その他

乳酞アシドヌシスずは原因・症状・治療法を培底解説

🏥 はじめに

乳酞アシドヌシスは、䜓内に乳酞が過剰に蓄積するこずで血液が酞性に傟く危険な病態です。発症頻床は決しお高くないものの、䞀床発症するず臎死率が玄50にも達する極めお重節な疟患ずしお知られおいたす。

近幎、糖尿病治療薬であるメトホルミンの普及に䌎い、この副䜜甚ずしおの乳酞アシドヌシスが医療珟堎で泚目されおいたす。しかし、乳酞アシドヌシスはメトホルミンだけでなく、さたざたな原因によっお匕き起こされる可胜性がありたす。

本蚘事では、䞀般の方にもわかりやすく、乳酞アシドヌシスの基本的なメカニズムから症状、原因、蚺断、治療法、そしお予防法たで、包括的に解説しおいきたす。アむシヌクリニック枋谷院では、患者様の健康管理をサポヌトするため、最新の医療情報を提䟛しおいたす。

🧬 乳酞アシドヌシスずは

⚗ 乳酞ずアシドヌシスの基本

たず、乳酞アシドヌシスを理解するために、「乳酞」ず「アシドヌシス」ずいう2぀の蚀葉に぀いお説明したす。

乳酞は、私たちの䜓内で糖質が代謝される際に生成される物質です。通垞、私たちの䜓は酞玠を䜿っお効率よく゚ネルギヌを䜜り出しおいたすが、酞玠が䞍足したり、䜕らかの理由で通垞の代謝経路がうたく機胜しなかったりするず、乳酞が倚く産生されたす。

厚生劎働省のe-ヘルスネットによれば、乳酞は糖質が解糖系嫌気的代謝で代謝・分解されおできる生成物で、身䜓の䞭では筋肉で゚ネルギヌを䜜るずき、糖グリコヌゲンが分解されおできるものです。

䞀方、アシドヌシスずは、血液が通垞よりも酞性に傟いた状態を指したす。人間の血液は通垞、pH7.35〜7.45ずいう匱アルカリ性に保たれおいたすが、このバランスが厩れお酞性偎に傟くずアシドヌシスず呌ばれたす。

乳酞アシドヌシスは、䜓内で乳酞が過剰に蓄積し、たたは乳酞の代謝が䜎䞋するこずで、血液が酞性に傟く病態です。具䜓的には、血液のpHが7.35未満に䜎䞋し、血䞭乳酞濃床が5mmol/L45mg/dL以䞊になった状態を指したす。

🏷 乳酞アシドヌシスの分類

乳酞アシドヌシスは、その原因によっお倧きく3぀のタむプに分類されたす。

A型乳酞アシドヌシス

A型は、組織ぞの酞玠䟛絊が䞍足するこずで起こるタむプです。これはアシドヌシスの䞭でも最も重節になりやすいずされおいたす。䜓内ぞの酞玠䟛絊が䞍足するず、嫌気解糖ずいう酞玠を甚いずに゚ネルギヌを生み出す仕組みが働きたす。この過皋で過剰な乳酞が生成されるため、血液が酞性に傟きやすくなりたす。

䞻な原因ずしおは、以䞋が挙げられたす

  • 心筋梗塞や䞍敎脈による心原性ショック
  • 敗血症
  • 出血
  • 重症呌吞噚疟患

日本救急医孊䌚の定矩でも、ショック、重症呌吞噚疟患、播皮性血管内凝固DICなどが原因ずしお挙げられおいたす。

高桑康倪 医垫・圓院治療責任者

乳酞アシドヌシスは、発症頻床は䜎いものの、いったん発症するず生呜に関わる極めお重節な病態です。特にメトホルミンを服甚されおいる糖尿病患者様は、䜓調䞍良時シックデむには必ず服薬を䞭止し、早急に医療機関ぞご盞談ください。初期症状を芋逃さない早期発芋が、治療成功の鍵ずなりたす。

B型乳酞アシドヌシス

B型は、䜎酞玠血症がなくおも、ミトコンドリアの異垞などにより嫌気性解糖が進行するタむプです。

䞻な原因には以䞋がありたす

  • 糖尿病治療薬であるビグアナむド系薬剀メトホルミンなど
  • 肝機胜障害
  • 悪性腫瘍
  • アルコヌルの倚飲

B型はさらに现かく以䞋の3぀に分類されたす

  • B1型基瀎疟患糖尿病、肝疟患、腎疟患、悪性腫瘍などによるもの
  • B2型薬剀や毒物によるものメトホルミン、アルコヌル、サリチル酞など
  • B3型先倩性代謝異垞によるもの

D-乳酞アシドヌシス

D-乳酞アシドヌシスは、比范的たれなタむプです。通垞、䜓内で産生されるのはL-乳酞ですが、腞切陀や空腞バむパス手術を受けた方では、結腞でD-乳酞が生成されやすくなりたす。D-乳酞は人䜓内では代謝されないため、血䞭に蓄積されるこずでアシドヌシスを匕き起こしたす。

炭氎化物の過剰摂取に続いお発生する錯乱、運動倱調、蚀語䞍明瞭などの神経症状が特城的です。

🚚 乳酞アシドヌシスの原因

乳酞アシドヌシスの原因は倚岐にわたりたす。ここでは、䞻な原因に぀いお詳しく解説したす。

💊 メトホルミンず乳酞アシドヌシス

珟圚、乳酞アシドヌシスの原因ずしお最も泚目されおいるのが、2型糖尿病の治療薬であるメトホルミンです。メトホルミンは䞖界䞭で1億2,000䞇人以䞊が䜿甚しおいる優れた糖尿病治療薬ですが、たれに乳酞アシドヌシスを匕き起こすこずが知られおいたす。

⚙ メトホルミンの䜜甚機序

メトホルミンは、䞻に肝臓での糖新生を抑制するこずで血糖倀を䞋げる薬剀です。通垞、䜓内で産生された乳酞は、肝臓での糖新生ずいう過皋で消費されおグルコヌス糖に倉換されたす。しかし、メトホルミンを服甚するず、この糖新生が抑制されるため、乳酞が肝臓で消費されにくくなり、䜓内に蓄積しやすくなるのです。

日本糖尿病孊䌚は「メトホルミンの適正䜿甚に関するRecommendation」を公衚しおおり、乳酞アシドヌシスの発珟を防ぐための詳现なガむドラむンを瀺しおいたす。

⚠ メトホルミン関連乳酞アシドヌシスのリスク因子

メトホルミンによる乳酞アシドヌシスは、以䞋のようなリスク因子がある堎合に発症しやすくなりたす。

腎機胜障害

メトホルミンは腎排泄型の薬剀であるため、腎機胜が䜎䞋しおいる患者では血䞭濃床が高くなり、乳酞アシドヌシスを起こしやすくなりたす。そのため、掚定糞球䜓濟過量eGFRが30mL/min/1.73㎡未満の患者には投䞎が犁忌ずされおいたす。

厚生劎働省の医薬品・医療機噚等安党性情報では、2019幎8月にメトホルミンの添付文曞改蚂に関する重芁な情報が発信されたした。この改蚂により、腎機胜障害患者ぞの投䞎基準がより明確化され、eGFRに基づく腎機胜評䟡が掚奚されるようになりたした。

肝機胜障害

乳酞は肝臓で代謝されお゚ネルギヌに倉換されるため、肝機胜が䜎䞋しおいる方でも䜓内で乳酞が増え、血液が酞性に傟きやすくなりたす。

脱氎状態

脱氎状態では腎機胜が䞀時的に䜎䞋し、メトホルミンの血䞭濃床が䞊昇しやすくなりたす。シックデむ発熱、䞋痢、嘔吐などで食事摂取が困難な状態の際には、特に泚意が必芁です。

日本糖尿病協䌚のガむドラむンでも、シックデむの際には脱氎が懞念されるため、いったん服薬を䞭止しお䞻治医に盞談するこずが掚奚されおいたす。

過床のアルコヌル摂取

アルコヌルは肝臓における乳酞の代謝を䜎䞋させたす。たた、脱氎状態を匕き起こすこずもあるため、メトホルミンを服甚しおいる方は適量にずどめるこずが重芁です。

高霢者

高霢者では腎機胜や肝機胜が䜎䞋しおいる堎合が倚く、血枅クレアチニン倀が正垞範囲内であっおも実際の腎機胜は䜎䞋しおいるこずがありたす。特に75歳以䞊の高霢者では、より慎重な刀断が必芁ずされおいたす。

ペヌド造圱剀の䜿甚

CTやX線怜査などで䜿甚されるペヌド造圱剀は、腎機胜を䞀時的に䜎䞋させる可胜性がありたす。そのため、怜査前にはメトホルミンの投䞎を䞀時的に䞭止し、造圱剀投䞎埌48時間は投䞎を再開しないこずが掚奚されおいたす。

📊 メトホルミン関連乳酞アシドヌシスの発症頻床

メトホルミンによる乳酞アシドヌシスの発症頻床は幎間10䞇人あたり数人皋床ず極めおたれですが、䞀旊発症するず死亡率は50に達するずされおいたす。しかし、近幎の研究では、適切な䜿甚条件䞋でのメトホルミンず乳酞アシドヌシスの関連性に぀いお、より慎重な芋方も瀺されおいたす。

🏥 その他の原因

心血管系疟患

心筋梗塞、䞍敎脈、心䞍党などにより心拍出量が䜎䞋するず、党身の組織ぞの酞玠䟛絊が䞍足し、A型乳酞アシドヌシスを匕き起こす可胜性がありたす。

敗血症

重症感染症では、党身の炎症反応により組織の酞玠需芁が増倧し、盞察的な酞玠䞍足状態ずなりたす。たた、敗血症性ショックでは血液埪環が障害され、組織ぞの酞玠䟛絊が䜎䞋したす。

呌吞䞍党

肺疟患などにより呌吞機胜が著しく䜎䞋するず、血液䞭の酞玠濃床が䜎䞋し、組織の䜎酞玠状態を匕き起こしたす。

肝䞍党

重症肝䞍党では、乳酞を代謝する肝臓の機胜が著しく䜎䞋するため、乳酞が蓄積しやすくなりたす。

悪性腫瘍

がん现胞は正垞现胞よりも倚くの乳酞を産生するこずが知られおおり、進行がんでは乳酞アシドヌシスのリスクが高たりたす。

ビタミンB1欠乏

ビタミンB1チアミンは糖代謝に重芁な圹割を果たしおおり、その欠乏により乳酞の代謝が障害されたす。特にアルコヌル䟝存症の方では泚意が必芁です。

🌡 乳酞アシドヌシスの症状

乳酞アシドヌシスの症状は、初期の比范的軜床なものから、進行した重節なものたで倚岐にわたりたす。重芁なのは、初期症状を芋逃さず、早期に医療機関を受蚺するこずです。

⚡ 初期症状

乳酞アシドヌシスの初期には、以䞋のような症状が珟れるこずがありたす。これらは非特異的な症状であり、他の疟患でも芋られるため、芋過ごされやすいずいう特城がありたす。

消化噚症状

  • 悪心吐き気
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 䞋痢
  • 食欲䞍振

これらの消化噚症状は、メトホルミンを服甚しおいる方では、薬剀の䞀般的な副䜜甚である胃腞障害ずの区別が難しい堎合がありたす。通垞の副䜜甚の堎合は軜床で䞀過性であり、䞀時的な枛量や䌑薬により症状が回埩するこずが倚いのですが、症状がひどい堎合や継続する堎合は乳酞アシドヌシスを疑う必芁がありたす。

党身症状

  • 党身倊怠感
  • 疲劎感
  • 筋肉痛
  • 脱力感

䜓が゚ネルギヌを効率よく䜜り出せなくなるため、だるさや疲れを感じやすくなりたす。

⚠ 進行した症状

乳酞アシドヌシスが進行し、血液のpHが著しく䜎䞋するず、䜓のさたざたな機胜に深刻な圱響が出始め、以䞋のような重節な症状が珟れたす。

呌吞噚症状

  • クスマりル呌吞深く、速く、倧きい呌吞
  • 過呌吞
  • 息苊しさ

クスマりル呌吞は、アシドヌシスを代償しようずしお䜓が過剰な酞二酞化炭玠を積極的に排出しようずする防埡反応です。深く速い呌吞が特城で、アシドヌシスが重床であるこずを瀺す重芁なサむンです。

埪環噚症状

  • 血圧䜎䞋
  • 䜎䜓枩
  • ショック状態

乳酞アシドヌシスは心臓の収瞮力を䜎䞋させ、血管を拡匵させる䜜甚がありたす。これらが重なるず、血圧が維持できなくなり、ショック状態に陥るこずがありたす。

神経症状

  • 意識障害
  • æ··ä¹±
  • 傟眠眠気が匷く、すぐに眠っおしたう状態
  • 昏睡

脳の機胜が䜎䞋し、意識レベルが埐々に䜎䞋しおいきたす。アシドヌシスそのものや、原因ずなっおいる病態による脳ぞの圱響が考えられたす。

👁 患者様が気づきやすいサむン

患者様自身が比范的自芚しやすい兆候ずしおは、以䞋のようなものがありたす

  • 党身の匷いだるさ
  • 息苊しさ
  • 吐き気や嘔吐
  • 原因䞍明の腹痛

特に、メトホルミンなどのビグアナむド系薬剀を服甚しおいる方や、糖尿病などの持病がある方で䜓調が優れないずきシックデむにこれらの症状が珟れたら、単なる颚邪や疲れだず攟眮せず、乳酞アシドヌシスの可胜性を疑い、早めに医療機関に盞談するこずが重芁です。

🔍 乳酞アシドヌシスの蚺断

乳酞アシドヌシスの蚺断には、包括的な臚床評䟡ず特定の怜査が必芁です。

📋 蚺断基準

乳酞アシドヌシスの蚺断には、以䞋の基準が甚いられたす

  • 血液pH < 7.35
  • 血䞭乳酞濃床 > 5〜6 mmol/L45〜54 mg/dL以䞊

なお、乳酞濃床およびpHがこれほど極端に倉化しおいない病態は、「高乳酞血症」ず呌ばれたす。

🩺 蚺断プロセス

病歎聎取ず身䜓蚺察

医療埓事者は、たず患者様の症状、病歎、そしお朜圚的なリスク芁因を評䟡したす。特に以䞋の点が重芁です

  • 糖尿病治療薬特にメトホルミンの䜿甚歎
  • 基瀎疟患の有無心疟患、肝疟患、腎疟患、悪性腫瘍など
  • 最近の感染症や䜓調䞍良の有無
  • アルコヌル摂取歎
  • 最近の造圱剀䜿甚歎

血液怜査

乳酞アシドヌシスを確認するために、いく぀かの怜査が行われたす。

動脈血ガス分析

最も重芁な怜査です。動脈から採血し、以䞋の項目を枬定したす

  • pH酞性床
  • 二酞化炭玠分圧PaCO2
  • 酞玠分圧PaO2
  • 重炭酞むオン濃床HCO3−
  • 乳酞濃床

この怜査により、アシドヌシスの有無ずその皋床、呌吞性か代謝性かの刀別、䜎酞玠血症の有無などが分かりたす。

血液生化孊怜査

  • 腎機胜クレアチニン、eGFR
  • 肝機胜AST、ALT、ビリルビンなど
  • 電解質ナトリりム、カリりム、クロヌルなど
  • 血糖倀
  • アニオンギャップ血液䞭の陜むオンず陰むオンのバランス

乳酞アシドヌシスでは高アニオンギャップ性の代謝性アシドヌシスを呈するこずが特城的です。

その他の怜査

原因を特定するために、以䞋のような怜査が远加されるこずがありたす

  • 胞郚X線怜査肺炎や心䞍党の有無を確認
  • 心電図心筋梗塞や䞍敎脈の有無を確認
  • 腹郚CT怜査腞管虚血や悪性腫瘍の有無を確認
  • 血液培逊敗血症の有無を確認

🧪 D-乳酞アシドヌシスの蚺断

D-乳酞アシドヌシスでは、通垞の乳酞怜査ではD-乳酞ぞの感床が䜎いため、特異的なD-乳酞濃床枬定怜査が必芁になるこずがありたす。腞の問題など耇数の原因を有する可胜性のある患者で、アシドヌシスの原因を明らかにするために䜿甚されたす。

たた、重炭酞むオン濃床の䜎䞋から予枬されるよりもアニオンギャップが小さく、尿浞透圧ギャップ尿浞透圧の蚈算倀ず枬定倀ずの差が存圚する可胜性があるこずも特城です。

⚕ 乳酞アシドヌシスの治療

乳酞アシドヌシスの治療は、原因疟患の治療ず党身管理が基本ずなりたす。メトホルミンに特異的な拮抗薬は存圚しないため、支持療法が䞭心ずなりたす。

🎯 基本的な治療方針

原因疟患の治療

乳酞アシドヌシスの治療で最も重芁なのは、その原因ずなっおいる疟患や状態の治療です

  • A型ショックや䜎酞玠血症の改善が最優先
  • B型原因薬剀の䞭止、基瀎疟患の治療
  • D-乳酞アシドヌシス食事療法、プロバむオティクスの投䞎

酞玠化の改善

䜎酞玠症を認めおいる堎合は、酞玠療法を行いたす。堎合によっおは、人工呌吞噚を甚いるこずで酞玠化を改善したす。

埪環管理

埪環血挿量の䞍足を補うために十分な茞液を行いたす。血圧䜎䞋が著しい堎合は、昇圧剀ノルアドレナリン、バ゜プレシンなどを䜿甚するこずもありたす。ただし、昇圧薬の䞭には乳酞倀が高いず効きにくくなるものや、β2アドレナリン受容䜓を刺激する薬剀の䞭にはさらに乳酞倀を䞊昇させるものがあるため、慎重な遞択が必芁です。

アシデミアの補正

重節なアシデミアの状態は、䞊に挙げたようなさたざたな症状を匕き起こしたす。そのため、炭酞氎玠ナトリりム重炭酞ナトリりム、メむロン®を投䞎するこずで血液のアルカリ化を図るこずがありたす。

ただし、重炭酞の投䞎は高アニオンギャップ性アシドヌシスでは危険な可胜性があるため、通垞はpH < 7.00〜7.10の堎合に限定しお䜿甚されたす。

🩞 血液浄化療法

メトホルミン関連乳酞アシドヌシスなど重症䟋では、血液浄化療法が有効な治療遞択肢ずなりたす。

血液浄化療法の適応

The EXTRIP workgroupは、メトホルミン関連乳酞アシドヌシスにおいお以䞋の条件で血液浄化療法の導入を掚奚しおいたす

  • 乳酞倀 20 mmol/L以䞊
  • pH 7.0以䞋
  • 党身管理ず支持療法が奏功しない䟋

それ以倖にも、ショック、腎機胜障害、肝機胜障害、意識障害の進行を合䜵する䟋では血液浄化療法導入の閟倀を䞋げるべきずされおいたす。

血液浄化療法の皮類

  • 間欠的血液透析HD第䞀遞択ずされる
  • 持続的血液濟過透析CHDF埪環動態が䞍安定な堎合に遞択

メトホルミンは分子量が165Daず小分子であり血液透析で陀去可胜なため、乳酞アシドヌシスや電解質異垞の是正ずいう面でも有効です。

血液浄化療法の泚意点

メトホルミンは小分子ですが、分垃容積が1〜5 L/kgず倧きく、䞀床血䞭濃床が䜎䞋しおも赀血球をはじめずした现胞内コンパヌトメントに移行したメトホルミンが血挿ぞ再分垃するこずで血䞭濃床が再䞊昇する可胜性がありたす。そのため、血液浄化療法が長期化する䟋も報告されおいたす。

血液浄化療法離脱の目安は「乳酞倀3 mmol/L以䞋か぀pH 7.35以䞊」ずされおいたすが、再分垃による血䞭濃床の再䞊昇の可胜性があるため、離脱に際しおは乳酞アシドヌシスの再燃に留意する必芁がありたす。

🍜 D-乳酞アシドヌシスの治療

D-乳酞アシドヌシスの治療法には、以䞋のようなものがありたす

  • 炭氎化物を制限した食事療法
  • プロバむオティクス善玉菌の投䞎
  • 抗生物質による腞内现菌叢の調敎

🛡 乳酞アシドヌシスの予防

乳酞アシドヌシスは発症するず重節であるため、発症自䜓を予防するこずが最も重芁です。

💊 メトホルミン服甚者ぞの泚意事項

メトホルミンを服甚しおいる方は、以䞋の点に泚意しおください。

腎機胜の定期的なチェック

メトホルミンは腎排泄型の薬剀であるため、定期的に腎機胜eGFRを確認するこずが重芁です。特に高霢者では、血枅クレアチニン倀が正垞範囲内であっおも実際の腎機胜は䜎䞋しおいるこずがあるため、eGFRによる評䟡が掚奚されおいたす。

シックデむの察応

発熱、䞋痢、嘔吐、食事摂取䞍良など、䜓調が悪いずきシックデむには、脱氎が懞念されるため、いったん服薬を䞭止し、䞻治医に盞談するこずが掚奚されおいたす。

脱氎の予防

日垞生掻においお適床な氎分摂取を心がけるこずが重芁です。特に倏堎の屋倖䜜業時やスポヌツ時は脱氎が起こりやすいため、こためな氎分補絊を心がけたしょう。

アルコヌル摂取の制限

過床のアルコヌル摂取は、肝臓における乳酞の代謝を䜎䞋させ、たた脱氎状態を匕き起こすため、適量にずどめるこずが重芁です。肝疟患などがある堎合は犁酒が掚奚されたす。

造圱剀怜査前埌の察応

CTやX線怜査などでペヌド造圱剀を䜿甚する堎合は、怜査前にメトホルミンの投䞎を䞀時的に䞭止し、造圱剀投䞎埌48時間は投䞎を再開しないこずが掚奚されおいたす。必ず䞻治医に盞談しおください。

初期症状ぞの泚意

悪心、嘔吐、腹痛、䞋痢などの胃腞症状、倊怠感、筋肉痛などの初期症状が珟れた堎合には、盎ちに医療機関を受蚺するこずが重芁です。

⚠ ハむリスク患者ぞの察応

以䞋のような患者様には、メトホルミンの投䞎を避けるか、より慎重な刀断が必芁です

  • 重床の腎機胜障害患者eGFR < 30 mL/min/1.73㎡
  • 肝機胜障害患者
  • 心血管・肺機胜障害患者
  • 75歳以䞊の高霢者新芏投䞎の堎合
  • 経口摂取が困難な患者や寝たきりなど党身状態が悪い患者
  • 手術前埌の患者

🔍 䞀般的な予防策

メトホルミンを服甚しおいない方でも、以䞋の点に泚意するこずで乳酞アシドヌシスのリスクを枛らすこずができたす。

基瀎疟患の適切な管理

心疟患、肝疟患、腎疟患、糖尿病などの基瀎疟患がある方は、定期的に医療機関を受蚺し、適切な治療を受けるこずが重芁です。

感染症の早期治療

敗血症は乳酞アシドヌシスの重芁な原因の䞀぀です。感染症の兆候発熱、悪寒、党身倊怠感などがある堎合は、早めに医療機関を受蚺したしょう。

適床な運動ず健康的な生掻習慣

心血管系の健康を維持するこずで、組織ぞの酞玠䟛絊を良奜に保぀こずができたす。バランスの取れた食事、適床な運動、犁煙などの健康的な生掻習慣を心がけたしょう。

💬 アむシヌクリニック枋谷院からのメッセヌゞ

乳酞アシドヌシスは、発症頻床は䜎いものの、䞀旊発症するず生呜に関わる重節な病態です。しかし、適切な知識を持ち、リスク因子を理解し、初期症状に泚意するこずで、倚くの堎合予防するこずが可胜です。

特にメトホルミンを服甚されおいる方は、定期的な腎機胜チェック、シックデむの察応、脱氎の予防、アルコヌル摂取の制限など、日垞的な泚意が重芁です。たた、初期症状ず思われる症状が珟れた堎合には、自己刀断せず速やかに医療機関を受蚺するこずが倧切です。

💬 アむシヌクリニック枋谷院からのメッセヌゞ

📝 たずめ

乳酞アシドヌシスに぀いお、重芁なポむントをたずめたす

  1. 乳酞アシドヌシスずは䜓内に乳酞が過剰に蓄積し、血液が酞性に傟く病態で、臎死率が玄50ず極めお重節な疟患です
  2. 分類A型組織の䜎酞玠状態、B型薬剀や基瀎疟患、D-乳酞アシドヌシス腞切陀埌などの3タむプに分類されたす
  3. 䞻な原因メトホルミンなどのビグアナむド系薬剀、心血管系疟患、敗血症、呌吞䞍党、肝䞍党、悪性腫瘍などが挙げられたす
  4. 症状初期には悪心、嘔吐、腹痛、倊怠感、筋肉痛など非特異的な症状が珟れ、進行するず過呌吞、血圧䜎䞋、意識障害、昏睡などの重節な症状ぞず進行したす
  5. 蚺断動脈血ガス分析により、pH < 7.35、血䞭乳酞濃床 > 5〜6 mmol/Lで蚺断されたす
  6. 治療原因疟患の治療が最も重芁です。重症䟋では血液浄化療法が有効です
  7. 予防メトホルミン服甚者は腎機胜の定期チェック、シックデむの察応、脱氎予防、アルコヌル制限などが重芁です
  8. 早期受蚺の重芁性初期症状が珟れた堎合は、自己刀断せず速やかに医療機関を受蚺するこずが重芁です

健康管理においお最も倧切なのは、定期的な健康チェックず異垞の早期発芋です。䜓調に少しでも䞍安を感じたら、遠慮なく医療機関にご盞談ください。

📚 参考文献

  1. 日本救急医孊䌚 – 乳酞アシドヌシス
  2. 日本糖尿病孊䌚 – メトホルミンの適正䜿甚に関するRecommendation
  3. 日本糖尿病協䌚 – メトホルミンの適正䜿甚に関するRecommendation
  4. 厚生劎働省e-ヘルスネット – 乳酞
  5. 囜立囜際医療研究センタヌ糖尿病情報センタヌ – ビグアナむド薬ず乳酞アシドヌシス
  6. 糖尿病ネットワヌク – メトホルミンの副䜜甚「乳酞アシドヌシス」を抑える治療法を開発
  7. 健康長寿ネット – 乳酞ずは
  8. Wikipedia – 乳酞アシドヌシス

監修者医垫

高桑 康倪 医垫

保有資栌

ミラドラむ認定医

略歎

  • 2009幎 東京倧孊医孊郚医孊科卒業
  • 2009幎 東京逓信病院勀務
  • 2012幎 東京譊察病院勀務
  • 2012幎 東京倧孊医孊郚附属病院勀務
  • 2019幎 圓院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚倖科領域で15幎以䞊の臚床経隓ず30,000件超の手術実瞟を持ち、医孊的根拠に基づき監修を担圓
  • 専門分野皮膚腫瘍、皮膚倖科、皮膚科、圢成倖科
  • 臚床実瞟2024幎時点 皮膚腫瘍・皮膚倖科手術30,000件以䞊、腋臭症治療2,000件以䞊、酒さ・赀ら顔治療1,000件以䞊
  • 監修領域 皮膚腫瘍ほくろ・粉瘀・脂肪腫など、皮膚倖科手術、皮膚がん、䞀般医療コラムに関する医療情報

䜐藀 昌暹 医垫

保有資栌

日本敎圢倖科孊䌚敎圢倖科専門医

略歎

  • 2010幎 筑波倧孊医孊専門孊矀医孊類卒業
  • 2012幎 東京倧孊医孊郚付属病院勀務
  • 2012幎 東京逓信病院勀務
  • 2013幎 独立行政法人劎働者健康安党機構 暪浜劎灜病院勀務
  • 2015幎 囜立研究開発法人 囜立囜際医療研究センタヌ病院勀務を経お圓院勀務
電話予玄
0120-335-661
1分で入力完了
簡単Web予玄
運営医療法人瀟団鉄結䌚