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渋谷で黒子(ほくろ)除去を保険適用で受けるには?条件・治療法・費用を徹底解説

顔や体にあるほくろが気になっている方は多いのではないでしょうか。「このほくろ、取りたいけど費用が心配」「保険が使えるって聞いたけど本当?」といった疑問をお持ちの方も少なくありません。

実は、ほくろ除去は一定の条件を満たせば健康保険が適用され、自己負担を大幅に抑えて治療を受けることができます。本記事では、渋谷エリアでほくろ除去を検討している方に向けて、保険適用の条件から治療方法、費用相場、術後のケアまで詳しく解説します。


目次

  1. ほくろとは?医学的な基礎知識
  2. ほくろの種類と特徴
  3. ほくろ除去で保険適用される条件
  4. 保険適用されないケース
  5. 危険なほくろの見分け方:ABCDEルール
  6. ほくろ除去の治療方法
  7. 保険適用時の費用相場
  8. 自由診療との費用比較
  9. ほくろ除去の流れと術後のアフターケア
  10. ダウンタイムと経過について
  11. ほくろ除去で後悔しないために
  12. よくある質問(Q&A)
  13. まとめ
  14. 参考文献

1. ほくろとは?医学的な基礎知識

ほくろは、医学用語では「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」または「色素性母斑(しきそせいぼはん)」と呼ばれています。皮膚にできる黒や茶色の小さな斑点で、メラニン色素を作る細胞であるメラノサイトが変化して「母斑細胞」となり、それが局所的に集まってできたものです。

ほくろは良性の皮膚腫瘍の一種であり、通常は健康上の問題を引き起こすことはありません。生まれつき存在する先天性のものと、成長過程で新たにできる後天性のものがあり、体のどこにでも発生する可能性があります。

ほくろの大きさは通常6mm以下であることが多く、形状も平らなものから盛り上がったものまでさまざまです。色も黒褐色のものが多いですが、茶色や肌色に近いものもあります。時間の経過とともに少しずつ大きくなったり、盛り上がってきたりすることがありますが、これは良性のほくろでも見られる自然な変化です。

ほくろができる原因

ほくろができる原因として、主に以下の要因が考えられています。

紫外線の影響は最も重要な要因の一つです。紫外線を浴びるとメラニンの生成が促進され、これがほくろの形成につながることがあります。特に日焼けを繰り返している方は、ほくろができやすい傾向にあります。

ホルモンバランスの変化も影響します。思春期や妊娠期にはメラノサイトを刺激するホルモンが増加するため、ほくろが増えたり大きくなったりすることがあります。

遺伝的な要因も関係しています。家族にほくろが多い方は、自分自身もほくろができやすい体質である可能性があります。

物理的な刺激や摩擦も、ほくろの発生や変化に影響を与えることがあります。衣類やアクセサリーが当たる部位にほくろができやすい場合もあります。


2. ほくろの種類と特徴

ほくろは、母斑細胞が皮膚のどの深さに存在するかによって、大きく3つのタイプに分類されます。この分類は治療方法の選択にも影響するため、理解しておくと役立ちます。

境界母斑

母斑細胞が表皮と真皮の境界部分(接合部)に存在するタイプです。比較的若い方に多く見られ、小さくて平らな形状が特徴です。メラニン色素の産生が盛んなため、黒っぽい色調を呈することが多いです。境界母斑は初期段階のほくろと考えられ、時間の経過とともに複合母斑へと変化していくことがあります。

複合母斑

母斑細胞が表皮と真皮の境界部分から真皮の浅い部分にかけて存在するタイプです。境界母斑と真皮内母斑の混合型とも呼ばれています。小児のほくろに多く見られ、境界母斑よりもやや濃い黒色や茶色を呈することが多いです。わずかに盛り上がっていることもあります。

真皮内母斑

母斑細胞が真皮内にのみ存在するタイプです。成人のほくろはこのタイプであることが多く、半球状に盛り上がった形状が特徴です。メラニン色素の産生は比較的少なく、肌色や薄茶色、灰色を呈することもあります。表面から毛が生えていることもあります。

一般的に、ほくろは時間の経過とともに境界母斑から複合母斑、そして真皮内母斑へと進行していきます。この過程で次第に盛り上がってくることがあります。

その他の特殊なほくろ

通常のほくろ以外にも、いくつかの特殊なタイプがあります。

スピッツ母斑は赤みを帯びた小さなほくろで、子どもや若年層に多く見られます。悪性黒色腫(メラノーマ)と見分けがつきにくい場合があるため、専門医による診断が重要です。

青色母斑は青みがかった色調が特徴で、皮膚の深い部分にメラニンが沈着しています。顔や手足によく見られます。

先天性色素性母斑は生まれつきある大きなほくろで、特に直径20cmを超えるような巨大なものは、将来的に悪性黒色腫が発生するリスクがあるため、専門医による経過観察が必要です。


3. ほくろ除去で保険適用される条件

ほくろ除去は美容目的で行われることも多いですが、一定の条件を満たす場合には健康保険が適用されます。保険適用の可否は、ほくろが「医学的に治療が必要な状態かどうか」によって判断されます。

悪性腫瘍の疑いがある場合

医師がほくろを診察し、悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんの可能性があると判断した場合、保険適用での除去が可能です。悪性の疑いがある場合は病理検査を前提とした切除が行われ、摘出した組織を顕微鏡で調べて良性か悪性かを確定診断します。

具体的には、ほくろの形がいびつで左右非対称である、境界がギザギザして不明瞭である、色調にムラがある、急に大きくなってきた、かさぶたや出血がある、といった特徴がある場合に悪性が疑われます。

日常生活に支障をきたす場合

ほくろの大きさや位置によって日常生活に支障が生じている場合も、保険適用の対象となる可能性があります。

例えば、ほくろが視界に入って見えにくくなっている場合、まぶたの上やまつ毛の近くにあって目の動きに影響している場合、衣類の着脱時に引っかかる場合、ベルトや下着のラインと常に擦れて炎症を繰り返す場合、髭剃りの際に毎回傷つけてしまう場合などが該当します。

繰り返し炎症や出血がある場合

高く盛り上がったほくろで、ひっかき傷になりやすい部位にあったり、炎症を繰り返したりしている場合も保険適用の対象となります。見た目の問題を超えて、皮膚トラブルや感染リスクがあると医師が判断した場合に適用されます。

重要なポイント

保険適用の可否は最終的に医師による診断に基づいて判断されます。自己判断で「保険が使える」「使えない」と決めつけず、まずは専門医を受診して相談することが大切です。保険診療に対応しているクリニックであれば、診察の結果、保険適用か自由診療かを適切に判断してもらえます。


4. 保険適用されないケース

一方で、以下のような場合は美容目的とみなされ、保険適用外(自由診療)となります。

見た目が気になるという理由だけでほくろを除去したい場合は、保険は適用されません。「なんとなく見た目が気になるから取りたい」という動機では、医学的な治療の必要性が認められないためです。

複数あるほくろを「ついでに取っておきたい」という希望で除去する場合も、保険適用外となります。医学的に問題のあるほくろのみが保険の対象となります。

小さく平坦で、出血や炎症を起こしていないほくろを美容目的で除去する場合も自由診療となります。

また、ほくろの治療方法によっても保険適用の可否が異なります。保険診療で認められているのは基本的にメスによる切除と縫合であり、炭酸ガスレーザーなどのレーザー治療は保険適用外となる場合がほとんどです。

ただし、保険適用の基準を満たすほくろであっても、レーザー治療を選択した場合は自由診療となるため注意が必要です。逆に、小さなほくろであれば、保険診療での切除よりも自由診療のレーザー治療のほうが費用が安くなる場合もあります。


5. 危険なほくろの見分け方:ABCDEルール

ほくろの中には、悪性黒色腫(メラノーマ)という皮膚がんが紛れている可能性があります。メラノーマは進行が早く、転移すると生命予後に大きく影響することがあるため、早期発見が非常に重要です。

通常のほくろとメラノーマを見分けるための目安として、国際的に用いられているのが「ABCDEルール」です。以下の5つの特徴に一つでも該当するものがあれば、できるだけ早く皮膚科専門医を受診することをお勧めします。

A(Asymmetry):非対称性

ほくろの形が左右で対称でない場合は注意が必要です。通常の良性のほくろは比較的丸みを帯びた左右対称の形をしていますが、メラノーマは形がいびつで不規則になることがあります。

B(Border):境界不整

ほくろの周囲の輪郭がギザギザしていたり、境界に鮮明な部分と不鮮明な部分が混在していたりする場合は要注意です。色がにじみ出しているように見える場合も危険なサインです。

C(Color):色調の不均一

ほくろの色にムラがある場合は注意が必要です。一般的なほくろは均一な色調ですが、メラノーマは黒、茶色、青、赤、白など複数の色が混在することがあります。

D(Diameter):直径が6mm以上

ほくろの長径が6mm以上ある場合は注意が必要です。鉛筆の断面を当ててはみ出すサイズが目安となります。ただし、6mm未満のメラノーマも存在するため、大きさだけで判断することは避けましょう。

E(Evolving):変化

ほくろの大きさ、色、形に変化が見られる場合は要注意です。特に思春期以降に気づいた黒~茶色のシミが数ヶ月以内に大きくなってきた場合や、成人以降に爪に黒い線が入り数ヶ月以内に幅が広がってきた場合は、早急に専門医を受診してください。

ダーモスコピー検査

皮膚科では、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡を使った検査が行われます。これは偏光レンズを通して病変部を10~30倍に拡大して観察するもので、まったく痛みを伴わない簡単な検査です。メラニンが作る模様や血管の状態を詳しく観察することができ、良性のほくろと悪性のメラノーマを鑑別するのに役立ちます。

ダーモスコピーでも診断が難しい場合には、腫瘍を切除して病理検査を行います。


6. ほくろ除去の治療方法

ほくろ除去の治療方法は複数あり、ほくろの大きさ、深さ、位置、数などによって適切な方法が選択されます。ここでは代表的な治療方法について解説します。

切除縫合法(切開法)

ほくろをメスで紡錘状(木の葉型)に切り取り、周囲の皮膚を引き寄せて縫合する方法です。直径5~6mm以上の大きなほくろや、皮膚の深い部分にまで根がある盛り上がったほくろの除去に適しています。

この方法の最大のメリットは、ほくろの根元から深くまで完全に取り除くことができるため、再発のリスクが非常に低いことです。また、切除した組織を病理検査に出すことで、良性か悪性かを確定診断できます。

施術は局所麻酔下で行われ、10分程度で終了します。術後5~7日後に抜糸を行います。傷跡は一本の線状になりますが、形成外科的な技術を用いて丁寧に縫合することで、時間の経過とともに目立たなくなっていきます。

保険適用の場合、基本的にこの切除縫合法が採用されます。

電気メス(電気凝固法)

電気メスの熱を利用してほくろを焼き切る方法です。ほくろに向かって逆ピラミッド状にメスを入れ、根元からくり抜くように除去します。

直径5mm以下の盛り上がったほくろに適しており、レーザーでは取れないようなほくろにも対応できます。1回の施術で除去でき、出血も少なく、傷跡もほとんど目立ちません。施術時間は1個あたり5分程度と短時間で終わります。

ただし、ほくろの根が深い場合は再発の可能性があるため、術後の経過観察が必要です。施術後は2週間程度テープで保護する必要があります。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)

炭酸ガスを使用したレーザーで、皮膚に含まれる水分に反応して熱エネルギーを発生させ、ほくろを蒸散させる方法です。

出血が少なく、施術時間も短いため、一度に複数のほくろを取り除きたい場合に適しています。顔の凹凸がある部分や、切開が困難な部位にもピンポイントで照射できることがメリットです。

術後は10日~2週間程度テープで保護し、削った部分には赤みが出ますが、丁寧なアフターケアを続けることで徐々に薄くなっていきます。完全に赤みが消えるまでには3~6ヶ月程度かかることもあります。

ただし、根が深いほくろでは再発することがあり、保険適用外(自由診療)となる点に注意が必要です。

くり抜き法(パンチ切除法)

トレパンという筒状の器具を使って、ほくろを円形にくり抜く方法です。直径3mm未満の小さなほくろに適しており、くり抜いた穴は縫合せずに自然に塞がるのを待ちます。傷跡が目立ちにくいのが特徴です。

直径3mm以上のほくろの場合は、くり抜いた後に縫合を行うこともあります。

Qスイッチレーザー・ピコレーザー

メラニン色素に反応するレーザーを照射し、ほくろの色素を破壊する方法です。皮膚を削ることがないため傷跡を残さずに治療できますが、表面の色素にしか反応しないため、何度か施術を繰り返す必要があります。

また、色は薄くなっても根が残っていると再び盛り上がってくることがあります。小さくて平らな、色の薄いほくろに適した方法です。


7. 保険適用時の費用相場

保険が適用される場合、ほくろ除去の費用は自己負担額が大幅に軽減されます。3割負担の場合の費用目安は以下のとおりです。

部位別の費用目安

露出部(顔・首・腕・手など見える部位)のほくろ除去の場合、5,000円~9,000円前後が目安となります。非露出部(背中・腹部・脚など衣類で隠れる部位)の場合は、3,000円~6,000円前後となります。

これらの費用には通常、手術費・診察料・病理検査料・投薬(軟膏など)が含まれており、トータルで1万円を超えることは少ないです。

大きさ別の費用目安

ほくろの大きさによっても費用は変わります。2cm以下のほくろであれば、3割負担で5,000円~6,000円程度が一般的です。大きなほくろの場合は手術が複雑になるため、費用も高くなる傾向があります。

保険適用のメリット

保険診療の最大のメリットは、費用を抑えられることに加えて、切除した組織を病理検査に出せることです。専門の施設で顕微鏡による検査を行い、悪性か良性かを正確に診断してもらえるため、安心感があります。

また、保険診療での切除縫合法はレーザー治療に比べて再発率が低いというメリットもあります。


8. 自由診療との費用比較

美容目的でのほくろ除去は自由診療となり、全額自己負担となります。自由診療の場合、クリニックによって料金設定が異なりますが、一般的な相場は以下のとおりです。

自由診療の費用相場

1mmあたり約5,000円~6,000円が相場とされています。ほくろの大きさが小さいほど安く、大きくなるほど高額になる傾向があります。

例えば、2mm程度の小さなほくろであれば5,000円~10,000円程度、5mm程度であれば15,000円~25,000円程度、10mm以上の大きなほくろになると50,000円以上かかることもあります。

保険診療と自由診療の比較

小さなほくろの場合、自由診療のレーザー治療のほうが保険診療の切除手術より安くなる場合があります。例えば、2mm程度のほくろをレーザーで除去する場合は5,000円程度で済むこともありますが、保険診療での切除縫合では診察料や病理検査料を含めると5,000円~6,000円程度になります。

一方、大きなほくろの場合は保険診療のほうが圧倒的に有利です。10mm以上のほくろを自由診療で除去すると数万円以上かかることもありますが、保険適用であれば1万円以内で収まることが多いです。

クリニック選びのポイント

自由診療の場合、クリニックによって料金に大きな差があるため、事前に複数のクリニックで見積もりを取ることをお勧めします。ただし、料金の安さだけでクリニックを選ぶのは危険です。技術力や実績、アフターケアの充実度なども重要な判断基準となります。

また、保険診療と自由診療の両方に対応しているクリニックであれば、診察の結果に基づいて最適な治療方法と費用を提案してもらえます。


9. ほくろ除去の流れと術後のアフターケア

治療の流れ

ほくろ除去の一般的な流れは以下のとおりです。

まず、医師による診察とカウンセリングを受けます。ほくろの状態を確認し、悪性の可能性がないかダーモスコピーなどで検査します。その上で、保険適用の可否や最適な治療方法について説明を受けます。

治療方法と費用に納得したら、同意書に署名して施術を受けます。施術は局所麻酔を行ってから行うため、術中の痛みはほとんどありません。施術時間は方法やほくろの数によって異なりますが、小さなほくろであれば1個あたり5~10分程度で終了します。

切除縫合法の場合は術後5~7日後に抜糸のため再度来院する必要があります。レーザー治療の場合は基本的に通院は不要ですが、経過観察のために来院を勧められることがあります。

術後のアフターケア

ほくろ除去後のアフターケアは、傷跡をきれいに治すために非常に重要です。

施術直後から10日程度は、患部に保護テープを貼ったままにします。このテープは紫外線や刺激から傷を守り、傷の治りを早める役割を果たします。自己判断でテープを剥がしたり、貼る期間を短縮したりしないでください。

術後にできたかさぶたは無理に剥がさないようにしましょう。かさぶたは傷口を保護する役割があり、通常1~2週間で自然に剥がれ落ちます。無理に剥がすと傷の治りが遅くなり、色素沈着や傷跡が残る原因になります。

紫外線対策を徹底することも重要です。術後の肌は非常に敏感で、紫外線を浴びるとメラニンが過剰に生成されやすくなります。日焼け止めを丁寧に塗り、帽子や日傘も併用して紫外線から肌を守りましょう。紫外線対策は最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月程度は継続することをお勧めします。

施術当日の激しい運動や飲酒は避けてください。血行が促進されると傷口からの出血リスクが高まり、回復が遅れる可能性があります。入浴も施術当日はシャワー程度に留め、長時間の入浴は控えましょう。

メイクは保護テープの上からであれば施術当日から可能ですが、患部に直接メイクをするのは傷口が完全に塞がってから(レーザー治療なら約2週間後、切除縫合法なら抜糸後)にしてください。


10. ダウンタイムと経過について

ダウンタイム(日常生活に制限が生じる期間)は、治療方法によって異なります。

レーザー治療の場合

ダウンタイムは10日~2週間程度です。施術直後から数日間は腫れや赤みが生じることがありますが、ほとんどの場合は数日~1週間ほどで落ち着きます。

術後10日程度で保護テープを外すことができ、それ以降はかさぶたが自然に剥がれます。赤みは1~3ヶ月程度続くことがありますが、徐々に薄くなり、3~6ヶ月程度で目立たなくなります。

電気メスの場合

ダウンタイムは2~3ヶ月程度が目安です。施術直後は患部に赤みや多少のくぼみが生じますが、時間の経過とともに皮膚が再生してフラットな状態に戻っていきます。

切除縫合法の場合

術後5~7日で抜糸を行います。傷跡の赤みは個人差がありますが、1ヶ月程度残ることがあります。その後2~3ヶ月かけて白い跡となり、徐々に元の肌色に近づいていきます。最終的な仕上がりまでには6ヶ月~1年程度かかることもあります。

経過観察の重要性

術後の経過で異常を感じた場合は、速やかに医療機関に相談してください。発熱、強い痛み、出血が止まらない、膿が出る、異常な腫れなどの症状が見られた場合は、感染症の可能性があります。

また、傷の治りが遅い、赤みが長期間続く、ケロイドの形成が疑われる場合も早めに相談しましょう。


11. ほくろ除去で後悔しないために

ほくろ除去を成功させ、満足のいく結果を得るためのポイントをまとめます。

信頼できるクリニックを選ぶ

ほくろ除去は医師の技術力によって結果に大きな差が出る治療です。クリニックを選ぶ際は、以下の点を確認しましょう。

形成外科専門医や皮膚科専門医が在籍しているか、ほくろ除去の実績が豊富か、複数の治療方法に対応しているか、カウンセリングで丁寧に説明してくれるか、アフターケアが充実しているかなどを確認することが大切です。

事前カウンセリングを活用する

多くのクリニックでは無料または低価格でカウンセリングを行っています。カウンセリングでは、自分のほくろが保険適用になるか、どの治療方法が適しているか、費用やリスク、ダウンタイムについて詳しく説明を受けることができます。

疑問点や不安なことは遠慮なく質問し、納得した上で治療を受けることが大切です。

術後のケアを怠らない

せっかく治療を受けても、術後のケアを怠ると傷跡が残ったり、色素沈着が起きたりする可能性があります。医師の指示に従い、テープ保護や紫外線対策を徹底しましょう。

再発の可能性を理解しておく

特にレーザー治療や電気メスの場合、ほくろの根が深いと完全に取りきれず、再発する可能性があります。再発した場合の保証制度があるクリニックを選ぶと安心です。


12. よくある質問(Q&A)

Q1. ほくろ除去は痛いですか?

施術は局所麻酔を行ってから行うため、施術中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射時に「チクッ」とした痛みを感じる程度です。術後は軽い痛みを感じることがありますが、痛み止めを処方されることが多く、日常生活に支障をきたすほどではありません。

Q2. 一度に何個まで取れますか?

クリニックや治療方法によりますが、レーザー治療であれば一度に複数のほくろを除去することが可能です。ただし、あまりに多くのほくろを一度に除去すると術後の赤みが目立つため、何回かに分けて治療することを勧められる場合があります。切除縫合法の場合は、1回の施術で1~数個程度が一般的です。

Q3. 傷跡は残りますか?

どの治療方法でも、完全に傷跡が残らないわけではありません。ただし、適切な治療とアフターケアを行えば、時間の経過とともに傷跡は目立たなくなります。レーザー治療では小さな凹みや赤みが残ることがあり、切除縫合法では細い線状の傷跡が残りますが、いずれも数ヶ月~1年程度で気にならないレベルになることが多いです。

Q4. 再発することはありますか?

ほくろの細胞が完全に取りきれなかった場合、再発する可能性があります。特にレーザー治療や電気メスでは、根が深いほくろは再発リスクがあります。切除縫合法は根元まで取り除くため、再発リスクは低いです。再発した場合は再度治療を行うことができます。

Q5. メイクはいつからできますか?

保護テープを貼っている間は、テープの上からであればメイクが可能です。患部に直接メイクができるようになるのは、レーザー治療や電気メスの場合は術後約2週間後、切除縫合法の場合は抜糸後からが目安です。

Q6. 仕事や学校は休む必要がありますか?

多くの場合、ほくろ除去後も日常生活に大きな支障はなく、翌日から仕事や学校に行くことは可能です。ただし、保護テープを顔に貼っている期間は見た目が気になる方もいるかもしれません。また、術後しばらくは激しい運動を避ける必要があります。


13. まとめ

ほくろ除去は、悪性の疑いがある場合や日常生活に支障をきたす場合には健康保険が適用され、3割負担で5,000円~10,000円程度で治療を受けることができます。

保険適用の可否は医師の診断によって決まるため、まずは保険診療に対応しているクリニックを受診し、相談することをお勧めします。診察の結果、保険適用外となった場合でも、自由診療で治療を受けることは可能です。

治療方法は、ほくろの大きさや深さ、位置によって最適なものが異なります。切除縫合法は再発リスクが低く病理検査も可能ですが、傷跡が線状に残ります。レーザー治療は傷跡が目立ちにくいですが、再発の可能性があり保険適用外となります。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、医師と相談しながら治療方法を選択しましょう。

また、ほくろの中には悪性黒色腫(メラノーマ)が紛れている可能性があります。ABCDEルールを参考に、気になるほくろがあれば早めに専門医を受診することが大切です。

ほくろ除去を検討している方は、ぜひ一度専門医に相談してみてください。適切な診断と治療によって、気になるほくろの悩みを解消することができます。


14. 参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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