粉瘤

おでき・しこりの原因と治療法|放置していいケースと受診すべきケース

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その「様子見」が悪化を招くことがあります。

この記事を読めば、

  • 自分のおでき・しこりが何なのかわかる
  • 今すぐ受診すべきかどうかの判断基準がわかる
  • ✅ やってはいけないNG行動がわかる
⚠️ 2〜3週間以上続く・急に大きくなるしこりは要注意。悪性の可能性もゼロではありません。「まあいいか」で後悔しないために、ぜひ最後まで読んでください。

目次

  1. おでき・しこりとは何か
  2. おできの主な種類と原因
  3. しこりの主な種類と原因
  4. おでき・しこりが発生しやすい部位とその特徴
  5. 自分でできるケアと注意点
  6. 病院受診が必要なサインとは
  7. おでき・しこりの診断と治療方法
  8. おでき・しこりの予防策
  9. まとめ

この記事のポイント

おでき・しこりは毛包炎や粉瘤・脂肪腫など原因が多様で、自己判断で潰す行為は厳禁。2〜3週間以上続く場合や急激に大きくなる場合は悪性の可能性もあり、皮膚科・形成外科への早期受診が重要。

💡 おでき・しこりとは何か

「おでき」と「しこり」は、似ているようで少し異なる症状を指します。まず、この2つの言葉の意味と違いを整理しておきましょう。

おできとは、皮膚の表面あるいは皮膚のすぐ下に生じる、赤みや腫れを伴う膿を含んだ状態のことを指すことが多いです。正式な医学用語ではなく、一般的に使われる言葉ですが、毛包炎(もうほうえん)や癤(せつ)、癰(よう)などが該当します。炎症を伴うことが多く、触ると痛みを感じることも少なくありません。

一方、しこりとは皮膚の下にある硬い塊のことを指し、必ずしも炎症や痛みを伴うとは限りません。脂肪腫や粉瘤(ふんりゅう)、リンパ節の腫れ、良性または悪性の腫瘍など、さまざまな原因が考えられます。触れてわかるような硬い感触が特徴です。

どちらも皮膚科や外科の受診対象となりますが、症状の性質によって適切な診療科や治療法が異なります。日常的によく見られる症状ではありますが、放置してよいものとそうでないものを見極めることが大切です。

Q. おできとしこりはどう違うのですか?

おできは毛包炎や癤のように赤み・腫れ・膿を伴う炎症性の症状で、触ると痛みを感じることが多いです。一方、しこりは皮膚の下にある硬い塊で、粉瘤・脂肪腫・リンパ節腫脹などが代表例です。必ずしも炎症や痛みを伴わない点が大きな違いです。

📌 おできの主な種類と原因

おできといっても、その原因や状態によってさまざまな種類があります。代表的なものを以下に説明します。

✅ 毛包炎(もうほうえん)

毛包炎は、毛穴(毛包)に細菌が感染して炎症を起こす状態です。皮膚表面に赤い小さなできものが複数でき、軽い痒みや痛みを伴うことがあります。顔や頭皮、首、胸、背中、お尻など体のさまざまな場所に発生します。原因となる細菌は主に黄色ブドウ球菌で、剃毛後の刺激、摩擦、汗などが引き金になることが多いです。

軽症の場合は自然に治癒することも多いですが、悪化すると癤(せつ)という状態に進展することがあります。

📝 癤(せつ)・癰(よう)

癤は、毛包炎がさらに深部に広がり、毛包とその周囲の組織に細菌感染が生じた状態です。いわゆる「おでき」と呼ばれるものの多くがこの状態に当たります。皮膚が赤く腫れ上がり、中心部に膿が形成され、強い痛みを伴います。数日から1週間程度で自然に膿が排出されることもありますが、大きくなる場合は医療機関での処置が必要です。

癰は複数の癤が合わさったような状態で、より広い範囲に炎症が及びます。発熱などの全身症状を伴うこともあり、外科的な切開排膿や抗菌薬の投与が必要になることがほとんどです。

🔸 粉瘤(ふんりゅう)の炎症

粉瘤(アテローマとも呼ばれます)は、本来は皮膚の外に排出されるべき角質や皮脂が皮膚の内側に蓄積してできた袋状の腫瘤です。通常は痛みのない柔らかいしこりとして感じられますが、細菌感染を起こすと急に赤く腫れ上がり、強い痛みを伴うおできのような状態になります。これを炎症性粉瘤と呼びます。

炎症が起きると見た目は普通のおできと区別がつきにくくなりますが、中心部に「臍(へそ)」と呼ばれる黒い点が見られることが特徴のひとつです。炎症を繰り返す場合は、落ち着いた状態で手術による摘出が根本治療となります。

⚡ ニキビ(痤瘡:ざそう)

ニキビも広い意味でおできの一種とみなされることがあります。毛穴に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖することで炎症を起こした状態です。赤みや白い膿胞が特徴で、顔、背中、胸などに多く見られます。ホルモンバランスの変化、睡眠不足、食生活の乱れなどが発症に関係します。

ニキビは適切なスキンケアや皮膚科での治療で改善できますが、自己流で潰したりすると色素沈着やニキビ跡の原因になるため注意が必要です。

🌟 皮下膿瘍(ひかのうよう)

皮膚や皮下組織の中に膿が溜まった状態を皮下膿瘍といいます。細菌感染によって生じることが多く、皮膚が盛り上がり、強い痛みと熱感を伴います。自然に膿が出ることもありますが、適切な処置なしに治癒することは少なく、医療機関での切開排膿が必要になることがほとんどです。

✨ しこりの主な種類と原因

痛みや炎症を伴わないしこりは、おできとは異なる病態であることが多く、さらに多様な原因が考えられます。

💬 粉瘤(ふんりゅう)

炎症のない状態の粉瘤は、皮膚の下に形成された袋状のしこりとして感じられます。触るとやや硬く、押すと動くような感触があります。大きさは数ミリから数センチまでさまざまで、顔、首、背中、耳の後ろなど全身のどこにでも発生します。

粉瘤は良性の腫瘤ですが、自然に消えることはなく、放置すると徐々に大きくなっていくことがほとんどです。また、いつ炎症を起こすかわからないため、気になるようであれば早めに皮膚科や形成外科に相談することをお勧めします。

✅ 脂肪腫(しぼうしゅ)

脂肪腫は、皮下脂肪組織が異常に増殖してできた良性の腫瘍です。触ると柔らかくぶよぶよとした感触で、皮膚の表面はなめらかで色の変化も見られません。痛みがないことが多く、背中、肩、腕、首などに多く見られます。

脂肪腫は良性であることがほとんどで、小さいものや症状がないものは経過観察にとどめる場合もあります。しかし、急激に大きくなる場合や、深部にある脂肪腫については、悪性脂肪肉腫との鑑別が必要なため、専門医による診断が重要です。

📝 リンパ節の腫脹

首、わきの下、鼠径部(そけいぶ)などにしこりを感じる場合、リンパ節の腫れが原因であることがあります。風邪などの感染症に伴って一時的に腫れることが多く、感染が治まれば自然に元に戻ることがほとんどです。

ただし、リンパ節が長期間にわたって腫れ続けたり、複数箇所に及んだり、体重減少や発熱などの全身症状を伴う場合には、リンパ腫などの血液疾患の可能性も考えられるため、早急に内科や血液内科を受診する必要があります。

🔸 ガングリオン

ガングリオンは、関節包や腱鞘(けんしょう)から生じるゼリー状の液体が詰まった袋状の腫瘤です。手首の甲側に多く見られますが、足首や指にも発生します。表面はなめらかで弾力性があり、動かないことが多いです。痛みを伴わないこともありますが、神経を圧迫すると痛みやしびれが出ることもあります。

自然に消失することもありますが、症状がある場合や大きくなる場合は、注射で内容物を吸引したり、手術で摘出する治療が行われます。

⚡ 石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)

毛母腫(もうぼしゅ)とも呼ばれる石灰化上皮腫は、皮膚の比較的浅い場所にできる良性の腫瘤です。カルシウムが沈着して硬くなることが多く、触ると岩のようにゴツゴツした硬い感触が特徴です。顔、首、腕などに多く見られ、お子さんや若い方に多い傾向があります。

🌟 線維腫(せんいしゅ)・表皮嚢胞

線維腫は皮膚内の線維組織が増殖してできた良性腫瘍で、皮膚に固着した小さなしこりとして触れます。表皮嚢胞は表皮細胞が皮膚内で増殖して袋状になったものです。どちらも良性ですが、大きくなったり気になる場合は切除が選択されます。

Q. おできを自分で潰してはいけない理由は何ですか?

おできを自己流で潰すと、細菌が周囲の組織に広がり炎症が悪化するリスクがあります。特に鼻から口角を結ぶ「危険三角域」内で潰した場合、細菌が静脈を通じて脳に達し、深刻な感染症を引き起こす可能性があります。膿が気になる場合は皮膚科・形成外科で処置を受けてください。

🔍 おでき・しこりが発生しやすい部位とその特徴

おでき・しこりは体のどこにでも生じる可能性がありますが、部位によって発生しやすい種類や原因が異なります。ここでは主な部位別の特徴を解説します。

💬 顔(額・鼻・頬・あご)

顔には皮脂腺が多く分布しているため、ニキビや粉瘤、毛包炎が発生しやすい部位です。特にTゾーン(おでこ・鼻)は皮脂分泌が多く、毛穴が詰まりやすい環境です。また、頬骨付近や鼻周りには基底細胞癌などの皮膚悪性腫瘍が発生することもあり、長期間消えない病変には注意が必要です。

✅ 首・耳の周囲

首や耳の後ろは粉瘤が好発する部位のひとつです。また、首はリンパ節が多く集まる場所でもあるため、感染症やリンパ節の腫れが見られやすい部位でもあります。耳の周辺に硬いしこりを感じた場合は、耳下腺腫瘍の可能性も考えられるため、早めに耳鼻咽喉科や形成外科に相談することが望ましいです。

📝 背中・肩

背中は皮脂腺が多く、自分では確認しにくい部位であるため、粉瘤や脂肪腫が大きくなってから気づくことが少なくありません。また、ニキビや毛包炎も発生しやすい場所です。背中に痛みを伴う大きなおできがある場合は、炎症性粉瘤や癰の可能性があります。

🔸 わきの下

わきの下には汗腺とリンパ節が集まっています。剃毛による刺激や汗による蒸れで毛包炎が起きやすい部位です。また、汗腺が炎症を繰り返す化膿性汗腺炎(かのうせいかんせんえん)はわきの下に好発し、痛みを伴う多発性のおできが特徴です。わきの下のリンパ節が長期間腫れている場合は専門医に相談してください。

⚡ 鼠径部・陰部周辺

鼠径部(そけいぶ)や陰部周辺は、摩擦や湿気によって毛包炎や癤が生じやすい部位です。また、バルトリン腺囊胞(女性の場合)や皮脂腺囊腫なども発生することがあります。この部位のしこりは恥ずかしさから受診を遅らせる方も多いですが、悪性腫瘍が発生することもあるため、長期間消えない場合は必ず受診するようにしましょう。

🌟 手首・手指

手首はガングリオンが最もよく発生する部位です。関節の動きに伴って大きさが変わることもあります。手指の関節にできる場合も多く、机の角などで叩いて潰す民間療法は感染などのリスクがあるため、専門医に相談することをお勧めします。

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💪 自分でできるケアと注意点

おでき・しこりの中には、適切なセルフケアで症状が改善するものもあります。ただし、誤った対処法はかえって症状を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

💬 清潔に保つことの重要性

おできが生じた場合、まず大切なのは患部を清潔に保つことです。石けんを使って優しく洗い、汗や汚れが皮膚に残らないようにしましょう。ただし、強くこすりすぎると刺激になり、炎症を悪化させる可能性があります。洗顔や入浴時は、泡立てたソープで優しく洗うことを心がけてください。

✅ 温罨法(おんあんぽう)の活用

初期段階のおできに対して、清潔なタオルを温め患部に当てる温罨法が有効なことがあります。温めることで血行が促進され、免疫細胞が患部に集まりやすくなり、膿が自然に排出されやすくなることが期待できます。1日数回、1回あたり10〜15分程度を目安に行いましょう。

📝 自分で潰すことは絶対に避ける

おできを自分で潰したり、無理に押し出そうとすることは非常に危険です。無理に潰すと細菌が周囲の組織に広がり、炎症が拡大するリスクがあります。特に顔の「危険三角域」(鼻から口角を結んだ三角形の内側)に生じたおできを潰すと、静脈を通じて細菌が脳に達し、深刻な感染症を引き起こす可能性があります。おできやニキビを自己流で潰すことは、どの部位においても避けるべきです。

🔸 市販薬の使用について

軽度の毛包炎やおできであれば、市販の抗菌成分を含む軟膏(イソジン軟膏やフシジン酸系の市販薬など)が症状の緩和に役立つ場合があります。ただし、重症の場合や症状が長引く場合は自己判断での市販薬の使用に頼らず、皮膚科を受診することをお勧めします。

⚡ 生活習慣の改善

おできが繰り返し発生する場合は、生活習慣を見直すことも大切です。睡眠不足、ストレス、偏った食生活、免疫力の低下はおできの発生を促進する要因となります。バランスのよい食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけることが、おできの予防にもつながります。

Q. 粉瘤は放置しても大丈夫ですか?

粉瘤は良性の腫瘤ですが、放置しても自然に消えることはなく、徐々に大きくなるのが一般的です。また、突然細菌感染を起こして強い痛みを伴う「炎症性粉瘤」になるリスクもあります。炎症がない状態であれば、傷が小さく済む日帰り手術での治療が可能なため、早めの受診が推奨されます。

🎯 病院受診が必要なサインとは

おでき・しこりの中には、自然に治癒するものもありますが、医療機関での診察が必要な場合も少なくありません。以下のようなサインがある場合は、速やかに受診することをお勧めします。

🌟 痛みや腫れが強い、または悪化している

おできの痛みや腫れが日に日に強くなっている場合は、感染が深部に及んでいる可能性があります。また、患部が赤く熱を持ち、触れると激しく痛む場合も受診のサインです。自然治癒を待っていると、蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの重篤な感染症に発展するリスクがあります。

💬 発熱や倦怠感などの全身症状を伴う場合

おやできに伴って38度以上の発熱や体のだるさ、悪寒などの全身症状が現れている場合は、感染が全身に及んでいる可能性があります(敗血症)。このような場合は緊急の医療対応が必要なことがあるため、速やかに受診してください。

✅ 2〜3週間以上経過しても改善しない場合

一般的なおできや毛包炎であれば、2〜3週間程度で改善することが多いです。それ以上経過しても症状が続く場合や、一度改善したように見えて再発する場合は、単純な感染ではなく別の疾患が隠れている可能性があります。

📝 しこりが急激に大きくなっている

数週間〜数ヶ月の間に急速に大きくなるしこりは、悪性腫瘍の可能性を否定できないため、早急に専門医への受診が必要です。特に、触ると硬く固定されていて動かない、表面がでこぼこしているなどの特徴があれば注意が必要です。

🔸 痛みのないしこりが長期間続く場合

痛みを伴わないしこりは「大丈夫だろう」と放置されがちですが、悪性腫瘍の初期は痛みがないことも多いです。数ヶ月以上消えないしこりや、じわじわと大きくなるしこりは、必ず専門医に診てもらうようにしましょう。

⚡ 顔・首・わきの下・鼠径部のリンパ節が腫れている

リンパ節の腫れが数週間以上続いたり、複数箇所に及んだり、夜間の大量発汗や体重減少を伴う場合は、血液疾患(リンパ腫など)の可能性があります。これらの症状がある場合は内科または血液内科を受診してください。

💡 おでき・しこりの診断と治療方法

おでき・しこりを医療機関で診てもらう場合、どのような診断・治療が行われるのかを知っておくと、受診時の不安が軽減されるでしょう。

🌟 診断方法

まず医師による問診と視診・触診が行われます。いつから気づいたか、大きさの変化、痛みの有無、全身症状の有無などを確認します。その後、必要に応じて以下の検査が行われます。

超音波検査(エコー)は、しこりの内部構造を調べるために使われます。液体が溜まっているのか、固形の腫瘤なのかを判断するのに有用です。放射線被曝がなく、簡便に行える検査です。

MRI・CTは、深部にあるしこりや悪性が疑われる場合に使用されます。腫瘤の正確な位置や周囲への浸潤の有無を評価できます。

生検(バイオプシー)は、腫瘤の一部を採取して病理組織検査を行う方法です。良性か悪性かを確定診断するために行われることがあります。

血液検査は、感染症の炎症反応(CRP、白血球数など)や血液疾患の鑑別に使用されます。

💬 治療方法:おできの場合

軽度の毛包炎や小さなおできの場合は、抗菌薬の塗り薬(外用抗菌薬)で治療することが多いです。症状が強い場合や広範囲に及ぶ場合は、内服の抗菌薬が処方されることもあります。

癤や皮下膿瘍のように膿が形成されている場合は、局所麻酔下での切開排膿(せっかいはいのう)が行われます。メスで皮膚に小さな切開を入れ、溜まった膿を排出します。処置後は洗浄・ガーゼ処置を行い、通常数日〜2週間程度で治癒します。

炎症性粉瘤に対しては、急性期(炎症が強い状態)に切開排膿を行い、炎症が落ち着いてから改めて粉瘤の袋ごと摘出する手術を行うことが一般的です。急性期に無理に袋ごと摘出しようとすると、感染が広がるリスクがあるためです。

✅ 治療方法:しこりの場合

粉瘤の手術は、炎症がない状態であれば日帰り手術で行えます。局所麻酔をして皮膚を小さく切開し、袋ごと摘出します。袋が残ると再発するため、完全に摘出することが重要です。近年では、切開する傷が小さく済む「へそ抜き法(くりぬき法)」も普及しています。

脂肪腫の治療も、気になる場合や大きくなる場合は外科的切除が選択されます。サイズや深さによって局所麻酔での日帰り手術から、全身麻酔が必要な場合まであります。

ガングリオンに対しては、注射で内容液を吸引する穿刺(せんし)治療や、外科的切除が行われます。穿刺は体への負担が少ない反面、再発しやすい側面もあります。

悪性が疑われる腫瘤に対しては、まず生検による確定診断を行い、診断に応じた治療(外科的切除、放射線療法、化学療法など)が選択されます。

📝 受診する科はどこ?

おできやしこりの受診先として、まず皮膚科または形成外科を選ぶとよいでしょう。どちらも皮膚や皮下組織の疾患を専門としており、診断から治療まで一貫して対応してもらえます。

首のリンパ節の腫れが気になる場合は耳鼻咽喉科、全身のリンパ節腫脹や血液疾患が疑われる場合は内科や血液内科、手首などのガングリオンは整形外科でも対応しています。まずはかかりつけ医に相談して、適切な専門科を紹介してもらうのもよい方法です。

Q. しこりやおできで病院を受診すべき症状は何ですか?

以下の場合は速やかに皮膚科・形成外科を受診してください。①2〜3週間以上経過しても改善しない、②数週間〜数ヶ月で急激に大きくなっている、③発熱・倦怠感などの全身症状を伴う、④痛みや腫れが日々悪化している——これらは悪性疾患や重篤な感染症が隠れている可能性があります。

📌 おでき・しこりの予防策

おでき・しこりを完全に予防することは難しいですが、発生リスクを下げるために日常生活でできることがいくつかあります。

🔸 適切なスキンケアを行う

毛包炎やニキビの予防には、日々の丁寧なスキンケアが大切です。洗顔は朝晩の2回を基本とし、優しく泡立てて洗うことで毛穴の詰まりを防ぎます。洗いすぎは皮脂分泌を増加させる原因になるので注意しましょう。また、保湿を適切に行うことで皮膚のバリア機能を維持できます。

⚡ 剃毛・除毛時の注意

剃刀や電気シェーバーによる剃毛は、毛包に傷をつけて毛包炎の原因になることがあります。剃毛前後に清潔を保つこと、剃刀の刃を定期的に交換すること、剃毛後に保湿を行うことが予防につながります。

🌟 衣服による摩擦・蒸れを防ぐ

衣服の摩擦や汗による蒸れも、毛包炎やおできの発生を促します。吸湿性の高い天然素材の衣服を選び、汗をかいたらこまめに着替えることが大切です。わきの下や鼠径部など蒸れやすい部位は特に注意が必要です。

💬 免疫力を高める生活習慣

免疫力が低下すると、細菌感染によるおできが起きやすくなります。バランスのよい食事(ビタミンCやAを含む野菜・果物、タンパク質をしっかり摂る)、7〜8時間の十分な睡眠、過度なストレスを避けること、適度な運動習慣が免疫力の維持につながります。

✅ 糖尿病などの基礎疾患のコントロール

糖尿病は免疫機能を低下させ、皮膚の感染症(おでき・癤)を起こしやすくする原因のひとつです。糖尿病がある方は血糖コントロールをしっかり行い、皮膚の異常にも注意を払うことが大切です。おできが繰り返し発生する場合は、血糖値の確認を医師に相談してみましょう。

📝 早期発見・早期対処の習慣

定期的に自分の皮膚を確認する習慣をつけることも大切です。お風呂に入ったときなどに体全体を観察し、新しいできものやしこりに気づいたら記録しておきましょう。早期に気づくことで、症状が軽いうちに対処できる可能性が高まります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「しばらく様子を見ていたが、なかなか治らないので受診した」という方が多くいらっしゃいます。粉瘤や脂肪腫などの良性腫瘤であれば、早期であるほど小さな傷で治療できることが多く、また痛みのないしこりでも、稀に悪性疾患が隠れているケースがあるため、「気になるな」と感じた時点でお気軽にご相談いただくことをお勧めします。正確な診断のもと、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案できるよう努めておりますので、どうぞ安心してご来院ください。」

✨ よくある質問

おできとしこりの違いは何ですか?

おできは赤みや腫れ、膿を伴う炎症性の症状(毛包炎・癤など)を指し、触ると痛みを感じることが多いです。一方、しこりは皮膚の下にある硬い塊で、必ずしも炎症や痛みを伴いません。粉瘤・脂肪腫・リンパ節の腫れなどが代表例です。どちらも皮膚科や形成外科で診察を受けられます。

おできを自分で潰しても大丈夫ですか?

絶対に避けてください。自己流で潰すと細菌が周囲に広がり、炎症が悪化するリスクがあります。特に鼻から口角を結ぶ「危険三角域」内のおできを潰すと、細菌が脳に達する深刻な感染症を引き起こす可能性もあります。膿が気になる場合は、皮膚科・形成外科で適切な処置を受けましょう。

どんな症状があれば病院に行くべきですか?

以下の場合は速やかに受診してください。①2〜3週間以上経過しても改善しない、②急激に大きくなっている、③発熱・倦怠感などの全身症状を伴う、④痛みや腫れが日々悪化している、⑤痛みのないしこりが長期間続く——これらは悪性疾患や重篤な感染症が隠れている可能性があります。

粉瘤は放置しても問題ありませんか?

粉瘤は良性の腫瘤ですが、自然に消えることはなく、放置すると徐々に大きくなります。また、突然細菌感染を起こして強い痛みを伴う「炎症性粉瘤」になるリスクもあります。アイシークリニックでは、炎症がない状態であれば傷が小さく済む日帰り手術で対応可能ですので、早めにご相談ください。

おできが繰り返しできるのはなぜですか?

おできが繰り返す原因として、睡眠不足・偏った食生活・過度なストレスによる免疫力低下や、糖尿病などの基礎疾患が関係していることがあります。また、粉瘤は袋が残ると再発します。繰り返す場合は自己ケアだけで対処せず、一度皮膚科を受診して根本的な原因を確認することをお勧めします。

🔍 まとめ

おでき・しこりは非常に身近な症状であり、その多くは良性で自然に改善するものですが、中には適切な治療が必要なものや、見逃してはいけない疾患が隠れているケースもあります。

おできの多くは毛包炎や癤などの細菌感染が原因で、清潔を保つことや適切な抗菌薬の使用で対処できますが、自己流で潰す行為は厳禁です。しこりは粉瘤や脂肪腫などの良性腫瘤が大半を占めますが、急に大きくなるもの、長期間消えないもの、全身症状を伴うものは悪性疾患の可能性もあるため、早めに専門医への受診が必要です。

受診の目安としては、2〜3週間以上経過しても症状が改善しない場合、急速に大きくなる場合、痛みや発熱などの全身症状を伴う場合などが挙げられます。「自然に治るかもしれない」と様子を見すぎず、気になる症状があれば早めに皮膚科や形成外科を受診することをお勧めします。

アイシークリニック渋谷院では、皮膚のできもの・しこりに関する診察・治療を行っております。「このしこりは何だろう?」「おできが気になる」という方は、お気軽にご相談ください。早期発見・早期治療があなたの皮膚の健康を守る第一歩となります。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 毛包炎・癤・粉瘤(表皮嚢腫)・ニキビ(痤瘡)・脂肪腫などの皮膚疾患の診断基準および治療ガイドラインの参照
  • 日本形成外科学会 – 粉瘤・脂肪腫・ガングリオン・石灰化上皮腫などの皮下腫瘤に対する外科的治療法(切開排膿・摘出手術・くりぬき法など)の参照
  • 厚生労働省 – 皮膚感染症における抗菌薬の適正使用・市販薬の使用上の注意・受診の目安に関する情報の参照
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