「今日は曇っているから日焼け止めはいらないかな」と思ったことはありませんか?実は、曇りの日でも紫外線は地表に届いており、肌へのダメージは晴れた日と大きく変わらないことも少なくありません。紫外線による肌への影響は、シミ・そばかす・シワ・たるみなどの肌老化(光老化)から、最悪の場合は皮膚がんのリスクにまで及びます。毎日のUVケアを習慣にすることが、将来の肌トラブルを防ぐ最も効果的な方法です。この記事では、曇りの日に紫外線対策が必要な理由や正しいUVケアの方法、さらに万が一日焼けしてしまったときのアフターケアについてわかりやすく解説します。
目次
- 曇りの日でも紫外線は降り注いでいる
- 紫外線の種類とそれぞれが肌に与える影響
- 紫外線が特に強い季節・時間帯・場所
- 紫外線対策を怠るとどうなる?肌トラブルのリスク
- 正しいUVケアの基本:日焼け止めの選び方
- 日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しのポイント
- 日焼け止め以外のUVケア方法
- 日焼けしてしまったときのアフターケア
- UVケアに関するよくある誤解
- まとめ
この記事のポイント
曇りの日でも晴天時の約60〜90%の紫外線が届くため、毎日のUVケアが必須。SPF・PAに応じた日焼け止めを適量塗布し2〜3時間ごとに塗り直すことで、シミ・光老化・皮膚がんリスクを予防できる。
🎯 曇りの日でも紫外線は降り注いでいる
多くの方が「曇りの日は太陽が見えないから紫外線も弱い」と思いがちですが、これは大きな誤解です。気象庁や各種研究機関のデータによると、薄曇りの日には晴れた日の約90%もの紫外線が地表に届くとされています。曇りが厚くなるにつれて紫外線量はやや減少しますが、それでも晴れた日の約60〜80%程度の紫外線が降り注いでいることが多いとされています。
なぜ曇りでも紫外線が届くのかというと、紫外線は可視光線(目に見える光)とは異なり、雲の水蒸気や粒子をある程度透過する性質を持っているからです。太陽の光をさえぎる分厚い雲がない限り、紫外線は地表に到達し続けます。また、紫外線は直接届くだけでなく、地面や建物に反射して横方向や下方向からも降り注ぎます。アスファルトでは約10%、砂浜では約25〜30%、雪面では約80%もの紫外線が反射すると言われており、日陰にいるからといって完全に安全とは言えません。
さらに、紫外線は「見えない」ために防御意識が働きにくく、曇りの日や日陰にいる日は特に油断しやすいという心理的な落とし穴があります。「気づいたら日焼けしていた」というケースの多くは、こうした油断が積み重なった結果です。肌へのダメージは一度で大きく現れることもありますが、少量の紫外線が毎日蓄積することでも深刻なダメージにつながります。だからこそ、曇りの日であっても毎日のUVケアが欠かせないのです。
Q. 曇りの日に紫外線対策は必要ですか?
曇りの日でもUVケアは必要です。薄曇りの場合、晴れた日の約90%の紫外線が地表に届き、厚曇りでも約60〜80%の紫外線が降り注ぎます。紫外線は目に見えないため油断しやすく、少量でも毎日蓄積することで肌ダメージにつながるため、天気に関わらず毎日の日焼け止め使用が大切です。
📋 紫外線の種類とそれぞれが肌に与える影響
紫外線について正しく理解するためには、その種類を知ることが大切です。紫外線は波長の長さによってUV-A(紫外線A波)、UV-B(紫外線B波)、UV-C(紫外線C波)の3種類に分類されます。このうち地表に届くのは主にUV-AとUV-Bで、UV-Cはオゾン層によってほぼすべてが吸収されます。
UV-A(波長320〜400nm)は、紫外線の中で最も波長が長く、雲やガラスをも透過する性質があります。肌の奥にある真皮層にまで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊することでシワ・たるみ・乾燥などの肌老化(光老化)を引き起こします。UV-Aは晴れた日だけでなく曇りの日にも一年中安定して降り注いでおり、UV-Bと比較して即座に赤みや炎症を起こしにくいため、ダメージに気づきにくいという特徴があります。しかし、長年にわたる蓄積によって深刻な肌老化を招くことから、「見えない老化」を引き起こす紫外線とも呼ばれています。
UV-B(波長280〜320nm)は、UV-Aよりも波長が短く、主に肌の表皮層に影響を与えます。日焼けによる赤みや炎症(サンバーン)を引き起こし、メラニン色素の産生を促進することでシミや色素沈着の原因になります。UV-BはUV-Aに比べると曇りや窓ガラスでカットされやすいものの、紫外線量が多い時期・時間帯には屋外で大量に浴びることになります。また、DNA損傷を引き起こし、皮膚がんのリスクを高めることも知られています。
これら2種類の紫外線は、どちらも肌に悪影響を及ぼすため、両方をしっかりカットできる日焼け止めや対策グッズを選ぶことが重要です。
💊 紫外線が特に強い季節・時間帯・場所
紫外線は一年中降り注いでいますが、その強さは季節、時間帯、場所によって大きく異なります。紫外線が強い条件を知ることで、より効果的なUVケアができるようになります。
季節別に見ると、紫外線が最も強いのは春から夏にかけての時期です。日本では4月頃から紫外線量が急激に増加し始め、5月〜9月頃がピークとなります。特に5月・6月は紫外線量が非常に多く、夏本番の7月・8月よりも紫外線が強い日があることも珍しくありません。冬になると紫外線量は減少しますが、それでも肌へのダメージがゼロになるわけではなく、特にスキー場や高地では雪面の反射によって強い紫外線を浴びる可能性があります。
時間帯別では、一般的に午前10時から午後2時頃が紫外線の最も強い時間帯とされています。この時間帯は太陽が最も高い位置にあり、大気中を通過する距離が短くなるため、地表に届く紫外線量が増えます。朝早い時間帯や夕方以降は紫外線量が減少しますが、完全になくなるわけではありません。
場所については、標高が高い場所ほど大気の層が薄くなるため紫外線が強くなります。また、砂浜・雪面・コンクリートなど反射率の高い場所では、地面からの反射による紫外線の影響も大きくなります。屋内にいる場合でも、窓ガラス越しにUV-Aは透過してくるため、車内や事務所内でも長時間日光にさらされる場合はUVケアが必要です。
Q. UV-AとUV-Bは肌にどんな違いがありますか?
UV-Aは波長が長く雲やガラスを透過し、真皮層に到達してコラーゲンを破壊するため、シワ・たるみなど「光老化」を引き起こします。UV-Bは表皮に作用して日焼けの赤みやシミの原因となり、DNA損傷による皮膚がんリスクも高めます。どちらも肌に悪影響を及ぼすため、両方をカットできる日焼け止めの選択が重要です。
🏥 紫外線対策を怠るとどうなる?肌トラブルのリスク
紫外線対策を怠ることで引き起こされる肌トラブルは多岐にわたります。短期的な影響から長期的な影響まで、さまざまなリスクが存在することを理解しておきましょう。
短期的に現れる影響として代表的なのが、日焼けによるサンバーン(炎症性紅斑)です。UV-Bを大量に浴びた後に肌が赤くなり、ヒリヒリとした痛みや腫れ、ひどい場合は水ぶくれが生じることがあります。これは皮膚の細胞がダメージを受けて炎症反応が起きている状態で、適切なケアをしなければ皮膚が剥がれ落ちる(皮が剥ける)こともあります。また、UV-Aによる即時黒化(肌がすぐに黒くなる現象)も、紫外線を浴びた直後から現れる短期的な反応です。
長期的な影響として最も深刻なのが、光老化と呼ばれる肌の老化現象です。紫外線を長年にわたって浴び続けることで、皮膚の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンが破壊され、シワ・たるみ・毛穴の開き・皮膚のくすみなどが加速します。研究によれば、肌老化の約80%は紫外線による光老化が原因であるとも言われており、年齢を重ねることで自然に起こる老化(内因性老化)よりも、紫外線の影響の方が肌の見た目に大きく影響します。
シミ・そばかす・色素沈着も、紫外線対策を怠ることで起こりやすいトラブルです。紫外線を浴びると、肌は自らを守るためにメラニン色素を産生します。しかし、過剰に産生されたメラニンが肌にとどまることでシミや色素沈着となって現れます。一度できたシミはなかなか消えにくく、トーンアップや美白ケアなどに多大な時間と費用がかかるため、予防こそが最善策です。
さらに深刻な長期的リスクとして、皮膚がんがあります。UV-BはDNAに直接ダメージを与え、細胞のがん化を引き起こす可能性があります。日本でも皮膚がんの患者数は増加傾向にあり、紫外線対策はがん予防の観点からも重要です。皮膚がんの中でも特に悪性黒色腫(メラノーマ)は転移しやすく生命に関わることもあるため、日常的な紫外線対策の習慣化が非常に大切です。
⚠️ 正しいUVケアの基本:日焼け止めの選び方
日焼け止めを選ぶ際には、SPFとPAという2つの指標を理解することが大切です。それぞれが異なる種類の紫外線に対する防御力を示しています。
SPF(Sun Protection Factor)は、UV-Bから肌を守る効果を示す指標です。数値が高いほど防御力が高くなりますが、必ずしも高ければ良いというわけではありません。SPF15で約93%、SPF30で約97%、SPF50で約98%のUV-Bをカットすると言われており、数値が高くなるほど防御力の差は小さくなります。一般的な日常生活(通勤・買い物など)であればSPF30程度、長時間屋外にいる場合や紫外線が強い状況ではSPF50以上を選ぶのが目安です。
PA(Protection Grade of UV-A)は、UV-Aから肌を守る効果を示す指標で、「+」の数が多いほど防御力が高くなります。PA+、PA++、PA+++、PA++++の4段階があり、光老化予防を重視する場合はPA+++以上を選ぶことをおすすめします。
日焼け止めには主に紫外線吸収剤を使ったタイプと紫外線散乱剤を使ったタイプがあります。紫外線吸収剤タイプは紫外線を化学的に吸収して熱に変換するため、防御力が高くさらっとした使用感が特徴ですが、敏感肌の方や赤ちゃんには刺激になることがあります。紫外線散乱剤タイプは紫外線を物理的に反射・散乱させるため、肌への負担が少なく敏感肌の方にも向いていますが、白浮きしやすいというデメリットがあります。最近では両方を組み合わせたハイブリッドタイプも多く販売されています。
日焼け止めを選ぶ際は、自分の肌質や使用シーンに合わせて選ぶことが重要です。乾燥肌の方には保湿成分が入ったクリームタイプ、脂性肌の方にはさらっとしたジェルやミルクタイプ、アウトドアや水辺での使用にはウォータープルーフタイプが適しています。また、子ども用や敏感肌用など、使用する方の肌状態に合わせた製品を選ぶことも大切です。
Q. 日焼け止めのSPFとPAはどう使い分ければよいですか?
SPFはUV-Bへの防御力を示し、通勤・買い物などの日常生活にはSPF30、長時間の屋外活動や海・山ではSPF50以上が目安です。PAはUV-Aへの防御力を示し、光老化予防にはPA+++以上を選ぶことが推奨されます。高SPFでも塗り直しを怠ると効果が低下するため、2〜3時間ごとの塗り直しが大切です。
🔍 日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しのポイント
日焼け止めを選んだとしても、正しく使用しなければ十分な効果が得られません。日焼け止めの効果を最大限に発揮するための正しい塗り方と使い方のポイントを押さえましょう。
まず、塗る量について多くの方が少なすぎる傾向があります。日焼け止めのSPFやPA値は、一定量を均一に塗布した状態での効果を示したものです。顔全体に塗る場合は1〜2円玉大の量(約0.5〜1g)が目安とされており、体に塗る場合はより多くの量が必要です。薄く塗ってしまうと表示されている防御力よりも大幅に低い効果しか得られない場合があるため、たっぷりとムラなく塗ることが大切です。
塗るタイミングは、外出の15〜30分前が理想的とされています。日焼け止めが肌になじみ、均一な膜を形成するまでに多少の時間がかかるためです。朝のスキンケアの最終ステップとして、外出直前に塗る習慣をつけましょう。
塗り方としては、顔の場合は額・両頬・鼻・あごの5点に置いてから、優しくなじませるように伸ばしていきます。摩擦をかけすぎると肌へのダメージになるため、やさしく丁寧に行うことがポイントです。耳の後ろや首、デコルテなど、つい忘れがちな部位にも忘れずに塗りましょう。手の甲や足の甲なども日焼けしやすい部位です。
塗り直しについては、日焼け止めは汗や皮脂によって落ちやすく、時間が経つにつれて効果が低下します。そのため、外出中は2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。特に汗をかきやすい夏場や水辺での活動後は、こまめな塗り直しが必要です。ただし、日常的なメイク中の塗り直しは難しいことも多いため、日焼け止め効果のあるパウダーやUVカットスプレーを活用するのも一つの方法です。
また、日焼け止めは正しく洗い落とすことも重要です。ウォータープルーフタイプなど落ちにくいタイプの日焼け止めは、専用のクレンジング剤を使って丁寧に落としましょう。落とし残しが肌トラブルの原因になることがあるため、十分なクレンジングが必要です。
📝 日焼け止め以外のUVケア方法
紫外線対策は日焼け止めだけに頼るのではなく、複数の方法を組み合わせることでより高い効果が得られます。日常生活に取り入れやすい日焼け止め以外のUVケア方法をご紹介します。
日傘・帽子・サングラスの活用は、物理的に紫外線を遮る有効な手段です。日傘はUVカット加工が施されたものを選ぶと効果的で、遮光率の高いものほど紫外線を遮る効果があります。帽子はつばが広いタイプ(最低でも7〜8cm以上のつば幅)が顔や首への紫外線を防ぐのに効果的です。サングラスは目への紫外線ダメージ(白内障・翼状片など)を防ぐとともに、目の周りの皮膚を保護する効果もあります。UVカット率400nmのレンズを選ぶようにしましょう。
UVカット加工の衣類も有効なUVケアアイテムです。素材の密度が高い衣類ほど紫外線を通しにくく、麻や綿よりもポリエステルなどの合成繊維の方がUVカット率が高い傾向があります。最近では「UPF(Ultraviolet Protection Factor)」という指標が表示されたUVカット専用の衣類も多く販売されており、アウトドアや長時間の屋外活動に適しています。長袖・長ズボンを着用することで、腕や脚への紫外線を大幅に減らすことができます。
行動面での工夫も大切です。紫外線が最も強い午前10時〜午後2時の時間帯を避けて外出する、日陰を歩くよう心がける、屋外での活動を午前中の早い時間帯や夕方以降に計画するなど、日常生活の中で工夫することができます。ただし、日陰であっても地面や建物からの反射による紫外線は避けられないため、日陰にいる場合も完全に安心はできません。
食事からのアプローチとして、抗酸化物質を多く含む食品の摂取も紫外線対策に役立つと考えられています。ビタミンC(柑橘類・ブロッコリーなど)、ビタミンE(ナッツ類・植物油など)、リコピン(トマトなど)、ポリフェノール(緑茶・ベリー類など)などを日常的に摂取することで、紫外線による酸化ストレスへの抵抗力を高める効果が期待できます。ただし、食事や栄養補助食品だけで紫外線を完全にブロックすることはできないため、外からの対策と組み合わせることが重要です。
車の窓ガラスにUVカットフィルムを貼ることも、日常的に車を運転する方にとって有効な対策です。特に運転席側(左ハンドルの場合は右側)は長時間紫外線にさらされやすいため、フィルムを貼ることで日常的な紫外線被ばくを減らすことができます。
Q. 日焼けしてしまった後のケア方法は?
日焼け後はまず、タオルで包んだ保冷剤や冷たいタオルで肌を優しく冷やし、炎症を鎮めることが重要です。熱感が落ち着いたら低刺激性の保湿剤をたっぷり塗布し、摩擦や刺激を避けたスキンケアを心がけてください。水分もこまめに補給しましょう。痛みが強い場合や水ぶくれができた場合は、皮膚科への受診をおすすめします。
💡 日焼けしてしまったときのアフターケア
UVケアを心がけていても、うっかり日焼けしてしまうことがあります。日焼け後の適切なアフターケアを知っておくことで、ダメージを最小限に抑えることができます。
日焼け直後のケアとして最も重要なのは、冷却と保湿です。日焼けした肌は炎症を起こしている状態のため、まず冷たい水やシャワーで肌を冷やし、炎症を鎮めましょう。氷を直接当てると凍傷の危険があるため、タオルに包んだ保冷剤や冷たいタオルを使って優しく冷却します。熱感がある程度落ち着いたら、低刺激性の保湿剤やジェルをたっぷり塗布して乾燥から肌を守りましょう。
日焼け後の肌は非常にデリケートな状態です。摩擦や刺激を避け、洗顔や洗体はやさしく行うことが大切です。アルコール成分や香料が多く含まれる化粧品は刺激になる場合があるため、しばらくはシンプルなスキンケアを心がけましょう。また、ピーリングや摩擦系のスクラブなど、ターンオーバーを強制的に促すようなケアも炎症が落ち着くまでは控えるべきです。
水分補給も重要なアフターケアの一つです。日焼けした肌は大量の水分を失っているため、体の内側からも水分を十分に補給することが回復を助けます。こまめに水や経口補水液を飲むようにしましょう。
ビタミンCを含む食品やサプリメントの摂取も、日焼け後のケアとして効果的と言われています。ビタミンCはコラーゲンの合成を助け、メラニン色素の産生を抑制する効果があるため、日焼け後のシミ予防にも役立ちます。
日焼け後の肌が赤みを帯びて痛みが強い場合や、水ぶくれができるほどのひどい日焼け(サンバーン)の場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。症状に応じてステロイド外用薬や鎮痛消炎薬などが処方されることがあります。また、発熱・悪寒・頭痛・吐き気などの全身症状がある場合は、熱中症の可能性もあるため速やかに医療機関を受診してください。
すでにできてしまったシミや光老化による肌トラブルには、皮膚科や美容クリニックでの専門的な治療が有効です。トーニングレーザーやフォトフェイシャル(IPL光治療)、ピコレーザーなどの機器を使った治療や、ハイドロキノン・トレチノインなどの美白外用薬、グリコール酸などを使ったケミカルピーリングなど、さまざまな治療法があります。気になる肌トラブルがある場合は、専門医に相談してみましょう。
✨ UVケアに関するよくある誤解

紫外線対策に関しては、正しくない情報や思い込みによる誤解が多く存在します。正しい知識を持つことで、より効果的なUVケアができるようになります。よくある誤解をいくつか取り上げて解説します。
誤解1:「日焼け止めを塗ると肌に悪い」
日焼け止めを毎日使うことへの不安を持つ方もいますが、適切な製品を選んで正しく使用すれば肌への負担は最小限です。それよりも、日焼け止めを使わずに毎日紫外線を浴び続けることの方が、肌へのダメージははるかに大きいと言えます。肌に合った製品を選び、毎日のスキンケアに取り入れましょう。もし日焼け止めによって肌荒れや刺激を感じる場合は、皮膚科に相談して肌質に合った製品を選んでもらうことをおすすめします。
誤解2:「ビタミンDが不足するから日焼けが必要」
ビタミンDは紫外線を浴びることで皮膚で合成される栄養素であり、骨の健康や免疫機能に重要な役割を果たします。しかし、ビタミンDの合成に必要な紫外線量は非常に少なく、日常的な外出(窓越しの光も含む)でほぼ賄える場合がほとんどです。日本皮膚科学会なども、ビタミンD合成を理由に紫外線対策をしないことは推奨していません。食事(魚・きのこ類など)や必要に応じたサプリメントでビタミンDを補うことを検討しましょう。
誤解3:「日焼けは肌が丈夫になる証拠」
日焼けによる黒ずみは、肌がダメージから自らを守るためにメラニン色素を産生した結果です。肌が丈夫になっているわけではなく、むしろDNAレベルでのダメージが蓄積している状態です。繰り返しの日焼けは光老化や皮膚がんリスクの増大につながるため、「焼けることで慣れる」という考え方は誤りです。
誤解4:「日焼け止めは夏だけ塗れば十分」
前述のとおり、紫外線は一年中降り注いでいます。冬でも紫外線量がゼロになることはなく、特にUV-Aは年間を通じてほぼ一定量が降り注ぎます。光老化予防の観点からは、季節を問わず毎日日焼け止めを使用することが推奨されています。冬は低SPFの日常使いしやすいタイプを選ぶなど、季節に合わせた製品を選ぶと続けやすくなります。
誤解5:「化粧品のUVカット効果で十分」
ファンデーションやBBクリームにUVカット効果が配合されている製品もありますが、塗布量が少ないため十分な防御力が得られないことがほとんどです。化粧品のUVカット効果を過信せず、下地として日焼け止めを別途使用することをおすすめします。
誤解6:「SPFが高いほど良い」
SPFの数値が高いほど防御力は高いものの、肌への負担も増える場合があります。日常生活ではSPF30程度で十分な場合が多く、アウトドアや強い日差しの下ではSPF50以上を選ぶなど、シーンに応じた使い分けが賢い選択です。また、高SPFの日焼け止めでも塗り直しを怠れば効果は低下するため、SPFの数値よりも適切な量を使い、定期的に塗り直すことの方が重要です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「曇りの日だから大丈夫と思っていた」「日焼け止めを夏しか使っていなかった」というご相談を多くいただいており、日常的なUVケアの重要性を改めて感じています。紫外線による光老化は長年の蓄積によって引き起こされるため、シミやシワが気になり始めてからでは対策が遅れてしまうことも少なくありません。毎日の日焼け止め習慣を今すぐ始めていただくことが最善の予防策ですが、すでに気になる肌トラブルがある方はお気軽にご相談ください。お一人おひとりの肌の状態に合わせた適切なケアや治療をご提案いたします。」
📌 よくある質問
はい、必要です。薄曇りの日には晴れた日の約90%もの紫外線が地表に届きます。曇りが厚い場合でも約60〜80%の紫外線が降り注いでいます。紫外線は目に見えないため油断しがちですが、毎日の積み重ねが肌ダメージにつながります。天気に関わらず、毎日日焼け止めを使用する習慣が大切です。
用途に合わせて選ぶのが基本です。通勤や買い物などの日常生活にはSPF30・PA+++程度が目安です。長時間の屋外活動や海・山などではSPF50以上・PA++++を選びましょう。数値が高いほど効果は高まりますが、肌への負担も増えるため、シーンに応じた使い分けが賢い選択です。
2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。日焼け止めは汗や皮脂によって落ちやすく、時間とともに効果が低下するためです。特に夏場や水辺での活動後はこまめな塗り直しが必要です。メイク中で塗り直しが難しい場合は、UVカットスプレーやパウダータイプの活用も効果的です。
まず冷たいタオルや保冷剤(タオルで包む)で肌を優しく冷やし、炎症を鎮めることが大切です。熱感が落ち着いたら、低刺激性の保湿剤をたっぷり塗布して乾燥を防ぎましょう。摩擦や刺激を避け、体の内側からも十分な水分補給を心がけてください。痛みが強い場合や水ぶくれができた場合は、皮膚科の受診をおすすめします。
はい、専門クリニックでの治療が有効です。トーニングレーザーやピコレーザー、フォトフェイシャル(IPL光治療)などの機器治療や、ハイドロキノン・トレチノインなどの美白外用薬、ケミカルピーリングなどさまざまな選択肢があります。アイシークリニック渋谷院では、お一人おひとりの肌の状態に合わせた治療をご提案していますので、お気軽にご相談ください。
🎯 まとめ
この記事では、曇りの日でもUVケアが必要な理由と、正しい紫外線対策の方法について詳しく解説しました。最後に重要なポイントを整理します。
曇りの日でも紫外線は降り注いでおり、薄曇りでは晴れた日の約90%もの紫外線が地表に届きます。紫外線にはUV-AとUV-Bの2種類があり、それぞれが異なるメカニズムで肌にダメージを与えます。UV-Aによる光老化は長年にわたって蓄積され、シワ・たるみ・シミの原因になります。紫外線対策を怠ると、サンバーン、シミ、光老化、そして皮膚がんのリスクが高まります。
正しいUVケアとしては、使用シーンに合ったSPF・PAの日焼け止めを適切な量(顔全体に1〜2円玉大)塗布し、2〜3時間ごとに塗り直すことが基本です。日傘・帽子・UVカット衣類なども組み合わせることで、より高い防御効果が得られます。日焼けしてしまった場合は、冷却・保湿・水分補給を中心としたアフターケアを行い、症状がひどい場合は皮膚科を受診しましょう。
紫外線対策は「晴れた夏の日だけ」のものではありません。曇りの日も、冬の日も、屋内にいる日も、毎日のルーティンとしてUVケアを取り入れることが、将来の肌トラブルを防ぐための最善策です。今日からでも遅くはありません。毎日の習慣として日焼け止めを取り入れ、紫外線から肌を守りましょう。
すでに紫外線によるシミや肌老化が気になる方は、セルフケアだけでなく専門クリニックでの治療も選択肢の一つです。アイシークリニック渋谷院では、光老化やシミ・そばかすなどの肌トラブルに対応したさまざまな治療を提供しています。肌の状態についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線と皮膚への影響(光老化・皮膚がん・シミ・色素沈着)に関する医学的解説、およびビタミンD合成と紫外線対策に関する学会の見解
- WHO(世界保健機関) – 紫外線(UV-A・UV-B・UV-C)の種類と健康への影響、皮膚がんリスク、SPF・PA指標の説明、国際的なUVケア推奨基準
- 厚生労働省 – 紫外線対策の必要性・日焼け止めの正しい使用方法・皮膚がん予防に関する公衆衛生上の情報および国内の皮膚がん患者数の動向
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務