ワキガ・多汗症

子供のワキガ治療は保険適用できる?渋谷で受けられる治療法と費用を徹底解説

お子様の体臭について「もしかしてワキガかもしれない」と不安を感じている保護者の方は少なくありません。特に小学校高学年から中学生にかけての思春期は、アポクリン汗腺が活発になる時期であり、お子様自身も友人関係や学校生活で悩みを抱えることがあります。

本記事では、子供のワキガ(腋臭症)について、保険適用の条件や治療方法、渋谷エリアで治療を受ける際のポイントまで、医学的な視点から詳しく解説いたします。お子様の症状に適切に対応するための参考にしていただければ幸いです。


目次

  1. ワキガ(腋臭症)とは
  2. 子供のワキガの特徴と発症時期
  3. ワキガ体質のセルフチェック方法
  4. 保険適用の条件と診断基準
  5. 保険適用で受けられる治療法
  6. 子供のワキガ治療における年齢の目安
  7. 治療にかかる費用の詳細
  8. 東京都の子ども医療費助成制度について
  9. 渋谷でワキガ治療を受ける際のポイント
  10. 治療後のダウンタイムと注意事項
  11. よくあるご質問
  12. まとめ

1. ワキガ(腋臭症)とは

腋臭症の医学的定義

ワキガは医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれ、厚生労働省により疾患として認められている状態です。腋窩(わきの下)から独特の強い臭いを発する症状であり、単なる汗臭さとは明確に区別されます。

この症状の原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗にあります。アポクリン汗腺から出る汗には脂質やタンパク質が多く含まれており、これらが皮膚表面の常在細菌によって分解される際に、特有の臭いが発生します。

エクリン汗腺とアポクリン汗腺の違い

私たちの体には2種類の汗腺が存在します。

エクリン汗腺は全身に分布しており、主に体温調節を担っています。分泌される汗は99%が水分で構成され、基本的に無臭です。

一方、アポクリン汗腺は腋窩、外耳道、乳輪、外陰部など限られた部位に存在します。アポクリン汗腺から分泌される汗は粘性があり、脂質やタンパク質を多く含んでいます。この汗が皮膚表面の細菌と反応することで、ワキガ特有の臭いが生じるのです。

ABCC11遺伝子との関係

近年の研究により、腋臭症には遺伝的な要因が深く関係していることが明らかになっています。16番染色体上にあるABCC11遺伝子が、アポクリン汗腺の分泌物の質に関与しているとされています。

この遺伝子は耳垢の性状とも密接に関連しており、耳垢が湿っている(湿性耳垢)人はワキガ体質である可能性が高いことがわかっています。ある調査では、耳垢が湿っている人の約80%がワキガを有するという結果が報告されています。

日本におけるワキガの有病率

日本人におけるワキガの有病率は約10%とされており、欧米人と比較すると低い割合です。しかしながら、日本人は臭いに対して敏感な傾向があり、ワキガがコンプレックスとなりやすく、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。


2. 子供のワキガの特徴と発症時期

第二次性徴との関連

アポクリン汗腺が発達し活動するのは第二次性徴が始まる頃からです。そのため、一般的にワキガの症状が現れるのは思春期以降となります。

発症時期には個人差がありますが、女の子は小学校3年生頃(8歳前後)、男の子は小学校5年生頃(10歳前後)から症状が出始めることが多いとされています。性ホルモンの分泌が活発になると、アポクリン汗腺も活性化されるためです。

症状のピークと変化

ワキガの症状は一般的に20代でピークを迎えます。男女比はほぼ同等か、やや女性が多いとされていますが、男性の方がアポクリン汗腺が多い傾向があり、重症度が高くなりやすいという報告もあります。

女性では月経周期との関連も指摘されており、生理前や生理中に臭いが強くなることがあります。また、妊娠中にも症状が変化することがあります。

思春期特有の精神的影響

子供のワキガは単なる体臭の問題を超えて、学校生活や友人関係に大きな影響を与える可能性があります。臭いを原因としたいじめやからかいの対象になることも否定できません。

特に思春期は自己意識が高まる時期であり、ワキガによる精神的な負担は看過できません。保護者の方は、お子様の様子に注意を払いながら、適切なサポートを行うことが大切です。


3. ワキガ体質のセルフチェック方法

お子様がワキガかどうか気になる場合、以下のチェック項目を参考にしてください。複数該当する場合は、ワキガ体質である可能性が高いといえます。

チェック項目一覧

  1. 耳垢が湿っている(キャラメル状、べたべたしている)
  2. 両親のどちらか、または両方がワキガ体質である
  3. 白いシャツや下着の脇部分が黄ばみやすい
  4. 脇毛の量が多い、または太い
  5. 汗の量が多い(多汗傾向がある)
  6. 周囲から臭いを指摘されたことがある

耳垢との関連性

耳垢の性状は、ワキガ体質を判断するうえで非常に重要な指標です。外耳道にもアポクリン汗腺が存在しており、耳垢が湿っている場合は、脇にもアポクリン汗腺が多く存在している可能性が高いのです。

ワキガ体質の方の約98%が湿性耳垢であるというデータもあり、耳垢の確認はセルフチェックにおいて信頼性の高い方法といえます。

遺伝的要因

ワキガは優性遺伝の形式をとることが示唆されています。両親のどちらかがワキガ体質の場合は約50%、両親ともにワキガ体質の場合は約70〜80%の確率で遺伝するとされています。

ご自身がワキガ体質である場合、お子様にも同じ体質が遺伝している可能性があることを念頭に置いておくとよいでしょう。

ガーゼテストによる簡易チェック

医療機関で行われるガーゼテストは、ご家庭でも実施可能です。清潔なガーゼやティッシュを脇に5分間挟み、その臭いを確認します。

ただし、本人は自分の臭いに慣れてしまい気づきにくいことがあるため、家族など周囲の方に確認してもらうことをお勧めします。

医療機関では以下のような5段階でレベル判定を行います。

  • レベル1:臭いを感じない
  • レベル2:かすかに臭いがする(近づけてわかる程度)
  • レベル3:鼻を近づけると明確に臭いがする
  • レベル4:鼻を近づけなくても臭いがする
  • レベル5:手に持っているだけで臭いがする

一般的にレベル3以上が手術適応の目安とされています。


4. 保険適用の条件と診断基準

保険適用の基本条件

ワキガ治療が健康保険の適用を受けるためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  1. 医師による「腋臭症(えきしゅうしょう)」の診断を受けること
  2. 保険適用となる治療法(剪除法・皮弁法)を選択すること

保険適用の判定基準として、「悪臭が著しく他人の就業に支障を生じる事実が明確で、客観的に見て医療に委ねる必要がある場合」という要件があります。具体的な目安としては、「鼻を近づけなくても臭いがわかるレベル」とされています。

診断の流れ

医療機関での診断は以下の流れで行われます。

まず問診において、家族歴、症状の程度、日常生活への影響、発症時期などを確認します。次にガーゼテストを実施し、医師または医療スタッフが臭いの程度を客観的に評価します。

湿性耳垢の有無も診断の参考となり、総合的に判断して腋臭症の診断が下されます。

自己臭恐怖症との鑑別

ワキガを心配して受診される方の中には、実際にはワキガではなく「自己臭恐怖症(自己臭症)」である場合もあります。これは自分に臭いがあると思い込んでしまう状態で、対人恐怖症の一種とされています。

自己評価と他覚的検査の結果に著しい乖離がある場合など、必要に応じて心療内科への紹介が検討されることもあります。客観的な診断を受けることが大切です。


5. 保険適用で受けられる治療法

剪除法(皮弁法)の概要

現在、ワキガ治療で保険適用が認められているのは「剪除法(せんじょほう)」、別名「皮弁法(ひべんほう)」のみです。この手術は、アポクリン汗腺を直接目視下で除去する根治療法として確立されています。

手術の流れは以下のとおりです。

  1. 局所麻酔を施行
  2. 腋窩のしわに沿って約3〜5cmを切開
  3. 皮膚を反転させて裏側を露出
  4. アポクリン汗腺を医師の目視下で一つずつ丁寧に除去
  5. 皮膚を縫合し、ドレーン(体液排出用の管)を挿入
  6. ガーゼによる圧迫固定を実施

手術時間は片側につき約1時間程度で、日帰りでの手術が可能です。

剪除法のメリット

保険適用により費用負担を抑えることができます。また、医師が直接目視でアポクリン汗腺を確認しながら除去するため、取り残しが少なく、半永久的な効果が期待できます。ワキガ治療の中で最も確実性の高い方法とされています。

剪除法のデメリット

切開を伴う手術であるため、一定のダウンタイム(回復期間)が必要です。術後は腫れや痛み、内出血が生じることがあり、傷跡が残る可能性もあります。

また、術後の圧迫固定期間中は腕の動きが制限されるため、日常生活に支障が出ることがあります。

保険適用外の治療法

以下の治療法は保険適用外(自由診療)となりますが、参考として紹介します。

ミラドライはマイクロ波を用いて汗腺を熱で破壊する治療法です。切開不要で傷跡が残らず、ダウンタイムが短いことがメリットです。ただし費用は30〜40万円程度と高額になります。

ボトックス注射は、ボツリヌス製剤を注入して発汗を抑制する方法です。施術時間が短く手軽ですが、効果は3〜6ヶ月程度で、定期的な再治療が必要です。なお、多汗症の場合は保険適用となるケースがあります。

ビューホットは高周波(RF)でアポクリン汗腺を破壊する治療法です。切開不要で術後の生活制限が少ないですが、費用は30万円前後となります。


6. 子供のワキガ治療における年齢の目安

法律上の年齢制限はない

ワキガ治療に関して、法律で定められた年齢制限は存在しません。実際に小学生や中学生でも治療を受けることは可能です。

ただし、未成年者の施術には必ず保護者の同意が必要となります。また、治療内容を本人が十分に理解できることも重要な条件です。

推奨される治療時期

医学的な観点からは、アポクリン汗腺の発達が完了する頃に治療を行うことが望ましいとされています。一般的には、第二次性徴が落ち着く高校生以上(16歳以降)が適切な治療時期の目安となります。

これより早い時期に手術を行った場合、アポクリン汗腺が未発達のまま残存し、成長とともに新たな汗腺が発達して再発するリスクがあります。

子供に適した治療選択

小学生や中学生の場合、剪除法のような切開を伴う手術は身体的・精神的な負担が大きいことから、慎重な検討が必要です。

まずは制汗剤やデオドラント製品の使用で症状をコントロールし、成長を待ってから根本的な治療を検討するという選択肢もあります。

切らない治療法(ミラドライ、ボトックス注射など)は、成長期のお子様にも比較的適用しやすい治療法として選ばれることがあります。ただし、これらは保険適用外となるため、費用面での検討も必要です。

治療時期を決める際のポイント

治療時期を決定する際は、以下の点を総合的に考慮することが大切です。

  • お子様本人の治療への意思と理解
  • 症状の程度と日常生活への影響
  • 身体の成長段階
  • 学校生活への影響(長期休暇の利用など)
  • 家族のサポート体制
  • 再発リスクと費用面

焦って治療を決めるのではなく、お子様と十分に話し合い、専門医のアドバイスを受けながら最適な時期を見極めることが重要です。


7. 治療にかかる費用の詳細

保険適用での手術費用

剪除法(皮弁法)を保険適用で受ける場合、費用は以下のとおりです。

3割負担の場合、片側で約20,000〜26,000円、両側で約40,000〜50,000円程度となります。1割負担の場合は、片側で約7,000円前後です。

これに加えて、術前の血液検査や診察料、術後の通院費用として数千円が別途必要となります。

自由診療のクリニックで同様の手術を受けた場合、両側で30〜40万円程度かかることを考えると、保険適用の費用的なメリットは非常に大きいといえます。

民間医療保険の活用

生命保険会社や共済組合などの医療保険に加入されている場合、保険診療での手術は手術給付金の対象となることがあります。

手続きには医師の診断書が必要となりますので、該当される方は事前にご確認のうえ、受診時にお伝えください。

保険適用外治療の費用目安

参考として、保険適用外の治療費用は以下のとおりです。

  • ミラドライ:両側で25〜40万円程度
  • ボトックス注射:両側で3〜10万円程度(効果持続は3〜6ヶ月)
  • ビューホット:両側で25〜35万円程度
  • クワドラカット法:両側で25〜40万円程度

8. 東京都の子ども医療費助成制度について

制度の概要

東京都では、子どもの医療費を助成する制度が整備されています。この制度を利用することで、保険診療の自己負担分が助成され、実質的な費用負担を大幅に軽減できます。

対象となる医療証は以下の3種類です。

  • 乳幼児医療証(マル乳医療証):0歳から6歳到達後の最初の3月31日まで
  • 子ども医療証(マル子医療証):小学1年生から中学3年生(15歳到達後の最初の3月31日まで)
  • 高校生等医療証(マル青医療証):15歳の4月1日から18歳到達後の最初の3月31日まで

渋谷区の子ども医療費助成

渋谷区にお住まいの方の場合、上記の医療証を使用することで、保険診療の自己負担分が助成されます。保護者の所得制限はありません。

東京都内の医療機関であれば、窓口で健康保険証と医療証を提示することで、自己負担分を支払わずに診療を受けることができます。

実質無料になるケース

東京都内発行の医療証を提示した場合、保険適用のワキガ手術の自己負担分は実質無料となります。つまり、小学生から高校生相当年齢のお子様は、保険適用の剪除法を実質無料で受けられる可能性があります。

ただし、東京都以外で発行された医療証の場合は、まずクリニック窓口で自己負担分をお支払いいただき、後日各自治体に請求して還付を受ける形式となります。

医療証の申請方法

医療証をお持ちでない方は、お住まいの区市町村の窓口で交付申請が必要です。出生・転入から一定期間内(自治体により異なりますが、概ね14〜15日以内)に申請すれば、出生・転入日から助成対象となります。

必要書類は以下のとおりです。

  • 申請書(各自治体の窓口またはウェブサイトで入手可能)
  • お子様の健康保険証
  • マイナンバー確認書類(自治体により異なる)

9. 渋谷でワキガ治療を受ける際のポイント

クリニック選びの基準

渋谷エリアでワキガ治療を受ける際は、以下の点を考慮してクリニックを選ぶことをお勧めします。

まず、保険診療に対応しているかどうかを確認してください。すべてのクリニックが保険適用のワキガ治療を行っているわけではありません。

次に、医師の経験と専門性を確認しましょう。形成外科専門医や皮膚科専門医による診療が受けられるクリニックが望ましいです。

また、術後のアフターケア体制も重要です。術後の経過観察や合併症への対応について、事前に確認しておくとよいでしょう。

形成外科専門医の重要性

ワキガの手術では、アポクリン汗腺を確実に除去する技術に加えて、傷跡を目立たなくする縫合技術も求められます。形成外科専門医はこうした技術に長けており、より満足度の高い結果が期待できます。

初診時の流れ

一般的な初診の流れは以下のとおりです。

  1. 問診票の記入
  2. 医師による診察(問診・視診・ガーゼテストなど)
  3. 診断結果の説明
  4. 治療方針の相談
  5. 手術日程の調整(手術適応の場合)

初診時には、症状の経過や家族歴、お困りの点などをメモにまとめておくと、スムーズに診察を受けることができます。

相談時に確認すべき事項

診察時に以下の点を確認しておくことをお勧めします。

  • 保険適用の可否
  • 手術方法の詳細
  • 術後のダウンタイム期間
  • 通院の回数と頻度
  • 起こりうる合併症とその対処法
  • 費用の総額(追加費用の有無を含む)

10. 治療後のダウンタイムと注意事項

術後の経過

剪除法による手術後の一般的な経過は以下のとおりです。

手術当日は、ガーゼによる圧迫固定を行った状態で帰宅します。痛みは麻酔が切れた後に生じますが、処方された鎮痛剤で対処可能です。

術後3日間は特に安静が必要で、腕を大きく動かすことは避けます。この期間は「タイオーバー」と呼ばれる圧迫固定を継続します。

術後1週間程度で抜糸を行います。この時点で圧迫固定は外れますが、まだ激しい運動は控えます。

術後2〜3週間で、徐々に通常の生活に戻ることができます。ただし、重い荷物を持つことや激しいスポーツは1ヶ月程度控えることが推奨されます。

生活上の制限

術後の生活では以下の点に注意が必要です。

入浴は、術後翌日からシャワーが可能な場合が多いですが、傷口を濡らさないよう注意が必要です。完全な入浴は抜糸後(術後1〜2週間後)から可能となります。

飲酒・喫煙は、内出血や傷の治りに影響するため、術後1週間程度は控えてください。

運動については、軽いものは術後1週間程度から可能ですが、激しい運動や水泳は1ヶ月程度控えることが望ましいです。

仕事や学校については、デスクワークであれば術後3〜5日程度で復帰可能です。体を動かす仕事や体育の授業がある場合は、1週間〜10日程度の休みが必要となることがあります。

起こりうる合併症

術後に起こりうる合併症として、以下のものがあります。

内出血(血腫)は最も多い合併症です。剥離した皮膚の下に血液が溜まることで起こります。重症の場合は皮膚の壊死につながる可能性があるため、術後の安静が非常に重要です。

感染は適切な術後管理により予防可能です。処方された抗生物質は指示どおりに服用してください。

傷跡については、術後2〜3ヶ月は赤みや引きつれが目立つことがありますが、徐々に改善し、1年程度で目立たなくなることが多いです。

色素沈着が有毛部に生じることがあります。これも時間とともに改善しますが、完全に消えるまでに半年〜1年程度かかることがあります。

両側同時手術と片側ずつの選択

両側のワキを同時に手術することも可能ですが、日常生活への影響を考慮すると、片側ずつ手術を行うことが推奨される場合が多いです。

片側ずつの場合、手術と手術の間は2〜3週間以上、できれば1〜2ヶ月程度あけることが望ましいとされています。

両側同時の場合は、術後の生活がかなり制限されます。洗髪や着替えも一人では困難になるため、サポートしてくれる方が必要です。


11. よくあるご質問

Q1. 子供のワキガ手術に年齢制限はありますか?

A. 明確な年齢制限はありませんが、一般的には以下の条件を満たす場合に治療を検討します。

  • 第二次性徴が始まり、ワキガの症状が実際に現れていること
  • 本人が治療を希望し、治療内容を理解できること
  • 保護者の同意があること

多くの場合、小学校高学年(10歳頃)以降が適切な治療時期とされています。ただし、剪除法については高校生以上が推奨されることが多いです。

Q2. 保険適用される治療法は剪除法のみですか?

A. はい、現在ワキガ治療で保険適用されるのは剪除法(皮弁法)のみです。ミラドライ、ボトックス注射、ビューホットなどの治療法はすべて自費診療となります。

なお、ボトックス注射については、多汗症として診断された場合に限り保険適用となるケースがあります。

Q3. 手術後、再発することはありますか?

A. 適切に除去されたアポクリン汗腺は再生しないため、一般的に再発リスクは低いとされています。

ただし、第二次性徴期(10〜16歳頃)以前に手術を受けた場合、成長に伴い新しいアポクリン汗腺が形成される可能性があり、症状が再び出現することがあります。このため、成長期が落ち着いてからの手術が推奨されます。

Q4. 夏休み中に手術を受けることは可能ですか?

A. 可能です。むしろ、術後のダウンタイムを考慮すると、夏休みや冬休みなどの長期休暇を利用して手術を受けることをお勧めします。

術後1〜2週間は腕の動きに制限があるため、体育の授業などに影響が出ます。長期休暇を利用すれば、学校生活への影響を最小限に抑えることができます。

Q5. 手術の痛みはどの程度ですか?

A. 手術は局所麻酔下で行われるため、術中の痛みはほとんどありません。

麻酔が切れた後は痛みを感じますが、処方される鎮痛剤で十分にコントロール可能です。術後2〜3日が痛みのピークで、その後徐々に軽減します。

Q6. 手術の傷跡は目立ちますか?

A. 術後しばらくは傷跡が目立つことがありますが、時間とともに改善します。

切開はワキのしわに沿って行われるため、1年程度経過すると傷跡はしわと同化し、あまり目立たなくなることが多いです。ただし、完全に消えるわけではないため、傷跡を気にされる方は医師とよく相談してください。

Q7. 子ども医療証を使えば本当に無料になりますか?

A. 東京都内発行の医療証をお持ちで、都内の対象医療機関で保険診療を受ける場合、自己負担分は助成されるため実質無料となります。

ただし、保険適用外の治療や、健康診断、文書料などは助成対象外です。また、都外の医療機関を受診した場合は、一旦自己負担分を支払い、後日還付申請を行う必要があります。


12. まとめ

子供のワキガ(腋臭症)は、適切な治療により確実に改善できる疾患です。保険適用の剪除法は、費用を抑えながら根本的な治療効果を得られる選択肢として、多くの方に選ばれています。

治療を検討する際のポイントをまとめると、以下のようになります。

第一に、ワキガかどうかの判断は自己判断だけでなく、医師による客観的な診断を受けることが大切です。セルフチェックで該当項目が多い場合は、一度専門医にご相談ください。

第二に、治療時期についてはお子様の成長段階や症状の程度、本人の意思を総合的に考慮して決定することが重要です。焦って治療を進めるのではなく、最適なタイミングを見極めましょう。

第三に、東京都の子ども医療費助成制度を活用することで、保険適用の手術を実質無料で受けられる可能性があります。該当するお子様がいらっしゃる場合は、ぜひご活用ください。

第四に、信頼できる医療機関を選ぶことが大切です。保険診療に対応しているか、形成外科専門医がいるか、アフターケア体制は整っているかなどを確認しましょう。

お子様の体臭の悩みは、放置すると精神的な影響にもつながりかねません。不安や疑問がある場合は、遠慮なく専門医にご相談ください。適切な診察と治療選択のサポートを通じて、お子様が自信を持って日々を過ごせるようお手伝いいたします。


参考文献・情報源


アイシークリニック渋谷院のご案内

アイシークリニックでは、保険適用による剪除法(皮弁法)でワキガ治療を行っております。形成外科専門医が丁寧に診察を行い、患者様一人ひとりに最適な治療プランをご提案いたします。


本記事は医療情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を行うものではありません。症状や治療方針については、必ず医師にご相談ください。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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