目次
- はじめに
- 目の周りにできるイボの種類と特徴
- 目の周りのイボは何科を受診すべきか
- イボの主な治療法
- 保険適用と自費診療の違い
- 治療の流れとダウンタイム
- 自己処理は絶対にNG|放置するリスク
- 渋谷エリアでイボ治療を受けるメリット
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
- 参考文献
1. はじめに
鏡を見るたびに気になる目の周りの小さなブツブツ。「これってイボ?」「取りたいけど、何科に行けばいいの?」と悩んでいる方は少なくありません。目元は顔の中でも特に目立つ部位であり、メイクでも隠しにくいため、美容上の悩みとして相談される方が非常に多い症状です。
目の周りにできるイボには実はさまざまな種類があり、それぞれ原因や適切な治療法が異なります。また、目元はデリケートな部位であるため、治療には専門的な技術と経験が求められます。自己判断で市販薬を使用したり、自分で取ろうとしたりすることは、傷跡を残したり症状を悪化させたりするリスクがあるため、絶対に避けるべきです。
本記事では、目の周りにできるイボの種類から、受診すべき診療科、治療法の選択肢、費用の目安まで、詳しく解説していきます。渋谷エリアで治療をお考えの方にも参考になる情報をお届けします。
2. 目の周りにできるイボの種類と特徴
目の周りにできるイボ状のできものには、主に以下のような種類があります。それぞれ原因や見た目が異なるため、正確な診断を受けることが治療の第一歩となります。
2-1. 脂漏性角化症(老人性イボ)
脂漏性角化症は、一般的に「老人性イボ」とも呼ばれる良性腫瘍です。「老人性」という名前がついていますが、実際には20代、30代の若い世代でも発症することがあります。
脂漏性角化症の主な特徴は以下の通りです。
- 褐色から黒色の盛り上がった病変
- 表面がザラザラしていることが多い
- 大きさは数ミリから1センチ程度
- こめかみや目の周りなど、紫外線を浴びやすい部位に好発
- 痛みやかゆみは通常伴わない
- 放置しても悪性化(がん化)することはない
脂漏性角化症の原因としては、加齢による皮膚の老化と紫外線の影響が主に挙げられます。遺伝的な要因も関係していると考えられており、年齢とともに数が増える傾向があります。80代になるとほとんどの方に見られる非常に一般的な皮膚疾患です。
ウイルス性のイボとは異なり、他人にうつることはありません。また、「イボコロリ」などの市販薬は脂漏性角化症には効果がないため、治療を希望する場合は医療機関を受診する必要があります。
2-2. 稗粒腫(はいりゅうしゅ)
稗粒腫は、目の周りに多く見られる直径1〜2ミリ程度の白色または黄白色の小さな粒状のできものです。見た目が植物の「稗(ひえ)」に似ていることから、この名前がつけられました。
稗粒腫の特徴は以下の通りです。
- 白~黄白色の小さなドーム状の隆起
- 直径1~2ミリ程度が多い
- 目の周り、まぶた、頬に好発
- 痛みやかゆみはない
- 中身は角質の塊
- 良性であり、健康上の問題はない
稗粒腫は、毛穴の内側にある毛包という部分に角質が溜まることで発生すると考えられています。原因としては、体質によるもの(原発性)と、やけどや外傷、ステロイド外用剤の長期使用などをきっかけに発生するもの(続発性)があります。
乳児期にできた稗粒腫は自然に消えることがありますが、成人後にできたものは自然治癒することはほとんどなく、除去を希望する場合は医療機関での処置が必要です。
2-3. 汗管腫(かんかんしゅ)
汗管腫は、汗を分泌するエクリン汗腺が皮膚の中で増殖してできる良性腫瘍です。特に下まぶたに多く見られ、女性に発症しやすい傾向があります。
汗管腫の特徴は以下の通りです。
- 直径1~3ミリ程度の肌色~淡い褐色の小さな盛り上がり
- 目の下、まぶた、頬、額などに好発
- 複数が集まって発生することが多い
- 左右対称に見られることが多い
- 痛みやかゆみはない
- 女性ホルモンが関係していると考えられている
汗管腫は稗粒腫と見た目が似ているため、混同されることがありますが、汗管腫の方が病変の位置が深いという違いがあります。そのため、治療も稗粒腫より難しく、完全に除去するには専門的な技術が必要です。
自然に治癒することはなく、放置しても問題はありませんが、美容上の理由から治療を希望される方が多いです。
2-4. ウイルス性イボ(尋常性疣贅・扁平疣贅)
ウイルス性イボは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって発生するイボです。皮膚の小さな傷口からウイルスが侵入することで感染します。
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)は最も一般的なウイルス性イボで、手足に多く見られますが、顔にもできることがあります。
扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)は、特に若い女性に多く見られるイボで、顔や腕に発生しやすい特徴があります。
ウイルス性イボの特徴は以下の通りです。
- 尋常性疣贅:表面がザラザラしており、盛り上がった形状
- 扁平疣贅:表面が平らで滑らか、肌色~茶褐色
- 扁平疣贅は複数が集まって発生することが多い
- 引っかき傷に沿って線状に並ぶことがある(ケブネル現象)
- 自家接種により、触った部位に広がることがある
ウイルス性イボは放置すると大きくなったり、数が増えたりすることがあるため、早めの治療が推奨されます。ただし、免疫力によって自然治癒することもあり、2年で約70%が自然に消えたという報告もあります。
2-5. アクロコルドン(軟性線維腫)
アクロコルドンは、首や脇、まぶたなどにできる1~5ミリ程度の柔らかい良性腫瘍です。「スキンタッグ」とも呼ばれます。
アクロコルドンの特徴は以下の通りです。
- 肌色の柔らかい小さな突起
- 首、脇、まぶた、鼠径部などに好発
- 加齢とともに増加する傾向
- 痛みやかゆみは通常ない
- 摩擦や刺激で炎症を起こすことがある
衣類やアクセサリーに引っかかって不快感を覚えることがあり、美容上の理由も含めて除去を希望される方が多いです。
3. 目の周りのイボは何科を受診すべきか
目の周りのイボの治療を希望する場合、主に以下の診療科で対応が可能です。それぞれの診療科には特徴があるため、ご自身の症状や治療の目的に合わせて選択することが大切です。
3-1. 皮膚科
皮膚科は、イボ治療の最も一般的な選択肢です。皮膚科では、イボの種類を正確に診断し、適切な治療法を提案してもらえます。
皮膚科を受診するメリットは以下の通りです。
- イボの正確な診断が受けられる
- 保険適用の治療(液体窒素療法など)を受けられる
- 悪性腫瘍との鑑別診断が可能
- ダーモスコピー検査による詳細な観察が可能
一般の皮膚科では、主に保険適用の治療を行っています。液体窒素による冷凍凝固療法が最も一般的な治療法であり、日本皮膚科学会の「尋常性疣贅診療ガイドライン」でも推奨度A(行うよう強く勧められる)とされています。
ただし、顔の治療では色素沈着のリスクがあるため、見た目を重視する場合は美容皮膚科の受診も検討するとよいでしょう。
3-2. 美容皮膚科
美容皮膚科は、病気の治療だけでなく、美しさの向上を目的とした診療を行う診療科です。目の周りのイボを「きれいに取りたい」という方に適しています。
美容皮膚科を受診するメリットは以下の通りです。
- 審美性に配慮した治療が受けられる
- 炭酸ガスレーザーなど、傷跡が残りにくい治療法の選択肢がある
- 仕上がりの美しさを重視した施術が可能
- カウンセリングで希望を詳しく相談できる
美容皮膚科での治療は自費診療となることが多いですが、治療後の見た目を重視する方には適した選択肢です。特に目元は顔の中でも目立つ部位であるため、傷跡が残りにくいレーザー治療を希望される方が多いです。
3-3. 形成外科
形成外科は、体の表面に生じた疾患を外科的に治療する診療科です。皮膚の切開や縫合の技術に優れており、傷跡を目立たせない治療を得意としています。
形成外科を受診するメリットは以下の通りです。
- 外科的な処置の技術に長けている
- 傷跡を目立たせない縫合技術
- 機能性と審美性の両立を重視
- 大きなイボや深い病変にも対応可能
イボが大きい場合や、手術による切除が必要な場合には形成外科が適しています。保険適用で治療を受けられることも多く、費用面でも比較的負担が少ない選択肢です。
3-4. 眼科
目の縁ぎりぎりにできたイボや、まぶたの内側に近い部位のイボの場合、眼科での対応が可能なこともあります。
眼科を受診するメリットは以下の通りです。
- 眼球に近い部位の治療に対応
- 目の機能への影響を考慮した診察が可能
- 必要に応じて皮膚科や形成外科への紹介も可能
ただし、すべての眼科でイボの除去に対応しているわけではないため、事前に確認が必要です。また、美容目的の治療には対応していないことが多いです。
3-5. どの診療科を選ぶべきか?
受診先の選び方の目安は以下の通りです。
保険診療でイボを取りたい方には、皮膚科または形成外科がおすすめです。液体窒素療法や外科的切除は保険適用となることが多く、費用を抑えることができます。
きれいに取りたい、傷跡を残したくない方には、美容皮膚科がおすすめです。炭酸ガスレーザーなど、仕上がりの美しさを重視した治療を受けられます。
イボの種類がわからない、診断を受けたい方には、まず皮膚科を受診することをおすすめします。正確な診断を受けた上で、必要に応じて他の診療科を紹介してもらうこともできます。
4. イボの主な治療法
目の周りのイボの治療には、さまざまな方法があります。イボの種類、大きさ、部位、患者さんの希望などによって、最適な治療法が異なります。
4-1. 液体窒素による冷凍凝固療法
液体窒素療法は、イボ治療で最も一般的に行われている方法です。マイナス196度の液体窒素を綿棒やスプレーでイボに当て、凍結と解凍を繰り返すことでイボの組織を破壊します。
液体窒素療法の特徴は以下の通りです。
- 保険適用で費用が抑えられる(3割負担で数百円~1,000円程度)
- ほとんどの皮膚科で受けられる
- 特別な準備が不要で、当日すぐに治療可能
- 1回の治療で取りきれないことが多く、複数回の通院が必要
- 治療中および治療後に痛みを伴う
- 治療後に色素沈着が残ることがある(数ヶ月~2年程度)
日本皮膚科学会のガイドラインでは、液体窒素療法はウイルス性イボに対して推奨度A(行うよう強く勧められる)とされています。脂漏性角化症にも有効ですが、顔の治療では色素沈着のリスクがあるため注意が必要です。
目の周りは皮膚が薄くデリケートな部位であるため、顔の他の部位に比べて痛みは少ないとされていますが、見た目を重視する場合は他の治療法を検討した方がよいこともあります。
4-2. 炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)
炭酸ガスレーザーは、水分に吸収される特性を持つレーザーで、皮膚内の水分を蒸散させてイボを削り取る治療法です。
炭酸ガスレーザーの特徴は以下の通りです。
- 1回の治療で除去できることが多い
- 出血が少なく、治療時間が短い
- 液体窒素に比べて色素沈着が起こりにくい
- 仕上がりがきれい
- 周囲の組織へのダメージが少ない
- 基本的に自費診療となる
スキャナー機能付きの炭酸ガスレーザーを使用することで、より均一に、きれいにイボを除去することが可能です。特に目の周りなどデリケートな部位の治療に適しており、傷跡が残りにくいというメリットがあります。
費用はクリニックによって異なりますが、1個あたり数千円~1万円程度が目安です。複数のイボを一度に治療する場合は、セット料金が設定されていることもあります。
4-3. 高周波メス(ラジオ波メス)
高周波メスは、高周波のエネルギーを使ってイボを削り取る治療法です。炭酸ガスレーザーと同様に、周囲の組織へのダメージを抑えながら治療することができます。
高周波メスの特徴は以下の通りです。
- 出血が少ない
- 傷跡が比較的残りにくい
- 治療時間が短い
- 脂漏性角化症やほくろ、軟性線維腫の除去に適している
4-4. 圧出法(稗粒腫の治療)
稗粒腫の治療では、圧出法が一般的に行われます。これは、注射針などで稗粒腫の表面に小さな穴を開け、内容物(角質の塊)を押し出す方法です。
圧出法の特徴は以下の通りです。
- 保険適用で費用が安い(3割負担で数百円程度)
- 1回の処置で除去可能
- 治療時間が短い(数分程度)
- 軽い痛みを伴う
- 傷口は数日でふさがる
稗粒腫は比較的浅い位置にあるため、専門的な技術があれば安全に除去することができます。ただし、自分で行うと感染や傷跡のリスクがあるため、必ず医療機関で処置を受けてください。
4-5. 外科的切除
大きなイボや、他の治療法では対応が難しいイボには、外科的切除が行われることがあります。局所麻酔を行った上で、メスでイボを切除し、縫合します。
外科的切除の特徴は以下の通りです。
- 確実にイボを除去できる
- 再発率が低い
- 病理検査が可能(悪性の可能性がある場合)
- 保険適用となることが多い
- 縫合による線状の傷跡が残る可能性がある
4-6. 内服薬・外用薬
イボの治療では、内服薬や外用薬が補助的に使用されることがあります。
ヨクイニン(ハトムギエキス)は、ウイルス性イボの治療に使用される漢方薬です。皮膚の免疫力を高め、ターンオーバーを正常化する作用があるとされています。日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨度B(行うよう勧められる)とされていますが、効果が現れるまでに数ヶ月かかることがあります。
サリチル酸は、皮膚を軟化させてイボを剥がれやすくする外用薬です。ただし、顔への使用は刺激が強いため、通常は推奨されません。
5. 保険適用と自費診療の違い
イボの治療を受ける際に気になるのが費用の問題です。治療法や目的によって、保険が適用される場合と自費診療となる場合があります。
5-1. 保険適用となる治療
以下の治療は、一般的に保険適用となります。
液体窒素による冷凍凝固療法は保険適用です。3割負担の場合、1回あたり数百円~1,000円程度が目安です。ただし、複数回の通院が必要になることが多いです。
外科的切除も保険適用となることが多いです。イボの大きさや部位によって費用は異なりますが、3割負担で数千円~1万円程度が目安です。病理検査を行う場合は、別途検査費用がかかります。
稗粒腫の圧出処置も保険適用です。3割負担で数百円程度と、非常に安価に治療を受けられます。
5-2. 自費診療となる治療
以下の治療は、基本的に自費診療となります。
炭酸ガスレーザーによる治療は、多くのクリニックで自費診療として行われています。費用はクリニックによって異なりますが、1個あたり数千円~1万円程度が目安です。複数のイボをまとめて治療する場合のセット料金や、取り放題プランを設けているクリニックもあります。
美容目的でのイボ除去は自費診療となります。医学的に治療の必要性がなく、見た目の改善のみを目的とする場合は、保険が適用されません。
5-3. 費用の目安
治療費の目安をまとめると、以下のようになります。
保険診療(3割負担)の場合、液体窒素療法は1回あたり600円~1,000円程度、外科的切除は数千円~1万円程度、稀粒腫の圧出処置は200円~500円程度です。これらに加えて、初診料・再診料、処方料などが別途かかります。
自費診療の場合、炭酸ガスレーザーは1個あたり3,000円~1万円程度、複数個のセット料金や取り放題プランは数万円~十数万円程度が目安です。カウンセリング料や麻酔代、軟膏代などが別途かかることもあります。
治療を受ける前に、必ず費用について確認しておくことをおすすめします。
6. 治療の流れとダウンタイム
6-1. 治療の一般的な流れ
目の周りのイボ治療の一般的な流れは以下の通りです。
まず、診察と診断を受けます。医師がイボの状態を確認し、種類を診断します。必要に応じてダーモスコピー検査が行われることもあります。この段階で、治療法の選択肢や費用についての説明を受けます。
次に、治療法の決定と同意を行います。医師と相談の上、治療法を決定します。自費診療の場合は、費用についても詳しく確認しておきましょう。
そして、施術を受けます。液体窒素療法の場合は、そのまま当日治療を受けられることが多いです。レーザー治療や外科的切除の場合は、後日予約を取って施術を受けることもあります。施術時間は、イボの数や大きさによって異なりますが、数分~30分程度が一般的です。
施術後は、アフターケアの説明を受けます。治療後の過ごし方や注意点についての説明を受けます。必要に応じて軟膏が処方されることもあります。
最後に、経過観察として再診を受けます。液体窒素療法の場合は、1~2週間後に再診し、必要に応じて追加の治療を行います。レーザー治療の場合も、術後の経過を確認するために再診が必要なことがあります。
6-2. ダウンタイム
治療法によって、ダウンタイム(日常生活に支障が出る期間)は異なります。
液体窒素療法の場合、治療後は赤みや腫れが生じることがあります。数日で水疱ができ、その後かさぶたになって剥がれ落ちます。色素沈着が数ヶ月~2年程度残ることがあります。当日から洗顔や入浴は可能です。
炭酸ガスレーザーの場合、治療後は擦り傷のような状態になります。1~2週間程度で新しい皮膚ができて治癒します。治療後数日間は軟膏を塗り、テープで保護することが推奨されます。色素沈着は液体窒素より軽度で、数ヶ月で落ち着くことが多いです。
稀粒腫の圧出処置の場合、処置後はわずかな出血や赤みが生じることがありますが、数日で治まります。特別なケアは必要ないことが多いです。
6-3. 治療後の注意点
治療後は、以下の点に注意してください。
紫外線対策を徹底することが大切です。治療後の皮膚は紫外線に敏感になっているため、日焼け止めを塗る、帽子をかぶるなどの対策が必要です。紫外線を浴びると色素沈着が定着しやすくなります。
患部を触らない、こすらないようにしましょう。治療後の患部を触ったり、こすったりすると、感染や色素沈着のリスクが高まります。
医師の指示に従うことも重要です。処方された軟膏を塗る、テープを貼るなど、医師の指示に従ってケアを行ってください。
7. 自己処理は絶対にNG|放置するリスク
7-1. 自己処理のリスク
目の周りのイボを自分で取ろうとすることは、絶対に避けてください。自己処理には以下のようなリスクがあります。
感染のリスクがあります。清潔でない器具を使用したり、不適切な処置を行ったりすると、細菌感染を起こす可能性があります。目の周りの感染は重篤な合併症につながることもあります。
傷跡が残るリスクがあります。自己処理による傷は不規則になりやすく、目立つ傷跡が残ってしまうことがあります。
ウイルスの拡散リスクがあります。ウイルス性イボの場合、自己処理によってウイルスを周囲の皮膚に広げてしまう可能性があります。
誤った診断のリスクがあります。イボだと思っていたものが、実は悪性の腫瘍である可能性もあります。自己判断で処置することで、重大な病気を見逃してしまうリスクがあります。
市販の「イボコロリ」などの製品は、手足の厚い皮膚を対象としたものであり、顔や目の周りの薄い皮膚に使用すると、化学熱傷や重度の刺激を引き起こす可能性があります。絶対に使用しないでください。
7-2. 放置した場合のリスク
イボを放置した場合、以下のようなリスクがあります。
サイズが大きくなることがあります。特にウイルス性イボや脂漏性角化症は、時間とともに大きくなる傾向があります。大きくなってからでは治療が難しくなることもあります。
数が増えることがあります。ウイルス性イボは自家接種により、触った部位に広がることがあります。また、脂漏性角化症も加齢とともに数が増える傾向があります。
審美的な問題が悪化します。目の周りは顔の中でも目立つ部位であり、イボがあることで見た目の印象に影響を与えることがあります。
ただし、良性のイボであれば、放置しても健康上の大きな問題を起こすことは通常ありません。必ずしも治療が必要というわけではなく、気にならなければ経過観察という選択肢もあります。
いずれにしても、まずは医療機関を受診して正確な診断を受けることが大切です。その上で、治療するかどうかを判断しましょう。
8. 渋谷エリアでイボ治療を受けるメリット
渋谷は東京の主要なターミナル駅の一つであり、多くの皮膚科、美容皮膚科、形成外科が集まるエリアです。渋谷でイボ治療を受けることには、以下のようなメリットがあります。
8-1. 交通アクセスの良さ
渋谷駅はJR各線、東京メトロ、東急線、京王線など多くの路線が乗り入れるターミナル駅です。通勤・通学の途中やお買い物のついでに受診しやすく、複数回の通院が必要な治療でも通いやすいという利点があります。
8-2. 医療機関の選択肢が豊富
渋谷エリアには、一般皮膚科から美容皮膚科、形成外科まで、さまざまな医療機関があります。保険診療を希望する方も、自費で美容的な治療を希望する方も、自分に合ったクリニックを選ぶことができます。
8-3. 最新の治療機器を導入しているクリニックが多い
渋谷エリアの美容皮膚科では、最新の炭酸ガスレーザーなど、先進的な治療機器を導入しているクリニックが多くあります。より効果的で、傷跡が残りにくい治療を受けられる可能性があります。
8-4. 医療機関選びのポイント
渋谷でイボ治療を受ける医療機関を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしてください。
治療実績を確認しましょう。目の周りのイボ治療の実績が豊富なクリニックを選ぶことが大切です。症例写真などを確認できるとよいでしょう。
治療の選択肢を確認しましょう。液体窒素、レーザー、外科的切除など、複数の治療法に対応しているクリニックであれば、自分に合った治療を選びやすくなります。
費用の透明性を確認しましょう。自費診療の場合は特に、事前に総額でいくらかかるのかを明確に説明してくれるクリニックを選びましょう。
アフターケアの体制を確認しましょう。治療後のフォローアップがしっかりしているかどうかも重要なポイントです。

9. よくある質問(FAQ)
イボの種類によって異なります。ウイルス性イボの場合、免疫力によって自然に消えることがあり、2年で約70%が自然治癒したという報告があります。一方、脂漏性角化症や汗管腫、稀粒腫は自然に治ることはほとんどなく、むしろ加齢とともに増える傾向があります。
治療法によって異なります。液体窒素療法は、治療中および治療後にしもやけのような痛みを感じることがあります。レーザー治療や外科的切除の場合は、局所麻酔を行うため、治療中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射時にチクッとした痛みを感じる程度です。
Q3. 治療後、メイクはいつからできますか?
治療法や治療部位によって異なりますが、一般的にはかさぶたが取れて新しい皮膚ができてからメイクを再開することが推奨されます。レーザー治療の場合は1~2週間程度、液体窒素療法の場合も同程度の期間が目安です。医師の指示に従ってください。
Q4. イボは再発しますか?
イボの種類や治療法によって再発率は異なります。ウイルス性イボは、ウイルスが完全に排除されるまで再発を繰り返すことがあります。脂漏性角化症は治療した部位の再発は少ないですが、別の部位に新たに発生することがあります。
Q5. 1回の治療で取りきれますか?
イボの種類や治療法によって異なります。炭酸ガスレーザーや外科的切除の場合は、1回の治療で取りきれることが多いです。液体窒素療法の場合は、複数回の治療が必要になることが一般的です。
Q6. 子供でも治療を受けられますか?
はい、子供でもイボの治療を受けることは可能です。ただし、治療法の選択や麻酔の方法など、成人とは異なる配慮が必要な場合があります。小児にも対応している皮膚科を受診することをおすすめします。
10. まとめ
目の周りのイボは、脂漏性角化症、稀粒腫、汗管腫、ウイルス性イボなど、さまざまな種類があります。それぞれ原因や適切な治療法が異なるため、まずは医療機関を受診して正確な診断を受けることが大切です。
受診先としては、皮膚科、美容皮膚科、形成外科などが挙げられます。保険診療で費用を抑えたい方は皮膚科や形成外科、きれいに取りたい方は美容皮膚科がおすすめです。
治療法には、液体窒素療法、炭酸ガスレーザー、外科的切除などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。医師とよく相談の上、自分に合った治療法を選びましょう。
自己処理は感染や傷跡のリスクがあるため、絶対に避けてください。また、市販薬は顔への使用には適していないものが多いため、使用しないでください。
目の周りのイボでお悩みの方は、ぜひ一度専門の医療機関にご相談ください。適切な診断と治療を受けることで、お悩みを解消することができます。
11. 参考文献
- 日本皮膚科学会 尋常性疣贅診療ガイドライン2019(第1版)
- 日本皮膚科学会 一般公開ガイドライン
- MSDマニュアル家庭版 疣贅(いぼ)
- MSDマニュアルプロフェッショナル版 疣贅
- Mindsガイドラインライブラリ 尋常性疣贅診療ガイドライン2019(第1版)
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務