ワキガ・多汗症

多汗症のわき汗に注射は効果的?治療の仕組みと効果を詳しく解説

わきから汗が大量に出てしまい、洋服に染みができる、制汗剤を使っても追いつかない、夏だけでなく冬でも汗をかいてしまう——そんな悩みを抱えている方は少なくありません。多汗症は日常生活や人間関係に大きな影響を与えることもあり、精神的なストレスにつながるケースも多い疾患です。近年、こうしたわきの多汗症に対して「注射による治療」が注目されており、クリニックでの施術を検討している方も増えています。この記事では、多汗症のわき汗に対する注射治療について、その仕組みや効果、持続期間、費用感、副作用まで詳しく解説します。

😓 こんなお悩み、ありませんか?
  • 💦 夏も冬もわきの汗が止まらない
  • 👔 洋服に汗染みができて外出がつらい
  • 🙅 制汗剤・汗ふきシートでは全然追いつかない
  • 😰 人前で腕が上げられない・緊張するとさらに悪化
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読まないまま放置すると、夏のたびに同じ悩みを繰り返すだけかもしれません。
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「注射って怖くない?副作用は?費用はどのくらいかかるの…?」
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大丈夫!この記事では仕組み・効果・費用・副作用まで全部わかりやすく解説します。保険適用できるケースもあるのでぜひ最後まで読んでみてください😊

目次

  1. 多汗症とはどんな病気か
  2. わきの多汗症の特徴と日常生活への影響
  3. 多汗症の治療方法の種類
  4. わきの多汗症に対する注射治療とは
  5. 注射治療の仕組みをわかりやすく解説
  6. 注射治療の効果と持続期間
  7. 注射治療の流れと施術当日の様子
  8. 注射治療にともなう副作用やリスク
  9. 注射治療の費用について
  10. 注射治療が向いている人・向いていない人
  11. 注射治療と他の治療法を組み合わせるケース
  12. 治療を受ける前に確認しておくべきこと
  13. まとめ

この記事のポイント

わきの多汗症に対するボツリヌストキシン注射は、汗腺への神経信号を遮断して発汗を抑制する治療法で、効果は4〜12ヶ月持続し、保険適用も可能。副作用は軽微で日帰り施術が可能なため、多汗症治療の有力な選択肢として確立されている。

💡 多汗症とはどんな病気か

多汗症とは、体温調節に必要な量を超えた汗が特定の部位や全身から分泌される状態を指します。通常、人間の体は体温を一定に保つために発汗という仕組みを持っていますが、多汗症の場合は日常生活を送るうえで不都合を感じるほどの汗が出てしまいます。

多汗症は大きく「原発性多汗症(一次性多汗症)」と「続発性多汗症(二次性多汗症)」の2種類に分けられます。

原発性多汗症は、明らかな原因疾患がなく、特定の部位に過剰な発汗が起こるタイプです。わきのほか、手のひら、足の裏、顔、頭部などに起こりやすく、緊張や興奮がなくても汗が出るのが特徴です。思春期ごろに始まるケースが多く、家族に同じ症状を持つ人がいることもあります。

一方、続発性多汗症は、甲状腺機能亢進症や糖尿病、感染症、薬の副作用など、他の疾患や要因によって引き起こされる多汗症です。この場合は原因となっている疾患を治療することが優先されます。

日本では、原発性多汗症の患者数は人口の約5〜10%存在するとも言われており、決して珍しい症状ではありません。しかし、「汗をかきやすい体質だから」と放置している方も多く、適切な治療を受けていない患者さんが多いのが現状です。

Q. ボツリヌストキシン注射はどんな仕組みでわき汗を抑えるの?

ボツリヌストキシンは、脳から汗腺への信号伝達に必要なアセチルコリンの放出を阻害する働きを持つ。これにより汗腺が発汗指令を受け取れなくなり、注射した部位の発汗量が大幅に減少する。全身の体温調節機能には影響しないため、安全性の面でも優れた治療法といえる。

📌 わきの多汗症の特徴と日常生活への影響

原発性多汗症の中でも、わき(腋窩)は最も多汗が起こりやすい部位のひとつです。医学的には「腋窩多汗症(えきか・たかんしょう)」と呼ばれ、わきの下にある汗腺(エクリン腺)が過剰に活動することで大量の汗が分泌されます。

腋窩多汗症の主な特徴としては、気温や運動に関係なく汗が出ること、日中に繰り返し汗をかくこと、睡眠中は症状が軽減する傾向があることなどが挙げられます。汗の量は個人差がありますが、ひどい場合には服が濡れて下着や上着に染みが広がるほどになることもあります。

日常生活への影響も深刻です。たとえば、明るい色や薄手の素材の洋服が着られない、洋服を頻繁に替えなければならない、人前で腕を上げることに抵抗を感じる、職場や学校でのプレゼンや会議中に汗が気になって集中できないなど、行動が制限されることがあります。

また、過剰な発汗はニオイの原因にもなります。汗そのものに強いにおいはありませんが、皮膚の常在菌が汗を分解することで独特のにおいが発生するため、わきが蒸れやすい多汗症の方は脇臭(わきが)を気にするケースも多いです。これがさらに精神的なコンプレックスや対人不安につながることもあります。

さらに、汗をかくことへの不安や恐れが「また汗が出るかもしれない」という緊張を生み、それがさらに発汗を促すという悪循環に陥る方も少なくありません。このように、わきの多汗症は身体的な問題だけでなく、心理的・社会的な問題も引き起こすことがある疾患です。

✨ 多汗症の治療方法の種類

多汗症の治療法にはいくつかの選択肢があります。それぞれに特徴があり、症状の程度や生活スタイルに合わせて選ぶことが重要です。

まず、最も基本的な治療として塩化アルミニウム製剤の外用療法があります。塩化アルミニウムを含む液剤やクリームを患部に塗ることで汗腺を一時的に閉塞し、発汗を抑えます。比較的手軽に始められる方法ですが、皮膚への刺激が出やすい場合や、効果が限定的なこともあります。

次に、イオントフォレーシスと呼ばれる治療法があります。これは水を満たした容器に手足を浸し、微弱な電流を流すことで発汗を抑える方法です。主に手のひらや足の裏の多汗症に用いられることが多く、わきへの応用も可能ですが、設備の問題から対応していないクリニックもあります。

内服薬による治療も選択肢のひとつです。抗コリン薬と呼ばれる種類の薬が発汗を抑える作用を持っており、全身の多汗症に対して使われることがあります。ただし、口の渇きや便秘、眠気などの副作用が出やすいことが欠点です。

そして、近年では注射治療(ボツリヌストキシン注射)が広く普及しています。後述しますが、局所的に効果を発揮するため、わきの多汗症に対して特に適していると言われています。

より根本的な治療としては、外科的手術(汗腺切除術・ミラドライなどのレーザー・マイクロ波治療)もあります。これらは汗腺そのものを破壊・除去することで長期的な効果を期待できますが、侵襲性が高く費用も高額になりやすいです。

どの治療が最適かは個人の状態によって異なるため、医師との相談が大切です。

🔍 わきの多汗症に対する注射治療とは

わきの多汗症に対して現在最もよく行われている注射治療は、「ボツリヌストキシン注射」です。ボトックス注射とも呼ばれることがあり、美容医療でもしわ取りなどに広く使われている薬剤です。

ボツリヌストキシンはボツリヌス菌が産生するタンパク質の一種で、神経の信号伝達を一時的に遮断する作用があります。この特性を利用して、汗腺への神経伝達を抑制することで発汗量を劇的に減少させることができます。

日本では、原発性腋窩多汗症(わきの多汗症)に対するボツリヌストキシン注射は、一定の条件を満たす場合に保険適用が認められています。ただし、保険適用には診断基準を満たす必要があり、すべての患者さんが保険で治療を受けられるわけではありません。保険適用外の場合は自由診療(自費)での治療となります。

この治療は注射という比較的シンプルな処置で行われるため、手術に比べてダウンタイムが少なく、日帰りで受けられる点も支持される理由のひとつです。

Q. わきの多汗症の注射治療は保険適用になりますか?

重症度スコアなど一定の診断基準を満たす原発性腋窩多汗症と診断された場合、ボツリヌストキシン注射は保険適用で受けられる。保険3割負担の場合、1回あたりの自己負担額は数千円〜1万円台程度が目安だが、すべての患者が対象になるわけではなく、対応クリニックへの事前確認が必要となる。

💪 注射治療の仕組みをわかりやすく解説

ボツリヌストキシン注射がどのような仕組みで汗を抑えるのかを、もう少し詳しく説明します。

私たちが汗をかく際、脳から「発汗せよ」という指令が神経を通じて汗腺に伝わります。この信号の伝達にはアセチルコリンという神経伝達物質が関わっています。アセチルコリンが汗腺の受容体に結合することで、汗腺が活性化して汗が分泌されるわけです。

ボツリヌストキシンは、このアセチルコリンの放出を抑制する働きを持っています。具体的には、神経の末端からアセチルコリンが放出される際に必要なタンパク質(SNARE複合体)の働きを阻害することで、神経から汗腺への信号伝達をブロックします。

その結果、汗腺が指令を受け取れなくなり、発汗が大幅に抑制されます。ボツリヌストキシンを注射した部位の汗腺だけが選択的に影響を受けるため、全身の発汗機能には影響しません。これは他の部位での体温調節が引き続き正常に行われることを意味しており、体への安全性という面で重要なポイントです。

なお、ボツリヌストキシンの効果は永続的なものではなく、時間とともに神経の機能が回復するため、発汗量は徐々に元に戻っていきます。これが「定期的な再投与が必要」と言われる理由です。

わきへの注射の際は、あらかじめ発汗の多い部位を特定するためにヨウ素デンプン反応(ヨウ素と片栗粉を使ったテスト)を行うクリニックもあります。このテストでは汗が多い部位が紫色から黒色に変色するため、注射を打つべき範囲を視覚的に確認することができ、治療の精度を高めることができます。

🎯 注射治療の効果と持続期間

ボツリヌストキシン注射の効果については、多くの臨床データが蓄積されており、わきの多汗症に対して非常に高い有効性が報告されています。

効果の発現については、注射後すぐに効果が出るわけではなく、通常は注射から2〜7日後に発汗の減少を実感し始めます。最大効果が現れるのは注射から2〜4週間後ごろと言われています。そのため、特定のイベントや行事のために治療を受ける場合は、少なくとも1ヶ月前には施術を受けることが推奨されます。

効果の程度については、多くの方で施術前に比べて発汗量が50〜80%程度減少するとされています。「まったく汗をかかなくなる」というよりは「汗の量が劇的に減る」というイメージが正確です。個人差はありますが、洋服に染みができるほどの汗が出なくなり、制汗剤なしでも過ごせるようになったという方も多くいます。

持続期間については、一般的に4〜12ヶ月程度とされています。ただし個人差が大きく、代謝の速さや注射量、注射範囲などによって変わります。初回の施術では持続期間が短めに感じることもありますが、繰り返し施術を受けることで効果が長く続くようになる方もいます。

長期的な治療としては、効果が薄れてきたタイミングで再施術を行うことが一般的です。定期的に治療を続けることで、多汗症の症状を継続的にコントロールしていくことができます。

また、わきの多汗症に対するボツリヌストキシン注射は、世界的にも広く普及している治療法であり、国際的な皮膚科学会や美容医療学会でもその効果と安全性が認められています。

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💡 注射治療の流れと施術当日の様子

クリニックで実際に注射治療を受ける際の流れについて、一般的な手順をご説明します。

まずはじめに、カウンセリング・診察が行われます。医師が症状の程度や部位を確認し、多汗症の診断基準に照らし合わせて治療の適否を判断します。既往症や服用中の薬、アレルギーの有無なども確認されます。保険適用を希望する場合は、この段階で必要な書類や条件の確認も行われます。

次に、施術の準備として、わきの下を清潔にし、必要に応じてヨウ素デンプン反応テストを行います。汗が多く出ている範囲をマーキングすることで、注射部位を決定します。

麻酔については、わきへの注射は比較的痛みが少ない部位ですが、痛みに敏感な方のために、表面麻酔(麻酔クリームや冷却)を使用するクリニックもあります。麻酔を使う場合は、塗布後30分〜1時間程度待ってから施術に入ります。

施術は、マーキングした範囲に約1〜2cm間隔で少量ずつ注射を打ちます。使用する注射針は非常に細いものが使われており、施術時間は両脇合わせて10〜30分程度が目安です。チクッとした感覚はありますが、強い痛みを感じる方は少ないです。

施術後は特別なダウンタイムはなく、そのまま帰宅することができます。ただし、当日は激しい運動や飲酒、サウナなど血行を促進する行為は控えるよう指示されることが多いです。注射部位に強い圧をかけることも避けた方がよいとされています。

施術後2〜4週間後に効果確認のための診察を設けているクリニックもあります。効果が不十分な箇所がある場合は、追加の注射を行うこともあります。

Q. わきへのボツリヌストキシン注射の副作用にはどんなものがある?

注射部位に一時的な赤みや腫れ、内出血が生じることがあるが、多くは数日以内に自然改善する。また、わきの発汗が抑制された分、背中や胸など他の部位の汗が増える「代償性発汗」が起きるケースもある。いずれも多くの場合は軽度で、重篤な副作用は非常にまれとされている。

📌 注射治療にともなう副作用やリスク

ボツリヌストキシン注射は世界中で多くの患者さんに施術されている安全性の高い治療ですが、副作用やリスクがゼロというわけではありません。事前に理解しておくことが大切です。

注射後によく見られる反応としては、注射部位の一時的な赤みや腫れ、内出血があります。これらは多くの場合、数日以内に自然に改善されます。内出血が起きやすい体質の方や、血液をサラサラにする薬を服用している方は、事前に医師に伝えることが重要です。

まれに、注射した薬剤が周囲の組織に広がることで、隣接する筋肉に一時的な脱力感が生じることがあります。わきへの注射では、上腕の筋肉に軽い影響が出ることが報告されていますが、これも一時的なものです。

代償性発汗と呼ばれる現象が起きることもあります。これは、わきの発汗が抑えられた分、他の部位(背中、胸、太もも、足など)の汗が増えるというものです。多くの場合は軽度であり、日常生活に支障が出るほどではないことがほとんどですが、体の汗腺全体での発汗バランスが変わることがあるという点は知っておくと良いでしょう。

アレルギー反応については、ボツリヌストキシンに対してアレルギーを持つ人は非常にまれですが、過去にアレルギー反応を経験したことがある場合は必ず医師に申告してください。

また、ボツリヌストキシン製剤には複数の種類(ボトックス、ディスポート、ゼオミンなど)があり、どの製剤を使用するかによって特性が若干異なります。クリニックによって使用する製剤が違いますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

妊娠中・授乳中の方は安全性に関するデータが十分でないため、原則として治療の対象外となります。また、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経筋疾患がある方や、アミノグリコシド系抗菌薬を使用中の方も禁忌となる場合があります。

✨ 注射治療の費用について

ボツリヌストキシン注射の費用は、保険適用か自由診療かによって大きく異なります。

保険適用の場合について説明します。2012年に日本でも原発性腋窩多汗症に対するボツリヌストキシン注射が保険適用となりました。保険適用を受けるためには、いくつかの診断基準(重症度スコアなど)を満たす必要があります。保険適用の場合は通常の医療費の自己負担割合(1〜3割)で治療を受けることができます。保険3割負担の場合、1回あたりの自己負担額は数千円〜1万円台程度になることが多いです(ただし施設や使用量によって変動します)。

自由診療(自費)の場合は、クリニックや使用する製剤、注射量によって費用が異なります。一般的な相場としては、両脇で3万〜8万円程度が多いですが、クリニックによってはこれより高い場合も低い場合もあります。自由診療では製剤の種類を選べるクリニックもあります。

また、効果の持続期間が4〜12ヶ月であることを考慮すると、年に1〜3回程度の施術が必要になります。長期的にかかるコストも含めて検討することが重要です。

初診時には診察料やカウンセリング料がかかる場合もあるほか、追加注射が必要になった場合の費用なども事前に確認しておくとよいでしょう。

費用についてはクリニックのウェブサイトや電話、無料カウンセリングで確認するのが最も正確です。アイシークリニック渋谷院でも治療の詳細や費用について、カウンセリング時に丁寧にご説明していますので、まずはご相談ください。

🔍 注射治療が向いている人・向いていない人

ボツリヌストキシン注射はすべての多汗症の方に適しているわけではありません。自分の状態に合った治療を選ぶために、向いている人と向いていない人の特徴を把握しておきましょう。

注射治療が特に向いていると考えられる方の特徴として、まずわきに限局した多汗症がある方が挙げられます。注射は局所的な治療であるため、特定の部位に集中した症状がある場合に効果を発揮しやすいです。

塗り薬や制汗剤では十分な効果を得られなかった方も、注射治療が適している場合があります。外用薬は比較的軽症の多汗症には有効ですが、中等症〜重症の場合には注射の方が効果的なことが多いです。

手術に抵抗がある方や、ダウンタイムが取れない方にも注射治療は適しています。外科的な治療と比べて侵襲性が低く、施術後に特別な安静期間が必要ないことが多いためです。

一方、注射治療が向いていない方の例としては、妊娠中や授乳中の方、神経筋疾患をお持ちの方、ボツリヌストキシンにアレルギーがある方などが挙げられます。これらの方は治療の禁忌に当たる可能性があるため、必ず医師への相談が必要です。

また、全身性の多汗症(特定部位ではなく全身で大量に汗をかく)の方や、続発性多汗症(他の疾患が原因)の方には、注射治療よりも根本的な原因へのアプローチが優先されることがあります。

コスト面での懸念がある方(効果の持続が数ヶ月であることを踏まえ、定期的な通院・費用が発生するため)は、長期的なコストとベネフィットを比較したうえで検討するとよいでしょう。

Q. わきの多汗症の注射治療はどんな人に向いていますか?

わきに限局した多汗症があり、塗り薬や制汗剤では十分な効果を得られなかった方に特に適している。手術への抵抗があるまたはダウンタイムが取れない方にも向いている。一方、妊娠中・授乳中の方や神経筋疾患のある方は治療の禁忌となる場合があり、必ず事前に医師へ相談することが必要だ。

💪 注射治療と他の治療法を組み合わせるケース

多汗症の治療は注射だけにこだわる必要はありません。症状の程度や患者さんのライフスタイルに合わせて、他の治療法と組み合わせることも選択肢のひとつです。

たとえば、注射の効果が出るまでの間は塩化アルミニウム製剤を使用したり、注射治療を行いながら精神的な緊張からくる発汗を抑えるために抗不安薬や漢方薬を補助的に用いたりするケースがあります。

わきのニオイも同時に気になる場合は、わきがの治療(アポクリン腺を対象)と多汗症の治療(エクリン腺を対象とした注射)を組み合わせることで、においと汗量の両方をケアすることができます。

また、より長期的な解決を望む方には、ミラドライやレーザー治療などの汗腺を物理的に減少させる治療も検討されることがあります。これらの治療は費用が高い反面、半永久的な効果が期待できるものもあります。注射治療で効果と安全性を確認してから、より根本的な治療に移行するという段階的なアプローチを選ぶ方もいます。

どの治療法も一長一短があり、それぞれのメリット・デメリットを医師と十分に相談したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

🎯 治療を受ける前に確認しておくべきこと

クリニックを受診する前に、いくつかの点を整理しておくと、スムーズにカウンセリングを受けることができます。

まず、自分の症状の程度を把握しておくことが大切です。いつごろから症状があるか、1週間にどのくらいのエピソードがあるか、生活や仕事にどの程度の支障をきたしているかなどを整理しておくと、医師との会話がスムーズになります。多汗症には重症度を測るスコア(HDSS:汗の生活支障スコアなど)がありますが、「日常生活への影響」を言葉で伝えるだけでも十分です。

服用中の薬やサプリメントについては、必ず医師に伝えてください。特に血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用している場合は、内出血のリスクが高まることがあります。アミノグリコシド系抗生物質を使用中の方も、ボツリヌストキシンとの相互作用が懸念されるため必ず申告が必要です。

保険適用での治療を希望する場合は、皮膚科または美容皮膚科の中でも保険診療に対応しているクリニックを選ぶ必要があります。美容クリニックのみの場合は自由診療のみの対応になることが多いため、事前に確認しておきましょう。

施術前の準備として、施術当日はわきの下を清潔にしておくことが基本ですが、除毛(シェービング)については事前に行っておくよう指示されることがあります。ただし直前の剃毛は皮膚への刺激になることもあるため、前日までに済ませておくのが一般的です。

施術後の予定についても確認が必要です。当日は激しい運動やサウナ・入浴(シャワーのみOKのことが多い)を避ける必要がありますので、施術後の生活スケジュールを調整しておくとよいでしょう。

クリニック選びも重要です。多汗症の治療を専門的に行っているか、医師の経験や使用する薬剤について事前に調べておくと安心です。カウンセリングを無料で提供しているクリニックを活用し、疑問点をしっかり解消してから施術を決断することをおすすめします。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、わきの多汗症でお悩みの方からのご相談が年々増えており、「ずっと体質だと思って諦めていた」という方も多くいらっしゃいます。ボツリヌストキシン注射は、局所的に発汗を抑えながら全身の体温調節機能には影響しない、安全性と有効性のバランスに優れた治療法であり、多くの患者様が施術後の生活の変化に喜びの声をお聞かせくださいます。一人で抱え込まず、まずは気軽にご相談いただくことが、快適な日常生活への第一歩になると考えています。」

💡 よくある質問

わきの多汗症に対する注射治療の効果はどのくらい続きますか?

ボツリヌストキシン注射の効果持続期間は、一般的に4〜12ヶ月程度とされていますが、個人差があります。代謝の速さや注射量・注射範囲によっても変わり、繰り返し施術を受けることで効果が長く続くようになる方もいます。効果が薄れてきたタイミングで再施術を行うことで、症状を継続的にコントロールすることが可能です。

わきの多汗症の注射治療は保険が適用されますか?

一定の診断基準(重症度スコアなど)を満たす原発性腋窩多汗症と診断された場合、保険適用での治療が可能です。保険3割負担の場合、1回あたりの自己負担額は数千円〜1万円台程度が目安です。ただし、すべての患者さんが保険適用になるわけではなく、対応していないクリニックもあるため、事前に確認が必要です。

注射治療を受けた後、副作用はありますか?

注射部位の一時的な赤みや腫れ、内出血が起こることがありますが、多くは数日以内に改善されます。また、わきの発汗が抑えられた分、背中や胸など他の部位の汗が一時的に増える「代償性発汗」が起きることもあります。いずれも多くの場合は軽度ですが、気になる症状があれば医師に相談することをおすすめします。

注射治療当日はどのくらいの時間がかかりますか?

施術自体は両脇合わせて10〜30分程度が目安です。施術後は特別なダウンタイムがなく、そのまま帰宅できます。ただし当日は、激しい運動・飲酒・サウナなど血行を促進する行為は控える必要があります。初診時はカウンセリングや診察の時間も加わるため、余裕をもってご来院ください。

注射治療の効果はいつごろから実感できますか?

注射直後から効果が現れるわけではなく、通常は施術から2〜7日後に発汗の減少を感じ始め、最大効果が現れるのは2〜4週間後ごろとされています。特定のイベントに合わせて治療を受けたい場合は、少なくとも1ヶ月前には施術を受けることが推奨されます。当院では施術後2〜4週間後に効果確認の診察を行うこともあります。

📌 まとめ

わきの多汗症は日常生活に大きな影響を与える疾患ですが、適切な治療によって症状をコントロールすることが可能です。ボツリヌストキシン注射は、そのメカニズムの明確さ、高い有効性、低い侵襲性から、わきの多汗症に対して非常に有力な治療選択肢として確立されています。

注射は汗腺への神経信号を遮断することで発汗を抑制し、効果は注射後数日〜数週間以内に現れ、数ヶ月間持続します。施術自体はダウンタイムがほとんどなく、日帰りで受けられるのも大きなメリットです。

一方で、効果の持続期間には個人差があること、定期的な再施術が必要になること、費用が継続的にかかること、副作用のリスクが一定程度あることも理解したうえで治療を選択することが重要です。

「汗が多くて困っているけど、どこに相談していいかわからない」「制汗剤を重ねても追いつかない」と感じている方は、ぜひ一度専門のクリニックに相談してみてください。アイシークリニック渋谷院では、多汗症の治療についてカウンセリングから丁寧にサポートしています。一人で悩まず、専門家とともに自分に合った治療法を見つけていきましょう。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 原発性局所多汗症診療ガイドラインに基づく、腋窩多汗症の診断基準・重症度評価(HDSSスコア)・治療法の選択に関する情報
  • 厚生労働省 – ボツリヌストキシン製剤の保険適用承認および原発性腋窩多汗症に対する適応条件・医薬品安全性情報に関する情報
  • PubMed – ボツリヌストキシン注射による腋窩多汗症治療の有効性・持続期間・副作用に関する国際的な臨床研究・エビデンスデータ

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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