「ニキビができたから皮脂を抑えるケアをしているのに、なかなか治らない」「スキンケアを頑張っているのに肌が荒れる一方」このような悩みを抱えている方は、もしかすると乾燥が原因のニキビかもしれません。ニキビというと脂性肌の方にできるイメージが強いですが、実は乾燥肌の方にもニキビはできます。そして、乾燥ニキビと脂性肌のニキビでは原因もケア方法も異なるため、見分けることが非常に重要です。本記事では、乾燥ニキビの見分け方から原因、正しいケア方法まで詳しく解説します。自分のニキビがどちらのタイプなのかを正しく判断し、適切なケアで美しい肌を目指しましょう。
📊 【2024-2025】今シーズンの乾燥ニキビの特徴
2024-2025年シーズンは、リモートワークの定着による室内環境の変化や、マスク生活の長期化による肌バリア機能の低下が影響し、乾燥ニキビに悩む方が増加しています。特に、暖房器具の長時間使用による室内乾燥や、スキンケアの見直し不足により、従来の脂性肌向けケアを続けて症状を悪化させるケースが目立っています。また、季節の変わり目における急激な気温変化も、肌のバリア機能を不安定にする要因として注目されています。
目次
- 乾燥ニキビとは?普通のニキビとの違い
- 乾燥ニキビの見分け方5つのポイント
- 乾燥ニキビができる原因とメカニズム
- 乾燥ニキビと間違えやすい肌トラブル
- 乾燥ニキビの正しいスキンケア方法
- 乾燥ニキビを予防するための生活習慣
- 乾燥ニキビで皮膚科を受診する目安
- 当院での診療傾向【医師コメント】
- よくある質問
🎯 乾燥ニキビとは?普通のニキビとの違い
ニキビは医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ、毛穴に皮脂や角質が詰まり、アクネ菌が繁殖することで炎症が起こる皮膚疾患です。一般的にニキビは思春期に皮脂分泌が活発になることで発症しやすいため、脂性肌の方に多いイメージがあります。しかし、乾燥肌の方にもニキビはできます。これが「乾燥ニキビ」と呼ばれるものです。
🦠 乾燥ニキビの特徴
乾燥ニキビは、肌の水分量が不足している状態でできるニキビです。肌が乾燥すると、身体は肌を守ろうとして皮脂を過剰に分泌します。この過剰な皮脂が毛穴に詰まり、ニキビの原因となります。また、乾燥によって肌のバリア機能が低下すると、ターンオーバー(肌の生まれ変わり)のサイクルが乱れ、古い角質が毛穴に溜まりやすくなります。
乾燥ニキビの特徴として、肌表面がカサついているにもかかわらずニキビができる点が挙げられます。また、Tゾーン以外の頬や顎、フェイスラインなど乾燥しやすい部位にできやすいという特徴もあります。
👴 脂性肌のニキビとの違い
脂性肌のニキビは、皮脂腺が活発に働くことで過剰な皮脂が分泌され、毛穴が詰まって発症します。顔全体がテカりやすく、特におでこや鼻などのTゾーンにニキビができやすいのが特徴です。毛穴が開いて目立ちやすく、黒ずみ(黒ニキビ)も発生しやすい傾向があります。
一方、乾燥ニキビは肌の水分不足が根本的な原因であり、皮脂の過剰分泌は肌を守るための防御反応として二次的に起こります。そのため、乾燥ニキビの場合は皮脂を取り除くケアだけでは改善しにくく、むしろ悪化する可能性があります。
📋 乾燥ニキビの見分け方5つのポイント
自分のニキビが乾燥ニキビなのか、脂性肌によるニキビなのかを見分けることは、適切なケアを行うために非常に重要です。以下の5つのポイントをチェックして、自分のニキビのタイプを判断しましょう。
🔸 ポイント1:洗顔後の肌の状態をチェック
洗顔後に何もつけない状態で5〜10分ほど待ち、肌の状態を観察してみてください。乾燥ニキビの方は、洗顔後に肌がつっぱる感じがあり、時間が経つと粉を吹いたようにカサつきます。一方、脂性肌の方は洗顔後しばらくするとTゾーンを中心にテカリが出てきます。
また、乾燥ニキビの方は洗顔後に肌がヒリヒリしたり、赤みが出たりすることもあります。これは肌のバリア機能が低下しているサインです。
💧 ポイント2:ニキビができる部位を確認
ニキビができる部位も重要な判断材料になります。脂性肌のニキビはおでこや鼻などのTゾーンにできやすいのに対し、乾燥ニキビは頬、口周り、顎、フェイスラインなどのUゾーンにできやすい傾向があります。これは、Uゾーンが皮脂腺が少なく乾燥しやすい部位だからです。
ニキビができる場所と原因の関係については、「ニキビの場所には意味がある?部位別に見る原因と正しい対策を皮膚科医が解説」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
✨ ポイント3:肌全体のテカリ具合を観察
日中の肌の状態も確認しましょう。脂性肌の方は午前中から顔全体がテカリやすく、あぶらとり紙を使うとしっかり皮脂が取れます。メイクも崩れやすく、ファンデーションが浮いてしまうことが多いです。
乾燥ニキビの方は、Tゾーンだけテカってほかの部位はカサついている「インナードライ」の状態であることが多いです。また、肌がごわついたり、メイクのノリが悪かったりします。午後になると肌がくすんで見えることもあります。
📌 ポイント4:季節による肌の変化
季節によってニキビの状態が変化するかどうかも見分けるポイントになります。乾燥ニキビは秋から冬にかけての乾燥する季節に悪化しやすい傾向があります。また、エアコンによる乾燥が続く夏場も注意が必要です。
脂性肌のニキビは、気温や湿度が高くなる夏場に悪化しやすく、皮脂分泌が落ち着く冬場は比較的症状が軽くなることが多いです。
乾燥肌と湿疹の違いについては、「乾燥と湿疹の見分け方|症状の違いと正しいスキンケア・治療法を解説」で詳しく解説しています。
💫 ▶️ ポイント5:ニキビの見た目と状態
ニキビそのものの見た目にも違いがあります。乾燥ニキビは小さくて白いポツポツとしたものが多く、肌表面がザラザラしていることが特徴です。炎症を起こしても赤みが比較的軽度なことが多いです。
脂性肌のニキビは、毛穴が詰まって白くなった白ニキビや、皮脂が酸化して黒くなった黒ニキビ、炎症を起こした赤ニキビなど、さまざまな段階のニキビが混在していることが多いです。また、ニキビのサイズが大きくなりやすく、膿を持った黄ニキビに発展することもあります。
💊 乾燥ニキビができる原因とメカニズム
乾燥ニキビがなぜできるのか、そのメカニズムを理解することで、より効果的なケアができるようになります。乾燥ニキビの主な原因について詳しく見ていきましょう。
🔹 肌のバリア機能の低下
健康な肌は、皮脂膜と角質層が外部刺激から肌を守るバリア機能を果たしています。しかし、肌が乾燥するとこのバリア機能が低下します。バリア機能が低下した肌は外部刺激に敏感になり、ちょっとした刺激でも炎症を起こしやすくなります。
また、バリア機能が低下すると肌の水分が蒸発しやすくなり、さらに乾燥が進むという悪循環に陥ります。この状態で毛穴に角質や皮脂が詰まると、炎症が起こりやすくニキビになってしまいます。
📍 過剰な皮脂分泌の防御反応
肌が乾燥すると、身体は肌を守ろうとして皮脂を過剰に分泌します。これは肌の乾燥を防ぐための防御反応ですが、この過剰な皮脂が毛穴に詰まることでニキビの原因となります。
特に、洗顔のしすぎや強い洗浄力の洗顔料を使用している場合、必要な皮脂まで取り除いてしまい、かえって皮脂の過剰分泌を招くことがあります。皮脂を取りすぎることで肌が乾燥し、その乾燥を補うためにさらに皮脂が分泌されるという悪循環が生まれます。
💫 ターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバーとは、古い角質が剥がれ落ちて新しい細胞に生まれ変わるサイクルのことで、通常28日周期で行われます。しかし、乾燥によって肌の代謝機能が低下すると、このターンオーバーのサイクルが乱れます。
ターンオーバーが遅くなると、古い角質が肌表面に溜まりやすくなり、毛穴を塞いでしまいます。また、ターンオーバーが速くなりすぎると、未熟な角質細胞が表面に出てきてしまい、バリア機能が十分に働かなくなります。どちらの場合もニキビができやすい肌環境になってしまいます。
🦠 間違ったスキンケア
ニキビができると「皮脂を取り除かなければ」と考えて、洗顔回数を増やしたり、皮脂を抑えるケアを強化したりする方がいます。しかし、乾燥ニキビの場合、このようなケアは逆効果です。
皮脂を取りすぎると肌がさらに乾燥し、防御反応として皮脂分泌が増えてしまいます。また、アルコールが多く含まれる化粧水や、油分を徹底的に避けるスキンケアも乾燥を悪化させる原因となります。
👴 環境要因による乾燥
外部環境も乾燥ニキビの原因となります。秋から冬にかけての空気の乾燥はもちろん、夏場のエアコンによる乾燥も肌に大きな影響を与えます。オフィスなどの空調が効いた環境で長時間過ごす方は、一年を通じて肌が乾燥しやすい状態にあります。
また、紫外線も肌を乾燥させる原因のひとつです。紫外線を浴びると肌の水分が奪われ、バリア機能が低下します。日焼け止めを塗らずに外出することが多い方は、紫外線による乾燥が蓄積している可能性があります。
乾燥による肌トラブルについては、「乾燥肌の粉吹き対策完全ガイド|原因から予防・改善方法まで徹底解説」も参考にしてください。
🏥 乾燥ニキビと間違えやすい肌トラブル
乾燥した肌にできるブツブツやポツポツは、すべてがニキビとは限りません。乾燥ニキビと間違えやすい肌トラブルについて知っておきましょう。
🔸 毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
毛孔性苔癬は、毛穴に角質が溜まってザラザラとした小さなブツブツができる皮膚疾患です。二の腕や太もも、頬などにできやすく、鳥肌のような見た目になります。乾燥する季節に悪化しやすいため、乾燥ニキビと間違えやすいですが、毛孔性苔癬は毛穴の角化異常が原因であり、アクネ菌による炎症ではありません。
毛孔性苔癬の場合は、保湿ケアに加えて尿素配合のクリームやサリチル酸配合の製品が効果的です。
💧 脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に赤みやフケ、かゆみが出る皮膚炎です。おでこや鼻の周り、眉毛、頭皮などにできやすく、カサカサしたフケのような鱗屑(りんせつ)を伴うことが特徴です。
脂漏性皮膚炎はマラセチアというカビの一種が関与していることが多く、ニキビとは治療法が異なります。症状が長引く場合は皮膚科を受診しましょう。
✨ 酒さ(しゅさ)
酒さは、顔の中心部(鼻や頬)に赤みやほてり、ニキビのようなブツブツができる慢性の皮膚疾患です。30〜50代の女性に多く見られます。酒さによるブツブツは一見ニキビに見えますが、原因や治療法が異なります。
酒さは温度変化やアルコール、香辛料などで悪化することが多く、症状が持続する場合は皮膚科での診断が必要です。寒暖差による酒さの悪化については、「酒さが寒暖差で悪化する原因とは?症状を抑える対策と治療法を医師が解説」で詳しく解説しています。
📌 アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が繰り返し現れる皮膚疾患です。乾燥肌がベースにあることが多く、乾燥によって肌が荒れてブツブツができることがあります。アトピー性皮膚炎の場合は、保湿だけでなく抗炎症作用のある外用薬が必要になることもあります。
⚠️ 乾燥ニキビの正しいスキンケア方法
乾燥ニキビを改善するためには、脂性肌のニキビとは異なるアプローチが必要です。保湿を中心としたスキンケアで、肌のバリア機能を回復させることが重要です。
🦠 ▶️ 優しい洗顔を心がける
乾燥ニキビの方は、洗顔のしすぎや強い洗浄力の洗顔料の使用を避けましょう。洗顔は朝と夜の1日2回で十分です。朝はぬるま湯で軽くすすぐだけでも構いません。
洗顔料は、アミノ酸系の優しい洗浄成分を使用したものや、保湿成分が配合されたものを選びましょう。洗顔時はしっかり泡立てて、泡で優しく洗うようにします。ゴシゴシこすると肌に刺激を与えてしまうため、指の腹で円を描くように優しく洗いましょう。
洗い流すときもぬるま湯(32〜34度程度)を使用し、熱いお湯は避けてください。熱いお湯は必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥を悪化させます。
🔹 しっかりと保湿する
乾燥ニキビのケアで最も重要なのが保湿です。洗顔後はすぐに化粧水で水分を補給し、乳液やクリームで蓋をして水分の蒸発を防ぎましょう。
化粧水は、セラミド、ヒアルロン酸、グリセリンなどの保湿成分が配合されたものがおすすめです。アルコール(エタノール)が高濃度で配合されているものは、肌を乾燥させる可能性があるため避けたほうが良いでしょう。
乾燥ニキビの方は「ニキビがあるから油分は避けたい」と考えがちですが、適度な油分は肌を保護するために必要です。オイルフリーにこだわりすぎず、肌の状態に合わせて乳液やクリームを使用しましょう。
📍 セラミドを補給する
セラミドは角質層に存在する脂質で、肌のバリア機能を維持する重要な成分です。乾燥肌の方はセラミドが不足していることが多いため、セラミド配合のスキンケア製品を取り入れることで肌のバリア機能を高めることができます。
セラミドにはいくつかの種類がありますが、ヒト型セラミド(セラミド1、セラミド2、セラミド3など)が肌への親和性が高くおすすめです。
💫 ニキビ用スキンケアの選び方
市販のニキビ用スキンケア製品の多くは、皮脂を抑える成分やアルコールが配合されており、乾燥ニキビの方には刺激が強すぎる場合があります。「ニキビ用」と書かれているからといって安易に選ぶのではなく、成分をよく確認しましょう。
乾燥ニキビの方が使用するなら、サリチル酸やイオウなどの強い成分が高濃度で配合されているものは避け、保湿成分が中心で肌に優しい処方のものを選びましょう。
🦠 日焼け止めで紫外線対策
紫外線は肌を乾燥させ、バリア機能を低下させる原因となります。また、ニキビ跡の色素沈着を悪化させることもあるため、日焼け止めでの紫外線対策は欠かせません。
乾燥ニキビの方は、紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の日焼け止めや、保湿成分が配合されたものを選ぶと良いでしょう。SPF30程度のものを毎日使用し、こまめに塗り直すことが大切です。
🔍 乾燥ニキビを予防するための生活習慣
スキンケアだけでなく、日常生活の中でも乾燥ニキビを予防・改善するための工夫ができます。内側からのケアも取り入れて、健康な肌を目指しましょう。
👴 室内の湿度管理
室内の湿度は40〜60%程度を保つのが理想的です。冬場の暖房や夏場のエアコンは室内を乾燥させるため、加湿器を使用して適切な湿度を維持しましょう。加湿器がない場合は、濡れタオルを室内に干したり、洗濯物を部屋干しにしたりするだけでも効果があります。
喉の乾燥対策については、「喉の加湿は寝るときが重要!乾燥対策の方法と効果的なケアを徹底解説」でも詳しく解説していますが、肌の乾燥対策にも同様の工夫が有効です。
🔸 バランスの良い食事
肌の健康を維持するためには、バランスの良い食事が欠かせません。特に以下の栄養素を意識して摂取しましょう。
ビタミンA(レチノール)は、皮膚や粘膜の健康維持に関与しています。レバー、うなぎ、卵黄、緑黄色野菜などに多く含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、肌のハリを保つ働きがあります。柑橘類、イチゴ、ブロッコリー、パプリカなどに豊富です。ビタミンEは、抗酸化作用があり、肌の老化を防ぎます。アーモンド、アボカド、植物油などに含まれています。また、必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸など)は、肌のバリア機能を高める働きがあります。青魚、亜麻仁油、えごま油などに含まれています。
💧 十分な水分摂取
体内の水分が不足すると、肌の水分量も低下します。1日に1.5〜2リットル程度の水分を意識して摂取しましょう。冬場は喉の渇きを感じにくいため、水分摂取を怠りがちですが、乾燥する季節こそしっかり水分を補給することが大切です。
冬の水分補給については、「冬の水分補給の適切な量とは?寒い季節に必要な水分摂取のポイントを解説」で詳しく解説しています。
✨ 質の良い睡眠
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、肌の修復やターンオーバーが活発に行われます。睡眠不足が続くと肌の回復が追いつかず、バリア機能が低下してしまいます。毎日7〜8時間程度の睡眠を心がけましょう。
また、就寝前にスマートフォンやパソコンを長時間使用すると、ブルーライトの影響で睡眠の質が低下します。就寝1時間前からは電子機器の使用を控え、リラックスした状態で眠りにつくようにしましょう。
睡眠の質を向上させる方法については、「睡眠負債の解消方法とは?効果的な対策で質の良い睡眠を取り戻そう」も参考にしてください。
📌 ストレス管理
ストレスは自律神経のバランスを乱し、ホルモンバランスにも影響を与えます。ストレスが溜まると皮脂分泌が増加したり、肌のターンオーバーが乱れたりして、ニキビができやすくなります。
適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。ヨガや瞑想などのリラックス法も効果的です。
👴 ▶️ 入浴時の注意点
入浴時にも乾燥を防ぐ工夫が必要です。熱いお湯は肌の皮脂を奪ってしまうため、38〜40度程度のぬるめのお湯に浸かりましょう。長時間の入浴も肌を乾燥させる原因となるため、15〜20分程度を目安にしてください。
入浴後は肌から水分が蒸発しやすい状態になっているため、10分以内にスキンケアを行うことが大切です。身体も顔と同様に保湿剤を塗って乾燥を防ぎましょう。
📝 乾燥ニキビで皮膚科を受診する目安
適切なスキンケアを続けても改善しない場合や、症状が悪化する場合は皮膚科の受診を検討しましょう。
🔹 受診を検討すべき症状
以下のような症状がある場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
まず、セルフケアを2〜4週間続けても改善が見られない場合は、専門家の診断を受けましょう。また、炎症が強く赤みや痛みがひどい場合、膿を持った大きなニキビができている場合も受診が必要です。ニキビ跡が残りそうな場合は、早期に治療を開始することで跡を最小限に抑えられる可能性があります。さらに、広範囲にニキビが広がっている場合や、かゆみや湿疹を伴う場合は、ニキビ以外の皮膚疾患の可能性もあるため、皮膚科での診断が重要です。
📍 皮膚科での治療法
皮膚科では、症状に応じてさまざまな治療が行われます。外用薬としては、抗菌作用のある薬や角質を柔らかくする薬、炎症を抑える薬などが処方されます。乾燥が強い場合は保湿剤も一緒に処方されることがあります。
内服薬としては、抗生物質やビタミン剤が処方されることがあります。また、ホルモンバランスの乱れが原因と考えられる場合は、漢方薬が処方されることもあります。
保険診療で受けられる治療のほか、自由診療ではピーリングやレーザー治療なども選択肢となります。医師と相談しながら、自分に合った治療法を選びましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太医師(当院治療責任者)より
「最近は乾燥肌なのにニキビができるとお悩みで来院される患者さんが増えています。特に冬場から春先にかけて、乾燥ニキビの相談は例年より約25%増加している印象です。患者さんの多くは、ニキビ=皮脂が原因という認識から、皮脂を取り除くケアを続けて症状を悪化させてしまっているケースが目立ちます。また、インナードライ状態(表面はテカるが内部は乾燥している状態)の方も多く、ご自身が乾燥肌だと気づいていない方も少なくありません。乾燥ニキビの改善には、まず自分の肌質を正しく理解することが重要です。セルフケアで改善しない場合は、お気軽に皮膚科にご相談ください。」
💡 よくある質問
Tゾーンは脂性肌でUゾーンは乾燥肌という混合肌の方は多くいらっしゃいます。この場合は部位ごとにケアを変えることが効果的です。Tゾーンは軽めの保湿にとどめ、Uゾーンはしっかり保湿するなど、肌の状態に合わせたケアを心がけましょう。
オイルクレンジングは洗浄力が高いため、乾燥ニキビの方には刺激が強すぎる場合があります。ミルクタイプやクリームタイプなど、肌に優しいクレンジングを選ぶことをおすすめします。どうしてもオイルクレンジングを使用したい場合は、短時間で済ませ、しっかりと保湿ケアを行いましょう。
乾燥ニキビは年齢に関係なく発症しますが、特に20代後半以降の大人ニキビとして見られることが多いです。加齢とともに肌の水分量が減少し、バリア機能が低下しやすくなるため、大人になってから乾燥ニキビに悩まされる方が増える傾向にあります。
肌のターンオーバーは約28日周期のため、適切なケアを始めてから効果を実感するまでには1〜3ヶ月程度かかることが一般的です。焦らずに保湿中心のケアを続け、改善が見られない場合は皮膚科を受診することをおすすめします。
乾燥ニキビの方は、保湿成分が配合された化粧下地を選びましょう。ヒアルロン酸やセラミドが配合されたものがおすすめです。毛穴を塞ぎすぎない軽いテクスチャーのものを選び、厚塗りは避けてください。また、紫外線対策ができるSPF入りのものを選ぶとより効果的です。
今シーズンは、リモートワークの定着による室内環境の変化や、長期間のマスク着用による肌バリア機能の低下が影響し、従来とは異なる乾燥ニキビの傾向が見られます。特に、暖房器具の長時間使用による室内乾燥や、急激な気温変化による肌の不安定化が目立っています。
オロナインH軟膏は殺菌作用がありますが、乾燥ニキビの根本的な原因である肌の乾燥には対処できません。むしろ、オロナインの使用により肌がさらに乾燥する可能性があります。乾燥ニキビには保湿を重視したケアが重要です。
はい、背中にも乾燥ニキビはできます。背中は皮脂腺が多い部位ですが、入浴時の洗いすぎや保湿不足により乾燥し、防御反応として皮脂が過剰分泌されることがあります。背中の乾燥ニキビには、優しく洗浄し、入浴後の保湿ケアを心がけることが大切です。
乾燥ニキビは肌のバリア機能の回復が必要なため、脂性肌のニキビよりも治療期間が長くなることがあります。適切な保湿ケアを継続することで、肌のターンオーバーが正常化し、根本的な改善が期待できますが、3〜6ヶ月程度の継続的なケアが必要な場合もあります。
📚 参考文献
- 公益社団法人 日本皮膚科学会 – 尋常性ざ瘡治療ガイドライン2023
- 日本皮膚科学会 – 皮膚バリア機能と保湿に関する最新知見
- 厚生労働省 – 化粧品の安全性に関する指針
- 日本化粧品技術者会 – スキンケア化粧品の効果と安全性
- 国立医薬品食品衛生研究所 – 皮膚科学研究報告書
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務