日焼け止めを選ぶとき、パッケージに書かれた「SPF50+」「PA++++」という表示を目にしたことがある方は多いでしょう。でも、この二つがそれぞれ何を意味しているのか、どう違うのかを正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。SPFとPAは、どちらも紫外線から肌を守るための指標ですが、守っている対象が異なります。この違いを知らずに日焼け止めを選んでしまうと、思わぬ肌ダメージを受けてしまう可能性があります。本記事では、SPFとPAそれぞれの意味、数値の読み方、そして自分に合った日焼け止めの選び方まで、詳しくわかりやすく解説します。
目次
- 紫外線の種類を知ろう|UVAとUVBの違い
- SPFとは何か|UVBへの防御力を示す指標
- PAとは何か|UVAへの防御力を示す指標
- SPFとPAの数値の見方と選び方の基準
- シーン別・肌タイプ別の日焼け止めの選び方
- 日焼け止めを正しく使うためのポイント
- 日焼け止め以外の紫外線対策も大切
- 紫外線ダメージが蓄積すると起こる肌トラブル
- 日焼けしてしまったときのアフターケア
- まとめ
この記事のポイント
SPFはUVBによる炎症、PAはUVAによる光老化を防ぐ指標で、当院では日常使いでもPA+++以上の日焼け止めを年間通じて使用することを推奨している。
🎯 紫外線の種類を知ろう|UVAとUVBの違い
日焼け止めを選ぶうえで最初に理解しておきたいのが、紫外線の種類です。太陽から降り注ぐ紫外線は、波長の長さによって大きく三つに分類されます。UV-C(紫外線C波)、UV-B(紫外線B波)、UV-A(紫外線A波)の三種類ですが、UV-Cはオゾン層で吸収されるため地表には届きません。私たちの肌に影響を与えるのは、主にUVAとUVBの二種類です。
UVBは波長が短く(280〜315nm程度)、エネルギーが強い紫外線です。肌の表面に作用し、いわゆる「日焼け」と呼ばれる赤くなる炎症反応(サンバーン)を引き起こします。強い痛みやひどいときには水ぶくれを生じることもあり、短期間でも肌へのダメージが目に見えてわかります。また、DNAにも直接ダメージを与えるため、皮膚がんのリスクとも関連があります。
一方、UVAは波長が長く(315〜400nm程度)、UVBに比べてエネルギーは低いものの、皮膚の奥深くの真皮層まで到達します。UVAによる影響はすぐには現れにくく、長期間にわたって蓄積されることで、シワ・たるみ・シミといった「光老化」と呼ばれる肌の老化現象を引き起こします。また、UVAはガラスを透過するため、室内にいても窓越しに受けてしまうという特徴があります。曇りの日でも8割以上が地表に届くとされており、油断できない紫外線です。
SPFはUVBへの防御力、PAはUVAへの防御力を示す指標です。この違いを理解することが、適切な日焼け止め選びの第一歩になります。
Q. SPFとPAはそれぞれ何の指標ですか?
SPFはUVB(紫外線B波)への防御力を示す指標で、日焼けによる赤みや炎症(サンバーン)を防ぎます。PAはUVA(紫外線A波)への防御力を示す指標で、シワ・たるみ・シミなどの光老化を防ぐ目的に使われます。守る対象が異なるため、両方の指標をバランスよく確認して選ぶことが重要です。
📋 SPFとは何か|UVBへの防御力を示す指標
SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、日本語では「紫外線防御指数」と呼ばれます。主にUVBによる炎症(サンバーン)をどれだけ防ぐことができるかを示す数値です。
SPFの数値の意味は、日焼け止めを塗っていない状態と比べて、何倍の時間UVBによる炎症を遅らせられるかを示しています。たとえばSPF30であれば、塗っていないときと比べて約30倍の時間、炎症が起きにくくなるという意味です。
ただし、この「何分間保護できる」という時間は個人差があります。もともと日焼けしやすい肌質の方と、しにくい肌質の方では、基準となる時間が異なるためです。一般的な計算式としては「1分間で炎症反応が出始める肌の場合、SPF30なら30分間UVBから守られる」という考え方がありますが、これはあくまでも理論値です。実際には汗や皮脂、摩擦などで効果が落ちるため、こまめな塗り直しが必要です。
SPFの数値が高いほど防御力が高いというイメージを持つ方も多いですが、数値と実際の遮断率の関係には注意が必要です。SPF30でUVBを約97%カット、SPF50で約98%カット、SPF50+で98%以上のカットとされています。SPF30とSPF50では数字の差は大きく見えますが、実際の遮断率の差はわずか1〜2%程度です。数値が高ければ高いほど肌への負担が増える可能性もあるため、用途や肌の状態に合わせて選ぶことが大切です。
日本では、SPFの最大表示は「SPF50+」とされており、それ以上の数値は「50+」と表示するよう定められています。これはSPFの値が一定以上になると、遮断率の差がほとんどなくなるためです。
💊 PAとは何か|UVAへの防御力を示す指標
PAとは「Protection grade of UVA」の略で、UVAへの防御効果を示す指標です。「+(プラス)」の数で防御力のレベルを示しており、「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の四段階があります。プラスの数が多いほどUVAへの防御力が高いことを意味します。
PAの指標は、UVAによって皮膚が黒くなる「即時黒化(IPD)」や「遅延黒化(PPD)」という反応を測定することで算出されます。具体的には、PPD値(Persistent Pigment Darkening)という数値をもとにPA評価が決まります。
各段階の基準は以下のとおりです。PA+はPPD値が2以上4未満でUVA防御効果あり、PA++はPPD値が4以上8未満でUVA防御効果がかなりあり、PA+++はPPD値が8以上16未満でUVA防御効果が非常にあり、PA++++はPPD値が16以上でUVA防御効果が極めて高いとされています。
PA表示は日本で独自に定められた規格であり、アジアを中心とした国々で採用されています。一方、欧米では「UVA保護指数(UVAPF)」や「ブロードスペクトラム」という別の表現が使われることが多いです。そのため、海外製品の日焼け止めにはPA表示がなく、異なる基準で評価されている場合があります。
UVAは前述のとおり、シワやたるみ・シミなどの光老化の大きな原因となります。見た目の老化を防ぐためにも、PAの高い日焼け止めを選ぶことは非常に重要です。特に日常使いの日焼け止めでは、PA+++以上を選ぶことが推奨されることが多くなっています。
Q. SPFの数値が高いほど防御力は大幅に上がりますか?
SPFの数値と実際のUVB遮断率の関係には注意が必要です。SPF30でUVBを約97%、SPF50で約98%カットとされており、数字の差は大きく見えても遮断率の差はわずか1〜2%程度です。数値が高いほど肌への負担が増える可能性もあるため、用途や肌の状態に合わせた選択が大切です。
🏥 SPFとPAの数値の見方と選び方の基準
SPFとPAの意味がわかったところで、次は実際に日焼け止めを選ぶときにどの数値を目安にすればよいのかを解説します。
まず大前提として、SPFもPAも高ければ高いほどよいというわけではありません。数値が高い日焼け止めほど肌への刺激が強くなったり、テクスチャーが重くなったりすることがあります。特に敏感肌の方や乾燥肌の方は、高い数値の製品を毎日使うことで肌荒れを引き起こしてしまうケースもあります。シーンや活動内容に合わせて、適切な数値のものを選ぶことが賢明です。
日常生活(通勤・通学・買い物など)では、SPF15〜30程度・PA++〜PA+++程度で十分とされています。長時間屋外にいる場合(スポーツ・レジャー・海水浴など)では、SPF50+・PA++++などの高い値のものが適しています。また、オフィスワーク中心で屋外に出る機会が少ない場合でも、窓越しのUVAが気になるならPA++程度以上は確保しておきたいところです。
季節についても考慮が必要です。紫外線量は季節によって大きく変動します。日本では5月〜8月にかけてUVBが特に強くなります。一方、UVAは年間を通じて比較的安定した量が降り注ぐため、季節を問わずPA対策が重要です。冬場や曇りの日であってもUVAは届いているため、1年を通じてPA++以上の日焼け止めを使うことが理想的です。
また、SPFとPAのバランスも大切です。たとえばSPFは高いのにPAが低い製品を使うと、UVBによる炎症は防げても、UVAによる光老化のダメージは蓄積されてしまいます。逆にPAが高くてSPFが低い場合は、夏場や日差しの強い日には炎症リスクが残ります。両方の指標をバランスよく確認して選ぶようにしましょう。
⚠️ シーン別・肌タイプ別の日焼け止めの選び方
日焼け止めは製品の種類も多彩で、乳液タイプ・クリームタイプ・ジェルタイプ・スプレータイプ・スティックタイプなど様々な形状があります。SPFとPAの数値だけでなく、テクスチャーや成分、使用シーンに合わせた選択も重要です。
まず肌タイプ別の選び方から見てみましょう。乾燥肌の方には、保湿成分が豊富に含まれたクリームタイプや乳液タイプが向いています。ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が含まれているものを選ぶと、日焼け止めを使いながら同時に保湿ケアもできます。
脂性肌(オイリー肌)の方は、さっぱりとしたテクスチャーのジェルタイプやウォーターベースのものが使いやすいでしょう。べたつきが少なく、毛穴詰まりを起こしにくい製品を選ぶことがポイントです。
敏感肌の方は、アルコールフリーや香料フリーの製品を選ぶようにしましょう。また、紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタンなど)を主成分とするいわゆる「ノンケミカル」タイプの日焼け止めは、紫外線吸収剤を使用したものと比べて肌への刺激が少ないとされているため、敏感肌の方に向いています。ただし、白浮きしやすいという特性があります。
混合肌の方は、顔の部位によって使い分けるのも一つの方法です。Tゾーンにはさっぱりタイプ、目元や頬など乾燥しやすい部位には保湿系のものを使うと、バランスよく対策できます。
次にシーン別の選び方についてです。海やプールなど水に濡れる機会が多い場面では、耐水性(ウォータープルーフ)の製品が適しています。汗をかいても落ちにくい仕様のものを選び、水に入った後はこまめに塗り直すことが大切です。
ゴルフやサッカーなどの屋外スポーツでは、長時間の紫外線暴露が予想されるため、SPF50+・PA++++の高い防御力を持つ製品を選びましょう。汗で落ちにくいウォータープルーフ仕様も重要です。
通勤や日常の外出程度であれば、肌への負担を考慮してSPF20〜30・PA++〜PA+++程度の製品を選ぶと良いでしょう。毎日使うものだからこそ、肌へのやさしさも重要な選択基準になります。
子どもや赤ちゃんの肌は大人よりも繊細なため、肌への刺激が少ない専用の製品を選ぶことをおすすめします。紫外線散乱剤ベースで、添加物が少ないものが理想的です。
Q. 曇りの日や室内でも日焼け止めは必要ですか?
曇りの日でもUVAは8割以上が地表に届き、ガラスも透過するため室内の窓越しでも肌に影響を与えます。UVAはシワ・たるみ・シミなどの光老化の主な原因です。アイシークリニックでは、天候や季節を問わずPA+++以上の日焼け止めを年間を通じて使用することを推奨しています。
🔍 日焼け止めを正しく使うためのポイント
どんなに優れた日焼け止め製品でも、使い方が正しくなければ十分な効果を発揮できません。日焼け止めを最大限に活かすための正しい使い方を確認しておきましょう。
まず、塗る量について。日焼け止めは規定の量をしっかり塗ることで、表示されているSPF・PAの効果が発揮されます。日焼け止めの臨床試験は、2mg/cm²という量(顔全体に約1〜1.5gが目安)で行われています。多くの方がこの量よりも少なく塗りがちであることがわかっており、少量しか塗らないと実際の防御力は表示値を大きく下回ってしまいます。少し多めと感じるくらいの量をムラなく塗ることが大切です。
次に、塗るタイミングについて。日焼け止めは外出の15〜30分前に塗るのが理想とされています。これは、肌に成分がなじんで均一な膜を形成するのに時間がかかるためです。直前に塗るよりも、少し早めに準備するクセをつけると良いでしょう。
塗り直しも非常に重要です。日焼け止めは汗・皮脂・摩擦などによって時間とともに落ちてきます。SPF・PAの効果を持続させるためには、2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。特にアウトドアや海水浴の際は、水に入るたびに塗り直す意識が必要です。メイクをしている場合は、日焼け止めスプレーやパウダータイプの日焼け止めを活用すると、メイク直しの際に重ねやすくなります。
塗り残しが起きやすい部位にも注意が必要です。目の周り・耳・首の後ろ・デコルテ・手の甲などは、顔に比べて塗り忘れやすい部位です。これらの部位も丁寧に塗るようにしましょう。また、唇は専用のUV効果付きリップを使うと良いでしょう。
日焼け止めのクレンジングについても触れておきます。日焼け止めはスキンケアのステップのうち、化粧水や乳液・クリームなどの前に塗ります。日焼け止めを落とす際は、製品によってクレンジングが必要なものとそうでないものがあります。ウォータープルーフや高SPFの製品は、通常の洗顔料では落ちにくいことがあるため、クレンジングを使ってしっかり落とすことが必要です。残留した日焼け止めが毛穴詰まりや肌荒れの原因になることがあるため、ダブルクレンジングを習慣にすることをおすすめします。
📝 日焼け止め以外の紫外線対策も大切
紫外線対策は日焼け止めを塗るだけでは完全ではありません。日焼け止めとあわせて、物理的な遮蔽を活用することで、より高いUV対策が実現します。
帽子の着用は効果的な紫外線対策の一つです。ツバの広い帽子は顔・首・耳への直射日光を防ぎます。ツバが10cm以上あると効果が高いとされており、UVカット加工が施されたものを選ぶとさらに効果的です。
日傘もUV対策として非常に有効です。UVカット率が高いものを選ぶことが重要で、遮光率99%以上・UPF50+などの表示がある製品が理想です。最近では晴雨兼用の日傘も多く、雨の日でもUV対策を続けられます。
長袖の衣類やUVカット素材のカーディガン・アームカバーなども活用しましょう。衣類による遮蔽は手軽にできる紫外線対策で、特に腕や体幹部のUV対策に効果的です。一般的な白いTシャツでもUPF5〜15程度の防御効果があるとされており、色の濃いものや織り目の細かいものほど防御力が高い傾向があります。
サングラスも眼のUV対策として忘れてはならないアイテムです。目から紫外線を受けることで、白内障や黄斑変性などの眼疾患リスクが高まると言われています。UVカット加工のサングラスを選び、目を守ることも大切です。
また、紫外線が特に強い時間帯(10時〜14時ごろ)をなるべく避けることも効果的な対策の一つです。外出が必要な場合は、日陰を積極的に活用するよう心がけましょう。
Q. 日焼け止めの塗り方で効果が変わりますか?
日焼け止めの効果は塗り方によって大きく変わります。臨床試験は顔全体に約1〜1.5gという十分な量で行われており、少量しか塗らないと防御力は表示値を大幅に下回ります。また汗や皮脂で効果が低下するため、2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。外出の15〜30分前に塗ることも重要です。
💡 紫外線ダメージが蓄積すると起こる肌トラブル
紫外線対策が不十分だと、どのような肌トラブルが起きるのかを理解しておくことも重要です。紫外線のダメージは短期的なものと長期的なものに分けられます。
短期的なダメージとして最もよく知られているのが、日焼けによるサンバーンです。UVBによって皮膚が赤くなり、炎症を起こした状態で、ひどい場合には水ぶくれや発熱を伴うこともあります。この炎症反応は皮膚細胞のDNAが傷ついた結果として起こるものです。
また、サンタンと呼ばれる肌が黒くなる現象もあります。これはUVAが真皮にまで届き、メラノサイトを刺激してメラニン色素が大量に産生されることで起こります。UVAによる黒化は日焼けの数時間後〜数日後に現れ、数週間〜数か月持続することがあります。
長期的なダメージとして最も深刻なのが、光老化です。光老化とは、紫外線(特にUVA)の繰り返しの暴露によって皮膚が老化する現象で、シワ・たるみ・くすみ・シミ・皮膚の弾力低下などを引き起こします。これは加齢による自然な老化とは異なり、紫外線対策を適切に行うことで予防や進行を遅らせることができます。
シミのなかでも特に多いのが老人性色素斑(日光性黒子)と呼ばれるもので、長年の紫外線暴露によってメラニン色素が皮膚に沈着したものです。紫外線を浴び続けることで年齢とともに目立ちやすくなります。
さらに、長期的な紫外線暴露は皮膚がんのリスクを高めることが知られています。特に基底細胞がん・有棘細胞がん・悪性黒色腫(メラノーマ)などが紫外線と関連しています。日本での発症率は欧米に比べて低いとされていますが、紫外線対策はがん予防の観点からも非常に重要です。
紫外線によるダメージは年齢を問わず蓄積されます。子ども時代からの紫外線対策が、将来的な肌トラブルの予防につながります。赤ちゃんや幼児は特に肌が繊細なため、強い日光への暴露を避けることが推奨されています。
✨ 日焼けしてしまったときのアフターケア

日焼け止めをしっかり塗っていても、長時間屋外にいると多少の紫外線ダメージを受けてしまうことがあります。また、うっかり日焼け止めを忘れてしまったり、塗り直しを忘れてしまったりすることもあるでしょう。そうした場合のアフターケアについても知っておきましょう。
日焼けをした後は、まず肌の炎症を落ち着かせることが最優先です。炎症が起きている肌は熱を持ち、赤みや痛みが生じます。この段階では、強いマッサージや熱いお湯でのシャワー・スクラブ洗顔などは避け、肌への刺激を最小限にすることが大切です。
日焼けした肌の冷却は、炎症を抑えるために有効です。冷たいタオルや保冷剤(直接当てず、布などで包んで)で患部を冷やすと、赤みや痛みが和らぎます。ただし、冷やしすぎも禁物で、10〜15分程度を目安にしましょう。
保湿ケアも欠かせません。紫外線によって傷ついた肌はバリア機能が低下しており、水分が失われやすくなっています。炎症が落ち着いた後は、刺激の少ない保湿剤でしっかり水分補給を行いましょう。アロエベラ成分が含まれた製品は、炎症を和らげる作用があるとされており、日焼け後のケアに適しています。
日焼け後のシミ予防としては、ビタミンC(L-アスコルビン酸)を含む美容液の使用が有効とされています。ビタミンCにはメラニン生成を抑制する作用があり、日焼け後のシミ対策として活用できます。内服のビタミンCサプリメントも、肌の回復を助ける栄養素として取り入れる方もいます。
日焼けが非常にひどく、広範囲にわたる水ぶくれや発熱・悪寒・頭痛などの全身症状が現れている場合は、速やかに医療機関を受診してください。
なお、すでに現れてしまったシミや色素沈着については、市販のスキンケアだけでは限界があることも多いです。皮膚科やエステティッククリニックでのレーザー治療・IPL治療・ピーリングなどの専門的な施術を検討することも選択肢の一つです。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、日焼け止めを使っているにもかかわらずシミや光老化が進んでしまったというご相談を多く受けており、その原因の多くがSPFのみを重視してPAへの意識が不足していることにあります。UVAは室内や曇りの日でも継続的に肌へ影響を与えるため、日常生活においてもPA+++以上の製品を年間を通じてお使いいただくことを推奨しています。正しい知識をもとに、ご自身の生活スタイルに合った日焼け止めを選ぶことが、将来の肌トラブルを防ぐための最も大切な一歩となりますので、選び方や使い方でご不安な点がありましたらお気軽にご相談ください。」
📌 よくある質問
SPFはUVB(紫外線B波)への防御力を示す指標で、日焼けによる赤みや炎症(サンバーン)を防ぎます。一方、PAはUVA(紫外線A波)への防御力を示す指標で、シワ・たるみ・シミなどの「光老化」を防ぐ目的に使われます。守る対象が異なるため、両方の指標をバランスよく確認して選ぶことが大切です。
通勤・通学などの日常生活であれば、SPF15〜30・PA++〜PA+++程度で十分とされています。数値が高いほど肌への負担が増える場合もあるため、毎日使うものは肌タイプや生活スタイルに合わせて選ぶことが重要です。当院では、日常使いでもPA+++以上の製品を年間通じて使用することを推奨しています。
必要です。UVAは曇りの日でも8割以上が地表に届き、ガラスも透過するため室内にいても窓越しに受けてしまいます。UVAはシワ・たるみ・シミなどの光老化の主な原因となるため、天候や季節を問わず年間を通じてPA++以上の日焼け止めを使用することが理想的です。
汗・皮脂・摩擦などによって時間とともに効果が低下するため、2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。特に海水浴やスポーツなど水に触れる場面では、水に入るたびに塗り直す意識が必要です。メイクをしている場合は、日焼け止めスプレーやパウダータイプを活用すると塗り直しがしやすくなります。
まず冷たいタオルなどで肌を冷やして炎症を和らげ、熱いお湯やスクラブなど刺激を与えることは避けてください。炎症が落ち着いたら、刺激の少ない保湿剤でしっかり水分補給を行いましょう。シミ予防にはビタミンCを含む美容液も有効とされています。水ぶくれや発熱など症状が重い場合は、速やかに医療機関を受診してください。
🎯 まとめ
本記事では、SPFとPAの違いと、それぞれの指標の意味や数値の見方について詳しく解説しました。
SPFはUVBへの防御力を示す指標で、主に日焼けによる炎症(サンバーン)を防ぐ目的に使われます。数値が高いほどUVBの遮断率が高くなりますが、SPF30とSPF50の実際の遮断率の差はわずかです。一方、PAはUVAへの防御力を示す指標で、「+」の数が多いほどUVAへの防御力が高く、シワ・たるみ・シミなどの光老化を防ぐうえで重要な役割を果たします。
日焼け止めを選ぶ際は、SPFとPAのバランスを意識することが大切です。生活シーンや肌タイプに合わせて適切な製品を選び、正しい量をムラなく塗り、こまめに塗り直すことが効果を最大限に発揮させる鍵となります。また、帽子・日傘・UVカット素材の衣類なども組み合わせることで、より包括的な紫外線対策が実現します。
紫外線ダメージは蓄積するため、日々の積み重ねが大切です。季節や天候に関わらず、年間を通じて紫外線対策を継続することが、美しく健康な肌を守るための基本となります。今一度、自分の日焼け止めの使い方を見直し、肌をしっかりケアしていきましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 日焼け・光老化・皮膚がんに関する皮膚科学的知見、UVAとUVBの肌への影響、サンバーンや光老化のメカニズムに関する専門的情報
- 厚生労働省 – 日焼け止め化粧品のSPF・PA表示に関する薬機法上の規制・基準、表示ルール(SPF50+上限規定など)に関する公的根拠情報
- WHO(世界保健機関) – 紫外線(UV-A・UV-B・UV-C)の分類と健康影響、皮膚がんリスク、世界的な紫外線対策推奨に関する国際的根拠情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務