💊 マンジャロ(チルゼパチド)の保存方法を間違えると、薬の効果がゼロになるリスクがあります。
「冷蔵庫に入れておけばOK?」「旅行中はどうする?」——そんな疑問、この記事で全部解決します。
🗣️ 「なんとなく保存してた…」は危険!
保存ミスで薬が変質しても、見た目では判断できません。
📖 この記事を読めば、正しい保存ルールが3分でわかります。
📌 読まないと起きること:薬の効果低下・健康被害・せっかくの治療が無駄に。
目次
- マンジャロとはどんな薬か
- マンジャロは常温保存できるのか
- マンジャロの基本的な保存方法
- 開封後の保存方法と使用期限
- 常温保存が必要な場面での対処法
- 外出・旅行時の持ち運び方法
- 保存状態が悪かった場合のリスク
- 保存に関するよくある疑問
- まとめ
⚡ この記事のポイント
✅ マンジャロは冷蔵保存(2〜8℃)が基本だが、30℃以下・30日以内に限り常温保存が許容される。
✅ 凍結は厳禁で、一度常温に出した期間は冷蔵に戻してもリセットされない。
✅ 外出時は保冷バッグを活用し、保存状態に不安がある場合は処方医や薬剤師に相談することが重要。
💡 マンジャロとはどんな薬か
マンジャロは、イーライリリー社が開発した注射剤で、有効成分はチルゼパチドというペプチド系の化合物です。GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)受容体とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体の両方に作用する「デュアルアゴニスト」として分類されます。この二重の作用によって、インスリン分泌の促進・グルカゴン分泌の抑制・食欲の低下・胃内容物排出の遅延などの効果が期待されます。
日本では2023年に2型糖尿病の治療薬として承認され、その後2024年には肥満症治療薬としても承認されました。臨床試験では、従来のGLP-1受容体作動薬と比べて高い体重減少効果が示されており、医療機関での処方数が急増しています。
マンジャロはプレフィルドペン(注射液があらかじめ充填されたペン型の注射器)として販売されており、週に1回、皮下注射で使用します。投与部位は腹部・太もも・上腕の後ろ側が推奨されており、自己注射が可能な製剤です。用量は2.5mg・5mg・7.5mg・10mg・12.5mg・15mgの6段階があり、医師の指示のもとで段階的に増量していくことが一般的です。
このようなペプチド系の注射薬は、タンパク質と同様の性質を持つことが多く、温度変化や光などの外部環境に対して非常に敏感です。そのため、保存方法には特別な注意が必要になります。
Q. マンジャロの常温保存はどんな条件で許可される?
マンジャロは原則冷蔵保存(2〜8℃)が必要ですが、30℃以下の環境であれば最大30日間に限り常温保存が許容されています。ただし冷蔵に戻しても常温期間のカウントはリセットされません。日本の夏は室内でも30℃を超えるため、季節や室内環境への注意が欠かせません。
📌 マンジャロは常温保存できるのか
結論からいうと、マンジャロは原則として冷蔵保存が必要であり、常温での長期保存は推奨されていません。添付文書および製造元のガイドラインによれば、マンジャロの保存条件は「冷蔵庫内(2〜8℃)での保管」と定められています。
ただし、一定の条件下であれば短期間の常温保存は許容されています。具体的には、30℃以下の常温環境であれば、最大30日間は品質が維持されると製造元は説明しています。この「30日間・30℃以下」というルールは、外出時や旅行時などに冷蔵環境が確保できない状況を想定したものです。
ここで重要なのは、一度常温に出したマンジャロは、その後も常温での保存期間としてカウントされ続けるという点です。冷蔵に戻したとしても、常温に出していた期間は消費されたものとして扱われます。また、30日間経過した後や30℃を超えた環境に置かれた場合は、たとえ外見上変化がなくても使用しないことが原則です。
日本の夏季は気温が30℃を超える日が多く、室内でも30℃以上になることがあります。そのため、「常温保存が可能」という情報だけを鵜呑みにして自宅の棚や引き出しに長期間保管するのは危険です。季節や室内環境によっては、常温保存の条件を満たせないケースも十分に考えられます。
まとめると、マンジャロの保存に関しては以下の基本ルールが適用されます。冷蔵保存(2〜8℃)が基本であること、やむを得ない場合は30℃以下の環境で最大30日間の常温保存が可能であること、一度常温に出した後に再び冷蔵に戻しても常温保存期間のカウントはリセットされないこと、凍結させてはならないこと、の4点が基本的なポイントです。
✨ マンジャロの基本的な保存方法
マンジャロを正しく保管するために、いくつかの重要なポイントを押さえておきましょう。
✅ 冷蔵庫での保管方法
マンジャロは冷蔵庫内の2〜8℃の環境で保存することが基本です。ただし、冷蔵庫内でも保管場所を誤ると品質が損なわれる可能性があります。冷蔵庫の扉ポケット部分は温度変化が大きいため、避けることが望ましいです。扉の開閉のたびに外気と接触するため、安定した冷却が保たれにくい場所です。
推奨される保管場所は、冷蔵庫の中段や野菜室の上部など、温度が安定している場所です。また、冷気吹き出し口の直前は温度が非常に低くなることがあり、凍結のリスクがあるため避けるべきです。マンジャロは凍結すると有効成分が変質してしまい、使用できなくなります。
📝 遮光について
マンジャロは光に対しても敏感です。紫外線や強い照明にさらされると、有効成分が分解される可能性があります。基本的には購入時の箱に入れたまま保存することで、遮光対策が取れます。冷蔵庫内であっても、箱から取り出したペン単体で保管するのは避けることが望ましいです。
🔸 子どもやペットの手が届かない場所への保管
マンジャロは医療用医薬品であり、処方を受けた本人以外が使用することは厳禁です。子どもやペットが誤って触れたり、誤注射したりすることがないよう、手の届かない場所に保管することが必要です。チャイルドロック機能がある保管場所を選ぶことも有効な対策のひとつです。
⚡ 高温多湿の環境を避ける
常温保存が許容される場面であっても、高温多湿の環境は避けなければなりません。浴室付近・窓際・車のダッシュボードやトランクなど、温度が上がりやすい場所には絶対に置かないようにしましょう。特に夏の車内は短時間で60〜70℃以上になることがあり、マンジャロを完全に変質させてしまいます。
Q. マンジャロを冷蔵庫で保管する際の注意点は?
マンジャロを冷蔵庫で保管する際は、温度変化が大きい扉ポケットへの保管を避け、温度が安定した中段などに置くことが推奨されます。また冷気吹き出し口付近は凍結リスクがあるため避けてください。凍結すると有効成分が変質し使用不可となります。購入時の箱に入れたまま保管すると遮光にもなり効果的です。
🔍 開封後の保存方法と使用期限
マンジャロはプレフィルドペンの形態であり、1本のペンを複数回に分けて使用するタイプではなく、1本で1回分(1週間分)の注射量が充填されています。したがって、1本のペンを複数週にわたって使いまわすことは想定されておらず、基本的には1回の注射で1本を使い切る形になります。
ただし、薬剤の保存期限については注意が必要です。マンジャロの外箱には使用期限(有効期限)が記載されており、この期限を過ぎた薬剤は使用してはなりません。期限内であっても、保存環境が適切でなかった場合は使用を控えることが安全です。
また、先述のとおり、冷蔵庫から取り出して常温下に置いた場合は、その日からカウントが始まり、30日を超えた場合は廃棄が必要です。冷蔵庫から出した日付をメモしておく習慣をつけると、管理がしやすくなります。
注射前には必ず薬液の外観を確認することも重要です。マンジャロの薬液は無色から淡黄色の透明な液体です。もし以下のような状態が見られる場合は、使用しないでください。液体が濁っている場合、変色している場合(茶色・オレンジ色など)、粒子や浮遊物が見える場合、液体が固まっている・分離している場合などが該当します。これらの変化は薬剤が変質しているサインである可能性があります。使用前に視覚的なチェックを行うことは、安全な使用のために非常に重要なステップです。

💪 常温保存が必要な場面での対処法
生活の中では、冷蔵保存が難しい状況が生じることもあります。そのような場面での具体的な対処法を整理してみましょう。
🌟 日帰り外出の場合
日帰りの外出時にマンジャロを持ち歩く場合は、保冷バッグや保冷剤を活用することが効果的です。ただし、保冷剤に直接触れさせると凍結のリスクがあるため、ペンを直接保冷剤に乗せたり、隣接させたりすることは避けてください。タオルなどで包んでから保冷バッグに入れるか、専用の薬剤用保冷ケースを使用することが望ましいです。
また、外出時は注射のタイミングを考慮した計画も有効です。週1回の注射であれば、注射日を外出のない日に設定することで、持ち歩きの機会を減らすことができます。
💬 職場での保管
職場の冷蔵庫を使用できる場合は、個人の薬剤専用の袋に入れてラベルを貼り、他の人が誤って触れないよう配慮することが大切です。職場の冷蔵庫が使えない場合は、デスクの引き出しなど温度が比較的安定した場所に保管し、30℃以下・30日以内というルールを守ることを意識してください。夏季は空調の効いたオフィス内であっても、デスク周辺の温度に注意が必要です。
✅ 停電・冷蔵庫の故障時
停電や冷蔵庫の故障が発生した際は、まず気温を確認しましょう。室温が30℃以下であれば、一時的に常温で保管することは許容されます。長時間の停電が予想される場合は、クーラーボックスに氷水(直接触れさせない)を入れて保管する方法が有効です。あるいは近くのコンビニエンスストアの冷蔵ケースを一時的に借りるなど、柔軟な対応を取ることも考えられます。
停電から復旧した後も、冷蔵庫内の温度が元の状態に戻るまでに時間がかかるため、温度計を使用して庫内温度を確認してからマンジャロを戻すことが安全です。
Q. マンジャロを旅行中に持ち運ぶ方法は?
旅行中のマンジャロ持ち運びには保冷バッグや薬用保冷ケースの活用が有効です。保冷剤に直接触れると凍結するリスクがあるため、タオルで包んでから入れてください。航空機利用時は受託手荷物でなく機内持ち込み荷物として携行しましょう。旅行前にアイシークリニックの担当医へ相談することで個別のアドバイスが得られます。
🎯 外出・旅行時の持ち運び方法
旅行などで長期間にわたって外出する場合、マンジャロの持ち運びには事前の準備が欠かせません。
📝 国内旅行の場合
国内旅行では、宿泊先のホテルや旅館に冷蔵設備があることがほとんどですので、チェックイン後すぐに冷蔵庫に入れることを心がけましょう。移動中は保冷バッグを使用し、直射日光・高温環境を避けることが基本です。新幹線や飛行機の機内は比較的温度が管理されていますが、荷物を預ける際は受託手荷物に入れず、必ず機内持ち込み荷物として携行することが推奨されます。受託手荷物は気圧や温度が不安定な環境に置かれることがあるためです。
🔸 海外旅行の場合
海外旅行の場合は、さらに慎重な準備が必要です。まず、渡航先の国へ医薬品を持ち込む際のルールを事前に確認することが不可欠です。国によっては、注射薬の持ち込みに際して医師の診断書や処方箋の英語版が必要なケースがあります。また、注射針(針付き製品)を持ち込む場合は、さらに厳格な規制が適用される国もあります。
長期の海外旅行では、現地で医薬品を入手することが難しい場合も多いため、必要な本数をあらかじめ確保しておくことが重要です。なお、マンジャロは国によって承認状況や販売名が異なる場合があります。
航空機での移動時間が長い場合でも、機内の温度は概ね20〜24℃程度に保たれているため、常温保存の条件(30℃以下)は満たされます。ただし、機内食や飲み物の保管庫と同じスペースには置かないよう配慮することが大切です。
⚡ 旅行前に確認しておくこと
旅行前には、以下の点を確認しておくとスムーズです。旅行出発日と注射日のスケジュール調整(旅行期間中に注射が必要かどうか)、旅行先での冷蔵保存の可否、保冷グッズの準備(保冷バッグ・保冷剤・薬用保冷ケースなど)、十分な本数の確保(処方はギリギリの本数でなく、余裕を持って処方してもらう)の4点が主なチェック項目です。
旅行前に担当医や薬剤師に相談することで、個別の状況に合ったアドバイスをもらえることがあります。遠慮なく相談するようにしましょう。
💡 保存状態が悪かった場合のリスク
マンジャロを不適切な環境で保存した場合、どのようなリスクが生じるのでしょうか。
🌟 薬効の低下
最も懸念されるのが、有効成分であるチルゼパチドの変質による薬効の低下です。チルゼパチドはペプチド(アミノ酸の鎖)でできており、高温・光・酸化などのストレスによって構造が変化し、受容体への結合能が低下することがあります。この場合、注射しても期待された血糖降下効果や食欲抑制効果が得られなくなる可能性があります。
💬 変質した薬剤による健康被害
変質した薬剤を注射した場合、薬効の低下だけでなく、変質物質による予期せぬ副作用や局所反応(注射部位の炎症・痛み・硬結など)が生じる可能性があります。変質の程度や変質物質の種類によっては、全身的なアレルギー反応を引き起こす可能性も否定できません。
✅ 凍結による影響
冷蔵庫の温度設定が低すぎたり、保冷剤に直接触れさせたりして凍結が起きた場合、薬液の成分が変質したり、プレフィルドペンのメカニズムが損傷したりする可能性があります。凍結したマンジャロは、たとえ解凍しても使用してはいけません。解凍後に見た目が正常であっても、内部では変質が起きている可能性があるためです。
📝 変質のサインを見逃さないために
薬剤の変質は目視で確認できる場合もありますが、目に見えない変質が起きていることもあります。外観の確認は必要条件ですが、十分条件ではありません。保存条件を逸脱した(高温にさらされた、凍結した、30日間を超えて常温保管した)場合は、外観が正常であっても使用しないことが原則です。
もし保存状態に不安がある場合は、自己判断で使用を続けるのではなく、処方を受けたクリニックや薬局に相談することを強く推奨します。
Q. マンジャロの薬液が変質しているか確認する方法は?
マンジャロの正常な薬液は無色から淡黄色の透明な液体です。液体が濁っている、茶色やオレンジ色に変色している、粒子や浮遊物が混入している、液体が固化または分離しているといった状態が見られる場合は変質のサインです。外観が正常でも保存条件を逸脱した場合は使用を控え、処方医または薬剤師に相談してください。
📌 保存に関するよくある疑問

🔸 冷蔵庫から出した後に冷蔵庫に戻しても問題ない?
冷蔵庫から出したマンジャロを再び冷蔵庫に戻すこと自体は問題ありませんが、重要なのは「常温に出していた期間がカウントされ続ける」という点です。冷蔵庫に戻したからといって、常温保存のカウントがリセットされるわけではありません。常温に出した日から数えて30日以内・かつ30℃以下という条件が守られていれば、その範囲内で使用することは可能です。
⚡ 注射直前に冷蔵庫から出した場合はすぐに注射できる?
冷蔵庫から出したばかりの薬液は非常に冷たいため、注射時に痛みを感じやすい場合があります。使用前に30分程度室温に置いて、薬液を体温に近い温度に戻してから注射することが推奨されています。ただし、温めすぎたり電子レンジや湯煎を使用したりするのは厳禁です。自然に室温まで戻す方法が安全です。
🌟 薬液が少し黄色っぽいけど使用しても大丈夫?
マンジャロの薬液は無色から淡黄色(ほぼ透明から薄い黄色)の範囲が正常です。わずかに黄みがかった透明な液体であれば、変質ではなく正常な範囲である可能性が高いです。ただし、明らかな黄褐色・オレンジ色・茶色などに変色している場合や、濁り・沈殿・浮遊物が見られる場合は使用しないでください。判断に迷う場合は処方医または薬剤師に確認することが最善です。
💬 処方された薬が余った場合はどうすればいい?
処方されたマンジャロが余った場合は、使用期限内であれば正しく保管して次回の使用に備えることができます。使用期限を過ぎた薬剤は使用せず、廃棄してください。廃棄の方法については、処方を受けたクリニックや薬局に相談するか、自治体の定める医療廃棄物の処分方法に従ってください。注射針が付属する製品の場合は、一般ゴミに混入させないよう注意が必要です。
✅ 市販の薬用保冷ケースは使用できる?
市販の薬用保冷ケース(インスリン保冷ケースなど)は、マンジャロの保管にも活用できます。これらの製品は一定の保冷機能を持ちつつ、凍結を防ぐ設計になっているものが多く、外出時の携帯に便利です。ただし、保冷剤の種類や外気温によっては保冷効果の持続時間が異なるため、長時間の使用時は保冷状態を確認する習慣をつけることが大切です。薬局やオンラインストアで入手可能なものが多く、インスリン使用者向けの製品がマンジャロにも適した設計になっていることが多いです。
📝 注射の日に薬を忘れた場合はどうすればいい?
マンジャロは週1回の投与です。注射の日を忘れた場合は、できるだけ早く対応することが基本ですが、次の注射予定日まで4日以上ある場合は、気づいた時点で注射して構いません。ただし、次の注射予定日まで4日未満(3日以内)の場合は、その回の注射はスキップして次の予定日に注射するのが基本的な対応です。保存方法とは直接関係しませんが、使用スケジュールに関する疑問も合わせて処方医に確認しておくと安心です。
🔸 夏と冬で保存方法は変わる?
冷蔵庫での基本保存は季節を問わず同じですが、常温保存を行う場合は季節による気温差を強く意識する必要があります。夏季は室内でも30℃を超えることがあり、特にエアコンのない部屋や車内では急激に温度が上昇するため、常温保存は避けるべきです。冬季は室内温度が低く、常温保存の条件(30℃以下)は満たしやすい反面、暖房器具の近くや急激な温度変化が起きやすい場所には注意が必要です。季節を問わず、保管場所の温度を意識することが重要です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、マンジャロを処方した患者様から「冷蔵庫を持ち歩けないけれど旅行中はどうすればいいか」「夏場に常温に出してしまったが大丈夫か」といったご相談を多くいただきます。チルゼパチドはペプチド製剤であるため温度管理が薬効に直結しており、「30℃以下・30日以内」という常温保存の条件はあくまでも例外的な対応であることをぜひ覚えておいていただきたいと思います。保存方法に少しでも不安を感じた際は自己判断せず、お気軽にご相談ください。患者様が安心して治療を続けられるよう、丁寧にサポートいたします。」
✨ よくある質問
原則として冷蔵保存(2〜8℃)が必要です。ただし、30℃以下の環境であれば最大30日間に限り常温保存が許容されています。これはあくまでも冷蔵環境が確保できない場合の例外的な対応です。日本の夏は室内でも30℃を超えることがあるため、季節や室内環境に十分ご注意ください。
冷蔵庫に戻すこと自体は問題ありませんが、常温に出していた期間のカウントはリセットされません。冷蔵庫から取り出した日から数えて30日以内・30℃以下という条件を引き続き守る必要があります。当院でも、取り出した日付をメモしておくことをお勧めしています。
保冷バッグや薬用保冷ケースの活用が有効です。保冷剤に直接触れさせると凍結するリスクがあるため、タオルなどで包んでから入れてください。航空機利用の際は受託手荷物に入れず、必ず機内持ち込み荷物として携行しましょう。旅行前に担当医へご相談いただくと安心です。
凍結したマンジャロは解凍後も使用できません。見た目が正常に見えても、内部で有効成分が変質している可能性があります。凍結を防ぐため、冷蔵庫内の冷気吹き出し口近くや保冷剤への直接接触は避けてください。凍結が起きた場合は、当院または薬剤師にご相談ください。
マンジャロの正常な薬液は無色〜淡黄色の透明な液体です。液体の濁り、明らかな変色(茶色・オレンジ色など)、粒子や浮遊物の混入、液体の固化や分離が見られる場合は使用しないでください。判断に迷う場合は自己判断せず、当院または薬剤師にご相談ください。
🔍 まとめ
マンジャロの保存方法について、常温保存の可否を中心に解説してきました。改めて要点を整理します。
マンジャロの基本保存は冷蔵(2〜8℃)です。常温保存は一定の条件(30℃以下・30日以内)に限り許容されますが、これはあくまでも冷蔵保存ができない状況での例外的な対応です。冷蔵庫から取り出した後、常温に置いた日から30日のカウントが始まり、冷蔵庫に戻してもリセットされない点を忘れないようにしましょう。凍結は厳禁であり、凍結したものは使用できません。日本の夏は室内でも30℃を超えることがあるため、常温保存には十分な注意が必要です。外出・旅行時は保冷バッグや薬用保冷ケースを活用し、直射日光・高温環境を避けましょう。使用前には必ず薬液の外観を確認し、変質が疑われる場合は使用しないことが安全です。
適切な保存管理は、マンジャロの効果を最大限に引き出すために欠かせない要素です。薬の効果を十分に得るためにも、そして安全に使用するためにも、保存方法のルールをしっかりと守ることが大切です。保存方法に不明な点がある場合や、保存状態に不安がある場合は、遠慮なく処方を受けたクリニックや薬剤師にご相談ください。アイシークリニック渋谷院では、マンジャロの適切な使用方法・保存方法についても丁寧にご案内しています。正しい知識を持ったうえで、安心して治療に臨んでいただければと思います。
📚 関連記事
- フェロミアの飲み合わせで注意すべき薬・食品・飲み物を徹底解説
- リリカが効き始める時間はどのくらい?作用の仕組みと注意点を解説
- 尿素クリームのデメリットとは?正しい使い方と注意点を解説
- ポララミンの副作用を徹底解説|眠気・口渇から重篤な症状まで
📚 参考文献
- 厚生労働省 – マンジャロ(チルゼパチド)の承認情報・添付文書に関する公式情報。2型糖尿病治療薬および肥満症治療薬としての承認経緯、保存方法(冷蔵2〜8℃)などの規定を参照
- PubMed – チルゼパチドの臨床試験(SURMOUNT/SURPASS試験)に関する査読済み論文。GIP/GLP-1デュアルアゴニストとしての薬理作用・体重減少効果・血糖降下効果のエビデンスを参照
- WHO(世界保健機関) – 医薬品(特にペプチド系・生物学的製剤)の適切な温度管理・保存方法に関する国際的ガイドライン。常温保存条件や凍結リスク回避に関する基準を参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務