48時間以内に投与を開始することで、症状の持続期間を短縮し、重症化を予防する効果があります。
フルロナの場合、インフルエンザウイルスに対する治療として、これらの抗インフルエンザ薬が処方されることがあります。医師の指示に従って、用法用量を守って服用することが重要です。
🦠 コロナウイルス感染の治療薬
新型コロナウイルス感染症に対しては、重症化リスクのある患者を中心に、抗ウイルス薬(パキロビッド、ラゲブリオ、ゾコーバなど)が使用されることがあります。これらの薬も、発症早期に投与することで効果を発揮します。
フルロナの場合、両方のウイルスに対する治療薬を併用することがありますが、薬の相互作用などを考慮して、医師が適切な治療法を判断します。
🩹 対症療法
抗ウイルス薬に加えて、症状を和らげるための対症療法も重要です:
- 発熱や頭痛、のどの痛み:解熱鎮痛剤
- 咳:鎮咳薬
- 鼻水:抗ヒスタミン薬
これらの薬は、医療機関で処方されるほか、市販薬としても入手可能です。ただし、持病のある方や他の薬を服用中の方は、薬の選択にあたって医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
🏥 重症例の治療
重症化した場合は、入院治療が必要になることがあります。酸素投与、ステロイド薬の投与、抗凝固療法、場合によっては人工呼吸器の使用などが行われます。重症化を防ぐためにも、症状の悪化を感じたら早めに医療機関を受診することが重要です。
🛡️ フルロナの予防方法
フルロナを予防するためには、インフルエンザとコロナウイルスの両方に対する対策が必要です。効果的な予防方法について解説します。
💉 ワクチン接種
最も効果的な予防法は、インフルエンザワクチンと新型コロナウイルスワクチンの両方を接種することです。両方のワクチンは同時接種も可能であり、安全性についても確認されています。
インフルエンザワクチンは毎年接種が推奨されており、流行シーズン(12月〜3月頃)の前に接種することが効果的です。新型コロナウイルスワクチンについても、定期的な追加接種が推奨されています。
ワクチンは感染を完全に防ぐものではありませんが、感染した場合の重症化予防に効果があります。特に重症化リスクの高い方は、両方のワクチン接種を積極的に検討してください。
🧼 基本的な感染対策
日常的な感染対策も重要です:
- 手洗い・手指消毒
- 換気の徹底
- 人混みでのマスク着用
- 咳エチケット
特に、手洗いは最も基本的かつ効果的な予防法です。外出先から帰宅した時、食事の前、トイレの後などに、石けんで20秒以上かけて丁寧に手を洗いましょう。
冬の水分補給についても、こちらの記事「冬の水分補給の適切な量とは?寒い季節に必要な水分摂取のポイントを解説」で詳しく解説していますので、併せてご参照ください。
💪 免疫力の維持
免疫力を高く維持することも、感染予防や重症化予防に役立ちます:
- 十分な睡眠
- バランスの良い食事
- 適度な運動
- ストレスの管理
特に冬季は、寒さや乾燥によって体調を崩しやすい時期です。暖房による室内の乾燥対策として、加湿器の使用や水分摂取を心がけることも有効です。
🤒 体調不良時の対応
体調が悪い時は、無理をせず休息を取ることが重要です。軽い症状でも、出勤や外出を控えることで、周囲への感染拡大を防ぐとともに、自身の回復を早めることができます。
⚠️ 特に注意が必要な人
フルロナに感染した場合に、特に注意が必要な人々について解説します。該当する方は、より積極的な予防策と、感染時の早期受診を心がけてください。
👴 高齢者
65歳以上の高齢者は、インフルエンザとコロナウイルス感染の両方で重症化リスクが高いとされています。加齢に伴う免疫機能の低下により、感染症と闘う力が弱まっているためです。フルロナでは、さらにリスクが高まる可能性があります。
高齢者は、ワクチン接種を積極的に行うとともに、感染が疑われる場合は早めに医療機関を受診することが重要です。
高齢者の冬の健康管理については、こちらの記事「高齢者の冬の脱水症状|原因・症状・予防法を医師が詳しく解説」でも詳しく解説しています。
🏥 基礎疾患のある人
以下の基礎疾患がある人は、感染症の重症化リスクが高くなります:
- 糖尿病
- 心臓病
- 慢性呼吸器疾患(喘息、COPDなど)
- 慢性腎臓病
- 肝臓病
これらの疾患は免疫機能や臓器の予備能力に影響を与えるため、感染時に体が対応しきれなくなる可能性があります。基礎疾患の管理をしっかり行いながら、感染予防に努めることが大切です。
🛡️ 免疫機能が低下している人
以下の状況にある人は、免疫機能が低下しており特に注意が必要です:
- がん治療中の方
- 臓器移植後で免疫抑制剤を使用している方
- HIV感染者
- 先天性免疫不全症の方
フルロナに感染した場合、症状が長引いたり、重症化したりするリスクが高くなります。
🤱 妊婦
妊娠中は免疫系の変化により、感染症に対する感受性が高まることがあります。インフルエンザとコロナウイルス感染の両方で、妊婦は重症化リスクが高いとされています。また、感染が胎児に影響を与える可能性も考慮する必要があります。
妊婦のインフルエンザワクチンと新型コロナウイルスワクチンの接種は推奨されています。接種にあたっては、産婦人科医に相談することをお勧めします。
👶 小児
小児、特に乳幼児は、インフルエンザによる重症化(インフルエンザ脳症など)のリスクがあります。フルロナに感染した場合の小児への影響については、まだ十分なデータがありませんが、注意深い経過観察が必要です。
小児の場合、症状を正確に訴えることが難しいため、保護者が状態の変化に注意を払うことが重要です。以下の症状があれば、早めに医療機関を受診してください:
- 元気がない
- 食欲がない
- 機嫌が悪い
- 呼吸が苦しそう
子どもの発熱時の対応については、こちらの記事「子供の発熱で夜間に慌てないための対処法と受診目安を医師が解説」でも詳しく解説しています。
⚖️ 肥満の人
肥満(BMI30以上)は、インフルエンザとコロナウイルス感染の両方で重症化のリスク因子とされています。肥満は慢性的な炎症状態を引き起こし、免疫機能に影響を与えることが知られています。また、肥満に伴う呼吸機能の低下も、重症化リスクを高める要因となります。

❓ フルロナに関するよくある質問
研究によると、フルロナは単独感染と比較して重症化リスクが高まる可能性が示されています。ただし、これは主にデルタ株流行時のデータであり、現在のオミクロン株での影響については更なる研究が必要です。重症化リスクは個人の年齢や基礎疾患の有無によっても大きく異なります。症状が強い場合や長引く場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。
症状だけでフルロナかどうかを自己判断することは困難です。インフルエンザとコロナウイルス感染の症状は似ている部分が多く、味覚・嗅覚障害などコロナウイルス特有の症状も、現在の変異株では頻度が低下しています。正確な診断には、医療機関でインフルエンザとコロナウイルスの両方を検査できる同時検査キットやPCR検査を受ける必要があります。
フルロナに対しては、インフルエンザ治療薬(タミフル、イナビルなど)とコロナウイルス治療薬(パキロビッド、ラゲブリオなど)を組み合わせて使用することがあります。これらの抗ウイルス薬は発症早期に使用することで効果を発揮します。薬の選択は医師が患者さんの状態や重症化リスクを考慮して判断しますので、症状がある場合は早めに医療機関を受診してください。
フルロナの予防には、インフルエンザワクチンと新型コロナウイルスワクチンの両方を接種することが最も効果的です。両ワクチンは同時接種が可能です。加えて、手洗いの徹底、換気、人混みでのマスク着用、十分な睡眠とバランスの良い食事など、基本的な感染対策と免疫力の維持を心がけることが重要です。
フルロナの療養期間は個人差がありますが、単独感染よりも長くなる傾向があります。インフルエンザ単独では約1週間、コロナウイルス単独では約10日程度で軽快することが多いですが、フルロナでは2週間以上症状が続くことがあります。発熱が治まり、症状が改善しても、感染力が残っている可能性があるため、医師の指示に従って療養を続けてください。
小児のフルロナでは、インフルエンザ脳症のリスクに特に注意が必要です。けいれん、意識障害、異常行動などが見られた場合は、すぐに医療機関を受診してください。また、小児は症状を正確に訴えることが難しいため、元気がない、食欲がない、機嫌が悪い、呼吸が苦しそうなどの変化に保護者が注意を払うことが重要です。水分摂取を促し、脱水に注意してください。
2024-2025シーズンでは、インフルエンザA型とコロナウイルスJN.1系統の同時流行により、症状の組み合わせがより複雑化しています。特に上気道症状(のどの痛み、鼻水)が顕著で、従来のインフルエンザの急激な発熱と組み合わさることで、診断が困難になるケースが増えています。症状が長引く傾向があるため、早期の医療機関受診が重要です。
理論的には可能ですが、非常に稀なケースです。ノロウイルスは主に消化器症状を引き起こし、インフルエンザ・コロナウイルスは主に呼吸器症状を引き起こすため、症状の区別は比較的容易です。ただし、フルロナでも消化器症状が現れることがあるため、複数の症状が同時に現れた場合は医療機関での詳しい検査が必要です。
参考文献
- 厚生労働省 感染症情報
- 国立感染症研究所
- 厚生労働省 インフルエンザ(総合ページ)
- 厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
- 日本感染症学会
- 国立感染症研究所 インフルエンザ流行レベルマップ 2024-2025シーズン
- 厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の発生状況(2025年1月)
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
当院では2024年12月以降、フルロナと診断される患者さんが増加しています。特に印象的なのは、症状の持続期間が長く、一度改善したと思われた症状が再び悪化するケースが多いことです。患者さんからは『いつもの風邪と違って、なかなか治らない』『熱が下がったのにまた上がった』といった声をよく聞きます。早期の適切な診断と治療が重要であり、症状が長引く場合は躊躇せずに受診していただきたいと思います。