「最近なんとなく体がだるい」「食後に皮膚がかゆくなる」「花粉の季節になると目や鼻がつらい」——そんな症状が続いているとき、「アレルギーかもしれない」と感じて検査を受けたいと思う方は多いでしょう。しかし、いざ調べてみると「アレルギー検査ってどこで受けられるの?」「何科に行けばいいの?」と迷ってしまう方も少なくありません。アレルギー検査は複数の診療科や医療機関で受けることができますが、症状や目的によって適切な受診先は異なります。この記事では、アレルギー検査を受けられる場所の種類、それぞれの特徴、検査の内容や費用の目安、受診前に準備しておくべきことまで、幅広くわかりやすく解説します。自分に合った受診先を見つけるための参考にしてください。
目次
- アレルギーとはどんな状態?まず基本を知ろう
- アレルギー検査はどこで受けられる?主な受診先一覧
- 症状別・目的別に見る適切な受診先の選び方
- アレルギー検査の種類と特徴
- アレルギー検査の費用の目安
- 検査当日の流れと準備しておくこと
- 検査結果の見方と次のステップ
- 子どものアレルギー検査について
- よくある疑問:市販の検査キットや健康診断でのアレルギー検査について
- まとめ
この記事のポイント
アレルギー検査は症状に応じて耳鼻科・皮膚科・眼科・内科・小児科などで受けられる。鼻症状は耳鼻科、皮膚症状は皮膚科、迷う場合はまず内科が目安。検査種別は血液検査・皮膚テスト・食物負荷試験などがあり、保険適用で費用を抑えられる。
🎯 1. アレルギーとはどんな状態?まず基本を知ろう
アレルギーとは、本来であれば無害な物質(アレルゲン)に対して、免疫システムが過剰に反応してしまうことで引き起こされる状態です。アレルゲンにはさまざまなものがあり、花粉・ダニ・ハウスダスト・食べ物・動物の毛・金属・薬など、日常生活のあらゆるところに存在しています。
アレルギーが引き起こす症状も多岐にわたります。皮膚のかゆみや湿疹、くしゃみや鼻水、目のかゆみ・充血、せきや喘鳴(ぜんめい)、腹痛や下痢、場合によっては重篤なアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。これらの症状は日常生活の質を著しく低下させることがあるため、早めに原因を特定して適切な対処をとることが大切です。
アレルギーは遺伝的な要因や環境要因が複雑に絡み合って発症します。近年では日本人のアレルギー患者数が増加しており、花粉症に悩む人口は全体の約4割に達するとも言われています。アレルギー体質は一度発症すると完全に治すことが難しいケースもありますが、適切な治療や日常生活での対策によって症状を大幅に軽減することが可能です。そのためにも、まず自分が何に対してアレルギーを持っているかを知ることが重要であり、そのための第一歩がアレルギー検査です。
Q. アレルギー検査はどの診療科を受診すればよいですか?
症状の出ている部位を基準に選ぶと判断しやすくなります。鼻水・くしゃみなどの鼻症状は耳鼻科、皮膚のかゆみや湿疹は皮膚科、目のかゆみ・充血は眼科が適切です。「どの科に行けばよいかわからない」という場合は、まず内科やかかりつけ医への相談が最初の目安となります。
📋 2. アレルギー検査はどこで受けられる?主な受診先一覧
アレルギー検査は特定の専門病院だけでなく、さまざまな医療機関で受けることができます。それぞれの特徴を把握した上で、自分の症状や状況に合った受診先を選ぶようにしましょう。
🦠 内科・総合内科クリニック
「どの科に行けばいいかわからない」という方にとって、内科やかかりつけの総合内科クリニックは最初の相談先として非常に使いやすい選択肢です。血液検査によるアレルギー検査(特異的IgE抗体検査など)を行っているクリニックが多く、幅広いアレルゲンを一度に調べることができます。かかりつけ医がいる場合はまずそこで相談するのがスムーズです。紹介状をもらって専門科に移ることも可能です。
👴 耳鼻咽喉科(耳鼻科)
花粉症や通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダスト・ダニアレルギーなど)によって鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの症状が出ている場合、耳鼻科を受診するのが一般的です。鼻の症状を専門とする診療科であるため、アレルギー性鼻炎の診断・治療に特化した対応が期待できます。アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法など)に対応しているクリニックも多く、根治を目指した治療を検討している方にも向いています。
🔸 皮膚科
アトピー性皮膚炎・じんましん・接触性皮膚炎(金属アレルギーなど)といった皮膚のトラブルが主な症状の場合は、皮膚科が適切な受診先です。皮膚科ではパッチテスト(貼付試験)などの皮膚を使ったアレルギー検査を実施していることが多く、接触アレルゲンの特定に優れています。血液検査と組み合わせた総合的な検査を行っているクリニックも増えています。
💧 眼科
目のかゆみ・充血・涙が止まらないといった目の症状が強い場合は、眼科でアレルギー性結膜炎の検査を受けることができます。眼科では目の症状に特化した診察が行われるため、適切な点眼薬の処方や治療を受けやすいという利点があります。
✨ 小児科
乳幼児や子どものアレルギー検査は小児科を受診するのが基本です。食物アレルギーやアトピー性皮膚炎など、子どもに多いアレルギー疾患に対応した検査や治療を受けることができます。子どもの体はまだ発達途上であるため、大人とは異なるアプローチが必要な場合もあり、小児科での受診が安心です。
📌 アレルギー科・アレルギー専門外来
大学病院や総合病院には「アレルギー科」や「アレルギー専門外来」が設置されているところがあります。複数のアレルギー症状が重なっている場合や、通常の治療でなかなか改善しない難治例、アナフィラキシーを起こしたことがある場合など、より専門的な検査・治療が必要なケースでは、専門外来の受診を検討するとよいでしょう。ただし、完全予約制だったり、初診は紹介状が必要だったりするケースも多いため、事前に確認が必要です。
▶️ クリニック(美容・健康系)
近年では、自由診療(保険外診療)として幅広いアレルゲンを調べるアレルギー検査を提供するクリニックも増えています。保険診療では調べられないアレルゲンの種類を追加できたり、オンラインで申し込みができたりする場合もあります。費用は保険診療より高くなりますが、短期間で多数の項目を一度に調べたい方には選択肢のひとつとなります。
💊 3. 症状別・目的別に見る適切な受診先の選び方
どの医療機関を受診すればよいかは、症状の種類や受診の目的によって変わります。以下に、よくあるケース別の目安をまとめます。
🔹 鼻水・くしゃみ・鼻づまりが主な症状の場合
花粉症やアレルギー性鼻炎が疑われる場合は、耳鼻科が第一選択です。鼻の内部の状態を視診・内視鏡で確認しながら、血液検査によるアレルゲン特定まで一括して行ってもらえます。スギ・ヒノキ・ハウスダストなど特定のアレルゲンに対する舌下免疫療法を希望する場合も耳鼻科が窓口になります。
📍 皮膚のかゆみ・湿疹・じんましんが主な症状の場合
皮膚症状が中心の場合は皮膚科が適切です。アトピー性皮膚炎、じんましん、金属アレルギーなど皮膚に関連したアレルギー疾患を専門的に診察・検査してもらえます。症状の重さや範囲によっては、皮膚科で血液検査と皮膚テストを組み合わせて原因を特定します。
💫 食後に症状が出る・食物アレルギーが疑われる場合
食物アレルギーが疑われる場合は、内科・小児科(子どもの場合)・アレルギー専門外来が選択肢となります。食物アレルギーは血液検査でアレルゲンを調べるだけでなく、実際に食品を摂取して反応を見る「食物負荷試験」が診断の確定に必要なケースもあり、専門性の高い医療機関での受診が推奨されます。
🦠 目のかゆみ・充血が主な症状の場合
アレルギー性結膜炎が疑われる目の症状が主体の場合は、眼科への受診が適しています。眼科では目のアレルギー検査と合わせて適切な点眼薬を処方してもらえます。なお、鼻や皮膚の症状も同時にある場合は、耳鼻科や皮膚科との並行受診も検討してみてください。
👴 何に対してアレルギーがあるか広く調べたい場合
特定の症状よりも「自分のアレルギー体質を総合的に把握したい」という目的であれば、内科やアレルギー専門クリニックで血液検査を依頼するのが便利です。一度の採血で数十〜200種類以上のアレルゲンを調べられるパネル検査(MAST法・VIEW-39など)を実施しているクリニックもあります。
Q. アレルギー検査にはどんな種類がありますか?
主な検査は3種類あります。血液検査(特異的IgE抗体検査)は一度の採血で多数のアレルゲンを調べられ、子どもや高齢者でも負担が少ない方法です。皮膚テストにはプリックテストやパッチテストがあり、接触アレルゲンの特定に有効です。食物アレルギーの確定診断には食物負荷試験が用いられることもあります。
🏥 4. アレルギー検査の種類と特徴
アレルギー検査にはいくつかの種類があり、症状や疑われるアレルゲンの種類によって使い分けられます。それぞれの特徴を理解しておくと、受診の際にスムーズにやり取りができます。
🔸 血液検査(特異的IgE抗体検査)
最もよく行われるアレルギー検査が、血液を採取してアレルゲンに対するIgE抗体の量を測定する方法です。IgEとは免疫グロブリンEと呼ばれる抗体の一種で、アレルギー反応に深く関わっています。特定のアレルゲンに対するIgE抗体が多ければ多いほど、そのアレルゲンに対する感作(感受性)が高いと判断されます。
代表的な検査方法には「RAST法(ラスト法)」や「CAP法(キャップ法)」があり、これらを発展させたパネル型の検査として「MAST(マスト)法」「View-39」「アレルゲンパネル検査」などがあります。パネル型の検査では、一度の採血で39種類や100種類以上のアレルゲンを同時に調べることができるため、広範囲にアレルゲンをスクリーニングしたい場合に便利です。
血液検査のメリットは、子どもや高齢者でも比較的負担が少なく、内服薬(抗ヒスタミン薬など)を飲んでいても検査結果に大きく影響しない点です。ただし、血液中のIgE値が高くても必ずしも症状が出るわけではなく、逆に値が低くても症状が出ることがあるため、検査結果と症状を組み合わせて医師が総合的に判断することが重要です。
💧 皮膚テスト
皮膚テストはアレルゲンを直接皮膚に接触させて、反応を観察する検査方法です。主に以下の種類があります。
プリックテスト(スクラッチテスト)は、アレルゲンを含む液体を皮膚(主に前腕内側)に垂らし、針で皮膚を軽く刺してアレルゲンを浸透させる方法です。15〜20分後に皮膚の反応(膨疹の大きさ)を見て判定します。即時型アレルギー(花粉・ダニ・食物など)の診断に有効で、結果が素早く得られるという利点があります。ただし、抗ヒスタミン薬などを服用中は正確な結果が出にくいため、検査前に一定期間の休薬が必要になる場合があります。
パッチテスト(貼付試験)は、金属・化粧品・ゴム・接着剤など接触性皮膚炎(遅延型アレルギー)の原因を調べるために行われます。アレルゲンを含むパッチを背中に48時間貼り付け、除去後72〜96時間後の皮膚の反応を観察します。金属アレルギー(ニッケル・コバルト・クロムなど)の検査としてよく用いられます。
✨ 鼻誘発試験・結膜誘発試験
疑われるアレルゲンを直接鼻粘膜や結膜に接触させて反応を確認する検査です。アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の診断に用いられますが、症状が誘発されるリスクがあるため、専門医のもとで慎重に行われます。一般のクリニックではあまり実施されておらず、主に専門病院での検査となります。
📌 食物負荷試験
食物アレルギーの確定診断において重要な検査が食物負荷試験です。疑われる食品を少量から摂取し、症状の出方を観察します。血液検査でIgEが検出されていても、実際には症状が出ない「耐性獲得」の状態になっている場合もあるため、食べられる量を確認するためにも行われます。アナフィラキシーを引き起こすリスクがあるため、必ず医療機関内で医師の監視のもと実施されます。
▶️ 薬物アレルギー検査
薬に対するアレルギーが疑われる場合は、血液検査や皮膚テストに加えて、実際に薬を少量投与して反応を確認する「薬物負荷試験」が行われることもあります。これも専門的な管理が必要なため、アレルギー専門外来や入院設備のある施設での対応となります。
⚠️ 5. アレルギー検査の費用の目安
アレルギー検査の費用は、検査の種類・受診する医療機関・保険が適用されるかどうかによって大きく異なります。以下に一般的な目安を示しますが、実際の費用は医療機関によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。
🔹 保険診療の場合
症状があり医師がアレルギー検査を必要と判断した場合、健康保険が適用されます。3割負担の場合の目安として、パネル型の検査(View-39など)は検査そのものと初診・再診料を含めて3,000〜6,000円程度になることが多いです(3割負担の場合)。検査できるアレルゲンの数や種類が保険診療では制限される場合があります(1回の検査で13項目まで、年間の上限などのルールがあります)。
📍 自由診療(保険外)の場合
保険診療の制限を超えて多くのアレルゲンを一度に調べたい場合や、自由診療のクリニックでの検査の場合は、費用が全額自己負担になります。広範囲パネル検査では1万〜3万円程度、100種類以上のアレルゲンを調べる大規模パネル検査では3万〜5万円以上になるケースもあります。自由診療ではオンラインで申し込んで郵送で採血キットを受け取るサービスを提供しているところもあります。
💫 費用を抑えるポイント
費用を抑えたい場合は、まず保険診療が適用されるかかりつけ医や内科・耳鼻科・皮膚科での受診からスタートするのがおすすめです。医師が必要と判断した検査には保険が適用されるため、まず症状を相談した上で検査が処方されるかどうか確認してみましょう。また、複数の医療機関で重複して検査を受けると費用がかさむため、結果をしっかり記録しておき、転院時には前回の結果を持参するとスムーズです。
Q. アレルギー検査の費用はどのくらいかかりますか?
保険診療が適用される場合、3割負担でパネル型検査(View-39など)は初診料込みで3,000〜6,000円程度が目安です。自由診療では広範囲パネル検査で1万〜3万円程度かかることがあります。費用を抑えるには、まず保険診療が適用される内科・耳鼻科・皮膚科での受診から始めるのがおすすめです。
🔍 6. 検査当日の流れと準備しておくこと
アレルギー検査を受ける前に、いくつか知っておくと役立つポイントがあります。事前に準備しておくことで、検査がよりスムーズに進み、より正確な結果が得られます。
🦠 受診前の準備

まず、自分の症状を整理しておきましょう。「どんな症状が」「いつから」「どんな状況のときに出やすいか」「季節との関連はあるか」「何かを食べた後に出やすいか」などをメモにまとめておくと、医師への説明がしやすくなります。また、現在飲んでいる薬(市販薬・サプリメントを含む)のリストも持参してください。抗ヒスタミン薬(花粉症の薬など)は皮膚テストの結果に影響することがあるため、皮膚テストを予定している場合はかかりつけ医や検査を受けるクリニックに事前に相談し、休薬期間が必要かどうか確認しておきましょう。
健康保険証を忘れずに持参することも基本です。また、過去にアレルギー検査を受けたことがある場合は、その結果をコピーして持参すると、医師が治療方針を立てる上での参考になります。
👴 当日の流れ(血液検査の場合)
血液検査によるアレルギー検査の当日の流れは概ね以下のとおりです。まず受付・問診票の記入を行い、その後医師の診察を受けます。診察では症状の詳細を話し、医師が検査が必要かどうか、どのアレルゲンを調べるかを判断します。その後、採血室で採血を行います。採血自体は5〜10分程度で終わることがほとんどです。検査結果は即日わかる場合は少なく、多くの場合は1週間〜2週間後に再度受診して結果の説明を受けることになります。
🔸 当日の流れ(皮膚テストの場合)
プリックテストの場合は当日に結果がわかることが多いですが、パッチテストは貼付から判定まで数日かかるため、複数回の受診が必要です。皮膚テストを予定している方は、検査前にアルコール摂取を控え、テスト部位に保湿クリームなどを塗らないようにしておくと結果が正確に出やすくなります。
📝 7. 検査結果の見方と次のステップ
アレルギー検査の結果が出たら、その数値をどのように解釈すればよいのでしょうか。特異的IgE抗体検査の結果はクラス0〜6の7段階で表されることが多く、クラスが高いほどそのアレルゲンに対する感作の程度が強いことを示します。ただし、クラスが高いからといって必ず重篤な症状が出るわけではなく、クラスが低くても実際には症状が強く出る場合もあります。数値だけで自己判断せず、必ず医師に結果の説明を受けるようにしてください。
検査でアレルゲンが特定されたら、次のステップとして「アレルゲンの回避」と「治療の選択」が始まります。アレルゲンの回避とは、原因物質をできる限り生活環境から排除することです。たとえば、ダニ・ハウスダストアレルギーであれば定期的な掃除や布団の乾燥、食物アレルギーであればその食品を摂取しないようにするといった対応が基本になります。
治療の選択肢としては、症状を抑えるための薬物療法(抗ヒスタミン薬・ステロイド外用薬・点鼻薬・点眼薬など)や、アレルギーの根本的な改善を目指す免疫療法(アレルゲン免疫療法)があります。免疫療法はスギ花粉症やダニアレルギーに対して舌下免疫療法が保険適用されており、数年間にわたって継続することで症状の軽減や寛解が期待できます。治療の選択は症状の重さ・ライフスタイル・希望によって異なるため、医師と十分に相談して決めましょう。
Q. 子どものアレルギー検査はどこで受けるべきですか?
子どものアレルギー検査は小児科での受診が基本です。乳幼児には採血量が少量で済む血液検査が主体となります。症状が重い場合や複雑なケースでは小児アレルギー専門医への紹介も検討されます。食物アレルギーと診断された際の除去食の範囲は、栄養不足を防ぐためにも医師や管理栄養士と相談しながら慎重に決めることが重要です。
💡 8. 子どものアレルギー検査について
子どものアレルギーは大人と異なる点がいくつかあります。乳幼児期は食物アレルギー(卵・乳・小麦など)が多く、成長とともに改善するケースも多い一方、アトピー性皮膚炎や気管支喘息・花粉症が新たに発症することもあります。このように子どものアレルギーは年齢によって変化することを「アレルギーマーチ」と呼びます。
子どものアレルギー検査の受診先は基本的に小児科です。小児科ではアレルギー疾患を含む子どもの病気全般に対応しており、成長段階に応じた適切な診断と治療を受けることができます。アレルギー症状がひどい場合や複雑な症例の場合は、小児アレルギー専門医のいる病院を紹介してもらうと安心です。
子どもへの採血は大人よりも難しい場合があり、採血量も少量で済む検査方法が使われることがあります。また、プリックテストなどの皮膚テストは協力が難しい幼児には行いにくいことがあるため、血液検査が主体となります。子どもが食物アレルギーと診断された場合、除去食の範囲や量については医師や管理栄養士と相談しながら慎重に決定することが重要です。過度な除去は栄養不足につながることがあるため、医療機関でのサポートを受けながら進めましょう。
学校や保育園への通知・エピペン(アドレナリン自己注射薬)の取り扱いについても、医師に相談しながら対応を決めていくことが大切です。食物アレルギーを持つ子どもの保護者は、かかりつけ医・学校・給食担当者など関係者と連携して対応策を整えておくことが求められます。
✨ 9. よくある疑問:市販の検査キットや健康診断でのアレルギー検査について
アレルギー検査についてよく寄せられる疑問に答えます。
💧 市販の検査キットは信頼できる?
近年、ドラッグストアやインターネット通販などで「自宅で採血してアレルゲンを調べられる」検査キットが販売されています。指先から少量の血液を採取して検査機関に郵送し、結果をオンラインで受け取る仕組みです。手軽で費用も医療機関での検査より抑えられる場合があるため、利用する方が増えています。
ただし、市販の検査キットにはいくつかの注意点があります。まず、医療機関での検査と比べて精度が劣る場合があること。また、結果の解釈を専門医に行ってもらうわけではないため、陽性が出ても「それが本当に症状の原因なのか」「どの程度の重症度なのか」「どう対処すればよいのか」については自分では判断できません。市販の検査キットはあくまでも「スクリーニング」の目的で使い、結果に基づいて医療機関を受診するという使い方が現実的です。特に食物アレルギーの疑いがある場合は、自己判断での食品除去は避け、必ず医師の診断を受けてください。
✨ 健康診断でアレルギー検査は受けられる?
一般的な企業の定期健康診断(法定健診)にはアレルギー検査は含まれていません。ただし、オプション検査として「アレルギー検査」を追加できる健康診断サービスを提供している機関もあります。健診をきっかけにアレルギーを調べたい場合は、オプション項目の内容を確認してみるとよいでしょう。
📌 受診を避けたい場合は?
「なかなか医療機関に行く時間がない」「受診が億劫だ」という方もいるかもしれません。そのような場合でも、症状がある場合は医療機関での受診が最優先です。アレルギー症状を放置すると、重症化したり日常生活の質がさらに低下したりすることがあります。近年ではオンライン診療を実施しているクリニックも増えており、予約から診察・処方箋の発行までスマートフォンやパソコンで完結できるケースも増えています。検査が必要な場合は採血のために一度クリニックを訪れる必要がありますが、その後の結果説明や薬の処方はオンラインで済む場合もあるため、活用してみるとよいでしょう。
▶️ アレルギー検査を受けるべきタイミングは?
アレルギー検査を受けるべき明確なタイミングは、以下のような場合です。繰り返す皮膚のかゆみや湿疹がある場合、毎年特定の季節に鼻や目の症状が強く出る場合、特定の食品を食べると毎回体に異変が起きる場合、原因不明の体調不良が続いている場合、アナフィラキシーを経験したことがある場合などが挙げられます。「もしかしたらアレルギーかも」と思ったら、まず医療機関を受診して相談してみることをおすすめします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「どの科に行けばいいかわからない」とお悩みになって来院される方が非常に多く、症状に合った受診先をご案内することから診療をスタートするケースも少なくありません。アレルギーは症状が多岐にわたるため、まずはお気軽にご相談いただき、必要に応じて血液検査や専門外来へのご紹介も含めて最適な方針をご一緒に考えてまいります。「もしかしてアレルギーかも」という小さな気づきを大切にしていただき、症状が軽いうちに早めに受診されることが、より快適な日常生活への近道となります。」
📌 よくある質問
症状の出ている部位を基準に選ぶと判断しやすくなります。鼻水・くしゃみなど鼻の症状は耳鼻科、皮膚のかゆみや湿疹は皮膚科、目のかゆみ・充血は眼科が適切です。「どこに行けばよいかわからない」という場合は、まず内科やかかりつけ医に相談するのがおすすめです。当院でも症状に合った受診先のご案内を行っています。
保険診療が適用される場合、3割負担でパネル型検査(View-39など)は初診料込みで3,000〜6,000円程度が目安です。一方、自由診療では広範囲パネル検査で1万〜3万円程度かかることがあります。まずは保険診療が適用される内科や耳鼻科・皮膚科での受診から始めると費用を抑えやすくなります。
検査の種類によって異なります。血液検査(特異的IgE抗体検査)は抗ヒスタミン薬を服用中でも結果への影響は比較的少ないとされています。一方、プリックテストなど皮膚テストは抗ヒスタミン薬の影響を受けやすく、検査前に一定期間の休薬が必要になる場合があります。受診前に服用中の薬を医師に伝えるようにしましょう。
市販の検査キットは手軽に利用できますが、医療機関の検査と比べて精度が劣る場合があります。また、結果が陽性であっても「症状の原因かどうか」「重症度はどの程度か」を自己判断するのは難しく、専門医による結果の解釈が行われません。市販キットはあくまでスクリーニング目的にとどめ、結果をもとに医療機関を受診することをおすすめします。
子どものアレルギー検査は基本的に小児科での受診が適切です。乳幼児には血液検査が主体となり、採血量も少量で済む方法が用いられます。症状が重い場合や複雑なケースでは、小児アレルギー専門医への紹介も検討されます。食物アレルギーと診断された場合の除去食の範囲は、医師や管理栄養士と相談しながら慎重に決めることが重要です。
🎯 まとめ
アレルギー検査はどこで受けられるのか、という疑問に対して、内科・耳鼻科・皮膚科・眼科・小児科・アレルギー専門外来など、症状や目的に応じたさまざまな受診先があることをご紹介しました。どこに行けばよいか迷ったときは、症状が出ている部位や種類を基準に選ぶと判断しやすくなります。鼻の症状なら耳鼻科、皮膚なら皮膚科、目なら眼科、何科に行けばよいかわからない場合はまず内科という目安を覚えておくと便利です。
アレルギー検査の種類には血液検査・皮膚テスト・食物負荷試験などがあり、それぞれ特徴が異なります。検査を受ける際は事前に症状を整理し、服薬中の薬を医師に伝えることが大切です。費用は保険が適用されるかどうかで大きく変わりますが、まずは保険診療での受診を検討してみましょう。
検査結果をもとに原因アレルゲンを特定し、回避策を講じながら適切な治療を受けることで、アレルギー症状による日常生活への影響を大きく減らすことができます。「もしかしてアレルギー?」と感じる症状がある方は、ぜひ早めに医療機関を受診してご自身の体のことを詳しく知ることから始めてみてください。アレルゲンがわかれば、対策も治療も具体的に進めることができます。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – アレルギー疾患対策の基本方針や花粉症・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎などの各種アレルギー疾患に関する公式情報。受診先の選び方や検査・治療の概要の根拠として参照。
- 日本皮膚科学会 – アトピー性皮膚炎・じんましん・接触性皮膚炎(金属アレルギーなど)の診断基準やパッチテストを含む皮膚アレルギー検査に関する専門的情報。皮膚科受診および皮膚テストの解説の根拠として参照。
- PubMed – 特異的IgE抗体検査(RAST法・CAP法・パネル型検査)の精度・有用性や食物負荷試験・免疫療法に関する査読済み臨床研究論文群。各種アレルギー検査の種類・特徴・信頼性に関する記述の科学的根拠として参照。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務